最近の私の関心事はペンホルダーの裏側の指の配置についてである。

卓球入門書でペンホルダーの「正しい」グリップが紹介されているが、裏側の指の配置はだいたいこんな感じではないだろうか。

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次のようなグリップは「悪い」グリップである。
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こんなに指をベタッと開いて握ると、フォアハンドは打ちやすいが、バックハンドはからきしダメということになる。バックショートをしようとすると、表面がせいぜい90°ぐらいの角度までしかかぶせられない。しかし、表面バックハンドはツッツキ限定で、あとはすべて裏面バックハンドで処理するとしたらどうだろうか。つまりワンハオスタイルのペンホルダーである。

さらに表面の親指も少し深くして、こんなふうに握ったらどうだろうか。

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そうすると、人差し指がほとんど使われなくなる。人差し指は添えるだけ…。

イメージ的にはこうである。

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「焼き鳥を焼く団扇グリップ」という名前は冗長なので、忍者のクナイの持ち方というイメージで「クナイ持ち」と命名する。

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この持ち方のメリットは以下の点である。
フォアハンド
・「正しい」グリップに比べて、ホールド感が強く、力が入る。
・カーブドライブの角度が作りやすい。
・シュートドライブの角度が作りやすい。
・ツッツキがヘッドから入りやすく、ボールを切りやすい。アイスピックで氷を砕いているイメージ。
・ボールを乗せながらのフリックがしやすい

バックハンド(裏面)
・もろ、フリスビーを飛ばす感じで非常に安定する。
・ボールを乗せながらのフリックがしやすい

デメリットとしては
・表面バックハンドが使えない。

驚いたことに、表面バックハンドを犠牲にすれば、私にとっては欠点らしい欠点がないのだ。
逆に忍者がクナイを卓球の「正しい」ペンホルダーのグリップで握って戦ったとしたら、攻撃力がかなり落ちると思われる。それほどクナイ持ちは力を入れやすいグリップである。
中国ラバーは硬すぎてインパクトが強くないと使いこなせないというが、クナイ持ちなら、力が入りやすいので、ガーンと当ててラバーに食い込ませやすいのではないだろうか。
ペンホルダーの正しいグリップはラケットの細かい操作や手首を使ってサービスをするときにメリットを発揮すると思われる。が、それほど微妙な操作が私の卓球に必要だとも思えない。それよりは面が安定し、力の入れやすいクナイ持ちのほうがメリットが多いと思われる。表面を捨てれば、より効率のいいグリップが手に入るのではないだろうか。

なぜ多くのペンホルダーは表面を捨てないのだろうか。私はにわかペンホルダーなので、表面のバックショートができない。したがって表面バックハンドのメリットがあまりよく分からない。裏面を使えば全て事足りると思う。実際ワンハオはそうして長い間世界のトップレベルで戦えている。ペンホルダーにとって表面は基本という固定観念があるからだろうか。よくわからない。

どうしてこんな、いいことずくめのグリップが普及しないのだろうか。このグリップの優位性に今まで誰も気づかなかったとは思えない。おそらく何らかの重大な欠点があるためにこのグリップは普及していないのだと思われる。現に今まで裏側の指をベタッと広げた選手を見たことがない。表面を使わないワンハオもこのグリップを採用していない。このクナイ持ちをしているのは初心者・初級者に限られる。
世間の上手な選手はこんなグリップを試していたら、指導者にこっぴどく叱られてしまうことだろう。しかし、私は変なことを試してみるのが好きなので、このグリップをしばらく試してみようと思う。

【追記】130920
今日、久しぶりに卓球をして、このクナイ持ちを試してみたところ、フォアが打ちにくかった。シュートドライブでボールをこすりにくい。前の使いやすさは何だったんだ。というわけでまた普通の「正しい」グリップに戻してしまった。