中年になると足が動かないというのはやっぱり当てにならないと思った(前記事「足が動かない」)。
上級者なら加齢とともに以前のような素早い、超人的なフットワークはできなくなるかもしれないが、初中級者のレベルの卓球なら、中年でもそれなりに十分足が動く。そして足が動くと体力の消耗が激しく、かつ卓球の楽しさも倍増する。動き回れる楽しさはドライブを決めた爽快感に勝るとも劣らない(たとえ低いレベルであっても、である)。フォアハンドの安定性と、そこそこのフットワークがあれば、中年の卓球としては十分である。

以前は気にも留めなかったが、もしかしたらシューズを替えることによってフットワークが格段に向上するのではないかと思うようになった。これまで私はシューズに経済性ばかりを求め(前記事卓球用具代用考(シューズ)」)た結果、実売4000円強の最も安いシューズを履いているが、世間では1万円もする高級シューズも売られている。もしかしたら、このような高級シューズを履くことによって私の卓球も劇的に変化するのかもしれない。

しかし、ラケットならまだしも、シューズに1万円ものお金をかけるのは本意ではない。だが、フットワークによって卓球の楽しさが倍増することも事実だ。買うべきか、買わざるべきか。

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アディダス TT10 実売 約9000円

TT10の蛍光ピンクは今までにない色使いで心惹かれる。

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アシックス アタックSP2 実売 約9000円

アタックSP2のオーソドックスな外見にも惹かれる。

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ミズノ ウェーブメダル4 実売 約8000円

ウェーブメダル4の赤と黒の色使いも好みだ。いかにも機能性がよさそう。シューズの性能の違いが分からないので、とりあえず見た目で選んでみる。

しかし、私は貧乏人なので、シューズにこれだけのお金をかける勇気がない。逡巡しながらシューズをいろいろ見ていたら、インソールに目が留まった。

「もしかしたら、インソールを替えることによって、4000円ほどのシューズが、8000円ほどのシューズの履き心地に近づくのではないだろうか」

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ニッタク エクスファンインソール 2000円強

シューズの中敷きが2000円以上もする!?これはかなり期待できそうだ。4000円のシューズが8000円のシューズに匹敵する履き心地になるかもしれない。しかし、インソールに2000円以上もかけるなら、素直に8000円のシューズを買ってもいいかもしれない。

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ニッタク アーチサポートインソール 1500円ほど

これぐらいなら、ちょっと考えてしまう。しかも「アーチサポート」というぐらいだから、立体的で、いかにも足にフィットしそうだ。

ただ、私はインソール初心者なので、とりあえず最も安い以下の製品を購入してみた。

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バタフライ・インソール 700円ほど

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上から

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横から

なんだか、ホテルなどに備え付けられている使い捨てのスリッパのようなペラペラさ。もっとこう立体的で、くびれているようなものを期待していたのだが、さすがに700円でそれは無理か。

TSPのアストール・レピトのインソールを剥がして取り替えようと思ったのだが、剥がれない。どうやらアストール・レピトは中敷きの交換を前提に作られていないらしい。

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アストール・レピトの中敷きはかなり分厚く、フカフカのスポンジが2枚重ねだった。ムーンスター製?

中敷きを取り替えるのは断念し、元ある中敷きに、バタフライ・インソールを追加することにした。
すると、ただでさえフカフカのインソールがさらにフカフカに。喩えるなら、トヨタ・クラウンである。

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一方、私が期待していたのは、軽くてソリッドなトヨタ86である。
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なお、上の写真の両車は、乗ったことはおろか、見たこともないので、あくまでも私の中のイメージである。

高級車は路面の凹凸を拾わず、運転者もあまり運転を意識しない、乗っていて疲れない。一方、スポーツカーは路面の凹凸を直に反映し、よく言えば素足感覚、悪く言えばゴツゴツした乗り心地だと思う。

私のアストール・レピト改は、素足感覚とは程遠く、床面の感覚をあまり感じられない。まるでソファーに座っているような、包まれる感覚だったが、決して悪い感じではない。動いた際の衝撃も軽減されるので、膝に故障を抱えている人などにはいいかもしれない。フットワークにも特に影響はなく、とにかく「安心感」が倍増した感じである。私が期待していたフィット感の向上はそれほど感じられなかったが、これはこれでよかった。

今回は機能性よりも、履き心地を優先する結果となったが、次は「アーチサポート・インソール」に挑戦してみたいと思う。こちらは機能性にも影響を与えそうだ。

【付記】
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ASHIMARU スペースフィットSP 1000円ほど

卓球用ではないが、ジョギングシューズ用のインソール(最も安価なもの)を買ってみた。こちらは少し凹凸があり、フィット感もちょっと期待できる。ジョギングシューズのインソールを剥がしてみたところ、カビのようなものが…。もしかしたら、インソールの交換は防臭にもいいのかもしれない。使用感などは後ほど。

【追記】140603
100円ショップでもいろいろなインソールが売っており、クッション性の向上に大きく役立つことが分かった。1000円ほどの専門メーカーのもののほうが履き心地などもいいかと思われるが、コストパフォーマンスは圧倒的に100円ショップのもののほうがよかった。