年末にインフルエンザに罹ってしまい、ずっと床に臥せっていたのだが、手持ち無沙汰だったので、youtubeで卓球の動画をいろいろ見ていた。
知らない間にいろいろな人気卓球チャンネルができていたことに驚いた。
その中で、年末に私を大いに楽しませてくれたチャンネルに大阪発の「ごぶりんずTV」というのがある。
メンバーはみんな(?)全国レベルの上級者の若者で、とんでもなく上手い。
そのうちの一人、ヤンマ氏がいろいろなラバーを試打してその「性能」を点数化するという企画の動画を見て、ラバーの「性能」について考えさせられた。
試打するラバーは
「ラクザX」「ラクザ7」「V15エキストラ」「V15スティフ」「スーパーヴェンタス」「ファスタークG1」「ファスタークP1」「ラザンターR47」「ハイブリッドK1J」「エボリューション」
どれもZX-GEAR INというラケットに貼ってある。
私はこのうち、「ハイブリッドK1J」「エボリューション」以外は「試打」したことがある。ラクザやスティフ、ファスタークなら数週間(といっても週1の練習だが)以上使ったこともある。
ファスタークG1だけ、私には硬すぎて違和感があったが、それ以外はみんな使いやすい良いラバーだと感じた。スピードも出るし、しっかり回転もかかる。程よい硬さで打球感も良い。これらのラバーに私が点数をつけるとしたら、5点中、5点である。各ラバーの個性?う~ん…よく分からない。どれも大差ないと感じる。
私の「試打」というのは、ちゃんとボールが入るかどうかというのが最も重要で、それ以外のボールのスピードや回転性能などは高ければ高いに越したことはないが、必須条件ではなく、「おまけ」という位置づけである。
しかし、ヤンマ氏の場合は違った。凄まじいスピードのボールをバシバシと連打している。これが全国レベルか…ボールの質が高い。
ヤンマ氏のショットは非常にシビアなタイミングと強いインパクトで放たれているので、ラバーのほんのわずかな違和感が即ミスにつながる。もしミスしないで入れることを優先したら、本来のスピードや回転が大きく損なわれてしまうのである。
全力のカウンターが目に見えないほどのスピードで這うように台上を滑っていく。こんなショットが半分以上の確率で入るなら、私はこのラバーに忠誠を誓うだろう。
しかし、ヤンマ氏は納得できない表情で小首をかしげている。このラバーに全く満足していないようだ。
「絶対無理や」
こんなすさまじいショットが打てるラバーでも、ヤンマ氏にとっては実戦での使用に堪えないらしい。
われわれ中級者層の「良いラバー」と全国レベルのプレーヤーの「良いラバー」というのは、もしかしたら全く違うものなのではないだろうか?中級者層の要求も上級者層の要求も広くカバーする万能ラバーというのもあるのかもしれないが、中級者層に使いやすいラバーが上級者層に使いやすいとは限らないし、逆もまたしかり。そう考えると、ラバーの良し悪しというのは一体なんなのだろうか?
ヤンマ氏の試打ではスーパーヴェンタスとK1Jが高評価だったが、おそらく全国レベルの上級者が「ここが違う」と評価する部分というのは、ラバーの限界性能の部分で評価しているのであって、中級者以下の人たちはその違いを体感できる、ラバーの性能の限界に近いショットなど打てないのではないか。
そう考えると、評価の高いシューズというのも、森園選手や神選手のようなフットワークのいい選手が限界ギリギリまでシューズに負荷を与えたときにはじめて性能の違いがあらわれるのであって、一般層ではどのシューズでも大差ないということになる。
ラケットでも中陣より後ろから豪快なショットを打てる選手なら違いを感じることができても、ほぼ前陣でプレーする選手には、性能の違いというのは感じることができないということもあるのかもしれない。
用具の性能の違いというのは、結局のところ、限界近くまで性能を引き出せるような力のある人でなければ意味がないということにならないだろうか?
用具レビューというのはどのレベルを対象にして、どんな基準で評価するのかというのを考慮しなければならないので、非常に難しいと感じた。
V15スティフを私は実際に使ってみて非常に満足し、リピートしたが、ヤンマ氏の評価は最低レベルである。
大阪の電車で見つけた吊り革広告。おもしろい。
知らない間にいろいろな人気卓球チャンネルができていたことに驚いた。
その中で、年末に私を大いに楽しませてくれたチャンネルに大阪発の「ごぶりんずTV」というのがある。
メンバーはみんな(?)全国レベルの上級者の若者で、とんでもなく上手い。
そのうちの一人、ヤンマ氏がいろいろなラバーを試打してその「性能」を点数化するという企画の動画を見て、ラバーの「性能」について考えさせられた。
試打するラバーは
「ラクザX」「ラクザ7」「V15エキストラ」「V15スティフ」「スーパーヴェンタス」「ファスタークG1」「ファスタークP1」「ラザンターR47」「ハイブリッドK1J」「エボリューション」
どれもZX-GEAR INというラケットに貼ってある。
私はこのうち、「ハイブリッドK1J」「エボリューション」以外は「試打」したことがある。ラクザやスティフ、ファスタークなら数週間(といっても週1の練習だが)以上使ったこともある。
ファスタークG1だけ、私には硬すぎて違和感があったが、それ以外はみんな使いやすい良いラバーだと感じた。スピードも出るし、しっかり回転もかかる。程よい硬さで打球感も良い。これらのラバーに私が点数をつけるとしたら、5点中、5点である。各ラバーの個性?う~ん…よく分からない。どれも大差ないと感じる。
私の「試打」というのは、ちゃんとボールが入るかどうかというのが最も重要で、それ以外のボールのスピードや回転性能などは高ければ高いに越したことはないが、必須条件ではなく、「おまけ」という位置づけである。
しかし、ヤンマ氏の場合は違った。凄まじいスピードのボールをバシバシと連打している。これが全国レベルか…ボールの質が高い。
ヤンマ氏のショットは非常にシビアなタイミングと強いインパクトで放たれているので、ラバーのほんのわずかな違和感が即ミスにつながる。もしミスしないで入れることを優先したら、本来のスピードや回転が大きく損なわれてしまうのである。
全力のカウンターが目に見えないほどのスピードで這うように台上を滑っていく。こんなショットが半分以上の確率で入るなら、私はこのラバーに忠誠を誓うだろう。
しかし、ヤンマ氏は納得できない表情で小首をかしげている。このラバーに全く満足していないようだ。
「絶対無理や」
こんなすさまじいショットが打てるラバーでも、ヤンマ氏にとっては実戦での使用に堪えないらしい。
われわれ中級者層の「良いラバー」と全国レベルのプレーヤーの「良いラバー」というのは、もしかしたら全く違うものなのではないだろうか?中級者層の要求も上級者層の要求も広くカバーする万能ラバーというのもあるのかもしれないが、中級者層に使いやすいラバーが上級者層に使いやすいとは限らないし、逆もまたしかり。そう考えると、ラバーの良し悪しというのは一体なんなのだろうか?
ヤンマ氏の試打ではスーパーヴェンタスとK1Jが高評価だったが、おそらく全国レベルの上級者が「ここが違う」と評価する部分というのは、ラバーの限界性能の部分で評価しているのであって、中級者以下の人たちはその違いを体感できる、ラバーの性能の限界に近いショットなど打てないのではないか。
そう考えると、評価の高いシューズというのも、森園選手や神選手のようなフットワークのいい選手が限界ギリギリまでシューズに負荷を与えたときにはじめて性能の違いがあらわれるのであって、一般層ではどのシューズでも大差ないということになる。
ラケットでも中陣より後ろから豪快なショットを打てる選手なら違いを感じることができても、ほぼ前陣でプレーする選手には、性能の違いというのは感じることができないということもあるのかもしれない。
用具の性能の違いというのは、結局のところ、限界近くまで性能を引き出せるような力のある人でなければ意味がないということにならないだろうか?
用具レビューというのはどのレベルを対象にして、どんな基準で評価するのかというのを考慮しなければならないので、非常に難しいと感じた。
V15スティフを私は実際に使ってみて非常に満足し、リピートしたが、ヤンマ氏の評価は最低レベルである。
大阪の電車で見つけた吊り革広告。おもしろい。
コメント
コメント一覧 (6)
自分なりの基準がしっかりある人は、何を見ても上手く処理して参考にするのだろうと思います。
強打者の話を鵜呑みにして自分も!なんて痛い目を見るだけですね。
王皓関連の記事で試合に時にラケットを触らせてもらったら「思いのほか弾まないのに驚いた」という話がありましたね。私の先輩も大学に進学してから特注ラケットを使うようになりどのような基準で選んでいるのか?と聞いたところ「10段階の弾みの段階があって5位の中間を選んで使っている。攻守のバランスを考えて ちょうど良い」と言ってました。
強い選手は皆 弾むラケットを使っていると思っていたので驚いたのを憶えています。
何を用具に求めるのか(勝つために)
気持ち良いだけなら(練習でのフォアドライブ)私もALCなんか使ってみたい(笑)
とどのつまり、使ってみなければわからない!と言う事と、憧れを持って背伸びをしてはいけないと言う事でしょうか。
シロノ タツミ
がしました
コメントありがとうございます。
プロの選手でもそれほど弾まないラケットを使っている人がいるんですね。
私は最近、スポンジ厚を「中」に替えたのですが、木の感触が感じられて、とても感じが良いです。弾みも特に問題ありません。ラバーの良し悪しというのは本当に人それぞれなのかもしれませんね。
シロノ タツミ
がしました
動画を拝見すると、試打しているお二人の評価にもかなり差がありますね。
私もラバーを厚から中に変えようとしたのですが
(アンドロのGTTを買おうとしました。)
店員さんに「これは今から卓球を始める人向けだからおすすめしません!」と強く言われ
結局ラザンターにしてしまいました・・・。
でも、しろのさんのおっしゃる通り、相当上手な人じゃないと良いラバーを使っても
そのスペックを十分に発揮できないと思うし
私にはやっぱりGTTで十分だったんじゃないかと思っています。
何よりこのラバーは値段がすごく安い!!笑
次回は絶対にお店の人に流されずにGTTを買って試してみたいと思います!!
シロノ タツミ
がしました
あけましておめでとうございます。本年もよろしくおねがいします。
アンドロのGTTを裏面で使ったことがありますが、私にはとても好感触でした。
柔らかい木と合わせたのですが、厚く当てれば打球感もいいし、弾みが足りないとは感じませんでした(一発で打ち抜くようなショットは打てないかもしれませんが)。フォア面は分かりませんが、バック面なら私には十分な「性能」でした。オススメです。
シロノ タツミ
がしました
コメント失礼致します。
上級層の選手に憧れて同じ用具を使うは愚の骨頂で、その選手の体の使い方を完全コピーしないと宝の持ち腐れになりますね(笑)
アウターALCを半年使いましたが、練習し続けていない人はきついですね。
スイング・インパクトの強さによって木材が5枚系のラケットはボールが荒れるので(球質を出せる幅が広い反面、球威も喰らいやすい)、本当に練習している人に適しています。
6.2mm以上の厚さの7枚合板はしなりづらい&適度な球離れなのでプレーが安定しやすいです。
ただ球質も安定してしまうのが弱点ですが(笑)
卓球は入れたもん勝ちなので、それで良いと思います。
アウターZLCやALCは練習で気持ちの良いボールが出ますが、試合でも確実に入るなら使いたいですが(笑)
あとアンドロのGTT45は公表されていない?だけで、水面下の契約している選手が弾むラケットのバックに使用しているのを確認してます。
飛距離の関係でバックのプレー領域が前陣限定になってしまいますが、止める・弾く・回転をかける・レシーブの安定は薄いラバーならではです。
ドイツ製なのでぶっちゃけGTT45はほぼ薄いGー1ですよ(笑)
長文失礼致しました。
シロノ タツミ
がしました
コメントありがとうございます。
詳細な情報、ありがとうございました。
現在私は7枚木材を使用していますが、安定性が高いという特長があるんですね。はからずも私の目指している卓球に合っていました!
特殊素材も、違いが分かる人なら、自分のプレーにうまく活かせるということもよく分かりました。ご教示ありがとうございます。
GTTは、私ももう一度バック面で使ってみたいと思っています。
シロノ タツミ
がしました