古本屋で古い『卓球王国』が売っていたので、買ってきて読んでいたら、ギクッとするような記述に出会った。

技術面で樋口から何度も注意されたのは、バックスイングの重要性だ。スイングは無限にあって、飛んでくるボールに合わせて適正なスイングをすることが大事。ボールの高さや球種によって、バックスイングの高さも変わってくるし、バックスイングが一種類しかないと、一種類のボールしか打てない。「小野誠治物語」2『卓球王国』2011-9

上は、小野誠治氏の先輩、高島規郎氏が指導を受けていた樋口俊一氏(「コーチの在り方」を読むと、なんとなくどんな人か雰囲気がわかる)が近畿大学2年生の小野氏に指導をしたときのくだりなのだが、私はバックスイングの種類というのをあまり意識したことがない。強い下回転を持ち上げる時と、ブロックされた順回転のボールを打ち返すときはバックスイングの高さを変えようとしたりもするが、それ以外はあまり気にしたことがない。
しかし、考えてみればバックスイングの高さがボールに合っていなかったら、当然スイングが途中で歪むわけだから、バックスイングをもっと細かく意識したほうがいいと思われる。
適切な角度のバックスイングが自然に意識せずともとれる人ならいいが、私の場合、意識せず不適切な角度のバックスイングをとっている気がする。また、高さだけでなく、ブレードの角度などもいろいろ試してみると、よりボールに合ったスイングができるようになるのかもしれない。たとえば 大きい/小さい バックスイングや、フォア面を 内側/外側/下側 に向けておくとか(前記事「テニスで言う『振り子』とは?」)。

私はボールのスピードや球種に応じていろいろ調整しながら打っているのだが、実はバックスイングが完了した時点でそのボールの運命がすでに決まっているとしたら…。

バックスイングの取り方でほぼすべてが決まってしまうと思います。コース、威力、球種、・・・もちろん入るか否かまでも。「バックスイングで決まる

そんな殺生な。じゃあ、バックスイングを間違ってしまったら、スイング中にいくら努力して修正しても、入らないボールは入らないということなのか?私の今までのスイング中の努力は一体…。

人種、信条、性別、社会的身分又は門地にかかわらず、努力すれば人生は開けてくるという日本社会の常識をくつがえすような予定説、それがバックスイングだったのだ。

0501000吉田海偉
この時点で吉田選手のドライブがどんなボールになるかが既に決まっている?

【追記】140209
前記事「横に振りきれ」で横に振り切るスイングを試してみようと思うのだが、その場合はバックスイングをかなり横後方にとらなければならないだろう。つまり、バックスイングの大小だけでなく、後方・側方、あるいは前方という位置もスイングによっては考慮しなければならないだろう。