●「なに、お前、また別れたのか! 今回はひと月も続かぬではないかい。」
■「う~ん…。見た目は好みだったんだが、付き合ってみたら、ちょっと不満なところも出てきてな…。」
●「彼女、スウェーデン人じゃったろう? あんなすてきに美しい娘のどこが不満じゃ。」
■「きれいはきれいだが、ちょっと体格がよすぎてな。身長なんか177センチもあるし、肩幅なんか俺より広いんだぜ。俺の手には余る。」
●「最近は中国娘と付き合うとると聞いたぞい。」
■「いや、付き合ってるじゃねえが、月に1回食事したり、デートしたりっていう程度の関係さ。」
●「いつまでたっても落ち着かんの。もういいかげん身を固めたがいい。その前はハンガリー人で、その前はドイツ人じゃったか? みなお前にはもったいない女じゃったがの。」
■「それはそうだが、若い娘を見ると、つい気になってな…。」
●「そないなこと言うとるさかい、いつまでたっても結婚できんのじゃわいな。」
■「おきやがれ! 俺は結婚できねえんじゃなくて、しねえんだ。もっといろいろな女と付き合ってみてえんだ。」
●「学生時代に付き合おうてたアコちゃんと縒りを戻したらどうじゃ?天然で、素朴ないい子じゃったがの。」
■「おきやがれ! 俺は結婚できねえんじゃなくて、しねえんだ。もっといろいろな女と付き合ってみてえんだ。」
●「学生時代に付き合おうてたアコちゃんと縒りを戻したらどうじゃ?天然で、素朴ないい子じゃったがの。」
■「アコちゃんはもう結構な歳だし、手垢がついているというか、新鮮味がねえっていうか…。ときめかねえんだよ。」
●「おまえもいい年じゃさかい、お互い様じゃわいの。誰でも付き合いが長うなれば、新鮮味はなくなってくるもんじゃわい。新鮮味がない代わりにお互いに心が通い合うてな。うちの山の神なんぞ、わしがツーといえば、カーと答えるというものよ。」
■「若い子にはどうしても惹かれちまうんだよ。肌もきれいだし、身体に張りがあってさ、よく弾む。生命力に満ち溢れてるんだ。いっしょにいるだけで楽しいんだよ。」
●「観光地を旅行したり、モールで買い物したり、他愛のないおしゃべりをしたり…、それがどうだというんじゃ。そんなこと、いままでさんざんやってきたではないか? そんなことより、所帯を構えて、車を買うて、子供をこしらえて、家を買うて、苦労を共にするというのが大人になるいうことじゃわいの!」
■「どうも話が通じねえ。唐人と話をするようだ。時代違いも甚だしいぜ。男は結婚しなきゃならねえなんて誰が決めたんだ? 俺は一生結婚なんかしねえぜ。芸能人みたいに生涯独身で、恋人たちともずっと適度な距離を保って付き合いてえんだ。一人の女に束縛されて、ちょっと別の女に手を出したら『浮気だ』なんて言われるのはごめん被る。俺は俺のもんだ。女のものじゃねえ。」
●「まあ、聞かんせ。女の良さいうもんは、新しい刺激のあることでない。長年連れ添えば、お互いに以心伝心でな。茶がほしいと思えば茶が出てくるし、ウトウトしたら、布団をかけてくれる。こういう一体感のようなものは結婚して長い間いっしょに暮らさねばなかなか出てこないことじゃ。こうなると、気が楽で、仕事にも身が入るものじゃわい。」
■「俺は特定の女は作らねえ主義なんだ。新しい女を作ることが俺の生きげえなんだ。そういう生き方があってもいいじゃねえか? それが俺にとってストレスのねえ、最も俺らしい生き方なんだからさ。」
●「どうもお前さんは度し難い。一人の女と定めて、そいつと添い遂げるよさが知れぬとは。ハテ、残念閔子騫。」
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個人的には一本と添い遂げたいとは思うが、もう一本囲っておいて、ときどきそいつとも遊びたい。
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