別府で行われた水谷隼選手と酒井明日翔選手のエキシビションの動画がアップされたので観てみた。

 
https://www.youtube.com/watch?v=gLnv7JDwhyc
水谷隼&酒井明日翔「エキシビジョンマッチ!Table Tennis LIVE」in 別府


その中で水谷選手の興味深い発言があった。

MC「いつ頃からラリーが得意になったのですか?」
水谷「小学生くらいの時から、センスがいいとよく言われていました。」

sense

卓球のセンス!
そんなものが本当にあるのだろうか?
言われてみればあるような気がする。

中学から部活で卓球を始めて、1年やってもフォアとバックの基本的な打法が安定しない人もいれば、同じように1年しかやっていないのに両ハンドドライブが安定して振れるほどにグンと伸びる人もいる。こういう人は卓球のセンスがあるにちがいない。卓球のセンスというものは天才なら教わらずとも身に付けているのだろうが、凡人でも後天的に身につけられるものと信じたい。とすると、それを身につけることこそ上達の捷径なのではないだろうか。

センスのある卓球というのはどういう卓球なのだろう?

たとえば、頭を使って相手の意表をついたり、相手を自分の思った通りに動かすような卓球は戦術的なセンスのある卓球といえるかもしれない。あるいはボールの性質を知悉していて、難しい回転のかかったボールが来ても、柔らかくいなすことができる卓球かもしれない。思いつくままに例を挙げてみたが、なんだか昔の水谷選手のプレースタイルに近い感じだ。

他にセンスのある卓球をする選手というのはどんな選手だろうか。

Koki-Niwa-reach

丹羽選手は他の選手よりも独創的な卓球で、センスがありそうだ。天才肌の選手と言える。

天才といえばこの人、スウェーデンのワルドナー選手のようなプレーはセンスがあるということだろうか。
waldner

いろいろどうでもいい寄り道してしまったが、水谷選手の答えは以下のようなものだった。

水谷「ミスが少ないとか、もともと他の選手よりはラリーが多く続く選手でした。」

miss

ミスが少なく、ラリーが長く続くプレースタイル。これが全てだとは思わないが、卓球のセンスの現れの主要な一つだろう。

センスのある卓球ときいて、すごいスピードの強打を打つ卓球というのは想像しにくい。そういうボールの威力の強さは私にはセンスの対極にあるものに思える。私は小学生時代の水谷選手を知らないが、際立って威力のあるボールを打っていたとは考えにくい。第一、それではラリーが続かない。よく見る凡庸な草の根プレーヤーは自分の限界まで、あるいは限界を超える強打を打ちたがるものだ。それでミスをするか、とんでもなく厳しいボールが出て、相手がとれないかのどちらかになり、どちらにしてもラリーが長く続かない。

一方、水谷選手はおそらく強打は追求せず、それよりもしっかりとボールをコントロールするほうに意識が行っていたのかもしれない。無理をして体勢を崩してまで強打することはなく、丁寧なポジショニングと力の抜けたショットで余裕を持ってしっかりとボールをコントロールしているプレーが目に浮かぶ。強打を打つにしても、そのコントロールできる範囲で強く打っていたのではないか。

もはや実際の水谷選手のプレーがどうなのかという話はどうでもよくなって、単に私の理想の卓球ということになってきたが、センスのある卓球というのは、ボールの性質に応じて適切な位置と強さでどんなボールでも確実にコントロールできる卓球…と勝手に決めつけて、こういう卓球を今年は目指していきたいと思う。