なんとなくボールが走らない。ひっかかりが落ちているような気がする。週2の練習で半年近く使っているラバーは、引っ掛かりがないというわけではないが、以前よりボールをしっかりと掴んでくれないような気がする。ラバー(裏ソフト)の表面を見ると、ボールがよく当たる部分のツブが白く浮き出ている。使えないこともないが、新品のときのようなドライブが打てない。
中高の部活などで練習している場合は3ヶ月ほどでラバーを替えるのがいいと聞いたことがある。しかし、私の周りの上手な人はたいてい用具に無頓着で「1年ぐらいは大丈夫」という人が多い。おそらくこのラバーを見せたら「大丈夫、大丈夫。まだまだいけるで」などと言われるに違いない。そしてそれを証明するかのように、私のくたびれたラバーで驚くような回転のかかったドライブを打ってみせるのである。
私はラバーの引っかかりがなくなり、サラサラになるまで十分使い込んだことはない。そうなる前に、調子が悪くなったり、伸び悩んでいたりして、なんとなく替えてしまう。だからラバーの寿命について明確な基準がない。
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先日、年配の上手な人に用具の悩みを聞いてみた。
「テナジーとか、性能の良いラバーを使うと、飛びすぎてしまってダメなんですよ。」
Sさんは60代だが、若い頃は全国大会とかにも出ていた上手な人である。今どきのラバーに新調したら、安定しないと嘆いていた。マークVやスレイバーで育った世代とテンションラバーで育った世代では打ち方に違いがあるらしい。
「今どきの若い子は、下回転のボールを上から触ってドライブをかけるけれど、私は怖くてようしませんわ。」
Sさんは対下回転の場合は、基本的にボールの真後ろ近くか、やや下を触ってドライブをかける。いわゆる「乗せて打つ」というヤツである。ボールの斜め上を触って回転で飛ばす、今どきのドライブと比べると、ショットの鋭さは劣るものの、安定している。
この「乗せて打つ」というのは、正直なところ、私には完全に理解できているとは言い難い(前記事「この当て方で何かが変わる」「にくいあんちくしょう」)。必ずしもラケット面が上を向いている必要はなく、ほとんど垂直に面を立てて当てているように見えるのに「乗せている」と言われたりするからである。例えば下の樊振東選手のバックドライブは垂直気味に面を立てているが、これは「乗せて打つ」と言えるのだろうか?
https://youtu.be/lMc6gPxam2w?t=132
私の「乗せて打つ」がちゃんと乗せられているかわからないが、とにかく私もマネしてボールの後ろの方を触ってドライブをかけるようにしてみたところ、私のくたびれたラバーでも下回転のボールを落としにくくなった。さらにあまりがんばらなくても下回転が持ち上がるのである。
今までボールの上の方をさわりすぎていたのかもしれない。もう少し下の方を触ってドライブをかけるようにしたら、ラバーのひっかかりはほとんど気にならない。こういう打ち方なら引っ掛かりが多少失われた、くたびれたラバーでも安定して入りやすいので、ラバーを新しくしようという気持ちがなくなり、結果的にラバーの寿命を伸ばすことになった。
中高の部活などで練習している場合は3ヶ月ほどでラバーを替えるのがいいと聞いたことがある。しかし、私の周りの上手な人はたいてい用具に無頓着で「1年ぐらいは大丈夫」という人が多い。おそらくこのラバーを見せたら「大丈夫、大丈夫。まだまだいけるで」などと言われるに違いない。そしてそれを証明するかのように、私のくたびれたラバーで驚くような回転のかかったドライブを打ってみせるのである。
私はラバーの引っかかりがなくなり、サラサラになるまで十分使い込んだことはない。そうなる前に、調子が悪くなったり、伸び悩んでいたりして、なんとなく替えてしまう。だからラバーの寿命について明確な基準がない。
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先日、年配の上手な人に用具の悩みを聞いてみた。
「テナジーとか、性能の良いラバーを使うと、飛びすぎてしまってダメなんですよ。」
Sさんは60代だが、若い頃は全国大会とかにも出ていた上手な人である。今どきのラバーに新調したら、安定しないと嘆いていた。マークVやスレイバーで育った世代とテンションラバーで育った世代では打ち方に違いがあるらしい。
「今どきの若い子は、下回転のボールを上から触ってドライブをかけるけれど、私は怖くてようしませんわ。」
Sさんは対下回転の場合は、基本的にボールの真後ろ近くか、やや下を触ってドライブをかける。いわゆる「乗せて打つ」というヤツである。ボールの斜め上を触って回転で飛ばす、今どきのドライブと比べると、ショットの鋭さは劣るものの、安定している。
この「乗せて打つ」というのは、正直なところ、私には完全に理解できているとは言い難い(前記事「この当て方で何かが変わる」「にくいあんちくしょう」)。必ずしもラケット面が上を向いている必要はなく、ほとんど垂直に面を立てて当てているように見えるのに「乗せている」と言われたりするからである。例えば下の樊振東選手のバックドライブは垂直気味に面を立てているが、これは「乗せて打つ」と言えるのだろうか?
https://youtu.be/lMc6gPxam2w?t=132
私の「乗せて打つ」がちゃんと乗せられているかわからないが、とにかく私もマネしてボールの後ろの方を触ってドライブをかけるようにしてみたところ、私のくたびれたラバーでも下回転のボールを落としにくくなった。さらにあまりがんばらなくても下回転が持ち上がるのである。
今までボールの上の方をさわりすぎていたのかもしれない。もう少し下の方を触ってドライブをかけるようにしたら、ラバーのひっかかりはほとんど気にならない。こういう打ち方なら引っ掛かりが多少失われた、くたびれたラバーでも安定して入りやすいので、ラバーを新しくしようという気持ちがなくなり、結果的にラバーの寿命を伸ばすことになった。