「若い人の威力のあるボールにラケットが弾き飛ばされるように感じる」
「ブロックが安定しない」
「ドライブがオーバーしてばかりいる」

そんな悩みを持っている人は、ラケットを厚く当てすぎているのではないだろうか。

私が卓球でなにより優先したいのは、安定性である。
ラリーが続く楽しさは他の何物にも代えがたいし、ミスというのは練習相手の時間をムダにしてしまう失礼な行為なので、厳に戒めねばならない。よってミスの少ない卓球こそが私の理想とするものである。

そんな私はボールが落ちるのを怖がってボールを後ろ気味(2時あたり)に捉えて打球しがちだったのだが、最近、順回転のボールを打つときは思い切って12時から1時の位置を捉えるようにしてみた。実際はもっと後ろで捉えているのかもしれないが、とにかく今までよりも1時間、時間を早めて打球することを心がけてみた。すると、劇的に打球感が改善した。オーバーミスが減り、安定性が改善した。

もちろん安定性が向上したのはその要因だけではないだろう。フォアの場合はスイングの半径を長く(遠心力を利用)したり、インパクト時に少し手首を使うようにしたり、ブレードの先端でボールを捉えるようにしたりといったことも影響しているかもしれない。
しかし、最も大きな要因はボールを上からそっとこするように打球すること、つまり薄く当てるようにしたことだと思う。今まで、オーバーミスが多いのは、振り遅れているからと考えていたのだが、それよりも回転のかかったドライブをラケットの芯で捉えすぎていたことが原因だったようだ。
そこで相手の強烈なドライブを受けるときは、ラバーとボールを摩擦させ、上から撫でるように打つと、ボールの威力が減殺され、ラバーが引きつれるような感覚をともなって安定して返球できることに気づいた。
相手の威力のあるボールに対抗してこちらもガーンと厚く当ててしまうと、ボールが飛びすぎてしまう。ラバーの性能を信じて、思い切ってボールの上部を軽くこすれば、おもしろいほどブロックやカウンターが安定する。

打球感が変わった。インパクトの衝撃がブレードの木に直接届かず、やわらかく、得も言われぬ打球感に変わってきた。今までは強いボールを受けると、場合によってはバチッと手に響くような不快感があったのだが、薄く当てるとゴムまりを打っているかのような心地よさがある。打球音も「パチ」から「バシュ」に変わってきた。

ペンのバックショートなど、かなり後ろから捉える打ち方が有効な場合もあるだろうが、ボールを薄く捉え、わずかにこするように返球すると、威力のあるボールに対して安定性が向上するかもしれない。

【追記】 140215
板まで衝撃が届かず、上手にスポンジにボールを食い込ませたときには「コキュ」という音がする。金属音といわれている、あのアメリカンクラッカーのような音に少しにている気がする。そのときは軽い力で速いボールが打てる。 
cracker