上田仁選手と森薗政崇選手がペンホルダーにチャレンジ
https://www.youtube.com/watch?v=HUIsM3fll28
「日本人論」というテーマの書物がある。日本人の国民性を外国人とあれこれ比較して説明するアレである。『菊と刀』が有名だが、こういうテーマでは当の日本人よりも、外国人からの視点のほうが案外、的を射ていたりするものだ。
シェークの人がペンを使ったら、どんな感想を漏らすのだろうか?
同様にペンの人が気づかないペンの特徴をズバッと指し示してくれたりしないだろうか。そんなことを考えながら上の動画を見た。
当たり前だが、上田選手はペンでも上手い!
「これで回転がかかるから…」
何年もペンホルダーの裏面をやっているが、どこで回転がかかるとか、考えたことがない私。
正面(自分のほう)から見たら、1時ぐらいのところでキュッとこすれば回転がかかるのか。
しかし、実際に当たっているのは、ブレードの下のほう、11時ぐらいのところに見える。
次は森園選手のプレー。
独特のグリップだが、フォアハンドが非常に上手い(当たり前だが)。
上田選手の浮いたレシーブを台上でフォア強打。
会話が聞き取りにくく、何と言ったか聞き取れなかったが、どうやら台上強打はペンのほうがずっとやりやすいと言っているようだ。
強打を決めて、気持ちよさそうにフォアハンドの素振りをする森園選手。
あ、やっぱりそっちを前にして振るのか。
シェークハンドはフォアを振るとき、ラケットのヘッドのほうが前になると思うのだが、ペンホルダーの場合、ラケット面を開いてフォアを振る人はグリップエンドが前になる。
上田選手もやはりグリップのほうを先頭にして、フォアを振っている。こうすれば、ヘッドがよく回り、回転がよくかかるのだろう。直感的に?二人はグリップを前に、ヘッドを真後ろにしてフォアハンドを振っている。
これは前記事「手首って使うの?使わないの?」の「プロネーション」という概念に通じるのではないだろうか。
シェークの人から見て、これがペンで最も威力の出る打ち方に感じられたのだろう。
裏面の回転がかかるポイント、台上強打のやりやすさ、グリップエンドからフォアハンドを振る、どれも私にとっては新鮮だった(上手なペンホルダーにとっては既知のことなのだろうが)。この動画でシェークの達人の視点から多くのことを学ぶことができた。