今週は関東方面を訪れた。
せっかく東京に来たので、東京でしかできないことをしてみたいと思い、有名な卓球教室で練習でもしてみたいと思ったが、ネット環境がなかった(私はスマートフォンを持っていない)ので、詳細が分からず、練習の方は断念した。
それでWRMで、今話題のカレンダーを買いたいと思っていたので、WRM高田馬場店を訪れることにした。
こういう方面に卓球メーカーが進出するというのは今まで聞いたことがない。相変わらずWRMは攻めている。どれだけおしゃれなカレンダーかこの目で確かめてみたいので、購入したかった。
しかし、心配なことがある。
私が拙ブログで過去にWRMの製品について批判的なことを書いていることだ。WRMの人にしてみれば、「偉そうに上から目線で我が社の製品を批評しやがって、鼻持ちならないヤツだ」ぐらいに思われていても不思議ではない。
高田馬場店は以前訪れたことがある(前記事「WRM高田馬場店への行き方」)ので、もしかしたら顔が割れているかもしれない。しかし、3年も前のことだし、小一時間話しただけなので、私の顔なんて覚えていないはずだ。しかし、もし万が一覚えていたら…。非常に気まずい雰囲気になるに違いない。いや、そんなはずはない。私はそれほど特徴のある外見ではないし、普通の客とちがう点などな…あー!髭剃ってくるの忘れた!服装も変なスウェットシャツにシャカパンだし、これじゃ部屋着のまま顔も洗わず店に来てしまった人みたいだ。しかし、企業訪問じゃあるまいし、卓球ショップにきちんとした格好で行かなかったからといって変な人だと思われることもないだろう。考え過ぎ、考え過ぎ。WRMに批判的なことを書いた負い目があるから、なんだか自意識過剰になっているようだ。
余計なことを言うと、疑われるかもしれないから、必要なこと――「ラバーガール」のカレンダー購入だけをして、ボロが出ないうちにすぐに帰ろう。しかし、せっかく東京まで来たので、2~3分ほどで店を後にするというのも味気ない。不審がられない程度のふつうの会話をして帰ろう。
どんな会話をしようか。
「この店の1ヶ月の売上はどのぐらいですか?」
あほか!なんでよそのうちの懐具合なんて質問するんだ。中国人か!
「店員さんは彼女がいますか?」
そんなことを聞いて何の意味があるんだ!
もっと場面にふさわしい、ふつうの質問をしなければ。
卓球ショップなのだから、卓球についての質問だ。
「この店で扱っているラケットでどれがおすすめですか?」
卓球の話には違いないが、そういう、電気屋に行って「一番いいパソコンはどれですか?」的な質問をする人と同様、知性を疑われてしまう。
私は用具に詳しくないので、あまり高度な質問をしたら、知識のないくせに変に通ぶっていることを見透かされて、軽蔑されるかもしれない。もっと素朴な質問にしよう。
「5枚合板と7枚合板は打球感がどう変わるんですか?」
うん!こういうふつうの質問にしよう。おそらく一概に言えないだろうから、いろいろな話題に発展するかもしれない。
「ラケットによって重心が先端寄りのものと、グリップ寄りのものがありますが、この店のラケットで中央に重心があるものはありますか?」
これもいい!よし、あとは出たとこ勝負だ。
昼過ぎにWRMを訪れると、幸いなことに客は誰もいなかった。チャパリータ氏と単氏が店番をしているはずだ。
「いらっしゃいませ」
「あ、こんにちは。」
あれ?違う!新入社員のハジメ氏とチャパリータ氏だった。
「ここのラケット、触らせてもらってもいいですか?」
「もちろん、どうぞ。」
「今、新しいラケットが次々と登場して、王道シリーズって、影が薄いですけど、このグリップデザインは古びないですよね?飽きが来ないというか、余計な飾り気がなく、ソリッドでかっこいいですね。スベスベしてて、さわり心地もいいですよ。」
「ああ、王道はその筋では有名なデザイナーがデザインしたんですよ。」
「なるほど、そうだったんですか。王道01と02はどう違うんですか?」
「それほど違いはないですよ。7枚合板に近いものなら、04のほうがいいかもしれませんよ。」
(あ、それは私が以前、「打球感が気に入らない」と批評してしまったやつだ…。)
「そうなんですか。でも私は特殊素材が入っていないもののほうが好みなんです。」
「じゃあ、OSPのラケットがいいかもしれませんね。」
「最近、話題のやつですね。でも、売り切れじゃないんですか?」
「サンプルならあるんですよ。見てみますか?」
…とこの後、非常に深い話になるので割愛。
チャパリータ氏はこのメーカーのラケットに惚れ込んでいるらしい。
「あの~カレンダーを買いに来たんですけど。」
「ありがとうございます!」
「卓球メーカーがああいう商品を出すって発想がなかったんですが、いろいろコネがないと、できないですよね?」
「そうですねぇ。知り合いとかにあたって、カメラマンとか、メイクさんとか、みんなほとんどボランティアみたいな感じで協力してくれたので、経費がずいぶん削れたんですよ。」
「そういえば、今度の日曜日の晩にイベントがあるんですよね?」
「そうなんです。よかったらぜひ来てください。」
「いやいや、こんなオジサンが行ったら浮いちゃうでしょ。」
「そんなことないですよ。大丈夫です。」
まぁ、私は日曜日は東京にいないので、参加できないが、もし可能なら参加したいものだ。表参道という場所らしいが、若い人がよく訪れる街のような気がする。こういうイベントは若い人が中心になって大いに盛り上げてほしい。チャパ氏の用具に関する造詣の深さから察するに用具クイズなんてのもあるかもしれない。ネットでは話せない裏話とか、上手な人と卓球ができたりするとしたら、うらやましい。
ところでrubbergirlという単語をネットで調べてみると、
An incredibly hot bodied female aged(legally!) between 18 and 40
とある。きっとムチムチでお色気満点な女性たちが来て、酒池肉林が楽しめるのだろう。
カレンダーというと、私は会社とかがタダで配布している筒状のものをイメージしていたが、
A4サイズを二つ上下につなげたサイズで、思っていたより小さかった。
もっと大きいサイズのほうがよかったのになぁ…
あ!また批評しそうになった。危ない危ない。
しかし、多くの人がボランティアでこれだけ手間をかけて作ってくれた製品なのだから、文句を言ったら罰が当たるな。発想を転換して、小さいサイズだからこそ、メール便で安い送料で購入できるというメリットもある。
日付の下には大きな大会やWRMのセール等が記されている。なるほどアジア選手権は4/9~なのか。世界卓球は5/29~だ。
ハジメ氏の笑顔に癒やされながら、30~40分が過ぎた。
なんだか緊張して質問ばかりしてしまったな。新幹線の時間もあるし、そろそろ帰らないと。
おそらく私は変なことを口走ったりはしなかったはずだ。が、これ以上いると、余計なことを口走ってしまいそうで自分が怖い。
そして私はWRMを後にした。
うん、短いながらも、なかなか楽しく過ごせたではないか。いい思い出になった。
あ~!OSPのラケットを試打させてもらうのを忘れた!!
【追記】 170311
今日が東日本大震災の日だということをすっかり忘れてこんなおちゃらけた記事を書いてしまった。
犠牲者のみなさんのご冥福をお祈りします。
せっかく東京に来たので、東京でしかできないことをしてみたいと思い、有名な卓球教室で練習でもしてみたいと思ったが、ネット環境がなかった(私はスマートフォンを持っていない)ので、詳細が分からず、練習の方は断念した。
それでWRMで、今話題のカレンダーを買いたいと思っていたので、WRM高田馬場店を訪れることにした。
こういう方面に卓球メーカーが進出するというのは今まで聞いたことがない。相変わらずWRMは攻めている。どれだけおしゃれなカレンダーかこの目で確かめてみたいので、購入したかった。
しかし、心配なことがある。
私が拙ブログで過去にWRMの製品について批判的なことを書いていることだ。WRMの人にしてみれば、「偉そうに上から目線で我が社の製品を批評しやがって、鼻持ちならないヤツだ」ぐらいに思われていても不思議ではない。
高田馬場店は以前訪れたことがある(前記事「WRM高田馬場店への行き方」)ので、もしかしたら顔が割れているかもしれない。しかし、3年も前のことだし、小一時間話しただけなので、私の顔なんて覚えていないはずだ。しかし、もし万が一覚えていたら…。非常に気まずい雰囲気になるに違いない。いや、そんなはずはない。私はそれほど特徴のある外見ではないし、普通の客とちがう点などな…あー!髭剃ってくるの忘れた!服装も変なスウェットシャツにシャカパンだし、これじゃ部屋着のまま顔も洗わず店に来てしまった人みたいだ。しかし、企業訪問じゃあるまいし、卓球ショップにきちんとした格好で行かなかったからといって変な人だと思われることもないだろう。考え過ぎ、考え過ぎ。WRMに批判的なことを書いた負い目があるから、なんだか自意識過剰になっているようだ。
余計なことを言うと、疑われるかもしれないから、必要なこと――「ラバーガール」のカレンダー購入だけをして、ボロが出ないうちにすぐに帰ろう。しかし、せっかく東京まで来たので、2~3分ほどで店を後にするというのも味気ない。不審がられない程度のふつうの会話をして帰ろう。
どんな会話をしようか。
「この店の1ヶ月の売上はどのぐらいですか?」
あほか!なんでよそのうちの懐具合なんて質問するんだ。中国人か!
「店員さんは彼女がいますか?」
そんなことを聞いて何の意味があるんだ!
もっと場面にふさわしい、ふつうの質問をしなければ。
卓球ショップなのだから、卓球についての質問だ。
「この店で扱っているラケットでどれがおすすめですか?」
卓球の話には違いないが、そういう、電気屋に行って「一番いいパソコンはどれですか?」的な質問をする人と同様、知性を疑われてしまう。
私は用具に詳しくないので、あまり高度な質問をしたら、知識のないくせに変に通ぶっていることを見透かされて、軽蔑されるかもしれない。もっと素朴な質問にしよう。
「5枚合板と7枚合板は打球感がどう変わるんですか?」
うん!こういうふつうの質問にしよう。おそらく一概に言えないだろうから、いろいろな話題に発展するかもしれない。
「ラケットによって重心が先端寄りのものと、グリップ寄りのものがありますが、この店のラケットで中央に重心があるものはありますか?」
これもいい!よし、あとは出たとこ勝負だ。
昼過ぎにWRMを訪れると、幸いなことに客は誰もいなかった。チャパリータ氏と単氏が店番をしているはずだ。
「いらっしゃいませ」
「あ、こんにちは。」
あれ?違う!新入社員のハジメ氏とチャパリータ氏だった。
「ここのラケット、触らせてもらってもいいですか?」
「もちろん、どうぞ。」
「今、新しいラケットが次々と登場して、王道シリーズって、影が薄いですけど、このグリップデザインは古びないですよね?飽きが来ないというか、余計な飾り気がなく、ソリッドでかっこいいですね。スベスベしてて、さわり心地もいいですよ。」
「ああ、王道はその筋では有名なデザイナーがデザインしたんですよ。」
「なるほど、そうだったんですか。王道01と02はどう違うんですか?」
「それほど違いはないですよ。7枚合板に近いものなら、04のほうがいいかもしれませんよ。」
(あ、それは私が以前、「打球感が気に入らない」と批評してしまったやつだ…。)
「そうなんですか。でも私は特殊素材が入っていないもののほうが好みなんです。」
「じゃあ、OSPのラケットがいいかもしれませんね。」
「最近、話題のやつですね。でも、売り切れじゃないんですか?」
「サンプルならあるんですよ。見てみますか?」
…とこの後、非常に深い話になるので割愛。
チャパリータ氏はこのメーカーのラケットに惚れ込んでいるらしい。
「あの~カレンダーを買いに来たんですけど。」
「ありがとうございます!」
「卓球メーカーがああいう商品を出すって発想がなかったんですが、いろいろコネがないと、できないですよね?」
「そうですねぇ。知り合いとかにあたって、カメラマンとか、メイクさんとか、みんなほとんどボランティアみたいな感じで協力してくれたので、経費がずいぶん削れたんですよ。」
「そういえば、今度の日曜日の晩にイベントがあるんですよね?」
「そうなんです。よかったらぜひ来てください。」
「いやいや、こんなオジサンが行ったら浮いちゃうでしょ。」
「そんなことないですよ。大丈夫です。」
まぁ、私は日曜日は東京にいないので、参加できないが、もし可能なら参加したいものだ。表参道という場所らしいが、若い人がよく訪れる街のような気がする。こういうイベントは若い人が中心になって大いに盛り上げてほしい。チャパ氏の用具に関する造詣の深さから察するに用具クイズなんてのもあるかもしれない。ネットでは話せない裏話とか、上手な人と卓球ができたりするとしたら、うらやましい。
ところでrubbergirlという単語をネットで調べてみると、
An incredibly hot bodied female aged(legally!) between 18 and 40
とある。きっとムチムチでお色気満点な女性たちが来て、酒池肉林が楽しめるのだろう。
カレンダーというと、私は会社とかがタダで配布している筒状のものをイメージしていたが、
A4サイズを二つ上下につなげたサイズで、思っていたより小さかった。
もっと大きいサイズのほうがよかったのになぁ…
あ!また批評しそうになった。危ない危ない。
しかし、多くの人がボランティアでこれだけ手間をかけて作ってくれた製品なのだから、文句を言ったら罰が当たるな。発想を転換して、小さいサイズだからこそ、メール便で安い送料で購入できるというメリットもある。
日付の下には大きな大会やWRMのセール等が記されている。なるほどアジア選手権は4/9~なのか。世界卓球は5/29~だ。
ハジメ氏の笑顔に癒やされながら、30~40分が過ぎた。
なんだか緊張して質問ばかりしてしまったな。新幹線の時間もあるし、そろそろ帰らないと。
おそらく私は変なことを口走ったりはしなかったはずだ。が、これ以上いると、余計なことを口走ってしまいそうで自分が怖い。
そして私はWRMを後にした。
うん、短いながらも、なかなか楽しく過ごせたではないか。いい思い出になった。
あ~!OSPのラケットを試打させてもらうのを忘れた!!
【追記】 170311
今日が東日本大震災の日だということをすっかり忘れてこんなおちゃらけた記事を書いてしまった。
犠牲者のみなさんのご冥福をお祈りします。
コメント
コメント一覧 (2)
もちろん道具もOKなんですが最近の中学生の方が詳しかったりするので。。
いつの日か店舗を持ちたいけど なかなか難しいですね。。
コメントありがとうございます。
まなきゃんさんの店ができたら、訪れてみたいです。