しろのたつみ



卓球について考えたこと、
気づいたこと(レベル低いです)
を中心に中級者の視点から綴っていきます。




ボールタッチ

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卓球台のある暮らし――食卓卓球台とラージボール

先日、大学生の卓球部の練習を観たのだが、ものすごかった。
私にとっては「決定打」というようなすごいスピードのボールをミスなく何度も連続して返球しているのだ。私がこれからどれだけがんばってもこのレベルには到達できないだろう。
しかし、到達は無理でも、せめてこのレベルに近づきたいと思う。そのためには「常住卓球」である。

自宅にいるときでも、卓球ができたらなぁ。卓球台が家にほしい。でも集合住宅の我が家にはそんなスペースはない…。だが、工夫すればどうにかなる!ということがわかった。

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これが我が家の卓球台である。ダイニングにある食卓なのだが、測ってみると、120mm x 75mm x 70mm(高さ)という寸法だった。 

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ニッタク 「ピポン」 ジャスポで15,390円(税込)  幅75×長さ125×高さ72(cm)

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バタフライ 「ミニピン台DX」 ジャスポで17,280円(税込) 幅76.25×長さ137×高さ72cm

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ユニバー 「YD-MIDI」 卓激屋で20,736円(税込) 1815x1020x760mm

ミニ卓球台というのは、写真で見るとおもちゃみたいに小さく見えるが、実際は我が家の食卓よりも少しだけ大きく、意外に立派なものだということが分かった。
もし自宅のリビング等に適当なテーブルがないなら(一人暮らしの人ならいるかも?)、ミニ卓球台の購入をおすすめしたい。我が家の場合とは逆に食卓としても使えるのではないだろうか。ミニピン台DXが食卓だなんてなんてセンスのいい家庭だろうか。ユニバーのYD-MIDIはさらに大きいので、広いお宅にはいいかもしれないが、ちょっと野暮ったいデザインである。見た目を考えるなら、ピポンもいいが、もう少しだけサイズが大きいミニピン台DXのほうをおすすめしたい。ミニピン台DXは大きさがふつうの卓球台のちょうど1/4というから、将来もう一台増設したら、反面練習もできる(台を斜めや縦に並べれば)。

さっそく食卓で卓球をしてみた。ボールはラージボールで、ネットはティッシュの箱である(普通の硬式球でやると、より難易度が高くなる。硬式球ですると、台端が10センチぐらい短く感じられる)。ネットの高さもちょうどよく、これがなかなかいい練習になる。サービスは、第一バウンドをできるだけ手前にしないとすぐオーバーする。しかもインパクトの際、しっかりボールを押すと、即オーバーミスである。サービスは軽くチョンと引っ掛けるように出さないと速いボールが入らない。次にラリーだが、これもボールを押さず、ラバーのシートにそっと触れる程度にして軽く打たなければ安定しない。ドライブも試してみたのだが、少しでも押してしまうとオーバーしてしまう。高く弧線を描いてゆっくり入れれば安定するのだが、それではつまらない。本当に軽く、シートの表面だけで引っ掛けて、ネットギリギリの弾道で速いドライブを打つのが楽しい。

つまり、総じて「できるだけ押さない」「ボールをスポンジまで食い込ませない」という打ち方をすれば安定する。これが何を意味するのか。繊細なタッチの鍛錬になるのではないかと思うのである。

安定した卓球をするためにはボールを押してはいけない。では「押さない」というのはどういうことなのか。頭ではなんとなく分かるが、私はまだ明確に、あるいは感覚的には分かっていない。それがこの食卓卓球台+ラージボールでかなり明確になってきた。

ドライブをかける際はブレードの先端でこするのが安定するだろう。当てる場所はボールを横から見て1時ぐらいの「板に当てないドライブ」である(前記事「厚さ4ミリの間のドラマ」)。

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さらにスイングを前ではなく、斜め上にして(剣術でいう「右切り上げ」)ボールとブレードが衝突する力を「逃がす」と、より短い、浅いドライブが入る。打点もいろいろ試してみる必要があるだろう。

最後にこのミニ卓球台ではしっかりスイングすることができない。それでスイングは前方で小さめに、そして身体を揺さぶるように打たなければならない。しっかり腕でスイングすると、オーバーしてしまうからである。身体を小さく揺さぶりながら、身体全体で打球していると、だんだん熱くなってくる。わずかだがフットワークも出てくる。小さいながらも「卓球している!」という気分になってくる。これは楽しい。

【まとめ】
ミニ卓球台はラージボールと組み合わせることで「予備練習」になると思われる。 本格的な練習ではないが、規模を小さくした練習である。この練習は相手さえいれば自宅で手軽に取り組むことができ、ボールタッチや角度の感覚が明確になる。しかも身体全体を使って打つ感覚を身につける練習にもなるのではないだろうか。

かつてない才能―シュトルビコバ(チェコ)って誰?

『卓球王国』最新号(2月号)の「奇天烈 逆も~ション」98にこんな話が載っていた。

もうひとつ面白かったのが、石川佳純と対戦したチェコのシュトルビコバの話だ。仲村さんによると、女子であのボールタッチは天才的で、中国にもあんな逸材はいないという。いっしょに見ていた松下浩二さんも同じことを言っていたそうだ。しかし彼女は勝つことよりも楽しさを優先し、必ずプレーに遊びを入れるので、結局は勝てないのだという。

中国にもいないほどの才能!シュトルビコバ?聞いたことがない。シュトルビコバに対する評価は星野美香氏も同じだという。

「あんな天才みたことない」

星野氏にここまで言わせるなんて一体どんな選手なのだろうか。
調べてみたら、こんな選手だった。

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シュトルビコバSTRBIKOVA Renata

あぁ~そういえば、2013世界卓球パリ大会で石川佳純選手との対戦を見たことがある。石川選手がかなり追い詰められていてハラハラした試合だ。神経質そうな女性で、ミスをすると唸ったり叫んだりしてちょっと怖かった。そのときのテレビの解説によると、卓球だけでなく、何か別のスポーツにも取り組んでいるらしく、多彩な人という印象を受けた。

試合中に「遊びを入れる」というのはどういうことなのだろうか。
「遊び」と言えば、岸川選手を思い出す。


1:28ぐらいから始まる水谷選手との「オール」練習はすごい。岸川選手はフットワークをつかって必死で動くタイプではないので、こういう遊びっぽい、トリッキーなプレーが多い気がする。先日行われた世界卓球2014代表選考会、男子第8試合Aリーグでの松平賢二選手との試合も、遊びっぽいプレーが随所に現れていた。別に遊んでいるわけではないのだろうが、岸川選手があまり動きまわらないために、そして賢二選手が全力で向かってくるタイプなため、自ずと岸川選手が軽くあしらっているように見える。それにしても岸川選手、百花繚乱の男子選手の中で派手さはないが、底知れぬ実力の持ち主である。
話が逸れたが、早速シュトルビコバ選手のプレーを観てみた。



2:08 ミスをしてフロアにゴロン。
2:48 1.5Lのコカ・コーラをラッパ飲み。
3:36 「うぁぁぁぁぁぁ~」
3:50 ジャンプしながらカット打ち

かなり豪放磊落な性格と見た。



こちらのビデオでは中陣からのみごとなバックドライブが2本入っている(1:13、1:58)。

これが世界最高のボールタッチか…。残念ながら私にはどのへんが世界最高なのかよく分からない。
第一印象はどのプレーも力が抜けているということである。長い手足を活かし、力が抜けていても、男子選手のようなのびのびとした、威力のあるボールを打つ。そして前後のフットワークがすごい。ボールに応じてこんなに前後に動ける女子選手は珍しい。
打球時に力が抜けているということは、ボールに間に合っているということである。ボールをギリギリ打っている場合は打球点を落とさないように、ピッチを間に合わせようとして力が入ってしまうだろうからである。判断が早いのか、戻りが早いのか、とにかく余裕を持って打球に臨んでいけるというのはすばらしい。

「遊び」が入るというのは好奇心の裏返しなのかもしれない。あるボールに対していくつかの返球が考えられる場合、普通の選手は、決定率の高さを基準として返球の選択肢を選ぶが、シュトルビコバ選手の場合は、「こんな返球もできるかな?」という知的興味から返球を行う場合があるように見える。必死さがない。
新井卓将氏がyoutubeのビデオの中で“卓球はつまるところ、遊びである” “一つのボールに対して10通りの返球方法を考えてみるといい” と言っていたのを思い出す(前記事「一以貫之」)。彼女はあるボールに対して、そこで決めに行けば、ほぼ決まる場面であってもムリに一発で決めに行かず、いろいろな返球を試しつつ、ちょっとラリーを楽しんでしまう傾向があるのかもしれない。仲村氏や星野氏は、彼女のそういう得点よりもラリーの楽しさを優先してしまうところを指して「遊び」と言っているのかもしれない。

ボールタッチのほうはよく分からなかったが、こういう力の抜けたのびのびしたプレーが世界レベルの目から認められるプレーだということが分かっただけでもよしとしよう。

【追記】131227
力を抜くことと、体重移動には関係があるらしい。
強くなる卓球の練習方法
 体重移動が適切にできれば、「手元でグッと伸びるドライブ」が打てるようになるという。ボールタッチには関係ないが。

【追記】 140912
チェコオープン2014で彼女のボールタッチの才能が遺憾なく発揮されていたので挙げておく。

 
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