穏やかな好天に恵まれた元日。

だが年末年始は卓球ができない。テレビをぼんやり見るのも空しいので、仕方なく家でサーブ練習。
畳の上で新サーブに挑戦である。

私の課題は何と言っても下回転ショートサーブである。純下回転サーブは出せることは出せるのだが、回転量が少ない。この間のTリーグ、木下マイスターズ対岡山リベッツの対イム・ジョンフン戦で張本智和選手のサーブを見て、「私もこんなサーブを出してみたい」と思ったのだった。

hari serve

張本選手の下回転サーブは弾道が低く、回転量も尋常じゃないらしく、イム選手は張本選手のサーブをボトボト落としていた。かと思うと同じモーションで放たれたドナックルを浮かせてしまい、それも張本選手に強打されていた。

下回転がしっかり入っていない横回転サーブは上手い人には台上で軽く打たれてしまう。それを防ぐために切れた下回転サーブからの展開を基本戦術として、安定した試合の組み立てをしたいものだ。

数年前、同じように年末年始に卓球ができず、悶々とうちで毎日ひたすらサーブ練習をし、ついに逆振り子サーブを習得できた。今回も大晦日から三が日にかけて、うちでずっとサーブ練習をしてブチ切れ下回転ショートサーブを習得するぞ!

まず、どうやって下回転の回転量を増やすかである。

上半身をくねらせて、腕をしならせながらボールをこすれば、回転量が増えるに違いない。

「えい!」

おお、ラバーにボールがしっかりひっかかった感触から、確かに回転量が増えている気がする。やはり腕を使いすぎてはダメだ。体全体で切らなければ。しかし、もっと劇的に回転量が増えないものだろうか。

いろいろ考えた結果、水谷選手の投げ上げサーブのように、一度前にラケットを振って、それを戻しながらバックスイングして、ザクッと切る。つまり、通常はバックスイングとスイングの「一往復」の動作だが、それを「一往復半」にするわけである。

あれ?タイミングが合わない。相当早くラケットを引かないとボールに当たらない。ボールを投げ上げると同時に前にラケットを前に振り、なんとかタイミングを合わせることに成功したのだが、

「おお!」

今、ラバーに引っかかった感触は、確かにこれまでよりも回転量が増している感覚である。この下回転サーブが短く出せればもう言うことはない。

だが、速いスイングスピードと安定性を両立することは容易ではない。ちゃんと切れるのは1~2割ほどで、残りは空振りか、カドである。たしかにラケット面を斜めにして切れば、成功率は上がるのだが、斜めにすると、サーブが長くなってしまうし、多くの上級者が面を水平にして、ボールの真下をとらえて切るべし!と言っているので、面をできるだけ水平気味にして切りたい。

試行錯誤の結果、顔の近くで切ると、カドや空振りを減らせるということが分かった。不思議なことにラケットを顔の前に持ってきて、目の前でインパクトすると、カドる確率が大幅に減る。
そういえば、ティモ・ボル選手のフォアサーブはまさに顔の近くで出しているではないか。

timo serve

ボル選手だけではない。
wong serve


malong serve

もしかして下回転ショートサーブを出す時ってみんな顔の近くでインパクトするものなのか(レベルが低い気づきで申し訳ない)
私はふだん、フォアサーブを出す時、胸の高さで出していたが、それをもう15センチほど高くしなければならない。しかし、そうすると、高い位置でボールがラケットに当たるので、サーブも高くなってしまう。

どうしよう?
答えは簡単である。腰と膝を曲げて、姿勢を落とし、インパクト地点を台上から20センチぐらいの高さにする。さらに首を少し傾げるようにして顔を台に近づければ、顔の前でのインパクトと低いインパクト位置が両立できる。ティモ・ボル選手のように。

そういえば、年末の練習で相手のショートサーブを鋭くつっつくときに「台に頬ずりする意識」で首を傾げて低い姿勢で入ると安定したのを思い出した。

フォアで下回転系のショットを打つときは、小首を傾げるようにボールに顔を近づけると、低くて浅いボールが出せるにちがいない。今週末の練習で早速試してみよう。

末筆ながら

本年も卓球ブログ「しろのたつみ」をどうぞよろしくおねがいします。