最近、ぐっちぃ氏のブログで興味深い記事を読んだ。

宮崎義仁さんの貴重な話

元日本代表監督の宮崎氏から聞いた、張本智和選手の練習についての話である。
その中で張本選手は毎日30分かけてストレッチをするという話が印象的だった。

私なら、ストレッチなど、せいぜい2~3分しかしないだろう。それどころかストレッチもせずにいきなりボールを打ち始めることすらある。中年なので、さすがにストレッチなしで全開というわけにはいかないが、

「軽く10分ぐらい打っていれば、それが準備運動になり、ストレッチを兼ねる」

などと考えていた。若い張本選手でさえこれだけストレッチに時間をかけなければ故障を防げないのだから、私などは、もっと入念にストレッチをしなければ大変なことになるだろう(前記事「足りない分はきっとどこかに足されている」)。

ストレッチ

だが、ストレッチの効用は故障を防ぐということだけだろうか。もしかしたらプレーにも大きく影響するのではないだろうか。

私はスポーツ医学など、全く知らない。私の感覚的な印象にすぎないのだが、例えば体中のスジというのは2時間卓球をすれば、すべて伸びきるものなのだろうか。もしかしたら、2時間卓球をしても完全に伸びきらないスジというのも部分的にあるのではないだろうか。そうすると、その伸びきらないスジがあることによって身体のパフォーマンスが十分発揮できないということも起こってくるのではないか。

スジが伸びきった状態と、全く伸びていない状態を比べると、2センチぐらいの差があると仮定してみる。その2センチがスイングするときの回転半径を1度狭くしてしまうとする。そのわずか1度の違いが、スイングの末端、ラケットの移動距離にして、5センチほどの違いが生まれるとしたら?

完全に根拠のない数字で恐縮なのだが、ストレッチを十分した状態と全くしていない状態でラケットの移動距離に5センチ程度の差が生まれるとすると、卓球においてはそれはかなりの差と言えるだろう。卓球というのはほんの10センチの距離の差が命取りになるスポーツだからだ。

もしかしたら、私も卓球をする前に、30分とは言わないまでも、10分間入念にストレッチをしたら、体中のスジが十分に伸び、その結果フットワークもよくなり、スイングスピードも速くなるとは考えられないだろうか。昔、オーディオ雑誌でアンプやスピーカーをグレードアップするのではなく、耳掃除をしたら、音質が向上したという記事を読んだことがある。卓球でもラケットの重さや接着剤の塗り方、ラバーウォーマーの使用などでボールの質が微妙に変化するというのだから、スジを伸ばすことが卓球のパフォーマンスに影響しても不思議ではない。

こんなことを考えたのは、先日の練習でストレッチも何もせず、いきなり試合形式の練習をしたら、非常に調子が悪かったからなのだ。フットワークが悪い…いや、身体全体の反応が遅い。上半身の動きもなんだかこじんまりしていて、大きく動かなかった。その結果、普段なら入るボールがあまり入らない、下回転をしょっちゅうネットに掛ける…。ストレッチの有無だけが原因だとは思わない。集中力を欠き、ダラダラ試合をしていたというのもあったかもしれない。しかし、どうもストレッチがあやしい…。