しろのたつみ



卓球について考えたこと、
気づいたこと(レベル低いです)
を中心に中級者の視点から綴っていきます。




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型にとらわれない卓球――振り遅れについての考察 その2

前記事「振り遅れについての考察」では、主に認識的な観点から振り遅れないための対策を提案したが、今回は主に身体的な観点から考察したい。

卓球王国の電子ブックにe pacというものがある。過去の連載をまとめたものである。
私は試しに「なるほど卓球サイエンス」というものを買ってみた。PDFファイルでダウンロードするのだが、パソコンでも開け、印刷もできるし、電子ブックリーダーでも読めるので、購入したものの、読めないということにはなりにくいだろう。1999年4月発売vol.25~2000年5月号という、かなり古い記事だったが、いくつか興味深い記事もあり、わずか100円だったのでお得な買い物だった。

その中にプレー位置に言及した記事があった。1988年の国際大会のデータ(ボールが38ミリだったので、スピードが速めか)をもとに考察しているのだが、大雑把に言うと、サービスを除いて、相手が打球してからこちらが打球するまでの時間の平均値は、相手が前陣速攻なら0.55秒、ドライブマンなら0.64秒、カットマンなら0.78秒なのだという。台から1歩ぐらい(?)ずつ離れるにつれて0.1秒ほどの余裕ができるわけである。そうすると、振り遅れがちな人は台から少し離れると、相手の打球から0.1秒ほど余裕ができるので、振り遅れにくいことになる(同様に相手にもその時間的余裕を与えてしまうわけだが)
さらに一流選手の場合、台からの距離によってスイングの大きさを変えているのだという。前陣にいるときは小さめのスイング、中陣にいるときは大きめのスイングをするらしいのだ。つまり、例えば中陣に下がって大きなスイングで打球した後、前に移動して同じ大きさのスイングで打球しようとすると間に合わなくなってしまうということだ。
もう一つおまけに小さいスイングの時は狭いスタンス、大きいスイングの時は広いスタンスが安定すると書いてある。
こういうことは無意識にできている時もあるが、意識的に使い分けられるようにならなければ上達しないだろう。

以上のことから、ラリー中に振り遅れがちな人は、やや台から距離を取り、あまり広くないスタンスで小さめのスイングをするといいということになる。

「いいスタンス」というと、一般的に肩幅より広く、重心の低いスタンスが推奨されているが、必ずしもそのスタンスのみが「正しい」というわけではない。「正しいスイング」「正しいフットワーク」ということがよく言われるが、「正しい○○」というのは相手のボールの性質やプレー位置、コース等によって異なるので、「正しい○○」というのは一概に決められず、それらを柔軟に変えられることこそが重要だと言えようか。

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われわれは卓球に対してつい「型(フォーム)」を求めてしまう。「自分が下手なのは間違った型を身につけてしまったせいではないか」「正しい型はどれか」などと考え、有名選手や有名な指導者のアドバイスを本などで読み、それが唯一の正解のように思い込みがちだが、そのアドバイスはおそらくあらゆる場面で有効なわけではない。「右足前」「左足前」「並行足」という3つのスタンスのうち、「現代卓球では並行足が最も合理的である」といった説明を鵜呑みにして、どんな場面でも平行足で打とうとすると、それがかえって上達の妨げになる。型が要らないということではない。一つの型にとらわれず、臨機応変に型を使い分けることが大切だとこの本を読んで気づかされた。

正しい面の角度―合理的な打ち方と非合理的な打ち方

「卓球は正しい面の角度さえ出ていれば、どんな打ち方でも入るものである」

どこかでこんな言葉を聞いたことがある。この言葉は何がいいたいのだろうか。私は初めこれを聞いたとき、「フォームや打ち方にはこだわるな」という意味だと理解した。しかしこの言葉を発した人はそういう意味で使ったわけではないのかもしれない。

先日の練習で、下回転をフォアドライブする練習をしていたのだが、指導者のアドバイスを受けてフォームを変えて打ってみたら、びっくりするぐらい安定して入るようになった。打っていて、ミスする気がしない。9割ほどの確率で入る。入るだけではない。ほとんど力を入れる必要がなく、楽々とボールが持ち上がり、速いボールが打てるのだ。この経験から今までの私のフォームは根本的に間違っていたと気づかされた。

卓球というものは間違った打ち方(スイングやブレードの角度)をしていても、入ってしまう時がある。というか、間違った打ち方でも結構入ってしまうものだ。ただ、間違った打ち方をすると、タイミングがシビアになって安定しなかったり、力のロスが多く、ムダに力を入れなければならなかったり、身体の軸が大きくぶれてしまったりする。しかし入ることは入ってしまう。そこがおそろしい。なぜなら自分の打ち方が間違っているなどとは夢にも思わないので、下手をすると何十年もその間違った打ち方のまま来てしまうおそれがあるからだ。

「正しい打ち方」とか「間違った打ち方」というのは、誤解を招くので、「合理的な打ち方」と「非合理的な打ち方」と言い換えよう。「入る打ち方」はいくつもある。しかし、その中で最も合理的な打ち方は限られており、それ以外は少なからず非合理な点を内包しているというのが実際のところではないだろうか。「打ち方」といってもスイングだけではなく、身体の向きやスタンス(以前、私は左足を前に置きすぎていた)、目線・腰の高さなどを含んだ総合的な「打ち方」である。その最も合理的な打ち方をすれば、ムダに力を入れず、素早く安定してボールが打てる。上級者のプレーを見てみるといい、凡ミスをほとんどしないし、涼しい顔をしてとんでもないボールを打っているではないか。冒頭の「どんな打ち方でも入ってしまう」というのは、「打ち方なんてどうでもいい」という意味ではなく、「入ったからといって、合理的な打ち方とはかぎらない。自分が非合理的な打ち方をしていないかどうかよく反省しろ」という戒めの言葉だったのかもしれない。

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指導者もおらず、我流でガムシャラに練習するような人は、非合理的な打ち方に気づかず、「うまくならないのは練習が足りないせいだ」などと思いがちだ。

【補足】140216
下回転を軽々とドライブで持ち上げるために、どのようなアドバイスを受けたのか教えてほしいというメッセージをいただいたので、簡単に説明したい。ただし言葉での説明には限界があるし、私は指導者でもない。また実際にプレーを見たわけではないので、個別のケースを質問されてもこれ以上は答えられない。

私が指導者に教わったのは、下の2つの記事にあることに重なる。さらにそこになかった説明は「その他」である。途中までは私の思っていた通りだった。

私の理解で簡単に説明すると、
・フォア面を下にしてバックスイング
・ストローク時には面を軽く開く(外側に向ける)
・脇を締めて打つ

・フォア面を下にしてバックスイング
・ストローク時には面を開く(外側に向ける)
・ストロークはバックスイングを高くして、凹面をつくるように下→上という軌道を描く
・「8の字打法」に近いと思われる。

「その他」
・下を向けたフォア面を起こしながらドライブ。前記事「リトラクタブル・ライトのイメージでドライブを打つ
・インパクトは、こすらず、当てず、スポンジに食い込ませるが、板には当てない感じ。
・デッパリスイング。前記事「スイングの弧線
・ストロークは中途半端にせず、思い切りまっすぐ振り切る
・「内旋」を使う。
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