私が卓球のすばらしさについて友人に滔々と語っていたところ、「卓球以外のことも考えたほうがいい」と言われてしまった。世の中には卓球以外にも楽しいことがあるらしい。
しかし、卓球以外に何について考えたらいいのだろう。
狼狽して天を仰いだ。
雲というのはなかなか趣があるなぁ。
手前は黒いのに奥は明るい白だ。白と黒のグラデーションも、いろいろなパターンがあって奥が深い。
そして背景の青。どちらが地で、どちらが図なのか…。
あ~どうでもいい!やっぱり卓球のことを考えたほうが楽しい。
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卓レポの動画で岸川聖也選手のバックハンドが紹介されていた。
岸川選手と言えば、バックハンドの安定性に定評のある選手である。何か私のバックハンドの改善に役立つことがないかと動画を観てみた。
「肘をあまり動かし過ぎないようにしっかり固定して、手首から先を使うイメージで」
「肘を先に動かしてしまうと安定しないので…手首を少し使って回転をしっかりかけて打球することが大切です」
前記事「木造勇人選手によるバックハンドのコツ」では「全身を使うこと」がポイントとして挙げられており、手首に関する言及はなかったが、岸川選手は手首を利かせることをポイントの一つに挙げている(「手首を少し使って」と使いすぎは戒めているが)。どちらが私のバックハンドに合うのか分からないが、岸川選手のバックハンドのほうがとっつきやすく、安定しそうだ。
岸川選手のバックハンドは見ていて心地いい。なんとも楽そうにボールを返球している。
ぼんやりと繰り返し動画を見ていて気になったことがある。ラケットにボールが当たる位置である。
一般的にボールはラケットのどこに当てればいいのか。もちろんラケットの真ん中にボールを当てるのがいいに決まっている。しかし常に真ん中に当てられるとは限らない。真ん中から外れるとしたら、どのあたりに当てたらいいのだろうか。私は以前はどちらかというと、ラケットの「前半」や先端に当てたほうがいいのではないかと思っていた。
「前半」というのはボールがブレード上を通過するはじめのほうのことである。つまり、下の図で言えば、以前はAの辺りにボールを当てようと意識していた気がする。あるいはスイングの最も外側、つまりラケットのヘッドのあたりのBでボールをインパクトしようとしていた気がする。これなら強いインパクトを生み出せそうである。しかし、最近私はヘッドを立てぎみにして最もグリップ寄りのCの辺りで打球するようにしている。それが私のグリップでは裏面が最も安定するのである。
岸川選手の動画を観てみると、果たしてCの辺り――いわゆる「エラ」に近い部分に当てているように見える。なんと私の打ち方と同じではないか!
バックハンドドライブではボールをブレードのエラの部分(下のほう)に当てると安定する、かもしれない。
しかし、卓球以外に何について考えたらいいのだろう。
狼狽して天を仰いだ。
雲というのはなかなか趣があるなぁ。
手前は黒いのに奥は明るい白だ。白と黒のグラデーションも、いろいろなパターンがあって奥が深い。
そして背景の青。どちらが地で、どちらが図なのか…。
あ~どうでもいい!やっぱり卓球のことを考えたほうが楽しい。
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卓レポの動画で岸川聖也選手のバックハンドが紹介されていた。
究める!シリーズ(5) バックハンドドライブ|岸川聖也(ファースト)
岸川選手と言えば、バックハンドの安定性に定評のある選手である。何か私のバックハンドの改善に役立つことがないかと動画を観てみた。
「肘をあまり動かし過ぎないようにしっかり固定して、手首から先を使うイメージで」
「肘を先に動かしてしまうと安定しないので…手首を少し使って回転をしっかりかけて打球することが大切です」
前記事「木造勇人選手によるバックハンドのコツ」では「全身を使うこと」がポイントとして挙げられており、手首に関する言及はなかったが、岸川選手は手首を利かせることをポイントの一つに挙げている(「手首を少し使って」と使いすぎは戒めているが)。どちらが私のバックハンドに合うのか分からないが、岸川選手のバックハンドのほうがとっつきやすく、安定しそうだ。
岸川選手のバックハンドは見ていて心地いい。なんとも楽そうにボールを返球している。
ぼんやりと繰り返し動画を見ていて気になったことがある。ラケットにボールが当たる位置である。
一般的にボールはラケットのどこに当てればいいのか。もちろんラケットの真ん中にボールを当てるのがいいに決まっている。しかし常に真ん中に当てられるとは限らない。真ん中から外れるとしたら、どのあたりに当てたらいいのだろうか。私は以前はどちらかというと、ラケットの「前半」や先端に当てたほうがいいのではないかと思っていた。
「前半」というのはボールがブレード上を通過するはじめのほうのことである。つまり、下の図で言えば、以前はAの辺りにボールを当てようと意識していた気がする。あるいはスイングの最も外側、つまりラケットのヘッドのあたりのBでボールをインパクトしようとしていた気がする。これなら強いインパクトを生み出せそうである。しかし、最近私はヘッドを立てぎみにして最もグリップ寄りのCの辺りで打球するようにしている。それが私のグリップでは裏面が最も安定するのである。
岸川選手の動画を観てみると、果たしてCの辺り――いわゆる「エラ」に近い部分に当てているように見える。なんと私の打ち方と同じではないか!
バックハンドドライブではボールをブレードのエラの部分(下のほう)に当てると安定する、かもしれない。
コメント
コメント一覧 (11)
今回のテーマ、ラケットにボールを当てる位置は最近私も練習中に特に意識しているポイントの一つでしたのでコメントさせてください
私は現在シェイクバック表ですが、バックで強く弾くときは遠心力の強い写真Bの位置で当て、ブロックはB と反対に中央かやや手元気味の位置、ドライブや回転をかけ気味に打つショートのときは岸川選手やしろのさま同様C の位置、面の角度が写真と異なりますがツッツキはAの位置でなるべく当てるように意識しています。当てる位置を気にするようになって格段にミスも減りましたし、球質が揃うようになりました
以前中陣からのドライブを打つ際にしろのさまの表現でいうラケットの後半部分で当てると安定することを報告させていただきましたが、その後の練習で、ドライブの他、サーブ、チキータなどで回転をかけようとし面を閉じて打球する際にはカドる(ブレードの縁で当てる)確率が減るため、安定性を重視する場合にはラケットの後半で当てるとよいと結論にいたり練習しております
ただしラケットの前半部分に当てるほうがリスクはありますが、回転量はでている気がしております(特にサーブ)。
是非しろのさまやこれをご覧になっている他の読者のかたの意見を頂戴できればと思っております。
長文失礼しました
詳細なご検証、ありがとうございました。
たいへん勉強になりました。
私はペンですが、裏面の安定性でずっと悩んでいます。
ペンの裏面はどうしても面が真正面を向きにくいため、右利きなら身体をかなり左に向けないとまっすぐ飛んでくれません。あるいはヘッドを斜め下にするなど模索していたのですが、最近はヘッドを真横か、斜め上にして図のCの位置に当てることでドライブが安定し、変な横回転もかからなくなったように思います。たまたま見た岸川選手の動画でも同じようにCの場所に当てていたように見えたので、うれしくて記事にしてみました。
シェークで弾くときはBの位置がいいとのこと、打法によって使い分けると安定性と威力とのバランスがうまくとれそうですね。ツッツキはAというか、比較的先端の方に当てられているとのことですが、私は対下回転のとき、よくネットにかけてしまうので、グリップ寄りのほうがボールをネットにかけにくくて、安定するのではないかとにらんでいます。まだ検証不足ですが、さらなる発見があれば、またご報告したいと思います。
いつも有意義な記事ありがとうございます。
私の好きなマラソンの観点で感想を述べます。走動作では足首や膝を全く意識せず股関節を動かすことに専念すると早く楽に走れます。これを卓球の腕の動作に置き換えると、肩の動きが大切で肘や手首は勝手に動くという事になります。私は岸川選手の腰や足の動きと、脇の空き具合(肩が上がるのではなく)に関心しました。岸川選手のコメントは本人の感覚で動きの本質では無いような気がしました。パワーを出すのは大きな部分(体幹)で間違いない筈ですが、卓球の微妙なボールタッチはどこから生み出されるのかは謎ですね。
コメントありがとうございます。
走るときに股関節のみを意識するといいとのこと、いいことを教えてもらいました。
岸川選手の肩に注目されたとのこと、人によって注目するところが違うのでおもしろいと思いました。
私も改めて動画を見てみたのですが、ヒジを曲げた状態からまっすぐに伸ばす勢いで打球しているように見えました。ヒジの屈伸で打つ?またまたわからなくなってきました。
今度は肩と脇に注目してみたいと思います。
コメントありがとうございます。
シェークハンズの動画でCに当てることを勧めているとのこと、これは信頼できますね。私の意見が珍しくあたっていたようです。
コメントありがとうございます。
Cで当てるというのは明らかにスイートエリアから外れていますよね。
威力を求めるならCではないかもしれませんね。
回転のかかったボールを薄く当てているからCが安定するのでしょうか?
私もよくわかりません。
一流選手は自然とCの所で打つと安定することに気づいたのではとのことです。
情報ありがとうございます。
平岡氏に直接聞いてくださったのでしょうか。
平岡氏の知見をぜひ多くの人に知ってほしいですね。
他の場所で打つことを否定はしていなかったですが、上回転を打つ時の初期設定をラケットの下半分、柄に近い方でするとよいとおっしゃってました。