最近、基礎練習の大切さをしみじみと感じる。
ここでいう基礎練習というのは、体の使い方ということである。

先日出場した地域の親睦卓球大会で、私は格下の選手とばかり当たった。緊張もせず、軽い練習のつもりでやっても勝てるような相手ばかりだった。そのとき感じたのは、フォアハンドがふだんの練習のときよりも軽々と入るということだった。どうしてそんなに軽く入るのかというと、相手のボールのスピードが遅いからなのだ。普段の練習では、深くて速い突っつきを回り込んでドライブといった練習をしているのだが、かなり緊張して、瞬時に回りこまないとうまく入らない。それが今回の試合では、相手のゆるい、回転のかかっていない突っつきを余裕を持って回り込んで、好きなコースに打てたわけだなのだ。

見方を変えてみると、どうしてふだん、なかなか安定してドライブが打てないかが分かる。つまり間に合っていないのだ。間に合いさえすれば、たいていのボールは安定するということが分かった。フットワークがうまく機能すれば、入るボールは5割り増しになると思われる。
よくフットワークの大切さが説かれるが、それは親の「勉強しなくちゃ、将来苦労するよ」的なアドバイスとして軽く流していたのだが、最近はフットワークの大切さが実感を持って感じられるようになってきた。結局自分の胸の高さ、体の正面(フォアなら、斜めを向いて打つので、台に向かって斜め45度ぐらい)にボールが来たときにもっとも強いボールが打てるのだから、そのベストポジションを作るために前後左右に動いて位置を調整しなければならない。そのとき、どのような軌道で回りこむかで、間に合うかどうかが決まってくる。ボールが相手に打球されてからでは間に合わない。相手が次にどこにどのぐらいの深さのボールを打つのかを瞬時に予測して動かなければならない。もちろん考えている暇などない。普段の練習で体に効率のいい動きを覚えさせるほかはない。

この、ゆっくりしたボールなら回り込めるという経験から、私のミスの多さの原因の一つはボールが体の最適の位置で打てていないことだということが分かった。

このような訓練をしっかりすれば、1球は安定したいいボールが打てるはずだ。しかし上手な人とやるときは、その1球で決まらないときも多いので、連続して安定したボールが打てるように動かなければならない。
そのときに体のブレをなくさなければならない。人のプレーを見ていると、ミスするのはたいてい動いたときだというのが分かる。つまり、コースを一定にして、フォアやバックを連続して打つ場合にはそれほどミスしないのだが、左右に振られると、とたんに姿勢が崩れてミスをする。動いて、止まって、打つという一連の動作がきちんとできていない。バック側に動くときは、上述のように間に合わないのが原因だと思う。反対にフォア側に動くときにミスするのはとまれないからだと思う。
素振りをしていてきづいたのだが、バックに回り込む方向と、テイクバックの方向は一致する。つまり、回り込みながらテイクバックを完了し、いつでも打球できる体勢を同時に作りやすい。それに対してフォア側へ動く方向はテイクバックの回転(右利きなら、時計回り)と逆である。つまり動きながらテイクバックができない。そこでフォア側に動いて、ちゃんと止まってからテイクバックをして、打球する姿勢を作らなければならない。

回り込み(バック側) 
・左に動く 
・腕を引く → ・打球
・止まる
【 同時 】

飛びつき(フォア側)
・右に動く → ・止まる → ・腕を引く → ・打球

バック側へ移動しながらの打球は2つのアクションで済むが、フォア側の打球は4つのアクションが必要なわけである。フォアへ動いて、「止まる」と「腕を引く」を同時にできそうな気もするが素振りをしてみたら、安定しない。体がブレる。右に動いて、右足でギュッと止まってからでないと腕を引けない。

この、動いたときの体のブレというのが私のミスの2つめの要因だということが分かった。

打球に最適な位置への移動と、ブレない軸。これが当面の課題となりそうだ。

【追記】
昨日行われた水谷選手と馬龍選手の試合を見た。水谷選手は中国の次世代有力選手である閻安選手を破り、ベスト8。水谷選手はまた一歩中国選手に近づいたと思わせる好試合だが、馬龍選手のフットワークがすごい。
フォアにバックに動きながらの連続強打でも崩れない。