世界卓球2015が始まった。
水谷選手の1回戦を動画で観戦したのだが、順調な滑り出しだった。

 
https://youtu.be/fKjAhi-Zrd4

上の動画は序盤の1コマ。
なんともきれいに相手を左右に振っている。

バックへ
(A) 相手のフォアへ

figA




フォアへ
(B) 次に相手のバックへ
figB


またフォアへ
(C) 最後に相手のフォアへ決定打
figC


なんだかビデオゲームのようだ。
こういう視点で見ると、卓球がとても単純に感じられる(前記事「カメラアングルによる臨場感の差」)。

私たち初中級者は、ともするとプレー中、棒立ちになり、上から目線でボールを見下ろしてしまう。そうすると、上の図のようなボールのコースだけが脳裏に残ることになる。いわば二次元的にボールを見てしまうのである。しかし、卓球はそんなに単純なものではない。卓球では厚みをもっと意識しなければならない。二次元的に見るとボールの厚み――弧線が見えづらくなってしまうのである。

回転のかかったボールをむやみに押してはいけない。押したらボールはすっ飛んでいってしまう。ボールの弧線に沿わせて薄く捉えなければならない(前記事「弧線の外側をとる意味」)…と頭では分かっているが、上から目線で俯瞰してしまうと、ついついボールの弧線の機微を無視してブレードをボールにぶち当ててしまう。

そうではなくて、下から目線でボールを仰ぎ見るのがいいのではないだろうか。

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姿勢を低くすると、ボールを斜め下から仰ぎ見ることができる。そうすれば三次元的にボールを見ることができ、弧線もモロ見えである。ふだんはボール様の意向を無視して前方にラケットをぶち当てている人も、下から見上げれば弧線に沿った形で返球できる。上の写真を見れば、ボールの斜め上をやさしくこすり上げる(前記事「45度にこすりあげる」)のが容易に感じられるはずである。
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【まとめ】 
姿勢を低くしてボールを下から仰ぎ見れば、ボールを薄く捉えやすくなり、安定すると思われる。