ボトムアップとトップダウンという情報処理のタイプがある。

これらは外国語学習でよく用いられる概念だが、
1語1語を順番に理解していき、それらの部分の総合として全体を理解するのがボトムアップである。
読む前にある程度「おそらくこういう内容だろう」のようにアタリをつけておいて、全体を理解するのがトップダウンである。

コンピューターは部分から理解していくボトムアップ処理は得意だが、トップダウン処理は苦手である。このトップダウン処理というのは人間のほうが比較的得意な処理である。

卓球はボトムアップの処理では間に合わない。相手の一つ一つの動作(ラケットや身体の向き等)から「次はフォアサイドに鋭いツッツキが来る」と分析して、対応するのでは遅いのである。こちらがサービスを出す前からある程度の予測をしておき、こちらのサービスを相手が返球するのを「やっぱりここに来たな!」のように確認しながら対応しなければ素早い動きはできない。

上級者はこのようなトップダウン処理が得意に違いない。私のような下手の横好きは、相手の次のボールが想定できず、想定外のコースのボールがきてアタフタすることが多いが、上級者は私のようにアタフタすることが少ないように思う。ほとんどのボールが想定内なのだ。

どうすれば上級者のようにラリーにおけるトップダウンの判断ができるのだろうか。そのコツのようなものが知りたい。