全国レベルの学生たちが練習しているところへ監督的な人が「足で打て!」と叫んでいるのを聞いたことがある。しかし、禅問答ではあるまいし、足でボールなど打てるものだろうか。そんなはずがあるわけ…。
いや、もしかしたら、私は脳が衰え、硬化しているから理解できないだけで、実際は足で打球できるのかもしれない。
ネットで検索してみると、あるはあるは。
ゴルフ、テニス、剣道、バスケ、ボクシング…多くのスポーツで「足で打つ」ということが推奨されている。
足で打つといっても、いろいろな解釈がある。
A フットワークを使って、ボールの近くまで行って打つ。
B 手から先に行かないで、しっかりと踏み込んでから打つ。
C 足で床を蹴る力をラケットに伝えて打つ。
「どうしてみんなアレをしようとするの?」
ぐっちい氏は打球に威力が出るということにも言及していたが、私は「キレのある動き」、つまり総合的な反応の早さというところに注目した。
いや、もしかしたら、私は脳が衰え、硬化しているから理解できないだけで、実際は足で打球できるのかもしれない。
ネットで検索してみると、あるはあるは。
ゴルフ、テニス、剣道、バスケ、ボクシング…多くのスポーツで「足で打つ」ということが推奨されている。
足で打つといっても、いろいろな解釈がある。
A フットワークを使って、ボールの近くまで行って打つ。
B 手から先に行かないで、しっかりと踏み込んでから打つ。
C 足で床を蹴る力をラケットに伝えて打つ。
D 体重移動で上半身を揺らすことによって打つ。腕の力を抜く。
Aはないだろう。もしAなら「足で打つ」ではなくて「足を使って打つ」になるのではないだろうか。
Bは「手からではなくて、足から動かす」という順序についてである。これは私も最近意識しているので、このBの解釈は私の中では有力である。
Cはゴルフやテニスなどで推奨されている意見に近い。他スポーツでは「腰を入れて打つ」の延長で「足で打つ」ということを言っている人が多いのかなと思う。
Dは体重移動で打つということだが、Cのように足だけでなく身体全体で打つイメージか。
しかし、よく考えてみると、B~Dの内容には重なりがあるように思える。Aだけちょっと毛色が違うが、B~Dはどれも下半身の力をラケットに伝えるという共通点があるように思う。あるいはBをA寄りに考えて、まず足から入るという意味だと考えれば、AとBが部分的に重なってくるように思える。
Bは「手からではなくて、足から動かす」という順序についてである。これは私も最近意識しているので、このBの解釈は私の中では有力である。
Cはゴルフやテニスなどで推奨されている意見に近い。他スポーツでは「腰を入れて打つ」の延長で「足で打つ」ということを言っている人が多いのかなと思う。
Dは体重移動で打つということだが、Cのように足だけでなく身体全体で打つイメージか。
しかし、よく考えてみると、B~Dの内容には重なりがあるように思える。Aだけちょっと毛色が違うが、B~Dはどれも下半身の力をラケットに伝えるという共通点があるように思う。あるいはBをA寄りに考えて、まず足から入るという意味だと考えれば、AとBが部分的に重なってくるように思える。
整理すると、A(あるいはB)は、移動重視ということであり、B以下は打球重視ということである。
このことについてお世話になっているNさんに尋ねてみた。Nさんは長谷川・伊藤・河野選手といった日本の黄金時代の選手とだいたい同世代である。
し「『足で打つ』って分かりますか?どういうことですか?」
N「そらあ、ボールにしっかり近づいて打つことに決まってるやろ」
まさかのAであった。しかし、これはあくまでもNさん(の世代)の解釈であって、もっと若い指導者は別の意味で言っているのかもしれないことをお断りしておく。
N「強豪校の練習いうんは、たいがいフットワーク練習や。それができんことには試合には勝てへん。」
し「フットワーク練習って、例えばフォアに1本、バックに1本をオールフォアで延々と繰り返す練習ですよね。」
N「そうや。フォア・ミドル・バックの3点の場合もあるし、最近だったらオールフォアちごうて、バックハンドも使うんちゃう?」
し「そういう練習って、全国レベルの豪快な卓球には必要かもしれないですが、私たちのような一般愛好家には必要ない練習だと思うんです。フォアからバックまで大きく動いてラリーする前にポイントが決まってしまいますし。一般愛好家のレベルで必要なフットワークってもっと小さいフットワークだと思うんですよ。ミドル処理とか、回り込みとか、フォア前ストップからのバックハンドドライブとか。」
N「わかっとらんな。大きく動けるようになれば、小さいフットワークなんて簡単なんや。大は小を兼ねるやろ。」
このことについてお世話になっているNさんに尋ねてみた。Nさんは長谷川・伊藤・河野選手といった日本の黄金時代の選手とだいたい同世代である。
し「『足で打つ』って分かりますか?どういうことですか?」
N「そらあ、ボールにしっかり近づいて打つことに決まってるやろ」
まさかのAであった。しかし、これはあくまでもNさん(の世代)の解釈であって、もっと若い指導者は別の意味で言っているのかもしれないことをお断りしておく。
N「強豪校の練習いうんは、たいがいフットワーク練習や。それができんことには試合には勝てへん。」
し「フットワーク練習って、例えばフォアに1本、バックに1本をオールフォアで延々と繰り返す練習ですよね。」
N「そうや。フォア・ミドル・バックの3点の場合もあるし、最近だったらオールフォアちごうて、バックハンドも使うんちゃう?」
し「そういう練習って、全国レベルの豪快な卓球には必要かもしれないですが、私たちのような一般愛好家には必要ない練習だと思うんです。フォアからバックまで大きく動いてラリーする前にポイントが決まってしまいますし。一般愛好家のレベルで必要なフットワークってもっと小さいフットワークだと思うんですよ。ミドル処理とか、回り込みとか、フォア前ストップからのバックハンドドライブとか。」
N「わかっとらんな。大きく動けるようになれば、小さいフットワークなんて簡単なんや。大は小を兼ねるやろ。」
フットワーク練習…。
前から疑問だったのだが、どうして上級者はこんな単調な練習ばかりするのだろうか。卓球上達に欠かせない秘密があるのだろうか。
「どうしてみんなアレをしようとするの?」
「アレにどんな魅力があるっていうの?」
そういえば、ぐっちい氏のブログでもフットワーク練習の重要性を説いており(「なぜフットワークが必要なのか」)、その中で次のような説明があった。
動き系を極めてくると全体の技術の動きが速くなってきます。
いつもよりも少し速い対応できたり、動きで追いつくことができる。
フォアもバックも台上もレシーブも速く動けるようになるのでフットワークは強い人によくある全体的なキレのある動きを磨くことができます!(しろの注:改行は適宜削除)
いつもよりも少し速い対応できたり、動きで追いつくことができる。
フォアもバックも台上もレシーブも速く動けるようになるのでフットワークは強い人によくある全体的なキレのある動きを磨くことができます!(しろの注:改行は適宜削除)
ぐっちい氏は打球に威力が出るということにも言及していたが、私は「キレのある動き」、つまり総合的な反応の早さというところに注目した。
フットワーク練習の意味というのは、素早く「移動する」ことに主眼があるのかと思っていたが、それよりも、むしろ素早く「動き出す」ことに主眼があるのかもしれない。返球されたボールは1球1球深さや左右の幅が違う。それに対応して常に適切な打球位置に移動するにはどうしても素早く動きださなければならない。そして素早く動き出すためには相手が打球する瞬間(あるいは直前)を確認しなければならない(返球される位置はおおまかには決まっているが)。ということは、「動き出す」に先立つものとして「確認」のほうに眼目があるのかもしれない。
優先順位をつけるなら、
確認>動き出し>移動
ということになろうか。そうすると、フットワーク練習というのは足を速く動かす練習に見えて、実は早く相手の打球方向を察知し、素早く動き出し、速く移動するという3つの目的がある練習ということになるだろうか。
ということになろうか。そうすると、フットワーク練習というのは足を速く動かす練習に見えて、実は早く相手の打球方向を察知し、素早く動き出し、速く移動するという3つの目的がある練習ということになるだろうか。
さらに打球との関連で言えば、大振りをしていたら反応も移動も遅くなるので、できるだけコンパクトなスイングにしなければならない。そうするとスイングの無駄をそぎ落とすという効果も期待できそうだ。
コメント
コメント一覧 (14)
こんにちは。
フットワークの意義ですが、私は自分の一番良い打球フォームに適した位置に移動することだと思っています。
高校三年で部活から引退して、久しぶりにプレーした時は足が動かなくて、上半身をよじったり伸ばしたりして打っていたら、フォームを乱してしまいました。
中年男性が運動会の親子競争で、気持ちばかり先走って脚が出ないから転んじゃうみたいな感じですね。
シロノ タツミ
がしました
コメントありがとうございます。
なるほど、最適の場所に移動して、フォームを崩さず打球するという目的なんですね。
卓球ではほんの10センチのポジショニングのズレがミスを引き起こすということを考えると、かなり早く打球位置を予測しなければなりませんね。それも10センチ単位で。
常にビタッと最適の位置に足が来るようになれば、体勢も崩れないし、素早く次のステップに移れますね。
私もこういう意識でフットワーク練習をしたいと思います。
シロノ タツミ
がしました
私も「足で打つ」とはへのへのもへ爺さまに同感で「自分の一番良い打球フォームに適した位置に移動すること」だと思います。
ただ、しろのさまのいうところの「常にビタッと最適の位置に足が来るようになれば」ですよね。
①相手の打球が飛んできた。②ある程度予測して足を動かしてボールに近づいた。③バックスイングをとった。④打球した。
②がばっちり誤差なく動けたら問題ないですが、もし、20センチの誤差があったら、、、。③で調整するのか、③と④の中間で調整するのか、④で調整するのか、はたまたさらに調整の余地というか順序があるのか。
しろのさまは動いた後の微調整はやっていますか?私は無理やり、できないボディワークか、腕を伸ばしたりちじめたりして打球し、普通にミスします、、、。
シロノ タツミ
がしました
コメントありがとうございます。
私は(2)で目測を誤ったら、もう調整の時間はないです。
というか、集中していないと、(2)をすっ飛ばして(3)に行ってしまうことがよくあります。
シロノ タツミ
がしました
元プロの方に軽く打球しているようにみえるのにどうしてそんなに威力のあるボールをとばすせるのかきいてみたら、足の指から下半身、上半身、肩肘手首指まで全身の力をボールに伝えて 打球するそうです。
シロノ タツミ
がしました
コメントありがとうございます。
そうですよね、「足で打つ」といえば、Cの足の力を打球に伝えるという解釈がふつうですよね。私はそれ以前のちゃんと動けるようになるというのが目標の段階なのですが、おそらく簡単に動けるようになったら、次は足で威力のある打球ができるようにするということなんでしょうね。
シロノ タツミ
がしました
私はフットワーク練習が好きなのですが
上手な方にFB一本ずつのフットワークをしてもらった時、
あまりに良いところ(打ちやすい一定のところ)に振ってくれるので
考えなしに動いて打っていたら、
「ミドル→FかB→ミドル→FかB 等のように不規則な動きを入れてやった方が
練習になりますよ!」と言われました。
その時は、頭の中で鼻歌を歌いながら
気持ちよく規則的に動くのも楽しかったのですが、
一番重要な「確認」をすっ飛ばしては、もはや卓球じゃなく
単なる有酸素運動ですね^^;
疲れてくると頭を使わなくなる悪い癖です!
シロノ タツミ
がしました
コメントありがとうございます。
ミドルとF/Bのフットワークが楽しくできるなんてすごいですね。
私はやったことがありませんが、たぶんほとんど続かないと思います。
相手のラケット面の確認というのも、無意識にできているのなら、必要ないんじゃないんでしょうか。私の場合は頭の中で「声出し・指差し 確認」ぐらいしないと動き出しが遅くなってしまうもので。
シロノ タツミ
がしました
無駄に大きなフォアのフォームが次のボールに間に合うように自然になおりましたね。
意外だったのだフットワークやるようになったら余裕が出てきたのか(バックの練習も一応してますけど)バックドライブも安定して自信を持って使えるようになりましたね。
シロノ タツミ
がしました
コメントありがとうございます。
フットワーク練習によってスイングが小さくなり、時間的な余裕ができたとのこと、参考になりました。私も少しずつフットワーク練習に取り組んでいるのですが、ふつうに「打って」「動いて」だと間に合わないので、「打っている途中で動き始める」のようなことをしてようやく何往復か続くようになりました。自分の戻りの遅さがよく分かる練習だと思いました。
無駄な時間を省くって大切ですね。
シロノ タツミ
がしました
私もこのテーマは只今の課題です。
フットワーク練習はすべての卓球選手がやるでしょうが、もしかしたら戦型、或いは個人の考え方によってはその重要度が異なるのではないかと考えています。
全国大会に出るつもりならフットワーク練習はしごきだと感じてもやるべきだと思いますが、仲間うちで勝ったり負けたり、地域レベルで勝ったり負けたりする程度で満足できるなら、体力と相談した上で無理なくフットワーク練習をする程度で良いと私は考えます。
なぜならば、試合では集中できていないと足が止まるからです。格下相手でレシーブが返ってこない、3球目が返ってこない、等の状態ではいつもより反応が遅くなります。上手な人のサーブがわからない時も反応が遅くなります。負けそうだと思うほど反応が遅くなります。
つまり、どれだけフットワーク練習をしても試合で脳が集中できていなければ練習のようには動けないと考えています。フットワーク練習+(その練習の中で)試合を想定したメンタルトレーニングをして、試合に望めば練習が形になると思います。でもそれはとても疲れるし、環境も必要です。
なので私は現状、コントロール重視のフットワーク練習しかしていません。
シロノ タツミ
がしました
コメントありがとうございます。
足を動かすのに必死で、そのことばかりに集中してしまい、上半身がお留守になるというのも考えられますね。
私は上半身の方にばかり意識が行ってしまうので、フットワーク練習で下半身の方にも意識を向けて、バランスが取れたら良いなと思っています。
シロノ タツミ
がしました
私もフットワークは競技卓球で上を目指す際、優先順位の1、2位を争うほど大事な要素だと思います。実はこの1年間はラケットをニュートラルグリップで握り、前傾姿勢で正しいフットワークを細かいレベルでやり直しています。
今までも時々やっていましたが、自分でも気づかないような間違った脚の使い方をとにかく細かく指摘/修正してもらっています。そして今までの球を追いかけるフットワーク練習は汗をかくためだけだったのか(そして試合では手打ち)と猛省してます。本来は球を迎え待つフットワークでないといけないのに…。
「配球の振り幅やスピードに差はあるものの、世界レベルのトップ選手でも小さい頃からずっとやってますよ」
「手を先に出すと足が止まる。足が先に動けば手は自ずと動く」
「同じ足を二度続けて出す歩きは不自然…素早く歩くような大小のフットワーク。目の高さが不安定になるようなジャンプ移動はNG」
「同じ球は来ない、1球1球脚を使って微調整する」
フットワークが向上するとその副産物がいかに多く大きいかがわかりました。
・基礎体力/スタミナがUP
・試合でも脚が動く
・戻りが早くなる
・腕力があまり要らない
・相手の打球から自コートで弾むまでが遅く感じる
・体重移動がスムーズになり打球威力/回転が増す
・ラケットの芯で毎回打球できる
・対下回転等、必要に応じたタメの長さを確保できる
・レシーブミスが減る
・切り返しが早くなる
・サイド割れする球に当てたり乗せたりではなく、回転で返球することができる
・コースを狙って打球する余裕が生まれる
などなど、競技卓球にとって良いことがだらけでした。
最初の頃は疲労するのも早く、すぐに動きが鈍くなり早く終わってくれと願いながらメニューをこなしていましたが、体力がついてきて脚の動きがスムーズになってくると、その重要性を再認識できますね。
シロノ タツミ
がしました
おひさしぶりです。
有益なご報告ありがとうございました。
1年もフットワーク練習を続けてらしたんですね。そうとう上達したのではないでしょうか。私も練習時間と練習相手(ちゃんとブロックできる人)を確保できればフットワーク練習に嫌というほど取り組みたいのですが、現状ではなかなかできません。
みりんさんの貴重な体験からくるご意見は初中級者すべてに有益だと思いました。
シロノ タツミ
がしました