何の因果か在宅勤務ということになってしまった。
現在京都では多くのオフィス、店舗などで勤務・営業自粛が要請されている。職場には行けないので、テレワークで仕事を続けるほかはない。
ZOOMだの、グーグル・ミートだの、ジツィだの、そんなものをまさか自分が使う日が来ようとは思わなかった。
耳慣れないアプリの名を目にすることが多くなったが、これらはようするに「テレビ電話」である。中年はZOOMなどと聞くと、身構えてしまうが、そんな複雑なものではないと分かった。
できることは基本的に
・多人数での同時通話(ビデオも可)
・PCの画面(youtubeやMS-word等のアプリ)をリアルタイムで映せる
・文字ベースの会話(チャット)
である。他にもそれらの会議を録画したり、ホワイトボードにお絵描きできるなどという機能もあるが、簡単に言うと、上の3つである。どのアプリでもできることはだいたい同じだが、有料だったり、アカウントの登録が必要だったり、同時参加人数に制限があったり、といった微妙な違いがあるようだ。通信が一番安定しているのは私が使った限りZOOMだった。中国政府の関与が疑われ、企業によってはZOOMの使用が禁止されているところもちらほらあると聞くが。
昔、ケータイが普及しつつあったとき、「退社しても仕事が追いかけてくる!」などとショックを受けたものだが、ビデオ・ミーティングアプリが普及したら、「日常が仕事」ということになるのではないかと恐れている。
京都市も4月に入って卓球ができる場所がほとんどなくなってきた。卓球ができないので書くことがない。しかたない、ミーティングアプリの比較でもするか。
いや、負けてなるものか!なんでこのブログでミーティングアプリのことなんか書かなければならないんだ。そんな記事、誰が読むんだ。なんとしても卓球に関する記事を書いてやる。
--------------
最近思うのは、ショートってすごい!ということである。
ほとんどの技術においてシェークのほうが優位に立っている現在、ペンの優位性は台上技術とショートに求めるほかはない。
「表面ショートなんて古い!今は裏面さえできればペンのバックハンドは事足りる。」
などとうそぶいてショートをまったく使わず来たのだが、最近になってショートの良さを見直すようになった。
ショートのすごいところ その1「打球点が早い」
裏面(あるいはシェークのハーフボレー)だと、打球点が頂点付近になるが、ショートではバウンド直後である。距離にするとほんの10~20センチほどの差かもしれないが、この差が相手に強打を打たせる暇を与えない。バック対バックの展開になったとき、私はショートに対してよく裏面で対抗するのだが、その早さについていけず、つまらされてしまう。ショートはそこそこ速いボールも打てるが、それよりもむしろ前陣で早いタイミングで返ってくるのが脅威である。
ショートのすごいところ その2「台上で押せる」
台から出るかでないかの浅くて低いボールを裏面で打とうとすると、私は強打は打てず、軽く擦り上げるだけのショットしか打てないが、ショートの上手い人は台上の低いボールもガンガン押してくる。微妙に回転がかかっていてもネットにかけずに思い切りプッシュしてくる。あの安定感はなんなんだ?
ショートのすごいところ その3「自然にナックルっぽくなる」
バックドライブがビュンと弧線を描いて飛んできても簡単にブロックできる人でもショートのあまり回転のかかっていない直線的なボールがくると、ポトッと落としてしまうことが多い。さらに意図的にナックルショートにすると効果倍増である。
ショートのすごいところ その4「戻りが早い」
自分でショートをするようになって、回り込みで時間的な余裕を感じることが多くなった。なぜか?ショートはスイングが小さく、その上フォロースルーがほとんどないので、打った瞬間に戻りに入ることができる。今まで私がショート初心者だったころ(今でもショート中級者とは言えないが)、インパクト後、30センチぐらいのフォロースルーを伴っていたのだが、上手い人のショートは腕を8割がた伸ばしたところで瞬間的に力を入れてインパクトしているのを見て、腕を伸ばしてショートをするようになった。フォロースルーはわずか10センチほどである。すると、回り込みがずいぶんと楽になったのである。一方、裏面やシェークのバックドライブだと、インパクト後にある程度のフォロースルーがあるので、戻りに入るのが遅れてしまいがちである。
このように私はペンのショートは「古くさい技術」では片付けられない魅力ある技術だと再認識しているのである。
【追記】
「ラリーズ」のインタビューで坂本竜介氏がこんなことを言っていた。ペンホルダーのショートは若い選手に対してこそ有効なんじゃなかろうか。
現在京都では多くのオフィス、店舗などで勤務・営業自粛が要請されている。職場には行けないので、テレワークで仕事を続けるほかはない。
ZOOMだの、グーグル・ミートだの、ジツィだの、そんなものをまさか自分が使う日が来ようとは思わなかった。
耳慣れないアプリの名を目にすることが多くなったが、これらはようするに「テレビ電話」である。中年はZOOMなどと聞くと、身構えてしまうが、そんな複雑なものではないと分かった。
できることは基本的に
・多人数での同時通話(ビデオも可)
・PCの画面(youtubeやMS-word等のアプリ)をリアルタイムで映せる
・文字ベースの会話(チャット)
である。他にもそれらの会議を録画したり、ホワイトボードにお絵描きできるなどという機能もあるが、簡単に言うと、上の3つである。どのアプリでもできることはだいたい同じだが、有料だったり、アカウントの登録が必要だったり、同時参加人数に制限があったり、といった微妙な違いがあるようだ。通信が一番安定しているのは私が使った限りZOOMだった。中国政府の関与が疑われ、企業によってはZOOMの使用が禁止されているところもちらほらあると聞くが。
昔、ケータイが普及しつつあったとき、「退社しても仕事が追いかけてくる!」などとショックを受けたものだが、ビデオ・ミーティングアプリが普及したら、「日常が仕事」ということになるのではないかと恐れている。
京都市も4月に入って卓球ができる場所がほとんどなくなってきた。卓球ができないので書くことがない。しかたない、ミーティングアプリの比較でもするか。
いや、負けてなるものか!なんでこのブログでミーティングアプリのことなんか書かなければならないんだ。そんな記事、誰が読むんだ。なんとしても卓球に関する記事を書いてやる。
--------------
最近思うのは、ショートってすごい!ということである。
ほとんどの技術においてシェークのほうが優位に立っている現在、ペンの優位性は台上技術とショートに求めるほかはない。
「表面ショートなんて古い!今は裏面さえできればペンのバックハンドは事足りる。」
などとうそぶいてショートをまったく使わず来たのだが、最近になってショートの良さを見直すようになった。
ショートのすごいところ その1「打球点が早い」
裏面(あるいはシェークのハーフボレー)だと、打球点が頂点付近になるが、ショートではバウンド直後である。距離にするとほんの10~20センチほどの差かもしれないが、この差が相手に強打を打たせる暇を与えない。バック対バックの展開になったとき、私はショートに対してよく裏面で対抗するのだが、その早さについていけず、つまらされてしまう。ショートはそこそこ速いボールも打てるが、それよりもむしろ前陣で早いタイミングで返ってくるのが脅威である。
ショートのすごいところ その2「台上で押せる」
台から出るかでないかの浅くて低いボールを裏面で打とうとすると、私は強打は打てず、軽く擦り上げるだけのショットしか打てないが、ショートの上手い人は台上の低いボールもガンガン押してくる。微妙に回転がかかっていてもネットにかけずに思い切りプッシュしてくる。あの安定感はなんなんだ?
ショートのすごいところ その3「自然にナックルっぽくなる」
バックドライブがビュンと弧線を描いて飛んできても簡単にブロックできる人でもショートのあまり回転のかかっていない直線的なボールがくると、ポトッと落としてしまうことが多い。さらに意図的にナックルショートにすると効果倍増である。
ショートのすごいところ その4「戻りが早い」
自分でショートをするようになって、回り込みで時間的な余裕を感じることが多くなった。なぜか?ショートはスイングが小さく、その上フォロースルーがほとんどないので、打った瞬間に戻りに入ることができる。今まで私がショート初心者だったころ(今でもショート中級者とは言えないが)、インパクト後、30センチぐらいのフォロースルーを伴っていたのだが、上手い人のショートは腕を8割がた伸ばしたところで瞬間的に力を入れてインパクトしているのを見て、腕を伸ばしてショートをするようになった。フォロースルーはわずか10センチほどである。すると、回り込みがずいぶんと楽になったのである。一方、裏面やシェークのバックドライブだと、インパクト後にある程度のフォロースルーがあるので、戻りに入るのが遅れてしまいがちである。
このように私はペンのショートは「古くさい技術」では片付けられない魅力ある技術だと再認識しているのである。
【追記】
「ラリーズ」のインタビューで坂本竜介氏がこんなことを言っていた。ペンホルダーのショートは若い選手に対してこそ有効なんじゃなかろうか。
坂本:それだけじゃないですよ。みんな勘違いしてるのはどんどんアップデートされて新しいものが生まれていく。そうなると昔のものが通用しないって思う人が多いんですけどそんなことは無い。
アップデート後に卓球を始めた選手たちは昔の頃の技ができなくなっていることが多い。例えば、今、日本の若手選手がティモみたいなループ(回転量の多いスピードを抑えたドライブ)をできるかって言ったらできないし、普段練習で受けることは無い。だから逆に今、昔の技術がまた効くんですよ。
コメント
コメント一覧 (4)
シロノ タツミ
がしました
コメントありがとうございます。
私は反対方向から中途半端なスタイルに向かっていきそうです。
できればショート主体で、下回転打ちと中陣のときだけ裏面を使うというスタイルが理想なんですが。
シロノ タツミ
がしました
はじめてコメントさせていただきます。
自分は20代のペンドラで元々片面でやってたんですが、三年ほど前から裏面を貼って練習をはじめて、最近ようやく思いのままにバックを振れるようになりました。
裏面は中陣でフォアに飛び付いた後バックへのボールを連打できたり、回転わからないサーブをとりあえずチキータできたり、と片面よりもとても便利に感じてます。
しかし、裏面でいいドライブ打つのと同じように、ショートで押したりサイドスピンかけても得点しやすいことに気づきました。
仰るように、若い世代、特にピッチの早い戦型と試合する場合は顕著で、裏面よりも得点を稼げることも多々あります。
ちょうど考えていたことを、ほとんどそのまま しろの様が文字に起こしていたので、とても感激いたしました!
自分のように片面⇒両面ならまだしも、裏面を中心にやってきて、後からショートの利点を発見するなんて、なんて素晴らしい洞察力なんでしょう…
また深い記事を楽しみにしております。
シロノ タツミ
がしました
コメントありがとうございます。
中高は片面ペンだったんですね。そうするとショート上級者ですね!ペンの楽しさの極みですね。
私がバックは裏面だけというと、周りの人に「それならシェークでもいいのでは?」などと言われます。ペンはショートが命とまではいいませんが、ペンならショートが使えないと、ペンの楽しさが半減するんじゃないかと思います。
シロノ タツミ
がしました