前記事「基本練習のすすめ」で基本練習を難易度別にA~Cに分類してみたが、Cで以下のようにサラリと書いた。

フォアとバックのフォームが繋がっていないと、スムースに切り替えられないし、あるいはフットワークが打法に組み込まれていないうちにランダム要素の多い練習に入っても効果が薄い

これは特別、ユニークなことを書いているわけではない。多くの指導書にも書かれていることだ。しかし、この部分を初中級者が理解するのは難しいと思われる。というのも私自身がこの「フォアとバックのフォームが繋が」るということを長い間理解できなかったからだ。

フォアとバックを好きなように打っていてはつながらない。
私の経験から言うと、フォアからバックへはつながりやすいが、バックからフォアへつなぐには工夫が必要だと思われる。その工夫というのは、今まで前方に振っていたバックハンドを右のほう(右利きの場合)に引っ張るように振るのである。

クレアンガ

こうすれば、バックハンドを振り終わった時点で腕がフォア側に来ているので、容易にフォアハンドに繋げられる(さらに腰が回転しやすい)。それから手のひらの素早い返しである。バックハンドは手のひらを天井に向けて打っているが、それをフォアハンドにするときに素早く裏返さなければならない。この裏返しが遅れると、次のボールに間に合わない。
私のようにバックハンドを横に引っ張らなくても、両ハンドのスイングをコンパクトにして振るという工夫で切り替えを実現している人も見たことがあるし、私のやり方よりももっと効率のいい方法があるかもしれないが、とにかく今まで切り替えがうまくいかなかった人が同じフォームのままで練習を続けても効果が薄いと思われる。

一般的な解説書では

「フォアとバックを繋げると書けば、誰でも分かるだろう。この部分まで敢えて解説するのは読者をあまりにも初心者扱いすることになり、失礼に当たるのではないか」

などと遠慮している場合が多い気がする。上級者にとってはこんなことは当たり前かもしれないが、指導者のいない初中級者には、この「当たり前」の部分が分からないのだ。

昔話になるが、私自身大学生の時、レポートの書き方を扱った授業がなくて困った覚えがある。

「高等教育を受けようという者なら、レポートの書き方ぐらい知っていて当然。そんなことまで大学で教えるというのは学問に対する冒涜である」

という考え方だったのかどうか分からないが、今では普通に大学で教えているレポートの書き方という授業は、数十年前まで大学で教えることがタブー視されていた。それによってどれだけ多くの大学生がレポート作成に苦しんだことか。

拙ブログでは、私の体験を通してだが、当たり前と思われる部分でも噛んで含めるように述べていきたいと思っている。私の回りにいる、私よりもレベルの低いプレーヤーを想定しているので、私以上のレベルの読者には「こんな当たり前のことをドヤ顔で書かなくても…」と思われる人もいるかもしれないが、ご容赦いただきたい。