「あの選手の打点の早いこと」
「ドライブの威力もさることながら、コースも厳しい」

プロの試合を見るとき、そういうことにばかり目を奪われていたのだが、自分がフットワークで悩むようになってからは下半身のほうばかりに目が行くようになった。


木原美悠選手 対 加藤美優選手

上の動画の木原選手の動き方を見ていると、前陣では「打球→ステップ→ステップ、打球→ステップ→ステップ…」という小気味よい3拍子のリズムを刻んでいるように見える。大きく動かされたり、通常より速い、あるいは遅いボールが来たときは、これほど規則正しいステップではないのだが、ポイントの序盤、台上や軽いドライブに対応する場合はこのような3拍子のステップになることが多いと感じる。

kihara

エンドが変わり、加藤選手のステップを見てみると、やはり前陣では3拍子のステップが確認できるのだが、木原選手ほど規則正しいステップではないように見える。

ラリー中はいろいろなスピードのボールが返ってくるわけだから、常に規則正しい3拍子のステップを刻めるわけではない。

基本的には

「ズン・チャッチャ」

だが、ゆっくりしたボールが返ってきたら、

「ズン・チャッチャー」あるいは「ズン・チャッチャチャ」

の場合もあろう。逆に早く返球されたときは

「ズ・チチャ」あるいは「ズン・チャ」

となるかもしれない。
ボールの遅速にかかわらず、常に3拍子のステップを守り、拍の間隔を変える方法(「ズン・チャッチャ」「ズン・チャッチャー」「ズ・チチャ」)と、ボールの遅速によって、拍の間隔はあまり変えず、拍子を増減させて、4拍子(「ズン・チャッチャチャ」)、あるいは2拍子(「ズン・チャ」)にするやり方もあるだろう。どちらがいいのか分からないが、常に3拍子を守ったほうが安定すると思われる。あるときは4拍子、あるときは2拍子のように拍子が不規則になると、足が止まりやすいからである。

以上、実践を伴わない机上の考えであるが、前陣では3拍子を守るやり方が有効なのではないかという仮説を立てておく。