アジア大会2018が終わった。
日本勢は残念ながらメダルなし。男子団体ではインドチームに敗退するという番狂わせもあった。
アジアは卓球のレベルが高いので、一軍の選手を欠いたメンバーならこの結果もやむを得ないところだろう。そうでなくても大きな大会というのは何が起こるか分からないものだ。

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私は上田仁選手が大好きである。

京都府出身というのもあるが、性格的にも浮ついたところがなく、実力的にもきちんと結果を残してくれるので、日本代表の精神的な支柱といっても過言ではない。

その上田選手のツイートにこんなものがあった。

bikkuri

「インドツイート」というのは下のツイートを指すのだろう。

indo

「思いのほか反響があって」というのはどういうことなんだろう。
私は全く「思いのほか」ではないと思う。
格下のインドチームに敗退するのは何かわけがあるはずだ。しかし、一般人はどうして日本チームが負けたのか分からない。その、いわば種明かしをしているのが「インドツイート」ということになる。

”インド人は子供の頃にまずブロックを学び、ミスせず台に入れることを重んじるため、ブロックの質が高い。ブロックがインド卓球のおいては基本であり、攻撃はそれができた上で身につける技術である。”

敷衍すればこうなるだろうか。

こんな意味のあるツイートが反響を呼ばないわけがない。呼ぶべくして呼んだ反響なのである。

このツイートを見た一般卓球愛好家は、「攻撃よりも、まずミスせず入れることが大切なんだ。その意識で練習を積めば、格上の日本代表にさえ勝ててしまうんだ」ということを学んだだろう。あるいは自分の卓球にもこの意識で臨もうと決心した人もいるかもしれない。こんな有意義なツイートはなかなかお目にかかれるもんじゃない。さすが上田選手である。

しかし、上田選手はなぜ「思いのほか」だと思ったのか。私は想像をたくましくしてこんなことを考えてしまう。

トップ選手は、自身のどんな情報発信が歓迎されるか知らないのではないかと。

前記事「もしかして卓球に飽きちゃった?」でトップ選手のブログのトピックにイライラするという記事を書いたが、こう思うのは私だけだろうか?みんな卓球選手のおススメの店とか、卓球選手の週末の過ごし方に興味があるのだろうか?私なら、「きのう××ちゃんと飲みに行った」「最近のマイブーム」といったツイートには全く興味がない。読もうとも思わない。郵便受けに毎日入っている不動産広告のようなものである。そうではなく、私は上田選手のツイートのように卓球の奥深さを教えてくれるようなツイートを切望している。

なんなら、終わった試合を振り返って感想戦をやってもらえるなら、これにすぎた喜びはない(前記事「本人による解説」)。