バックハンドの表面と裏面を器用に使い分けるような卓球がしたい。
たとえば王建軍選手の以下の動画のプレーのように。
Chuang Chih-Yuan vs Wang Jian Jun (French League 2016)
1・2ゲームはほとんど裏面を使わず(追記:改めてみたら、1ゲームは裏面をけっこう使っていた)、表面のバックハンドばかりだが、フォアのラリーでは荘智淵選手に歯が立たず、回りこんでフォアドライブを打っても優位に立てない。そこで3・4ゲーム、特に4ゲーム目は表面と裏面のバックハンドを上手に使い分けておもしろいプレーをしている。
表面は身体のかなり前方で早いピッチで打つことができる。台上などで表面のプッシュをすると、相手の意表を突くことができる。それに対して裏面はやや身体に近づけた遅い打点で打つことになるが、ドライブやフリックなどの擦る系の技術が使いやすい。表面で相手と早いピッチでバックハンド同士のラリーをしているときに突然、打点を遅らせ、裏面でドライブなどを打つのはペンホルダーの特権ではないだろうか。
私は表面をあまり使わず、裏面ばかり使っているのだが、表面の良さを認識してからは表面もできるだけ使うようにしている。しかし、表面が安定しない。そんなとき、以下の記事を見つけた。
相手のドライブが強力であればあるほど、
ブロック&カウンターはフォア面バック面に限らず、
ヘッドを上げないと相手の威力に圧され、
オーバーすることになります。
卓球技術研究所「2016.5.8■中ペン、F面表・B面裏かF面裏・B面表に換えたのですが……」
今までは表面BHはラケットを水平にして、上にこするように打っていたのだが、この記事を読んで、ヘッドを上げて、真後ろからチョンと押すようなバックハンドにしてみた。すると、かなりボールが安定するようになった(レベルが低すぎて申し訳ない)。ヘッドが水平だったのが悪いのか、後ろから前に押さなかったのが悪いのか、どちらが原因か分からないが、とにかくずいぶん表面が安定してきた。
そこで考えたのは、バックハンドはとにかくヘッドを立てたほうがいいのではないかということである。
裏面のバックハンドもできるだけヘッドを上げて打てば、力がラケットに伝わりやすく、安定する。素人考えだが、裏面の場合、親指の位置が問題のように思う。
上図のように前腕と親指が一直線になっていれば、腕の力がラケットに伝わりやすい。それを手首をカギ型に曲げてしまうと、安定しない気がする。といってもプロの選手の裏面バックハンドを見ていると、必ずしも私の言ったとおりではなく、ヘッドを下げている写真もある。
ヘッドを下げて打つワンハオ選手
なので、手首を曲げ、ヘッドを下げるやり方もありなのだと思うが、私の経験上、ヘッドを上げたほうが安定すると思う。親指を腕と一直線にしようと思うと、必然的に脇が閉まり、ヘッドを相当上げることになる。シェークのバックハンドの立て具合とあまり変わらないぐらいである。こうすると、裏面バックハンドでもしっかりしたボールを打てるようになる。
ペンホルダーのバックハンドは表面でも裏面でもヘッドを上げたほうが安定するのではないだろうか。ただ、これはあくまでも個人的な意見なので万人にとって正しいかどうかの保証はない。
【追記】
今週の木曜から土曜にかけて京都府立体育館(通称島津アリーナ京都)でインカレが行われる。せっかくレベルの高い試合が近くで見られるというのに仕事の予定が詰まっていて、行けそうもない。残念。
たとえば王建軍選手の以下の動画のプレーのように。
Chuang Chih-Yuan vs Wang Jian Jun (French League 2016)
1・2ゲームはほとんど裏面を使わず(追記:改めてみたら、1ゲームは裏面をけっこう使っていた)、表面のバックハンドばかりだが、フォアのラリーでは荘智淵選手に歯が立たず、回りこんでフォアドライブを打っても優位に立てない。そこで3・4ゲーム、特に4ゲーム目は表面と裏面のバックハンドを上手に使い分けておもしろいプレーをしている。
表面は身体のかなり前方で早いピッチで打つことができる。台上などで表面のプッシュをすると、相手の意表を突くことができる。それに対して裏面はやや身体に近づけた遅い打点で打つことになるが、ドライブやフリックなどの擦る系の技術が使いやすい。表面で相手と早いピッチでバックハンド同士のラリーをしているときに突然、打点を遅らせ、裏面でドライブなどを打つのはペンホルダーの特権ではないだろうか。
私は表面をあまり使わず、裏面ばかり使っているのだが、表面の良さを認識してからは表面もできるだけ使うようにしている。しかし、表面が安定しない。そんなとき、以下の記事を見つけた。
相手のドライブが強力であればあるほど、
ブロック&カウンターはフォア面バック面に限らず、
ヘッドを上げないと相手の威力に圧され、
オーバーすることになります。
卓球技術研究所「2016.5.8■中ペン、F面表・B面裏かF面裏・B面表に換えたのですが……」
今までは表面BHはラケットを水平にして、上にこするように打っていたのだが、この記事を読んで、ヘッドを上げて、真後ろからチョンと押すようなバックハンドにしてみた。すると、かなりボールが安定するようになった(レベルが低すぎて申し訳ない)。ヘッドが水平だったのが悪いのか、後ろから前に押さなかったのが悪いのか、どちらが原因か分からないが、とにかくずいぶん表面が安定してきた。
そこで考えたのは、バックハンドはとにかくヘッドを立てたほうがいいのではないかということである。
裏面のバックハンドもできるだけヘッドを上げて打てば、力がラケットに伝わりやすく、安定する。素人考えだが、裏面の場合、親指の位置が問題のように思う。
上図のように前腕と親指が一直線になっていれば、腕の力がラケットに伝わりやすい。それを手首をカギ型に曲げてしまうと、安定しない気がする。といってもプロの選手の裏面バックハンドを見ていると、必ずしも私の言ったとおりではなく、ヘッドを下げている写真もある。
ヘッドを下げて打つワンハオ選手
なので、手首を曲げ、ヘッドを下げるやり方もありなのだと思うが、私の経験上、ヘッドを上げたほうが安定すると思う。親指を腕と一直線にしようと思うと、必然的に脇が閉まり、ヘッドを相当上げることになる。シェークのバックハンドの立て具合とあまり変わらないぐらいである。こうすると、裏面バックハンドでもしっかりしたボールを打てるようになる。
ペンホルダーのバックハンドは表面でも裏面でもヘッドを上げたほうが安定するのではないだろうか。ただ、これはあくまでも個人的な意見なので万人にとって正しいかどうかの保証はない。
【追記】
今週の木曜から土曜にかけて京都府立体育館(通称島津アリーナ京都)でインカレが行われる。せっかくレベルの高い試合が近くで見られるというのに仕事の予定が詰まっていて、行けそうもない。残念。
コメント
コメント一覧 (12)
僕も中ペンですがフォア面でショートする時はそうしています。
試合では裏面ショートしか使わないですが、裏面の場合は、ヘッドを上や下ではなく、後ろくらいにしています。
コメントありがとうございます。
ユスンミンのショート、今度注意して見てみます。
ラケットのヘッドを後ろというのはグリップを相手に向けるということでしょうか。
そういう打ち方も効果がありそうですね。
フォアハンド、バックハンド(裏面)ともに、ヘッドを立て気味で振ると
安定するというか、入りやすいというか、いい感じでなるべく意識して
そうするようにしています。
先の記事でペンホルダーのボールに対しての入り方というのが
あったと思います。その記事を読んでから、意識して(よく忘れるのですが)
ラケットをボールに対して縦方向に「やする」ことを実践しています。
そうすることで打点が早くなる、ボールに回転がかかりやすい、ラケットがボールの
勢いに負けにくくなるなど、利点が多いと感じています。
コメントありがとうございます。
ボールのラケットに対する入り方というと、おそらく
「打点を早める方法」
http://shirotatsu.blog.jp/archives/46582802.html
でしょうか。改めて見てみると画像が消えていて説明がよく分からない…。
縦入れで回転もかかりやすいのこと、今度意識してみようと思います。
裏面に関しては未だに良い感じが掴めていないので、何とも言えないのですが、卓レポに黄鎮廷選手の特集が掲載されました。こんなに振れる現役トップ選手の解説記事って今までなかったと言ってもいいと思います。参考にしてやってみたいと思ったのは、バックスイングの時にヘッドをお腹の方に向けるという所です。素振りをした感じでは自分の感じにマッチする感じでした。
コメントありがとうございます。
表面のコツ、勉強になりました。上から押さえつけるように打つというのを他のところでもよく聞くのですが、まだ私はピンときません。もっと練習が必要ですね。
卓レポの裏面打法の記事、興味深いですね。私も機会があれば目を通してみようと思います。
バックスイングでヘッドをお腹に向けるというのは、私の記事の、インパクト時にヘッドを上(前)に向けるというのと違う打ち方のような気がします。どちらにしても安定するといいですね。
私なりのヘッドの向きについての考えですが、まず結論として、
「ヘッドは立てても下げても横向きでもなんでも良い」、と思います(理由は後ほど。。)。
もっと言うと、
「それでポイントになる、又はポイントに繋がる、勝利に繋がるならば
ヘッドは立てても下げても横向きでもなんでも良い」、です。
その上で標準的なヘッドは、
表面:ヘッドを上げる
裏面:ヘッドを下げる
だと思います。
この「標準的なヘッド」の論拠は『世界のトップがそうしてるから』、です。
表面で言えば柳承敏選手・馬琳選手・許昕選手、
裏面で言えば王皓選手・黄鎮廷選手・馬琳選手・許昕選手・王増翠選手
などを参考にしました。
なのでもしかしたら今後出て来て活躍する選手によっては
私が言う「標準的なヘッド」は変わるかもしれません。
加えてあくまで「標準」です。ここに挙げた選手の中で
「ヘッドを下げて表面の打球」をする選手は
横回転カットショートの時でもない限り見たことがありませんが、
「ヘッドを上げて裏面の打球」をする選手・場面は時折見かけられますね。
ヘッドを下げて表面を打つ選手と言えば、平野信幸選手、
ヘッドを上げて裏面を打つ選手と言えば、チウ・ダン選手ですね。
http://shirotatsu.blog.jp/archives/48139954.html
https://youtu.be/cX5eG2ycfQM
「ヘッドは立てても下げても横向きでもなんでも良い」
と考えるのか、についての理由を説明させて頂きます。
まず↓の動画を見てみて下さい。
https://youtu.be/-s0Cm7Nowwc
ぐっちぃさんが「まな板ブロック」というイメージトレーニングを紹介されてます。
これはまな板という、一見ラケットとかけ離れたアイテムを使うことで
ブロックに対する角度の出し方などを身につける、という
優れた練習方法・指導動画です。
これを少し応用、もといパクリます。
まな板の形をした大型ラケットにラバーを貼ったもので
自分がバックブロックをしてるのを想像して下さい。
そこでボールがまな板ラケットに触れた瞬間の映像を切り取ります。
その映像の中のまな板ラケットをさまざまな形に切り出します。
ラケットとボールが触れた状態をキープしたまま、ボールの周りを
ヘッドが上を向いた状態のペンホルダー表面、
ヘッドが横を向いた状態のシェークのバック面、
ヘッドが下を向いた状態のペンホルダー裏面、
などとさまざまに切り出す訳です。
いかがでしょう。ヘッドの向きを変えたところで、
ボールが触れているラケット面の角度やラバー面は全くもって
同じであることが分かって頂けるでしょうか?
ボールがラケットに触れて食い込んでるラバーの部分というのは、
(ボールの直径が40mmですので)40mm×40mmの正方形に収まります。
そのため、その正方形よりも外の部分のラケットの形は、まな板ラケットから
どう切り出されたのか、という問題であって、どうでも良いのです。
私は常に(特にバックは)こういうイメージで打球をしています。
「(ペン表面でバックブロックした際)ヘッドを上げたから、
もっと言うとヘッドを上げた状態でスイングしたからこそ、
来たボールに対していい感じのスイングとなって相手コートに返っていったのでは?」
「確かにボールがラケットに触れた瞬間を切り取ればヘッドを下げて打つのも
上げて打つのも一緒かもしれないけど、スイング軌道は異なって
ちゃんとボールに対して上回転がかからないのでは?」
というものがあるでしょう。これはその通り。
ですのであくまで大事なのは、
「それでポイントになる、又はポイントに繋がる、勝利に繋がるならば
ヘッドは立てても下げても横向きでもなんでも良い」、です。
つまりはヘッドを下げて・横にして・上げて、と色々試して
打つことが重要です。その中でちゃんとポイントに繋がる
ヘッドの向きを探すべき、ということです。
既に本記事7番目のコメントで紹介した通り、
ヘッドは上げようが下げようが横向けようがどうしようが
プレーは出来ます。そのお手本がいるわけです。
ですので、ヘッドの向きは自由でよく、自分に合ったものを
試行錯誤しながら探していけばいい、と、私は結論づけます。
長文失礼いたしました。
丁寧なコメントありがとうございます。
私はいまだにバックのブロックが苦手なので、興味深く拝見しました。
裏面ブロックについてですが、ほとんどのトップ選手がヘッドを下げているというのは、非常に説得力がありますね。ただ、Xu Xin選手はブロックの時、ヘッドを上げている印象がありますね。
https://www.youtube.com/watch?v=lSdA0IeTPcM
ブロックは早い打点(スイングの軌道の終わり近く)で当てると、ヘッドが上向きとなり、遅い打点(スイングの軌道の始まりのほう)で当てると、ヘッドが下向きになるのかと思いますが、ヘッドの向きは上か下かでどちらかが有利というのはなく、自分の最も感触の良いところ(自分のポイント)でインパクトを迎えるべきだということでしょうか。
もっとブロックを練習して、自分のポイントを早く見つけたいです。
お返事ありがとうございます。
Xu Xin選手の動画を教えて頂きありがとうございます。
なるほどヘッドが上がってますね。なかなかいい気づきを得させて頂きました。
ありがとうございます。
>ヘッドの向きは上か下かでどちらかが有利というのはなく、
>自分の最も感触の良いところ(自分のポイント)でインパクトを
>迎えるべきだということでしょうか。
はい、「自分のポイント」という考えで良いと思います。
しかしより直接的に私の考えを表すのであれば、
「(安定して)入れば何でも良い」、ということです。よろしくお願いします(`・ω・´)ゞ。
…しかし『何でも良い』と書くとしろのさんは
「それは答えていることにはならないですよ。」
と、お叱りを受けそうだということを
http://shirotatsu.blog.jp/archives/47955576.html
で学びましたので、具体的に書きます。
「裏面打法は、標準はヘッドを下げる。合わなかったら横だったり上に向けても良い。
自分に合ったものを選ぶのがよろしいでしょう。」
…とまぁ何回も同じことを言ってる感じになっちゃいますね(^ω^;)。
しかしこれが私の限界ですのでご容赦を(`・ω・´)ゞ。
裏面打法というのはまだまだ究明がされつくされてはいない、
発展途上の技術であると私は考えておりますので、
自分で主体的に原理原則っぽいものを見つけていくしかないですね。
裏面打法、というかペンホルダー自体、使ってるトップ選手が少ないですしね。
私自身は裏面を使う時はヘッドを下げてる方が標準と考えていて、
それが自分に合ってますのでそれを主流にしております。
ですが教えて頂いたXu Xin選手の動画を見て
「もしかしたらヘッドを上にしてブロックするのもあの場面とかで有用かも。。。」
と思いましたので、今は時々使う程度の「ヘッドを上げた裏面打法」も
また練習にイメトレに、励もうと思います。
ありがとうございました。
ご返信ありがとうございます。
裏面は発展途上の技術で、細かい部分ではまだ分からないことがいろいろあるということですね。なるほどです。
難しい質問にせいいっぱいご回答いただき、感謝しております。
これからもどうぞよろしくおねがいします。