京都市が破綻する?
そんな驚くべきニュースが飛び込んできた。
「500億円の財源不足どうする 京都市、2年で破綻状態?」
https://mainichi.jp/articles/20201013/k00/00m/040/125000c

なんとも恐ろしいニュースである。
どうしてこんなことになったのか、なんとなく思い当たる節がある。
2016年、京都市は外国人観光客の急増で宿泊施設不足が問題化されており、市長が「ホテルを増やせ」と誘致を促したのである。たしかに当時は京都市内のホテルの予約がなかなかとれない状況だったし、2020年の東京オリンピックで外国人観光客の増加も見込まれていたため、京都にはもっと宿泊施設が必要だった。しかし、それから市の想定を上回るスピードでホテルが建ち始めた。市内中心部のあちこちの住宅が空き地になり、ホテル建設工事が始まったのである。2019年には市長が「これ以上ホテルを建ててほしくない」といったことを言い出し、そこをコロナ禍が覆ったわけである。

今でも京都市中心部には、建設中、あるいは竣工したものの営業していないホテルがあちこちにある。もちろんすでに営業しているホテルもあるが、閑古鳥が鳴いている。観光客を当て込んでいた飲食店なども、まったく当てが外れ、閉店が相次いでいる。

これほど京都市の財政が悪化するというのは、観光産業、とりわけ外国人観光客を当て込んで財政が成り立っていたことが要因ではないだろうか。外国人観光客の増加はあくまでもエクストラの収入であり、「あったらラッキー、なくても大丈夫」という収入のはずだった。それをレギュラーの収入だと勘違いしたことが財政悪化に拍車をかけたように思う(京都市を卓球メーカー、外国人観光客を用具マニアに置き換えたら…)

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今まで卓球の技術動画を何本見てきたことだろう?
特にフォアドライブの打ち方、バックドライブの打ち方というのはそれぞれ30本以上は見ているはずだ。腰を使って打つだの、下半身の力を使うだの、威力のあるドライブを打つためのいろいろなコツが紹介されている。

その結果、私のドライブが劇的に改善されただろうか?

いや、ほとんど改善されなかったと言っても過言ではない。おかしいではないか。こんなに熱心に動画を見てドライブの勉強をしているのに未だに上級者のような安定した威力のあるドライブが打てるようにはなっていない(もちろん、少しずつ改善されてはいるが)。長年中級者をやってきて、ようやく私はこの事実に気づいた。不条理である…

技術動画はいろいろなことを教えてくれるが、それらが私のプレーに定着することはまれである。むしろそれらの動画の教えを一度忘れて、自分であれこれ試してみた結果、少しずつ改善されてきたというのが実際のところである。

技術動画を見ても役に立たないというわけではないだろう。おそらく頭のどこかにそれらの動画のエッセンスが残っていて、自分で試行錯誤するときに無意識にそれらを参考にしたということはあるかもしれない。しかし、結局技術動画で示されているプレーをそのまま再現することは不可能で、あれこれ試しながら相当な数のボールを打ち、自分なりの「正解」を見つけるしかないという考えに至った。

どうして世間の技術動画があまり役に立たないかというと、おそらく前提が違っているからなのだと思う。上級者のプレーは基礎の部分で私たち初中級者と異なっている。その根底にある部分を初中級者はつかんでいないため、穴の開いた柄杓で水をくむがごとく、いくら動画で学んでも、自分の技術が一向に改善されないのだろう。その根底の部分が知りたい。

いっそ、子供向けの動画で一から学び直したほうが近道なんじゃなかろうか。

下から入る
「バックドライブで下回転打ちをバンビでも出来るようになる練習方法」
https://www.youtube.com/watch?v=VBXFl6Nts1Y

上の動画の2:20ぐらいのところで、子供は2度ボールをネットに引っかけている。

下の画像はうまく台にボールを入れたときのものである。ラケットの面が垂直よりもやや上を向いている。まるでツッツキのような入り方である。
下から入る


一方、ミスしたときは下のようにラケットの面が垂直より微妙に下を向いている。
ミスヒット

同じようなゆっくりしたドライブで一方はミスせず、一方はミスしている。これは何を意味しているのか。
当たり前のことだが、ラケットがボールのどこに触れるかがドライブの安定性に大きく影響するということなのである。

私は威力のあるドライブを打とうと、ボールの2時ぐらいの位置をラケットでこすることが多い。たしかに速いスイングスピードで2時ぐらいのところをこすればいいドライブが行く。しかし、不十分な体勢でスイングスピードが出せないとき、下回転をドライブで打つには2時の位置ではボールをネットにかけてしまう。3時とは言わないまでも、2時半ぐらいの位置でこすらなければならない。

ボールの性質として、下回転がかかっているボールは3時に近い位置でこすれば無理なく入る。2時の位置でこすって入れるには相当な摩擦力が必要になってくる(実際は摩擦というより、復元力かもしれないが)。摩擦力というのは、もちろん強いに越したことはないが、たとえ強くなくても、ほどほどの摩擦力でも入る角度を作ってドライブをかけなければ安定するわけがない。私の打ち方はラケット面をかなり下に向けて、ラバーの摩擦力に過度に依存した打ち方だったため、いつまでたっても安定しなかったというわけなのである(自分では面を下に向けすぎているという自覚がなかった)

ちなみにこれをこするフォアフリックでも試してみた。限界まで低い姿勢からバウンドの上昇期に3時近くをこすり上げるのだ。果たして対下回転のフォアフリックが安定して入るようになった。

初中級者はこういう基礎的な部分でまちがっていることが多いので、技術動画を見るときは注意が必要である。