どうやったら試合に勝てるか。
用具を買うのも、練習するのも、人の試合を見るのも、それらはつまるところ自分が試合に勝つという目的のためだ…という卓球人が多いと思われるが、他の楽しみ方もあるに違いない。
前記事「女性の視点が…」を書いていて、試合で勝つとか上達するとか、そういう一般的な楽しみ方だけに卓球を限定してしまうのは間違っていると感じた。世間には練習したくても仕事が忙しくて練習できない人もたくさんいるし、体の故障を抱えていて自身が卓球ができない人もいる。私だっていつ腰や膝を痛めて思い切り動けなくなるかもしれない。
そういう様々な事情のある人はハードな練習をしたり、試合に出たりといった一般的な楽しみ方と違う楽しみ方をしているのかもしれない。私も将来卓球がプレーできなくなったときのために現在とは違う卓球の楽しみ方を考えておかなければならない。
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鉄道好きな人たちはさまざまな嗜好があり、その多様性には驚かされる。
「車両鉄」:車両の性能、内装や設備、バリエーションや車歴などを研究して楽しむ。
「撮り鉄」:写真撮影に楽しみを見出す。
「乗り鉄」:鉄道に乗ることに楽しみを見出す。
「降り鉄」:下車して駅周辺の散策を楽しむ。
「収集鉄」:切符やスタンプ、備品などを集めて楽しむ。
「模型鉄」:鉄道模型を作って楽しむ。
この辺まではなんとなく理解できるが、以下の境地は凡人の私には理解できない。
「スジ鉄」:時刻表を読むことに楽しみを見出す。通常の列車だけでなく、貨物列車の運行状況も把握したいらしい。
「音鉄」:駅の発車メロディーや車内放送、走行音を録音して楽しむ。
他にもレールや分岐器を研究したり、鉄道無線を受信したりと、信じられないような楽しみ方もあるのだという。
卓球の楽しみ方も、私が知らないだけで、いろいろな形があるのではないだろうか。
私の理解できる範囲で卓球の楽しみ方を考えてみた。下に行くほどマニアックである。
--------
【交流系】
1.「交流卓」
卓球をめぐっていろいろな人と交流する。チームを組んで団体戦に出たり、集まって練習したりもするが、競技力の向上よりも、仲間と集まってワイワイするのが目的。
2.「ピンポン卓」
上達をほとんど目的とせず、いろいろな人とゆるく打ち合うことを楽しむ。
【プレー系】
3.「競技卓」
試合で勝つことに楽しみを見出す。最も一般的な卓球人。
4.「練習卓」
試合で勝つことよりも、練習それ自体に楽しみを見出す。試合にはほとんど出ない。こういう楽しみ方も一般的である。さらに下位分類すると、
A ラリーを続ける
B 技術を高める
C 卓球のための筋トレなどに喜びを見出す。
などが考えられる。
【観戦系】
5.「観戦卓」
試合を観戦する楽しみ方だが、さらに下位分類できる。こういう人たちが増えればTリーグも盛り上がるだろうが、観るよりもやるという人が多いのでまだまだ発展途上だろう。
A ひいきの選手やチームの勝利をともに喜ぶ
B 高度な技術や戦術を見抜いて鑑賞する。
【指導系】
6.「指導卓」
指導することに楽しみを見出す。自分が上達することよりも、他者の上達が楽しいという人である。
【用具系】
7.「用具卓」
用具やカタログを集めたり、用具のデータを分析したりして楽しむ。収集に重点がある。
8.「レビュー卓」
用具を集めることよりも、用具の性能に興味があり、実際に試してみて、細かいベンチマーキングに楽しみを見出す。
【その他】
9.「創作卓」
選手の写真やビデオを撮ったり、イラストを書いたり、グリップに彫刻したり、ラケットを改造・創作したりといった図画工作に楽しみを見出す。
【追記150415】図画工作に限らず、卓球ブログや動画編集などもここに含めるべきか。
.10.「運営卓」
伊藤条太氏のブログにあったが、大会の運営に喜びを見出すというものである。タイムテーブルや組み合わせなどを細かく考えるのを楽しむわけである。
鉄道ファンと比較すると、卓球人はマニアックな方面に進む人が少ないように感じる。
用具が好きな人は多いが、例えば一つのメーカーにこだわって、そのメーカーの最近20~30年のすべてのラケットとラバーをコンプリートしているといった人(コクタクやアームストロングならできるかも)には出会ったことがないし、過去の日本リーグの選手を全て把握し、過去数十年の対戦結果を分析して楽しむような人も聞いたことがない。鉄道ファンは車両の走行音やレールや分岐器の種類にさえ楽しみを見いだせるのである。鉄道ファンに比べたら、卓球人の楽しみ方はまだまだ浅いと言わざるをえない。
何も結論らしい結論が出ないが、あまりおもしろい意見が出そうもないので、今回はこのへんで終わりたいと思う。
用具を買うのも、練習するのも、人の試合を見るのも、それらはつまるところ自分が試合に勝つという目的のためだ…という卓球人が多いと思われるが、他の楽しみ方もあるに違いない。
前記事「女性の視点が…」を書いていて、試合で勝つとか上達するとか、そういう一般的な楽しみ方だけに卓球を限定してしまうのは間違っていると感じた。世間には練習したくても仕事が忙しくて練習できない人もたくさんいるし、体の故障を抱えていて自身が卓球ができない人もいる。私だっていつ腰や膝を痛めて思い切り動けなくなるかもしれない。
そういう様々な事情のある人はハードな練習をしたり、試合に出たりといった一般的な楽しみ方と違う楽しみ方をしているのかもしれない。私も将来卓球がプレーできなくなったときのために現在とは違う卓球の楽しみ方を考えておかなければならない。
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鉄道好きな人たちはさまざまな嗜好があり、その多様性には驚かされる。
「車両鉄」:車両の性能、内装や設備、バリエーションや車歴などを研究して楽しむ。
「撮り鉄」:写真撮影に楽しみを見出す。
「乗り鉄」:鉄道に乗ることに楽しみを見出す。
「降り鉄」:下車して駅周辺の散策を楽しむ。
「収集鉄」:切符やスタンプ、備品などを集めて楽しむ。
「模型鉄」:鉄道模型を作って楽しむ。
この辺まではなんとなく理解できるが、以下の境地は凡人の私には理解できない。
「スジ鉄」:時刻表を読むことに楽しみを見出す。通常の列車だけでなく、貨物列車の運行状況も把握したいらしい。
「音鉄」:駅の発車メロディーや車内放送、走行音を録音して楽しむ。
他にもレールや分岐器を研究したり、鉄道無線を受信したりと、信じられないような楽しみ方もあるのだという。
卓球の楽しみ方も、私が知らないだけで、いろいろな形があるのではないだろうか。
私の理解できる範囲で卓球の楽しみ方を考えてみた。下に行くほどマニアックである。
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【交流系】
1.「交流卓」
卓球をめぐっていろいろな人と交流する。チームを組んで団体戦に出たり、集まって練習したりもするが、競技力の向上よりも、仲間と集まってワイワイするのが目的。
2.「ピンポン卓」
上達をほとんど目的とせず、いろいろな人とゆるく打ち合うことを楽しむ。
【プレー系】
3.「競技卓」
試合で勝つことに楽しみを見出す。最も一般的な卓球人。
4.「練習卓」
試合で勝つことよりも、練習それ自体に楽しみを見出す。試合にはほとんど出ない。こういう楽しみ方も一般的である。さらに下位分類すると、
A ラリーを続ける
B 技術を高める
C 卓球のための筋トレなどに喜びを見出す。
などが考えられる。
【観戦系】
5.「観戦卓」
試合を観戦する楽しみ方だが、さらに下位分類できる。こういう人たちが増えればTリーグも盛り上がるだろうが、観るよりもやるという人が多いのでまだまだ発展途上だろう。
A ひいきの選手やチームの勝利をともに喜ぶ
B 高度な技術や戦術を見抜いて鑑賞する。
【指導系】
6.「指導卓」
指導することに楽しみを見出す。自分が上達することよりも、他者の上達が楽しいという人である。
【用具系】
7.「用具卓」
用具やカタログを集めたり、用具のデータを分析したりして楽しむ。収集に重点がある。
8.「レビュー卓」
用具を集めることよりも、用具の性能に興味があり、実際に試してみて、細かいベンチマーキングに楽しみを見出す。
【その他】
9.「創作卓」
選手の写真やビデオを撮ったり、イラストを書いたり、グリップに彫刻したり、ラケットを改造・創作したりといった図画工作に楽しみを見出す。
【追記150415】図画工作に限らず、卓球ブログや動画編集などもここに含めるべきか。
.10.「運営卓」
伊藤条太氏のブログにあったが、大会の運営に喜びを見出すというものである。タイムテーブルや組み合わせなどを細かく考えるのを楽しむわけである。
鉄道ファンと比較すると、卓球人はマニアックな方面に進む人が少ないように感じる。
用具が好きな人は多いが、例えば一つのメーカーにこだわって、そのメーカーの最近20~30年のすべてのラケットとラバーをコンプリートしているといった人(コクタクやアームストロングならできるかも)には出会ったことがないし、過去の日本リーグの選手を全て把握し、過去数十年の対戦結果を分析して楽しむような人も聞いたことがない。鉄道ファンは車両の走行音やレールや分岐器の種類にさえ楽しみを見いだせるのである。鉄道ファンに比べたら、卓球人の楽しみ方はまだまだ浅いと言わざるをえない。
何も結論らしい結論が出ないが、あまりおもしろい意見が出そうもないので、今回はこのへんで終わりたいと思う。
コメント
コメント一覧 (12)
新しい楽しみ方のご提案ありがとうございます。
五感で楽しむというのはおもしろい視点ですね。
世の中にはラバーを押したときの弾力にえもいわれぬ快感を感じる人もいるかもしれませんね。
今回と前回の記事、そしてコメント欄を読み
「言われてみれば本当にそうだな」と思いました。
勝つことだけが目的ではなく、他にも楽しみ方は様々あり、そのどこに重きがあるかは人それぞれなのだなと。
例えば「練習のための練習」という言葉、私が使うときには否定的な意味でしか考えたことはありせんでした。良くないもの、というニュアンスでした。
でも、人によっては、それが楽しくて、それが上達することを目的としたって、なんら悪いことでもおかしいことでもなかったんだなあと。
自分自身が求めている卓球の楽しみ方を改めて考えるきっかけにもなりました。
私は、どうしたらうまくなるか、できるようになるか、なにをどうしたらどうなるのか、ということを考えたり試行錯誤することが、好きなことの大きな一つのようです。だからこちらのブログを読むのも大好きです。
後は観戦できなくても選手の事をよく知っっている選手卓ですかね。
コメントありがとうございます。
どんなボールでも9割以上の確率でブロックできるとしたら、楽しいでしょうね。たとえ試合では勝てなくても、上級者の威力のあるボールでも、初級者の荒れたボールでもどんなボールでもミスしないというのは、それだけで楽しいかもしれません。その上相手も喜んでくれれば、こちらも嬉しいです。
私ももっと多様な卓球の楽しみ方を追求したいと思います。
末筆ながら、拙ブログをお褒めいただきありがとうございました。
コメントありがとうございます。
「審判卓」というのは想定外の楽しみ方でした。
これも極めれば、楽しいかもしれませんね。
手軽に研究できる反面、研究・考察が進んでいない競技ってなかなか無いと思います。
しろのさんのような技術考察ブログがより増え、考える材料が増えることを切に望んでいるところです。
人生の息抜きに卓球を楽しんでいるのに、息の詰まる思いをしながら試合‥というのは私にはとても耐えられません。窒息死してしまいます。
ですが、ガチで卓球に打ち込んでいる方の事が嫌いというわけではありません。
むしろストイックにやっている人は大好きです。尊敬します。
なぜなら自分がどうしても出来ないことをやってのけるから。
でも残念ながら競技卓の方々は私の事が嫌いな場合が殆どなのですよね。。
コメントありがとうございます。
技術考察、自分の仮説どおりにボールが安定すると、とても楽しいですよね。
バルサミコさんの技術考察も楽しみにしています。
「レビュー卓」として有名なかんなぎさんでしょうか。
コメントありがとうございます。
言われてみれば、試合というのは自分の技術が試せる半面、遊びが少なくて苦しいときもありますね。
かんなぎさんのビデオも拝見しましたが、ユニークなテクニックがすばらしかったです。これからもいろいろな形で卓球を盛り上げてほしいです。
学問として定義していくというもの
中国卓球は、かなり卓球哲学だと思います。科学的に卓球をとらえて定義しまくっていますね。
私は勝敗にこだわる分野です。