しろのたつみ



卓球について考えたこと、
気づいたこと(レベル低いです)
を中心に中級者の視点から綴っていきます。




2017年06月

当ブログでは皆様からの寄稿を募集しております。卓球について意味のある主張を発表したい方はshirono.tatsumi◯gmail.comまで原稿をお寄せください。

コメントについて:
コメント欄は他の読者が読んで意味のある情報交換の場としてご利用ください。当ブログの方針(察してください)に沿ったご意見は公開します。返信しにくい場合は公開のみとさせていただきます。指導者ではないので、技術的な質問には答えられません。中傷等は論外です。なお、メールアドレスは公開されません。

海外メーカー製品の魅力【画像多し】

ラケットをあれこれ購入するが、なかなか練習時間がとれず、試すことのできないままお蔵入りになっているし、ラバーも未使用のものが5~6枚ある。

ラケットはあまりあれこれ換えると感覚が狂うから、できれば固定しておきたい。

未使用の状態でラバーはどのぐらいのスピードで劣化するのだろうか。私は新製品のラバーを買うことはほとんどないので、工場で作られてから私の手元に届くまでに最低でも1~2年は経っているだろう。以前、廃盤のラバーが安くなっていたのを購入したことがあるが、おそらく作られてから3~4年は経過していたのではないだろうか。しかし、私には問題なく使えた。ラバーもストックされているものが5~6枚があるので、急いで買い足す必要はない。

私はシューズにはこだわりがないので、あまりあれこれ新製品を試してみようとは思わないが、それでも未使用のシューズのスペアが1つある。

そんな感じで卓球にどうしても必要なラケット、ラバー、シューズは今のところ足りている。もうこれ以上新たに購入したいとは思わない。しかし、暇があると、卓球用具でおもしろいものはないかと探している自分がいる。仕事のストレスと、卓球ができないストレスのためだろう。

どうしても必要なラバーやラケットは足りており、これ以上買いたくないが、それでもときどき何か卓球用具を買わないと気が済まない。そうなると、目が向くのが小物とか、カバン・ラケットケースの類、シャツやパンツである。

そういう目で卓球用具を探してみると、日本メーカーよりも海外メーカーの製品の中にユニークで洒落た製品が多いような気がする。

たとえばアンドロのラケットケースはちょっと気になる。

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こういうラケットケースは今までになかった。個人的にはドットのケースは今どきの女子高生のかばんのイメージがあり、かわいいと思った。
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が、人が使っていた「フルデザイン・ハードケース」の実物を見てみると、シンプルな単色のドットではなく、いろいろな色が使われていて、私のイメージとちょっと違っていた…。
次は同じ路線でチェック柄なんか作ったら売れるのではないだろうか。
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他にもスカル柄のサイドテープとか、アンドロの製品は最近とてもおしゃれな感じがする。
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スティガもしゃれたラケットケースを作っている。日本で買えるかどうかわからないが、なんだか70年代のレトロな雰囲気のケースである。というか、スティガはロゴからしてかっこいい。このロゴがついているだけでしゃれた感じがする。日本メーカーはロゴを変えることが多いが、どうしてだろう?ヨーロッパのブランドのように何十年も同じロゴを使い続けたほうが歴史の重さが感じられていいと思うのだが。

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バタフライのロゴはコロコロ変わるが、個人的には70年のロゴのほうが好みだ。ヤサカは旧ロゴのほうが絶対にかっこよかったのに。


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レトロな感じのラケットケース


また、キーホルダーもかっこいい。
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許昕のシルエット?

日本人の頭の形には合わないかもしれないが、キャップもシンプルで飽きのこないデザインである。くたびれてくると、かっこよさが増す気がする。
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アメリカのアマゾンのサイトを見ていると、日本では発売されていないと思われるキラースピンの製品がたくさんある。キラースピンもロゴがかっこいい。

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このがんばっている人がちょっと間が抜けていてかわいいし、キラースピンというブランド名もかっこいい。

ラバーやラケットを試してみたいとは思わないが、Tシャツなどはとても私の好みに合っている。
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一見すると、卓球のTシャツには見えないのだが、さりげなくラケットが描かれているのがかっこいい。女性用だが。

カバンもかっこいい。

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ラケットケースかどうか分からないが、「ラケット・ジャケット」という下の商品もおもしろい。
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昔のアメリカの大学生は本をバンドで縛って肩にかけているイメージがあったが、このラケットケースをみると、あのバンドを思い出す。

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この「ラケット・ジャケット」をベルトなどに通すことができれば、ガンマンのような感じでおもしろい。

卓球メーカーのゲームシャツではないが、アメリカのアマゾンで販売されている卓球をモチーフにしたTシャツを見てみると、かっこいい/ユーモアのある ものが多い。500円ぐらいの送料で日本に送ってもらえるなら、1枚買ってみようかしら。
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上はリオ・オリンピック記念Tシャツらしい。「落ち着け!我々にはリリー・チャンがいる」という意味か。

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日本メーカーのTシャツはあまり気に入ったものがないが、最近のジュウイックのシャツは洒落たものが多い。下のドリームTというゲームシャツはフランス人のデザイナーのイラストらしいが、かわいい。

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日本メーカーもラバー名をデカデカとプリントしたTシャツや、爆発や稲妻をモチーフにしたゲームシャツよりも、街なかでも着られるシャツをたくさん作ってほしいとオジサンは思う。

おっと、なんだかまとまりがない文章だったが、私には日本メーカーよりも、海外メーカーのセンスのほうが理解できるということである。





ひねりを利かせたショット――なんちゃって卓球理論

私がよく相手をする地域のクラブの初心者の女性は、フォアハンドは安定してきたのだが、バックハンドはまだ不安定である。

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彼女はシェークなのだが、ラケットを胸の前に斜めに立てて置き、腕はほとんど動かさず、手首だけでクイックイッとハーフボレーを打っている。
指導のイロハも知らないくせに指導者役を買ってでて、過去に何度も恥ずかしい思いをしている(前記事「外に求めるな」)にもかかわらず、このバックハンドを見たら、またぞろ指導の虫がうずき出し、ついその女性に指導らしきものをしてしまった。

「手首だけを使って打っているから、ボールがあらぬところに飛んで行くでしょ。もっと身体全体を使って打ったほうがいいですよ。」

なんという正論。この発言を初心者が聞いたら、指導経験の豊富な信頼できる人だと思うことだろう。

「身体全体を使って打つ」ってなんだ?なんとなく分かっているつもりだが、過不足なく言葉で定義できるかどうか怪しいものだ。

案の定、相手は私の次の言葉を待っているではないか。どうすればいいんだ…。

「つまり、身体に何も負荷がかかっていない状態では、身体を使って打ちようがないんです。」

え?我ながら何てことを言い出すんだ。一体どういうオチをつけるつもりなんだ…。そのとき、今まで雑誌記事や指導動画を通して私の頭のなかに雑然と蓄積されていた知識が一つにつながった。

私「ボクシングで腕を伸ばしきった状態でパンチを打つことができないように、卓球のショットも身体が伸び切った状態では手打ちにならざるをえないんです。」

女性「うずくまるように身体を小さくした上でスイングするということですか?」

私「いえ、卓球のショットの場合は腰をひねって身体に負荷をかけておいて、それを元に戻す勢いで打つということです。バックハンドならボールがバック側に来た瞬間に左に腰をひねり、打球しながらひねっておいた腰を元に戻すんです。バックスイング時に身体がボールに対して真正面を向いたままだったら、身体の使いようがありません。」

女性は言われるままに腰を回して打とうとしてみたが、一向に安定しない。

女性「腰を回そうとすると、かえってフォームがおかしくなるみたいです。」

私「腰を意識して回そうとしてはいけません。腰をひねっておいて不自然な状態を作り、そこからニュートラルな位置に戻すだけです。あなたの場合はニュートラルな状態から、無理に腰を右に回そうとしています。そうではなく、腰を左にひねって負荷をかけておき、それを自然な位置に戻すということです。」

女性はすなおな人だったので、私の言う行き当たりばったりの思いつきの指導に熱心に耳を傾けている。きっとこういう人が悪い宗教に騙されたりするのだ。
ただ、これも全くのデタラメというわけではない。三木圭一氏の卓球教室のビデオで「上半身と下半身のズレを利用する」と言っていたことを思い出し、それを私なりに解釈した結果なのだ。

しかし、彼女は上半身と下半身を同時に左に向けて身体を「ひねって」いた。つまり、上半身とともに左のつま先もいっしょに左に向けるのである。これではひねったことにならず、手打ちのままだ。

私「上半身と下半身は反対方向にひねらなければなりません。つまり、バックハンドを打つ時、下半身は固定、というより右に回す勢いで。その一方で上半身は左にひねります。そのようにして身体がねじれた状態を作り、身体に負荷をかけておいて、元の自然な状態に戻すことが『身体を使って打つ』ということなんです。自然なニュートラルな状態に戻してから、さらに上半身を右に回しすぎないでください。ニュートラルな状態になることでスイングは完了なんです。」

おお、なんとなく辻褄が合った。しかし、こんな説明をされて、はいそうですかとすぐに実践できるものではない。女性はしばらく私の言う「身体を使って打つ」ことを試みていたが、やはり納得の行く形にはならなかったようだ。

私「改めて言いますが、ボールが来たときに身体に負荷がかかっておらず、真正面を向いていたら、つまり身体がなんのストレスもなく、自然な状態になっていたら、手打ちにならざるを得ません。相手にボールを打たれたと同時にフォアに来るかバックに来るかを判断し、その方向に身体をねじるように心がけてください。人生もそうですよね。つらいこと、苦しいことのない人生には達成感や喜びはない。卓球も『ノー・ねじれ、ノー・トランクショット』です。」

トランクショットというのは私が勝手に作った言葉で体幹で打つ意である。ローアングルの写真のことではない。

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ふ~。なんとかボロを出さずに初心者の前で中級者の威厳を保つことができたが、やっぱりこのような適当な思いつきの指導をしてしまったのはまずかった。今度会ったときは「人によって相性があるので、私の指導でうまく行かなかったら、別のやり方を試してみてください」と伝えようと思う。

私の「指導」は自分では間違っていないつもりなのだが、プロの指導者に言わせれば、「素人判断」の一言で否定されそうだ。卓球理論なんてそんな簡単にできるものではない。長年の指導という検証を経た上でなければ、「理論」などという言葉は使えないはずだ。

「身体をねじって負荷を作り、その負荷を解放する勢いで打球する」

という「理論」に当てはまらない例を早速思い出した。体幹を横にひねるのではなく、下から上に伸び上がりながらバックハンドを打つという打ち方である。





この経験から分かったことは、もっともらしい言葉をつなげて辻褄を合わせれば、誰でもなんちゃって卓球理論が作れるということだ。ソーカル事件というのが過去に話題になったが、読者諸氏もこんな人には注意である。指導者でもない怪しげなオジサンが徐に近づいてきて、指導してあげるなどと言っても、気を許してはいけない。「私には指導を受けている先生がいるので、他の人に指導を受けないように言われています」などと言って断ったほうが無難かと思われる。





魚、水中にありて水を知らず

年をとり、世間のしくみが分かってくるにつれて、ふつうにあるものに対して感謝の念が湧いてくるものだ。

たとえば、気が向いたときに1時間500円ほどで利用できる卓球場。
年中無休のような感じでほぼ毎日営業している。
混雑して1時間待ちなどということはない。たいてい待ち時間なしで利用できる。
無料でボールやマシンを使わせてもらえるところもある。

こんな安価な料金では、テナント料や電気代、水道代等の必要経費などを差し引いて手元に残るもうけなどほとんどないだろう。卓球場経営は一種のボランティアのようなものに思える(前記事「卓球教室経営」)。

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ありがたや。

大会運営などもそうだ。
大会の役員さんたちは自身は試合にも出ず、朝イチの台出しから全試合終了後の掃除まで一日ずっと体育館にいなければならない。それだけでなく、試合会場を確保したり、組み合わせを決めたりと、試合当日以外にもいろいろ集まらなければならず、時間をとられる。よく知らないが、給料など出ないだろう(多少の謝礼などはあるかもしれないが)。そういう人たちの割に合わない努力によって私たちは何も考えずに大会などに出場して卓球を楽しめるのだ。

ありがたや。

中高の部活の顧問の先生も大変だ。
最近、部活に対する教員の関わり方が問題になっているが、まったく手当がつかないにもかかわらず、部活に顔を出し、試合の時は休日返上で試合を見に行き、練習試合の申し込みやスケジュール調整といった煩雑な作業もこなさなければならない。そんなブラック企業顔負けの職場で先生たちは疲れ切っている。その労力に対して感謝の念を抱く生徒がどれだけいるのだろうか。少なくとも私が中学生の時は全く感謝していなかった。

ありがたや。

卓球がもし、ビデオゲームのように一人で上達できるスポーツだったらと想像してみる。ビデオゲームなら、自室にこもって一人でひたすらプレーすれば、かなりの程度まで上達することができるだろう。卓球もそのように一人で上達できるとしたら、自分のことだけ考えて、自分の時間を自分のためだけにつかって、自分の練習だけをすればいいことになる。チームメイトやパートナーが行き詰まっていようが、どれだけ下手だろうが、全く意に介さないだろう。自分だけが上手ならいいのだ。しかし、幸いにも卓球は自分ひとりでは上達できない(サービスは例外だが)。どうしてもパートナーや指導者の協力がなければ上達できないようになっている。

「エースの座は絶対に渡さん!」
「他のメンバーとの実力差がどんどんつけばいい」

などの思う一方で、ほんとうにその通りになると、部活で練習相手がいなくなり、かえって自分の首を絞めることになるのでどうしても他のメンバーの実力も引き上げなければならないのがエースである。

卓球は練習環境があるかどうか――自分と同じぐらいのレベルの選手がいて、切磋琢磨できるかどうかが上達に大きく影響すると思われる。そのようなパートナーがいることのありがたさに私たちはもっと感謝すべきである。もし自分と同レベル以上の人が一人もいなかったら、いくら練習しても、今以上の上達は望めないだろう。

しかし、実際は練習相手に感謝し、相手の上達を考えて練習している人は少ないように見受けられる。自分さえ上達すればいいという「ビデオゲーム的」な考え方である(ちなみに私はビデオゲーム悪玉論には与しない)

たとえば、フットワーク練習で、ブロックで回す役回りのはずなのに、バックハンドで強打を打ってくる人である。相手のフットワーク練習のはずなのに、自分がバックハンドで決定打を打つ練習をしたいのだろう。そうすると、フォアで動いている方も対抗して強打を打つことになり、お互いに強打を打ち合って、ラリーがほとんど続かず、練習にならないだけでなく、気まずい雰囲気にもなってしまう。

ぐっちぃ氏のブログでそのような人が全国の中学校にたくさんいるらしいことがわかる。

フットワーク練習しようとしても片方のブロックで回す側がバック強打で振り回したりどっちが打ってるのかわからない状態で一発の打ち合い同士になりシステム練習のラリーにならない状態・・・

ぐっちぃ氏のこの記事の主張はもっと広く浸透させるべきである。お互いが譲り合って練習すれば、いいサイクルができて、どんどん上達するのに、とにかく強打を打つ練習ばかりしたがる人がいるために、チーム全体の上達が妨げられてしまう。

中級者以下の卓球人が上達するためには一発強打の練習ではなく、ゆるいボールで延々と前後左右に動きながら一定のコースで打ち続けるシステム練習が最も効果的なのである(前記事「いつもの練習」)。


https://youtu.be/Q4kuCDp0bcA?list=PLmigB0unuYOtJzXKk3sYCg_h1Ivt_eoc0&t=27
一般的な部活ではここまで質の高いシステム練習はできないだろうが…。


バックでブロックしてもらって、こちらがドライブを打つ練習で、こちらが一発強打で気持ちよく打ち抜いてしまったら、3~5球程度でラリーが終わってしまい、フットワークの練習にならない。ボールを打っている時間よりもラリーが中断している時間のほうがはるかに長いのである。
練習相手のことをもっと考えて、ブロック役になったとき、できるだけ相手の練習になるような返球を心がければ、相手も上達し、その相手と打つ自分も上達する。そうして相乗効果でお互いにどんどん上達していくのである。

卓球は一人では上達できない。ふだん当たり前に存在するパートナーがいなければ自分の上達もないということを肝に銘じてパートナーの上達を手助けするような練習をするべきだ。それが「情けは人のためならず」で、結局は自分に返ってくるのだから。
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この間の練習で台上からの展開を練習したかったので、

「ショートサーブを出すので、その後はオールでおねがいします」

という課題練習をさせてもらったのだが、相手が練習中の新しい技術を試そうと、安定しないフリックだのチキータだのをずっと打ってきて、うんざりした。この練習中の8割のポイントが「こちらのサービス」→「相手のミス」というパターンで終わってしまい、「こういう自分の練習のことしか考えない人しかいない環境で耐えている人もいるんだろうな」と想像し、つい説教じみた記事を書いてしまった。

第4の問題点――体の向きについて

つらつら我がプレーの難点を観ずるに、まず思いつくのは意識のスピードである。

自分の打球の瞬間、あるいは直前に自分の打球を思い切り、すぐ相手の打球に意識を向けなければ間に合わないのが卓球である。そのためには「入って当たり前」という境地まで自分の技術の安定感を高めなければならない。入るかどうかの不安があると、「ちゃんと入るだろうか?」と意識がいつまでも自分の打球を追いかけてしまうからである。自分の打球が相手のコートに入ったのを確かめてから次の打球の準備をしても手遅れである。多くの場合、打球の前にはポジショニングや体重移動、バックスイングなどの準備が必要だが、意識のスピードが遅いと、それらの準備が疎かなまま打球――いわゆる手打ちを余儀なくされる。

次に考えられるのはボールとの適切な距離である。打球のポイントが体から離れすぎていても、近すぎてもいいボールは打てない。そのためにフットワークで素早く位置の微調整をしなければならない。これも意識のスピードが遅いと、動き出しが遅れ、動こうと思ったときにはボールがすでにこちらに到達しているということになる。私の場合、左右のフットワークはそれほど難しいとは感じないが、前後のフットワークが難しい。特に浅いボールへの反応が遅れがちで、ストップをされると、とっさに動けず、体からの距離が遠すぎるまま打球してしまうことが多い。

また、スイングの始動時のラケットの高さが低すぎてオーバーミスをすることも多い。下回転に対するドライブに慣れているため、順回転のロングボールや横回転のロングサーブをドライブするとき、よくラケットを下から出しすぎてしまう。高い位置からスイングをスタートさせるのは、少し怖い。もしかしてボールの回転を見誤っていて、ナックルや軽い下回転が入っているかもしれないからだ。この高い位置からのスイングを成功させるには、ボールの回転を的確に見極める能力が要求されるだろう。

そして今日の練習で、また新たな問題点に気づいた。体の向きである。
フォア打ちをしていたとき、なんとなく相手(両者ともに右利き)のフォアミドルへボールが集まるのに気づいた。おそらく振り遅れているのだろうと思い、打点を早くして、相手の打ちやすいコースへ打つよう心がけた。そのときは、振り遅れということで済ましていたのだが、今日、鏡を見ながらバックハンドの素振りをしていたときに気づいた。

「ラケットの面がインパクト時に正面を向いていない」

バックハンド対バックハンドでラリーをしているとき、私のボールはサイドを切りがちである。その瞬間、すべてが一つにつながった。最近、私のフォア打ちがフォアミドルへ行きがちなのと、私のバックハンドがサイドを切りがちなのは、私の体の向きが相手に対して正面を向いていないことに起因するのだと。これは振り遅れているとか、早く打ちすぎているということが原因ではないのだ。
いや、細かく言うと、フォア打ちのときは、たしかに私の体の向きが相手に対して正面ではなく、少し台に平行ぎみになっていたのだが、バックハンドのときはおそらく相手に対してちゃんと正面を向いていたと思う。ただ、裏面のバックハンドは相手に対して真正面を向いていると、ペンホルダーの構造上、面がやや外側を向いてしまい、サイドを切りがちになってしまう。そこで、裏面バックハンドのときは、あえて体を相手の正面に向けず、台に対して平行にしてみると、ちょうどいい塩梅でまっすぐバッククロスにボールが行くようになった。

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裏面バックハンドドライブも、相手に対して正面を向いていると、手打ちになり、力が伝わりにくいのだが、相手ではなく台に対して正面を向いて構え、スイングを終えたときに相手の正面を向くように打つと安定した。

この第4の問題点は裏面バックハンドの安定性を向上させてくれることだろう。しかし、このように自分の欠点や問題点を、頭では分かっていても、それを修正して、体に染み付かせ、無意識にできるようにするには練習時間(と練習相手)が足りなすぎる。分かっているのに直せないというのはなんとももどかしいものである。

まだまだいろいろな潜在的な難点があるかと思うが、常に点検を怠らず、新たな問題点に気づいたら、すこしずつ修正していきたいと思う。この記事が私と同じような問題を抱えている人の参考になれば幸いである。




人間業じゃない――世界卓球2017丹羽孝希選手の対戦を観て

昨日の世界卓球は熱かった。
テレビ東京とはいえ、ゴールデンタイムに丹羽孝希選手対オフチャロフ選手の対戦が放映されたからだ。

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https://youtu.be/grxIJYspDOk?list=PL7mDcpZ4nKGn8S7H3QEdxWqyC8zOPKeIp&t=594

非卓球人はこの対戦をどのように観たのだろうか。

丹羽選手がオフチャロフに勝利するのはかなり難しい。オフチャロフにガンガン強烈なドライブを打たれたら、丹羽選手はそのボールをほとんど止められず、一方的で観ていて盛り上がりに欠ける対戦になってしまうのではないか…。

そんな心配をみごと丹羽選手は吹き飛ばしてくれた!

丹羽選手のなんと強かったことか。
最近の私の丹羽選手のイメージは、世界ランク一桁の相手にはほとんど勝てないどころか、無名の格下相手にも、ともすると負けてしまうというものだった(前記事「私は丹羽孝希選手を…」)。

それがあの、対オフチャロフ戦の丹羽選手はどうだ。相手のドライブをカウンターでバシバシ決めていく。相手のカウンターをさらにカウンターで迎撃することも珍しくない。

「丹羽選手はいったいどうしてしまったのだろう?あんなの人間業じゃない!」

嬉しい誤算である。そしてオフチャロフも敵ながらあっぱれである。その丹羽選手の高速カウンターに対応してすばらしいラリーを演出し、一進一退の接戦を演じてみせた。こんなすごい試合を観て卓球に興味を持たない人がいるだろうか。

「卓球王国WEB」の速報では

「今大会、今までの中でのベストゲームではないか」
「丹羽の卓球は人間の反応速度の限界に挑むような速さだった」

とコメントされるようなハイレベルな対戦だった。

きっと日本中のお茶の間が丹羽選手のすさまじいプレーを固唾を呑んで見守っていたに違いない。

以前、グーグルトレンドで卓球がどの程度盛り上がったかを考察した(前記事「リオ・オリンピック 卓球競技の注目度」)が、今回もおそらく丹羽選手に日本中の注目が集まっていることだろう。もしかしたら、一夜明けた今晩のNHKニュース7のトップニュースかもしれない。

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あれ?

なんか思ったほど盛り上がっていない…。もしかしたら錦織圭選手のテニスの試合のほうが注目されていたかもしれない。どういうことなのだろうか。あんなすごい対戦に19時のテレビ放映という最高の舞台が用意されていたのにどうして丹羽ブームが湧き起こらないんだ!!

丹羽選手はすごい!すごすぎる!!

私がこんなに興奮しているのに世間の人はどうして無関心なんだ!あの中継は夢だったのだろうか?

「人間はどこだ!?」

私は昨晩は興奮冷めやらず、深夜2時からの準々決勝、対樊振東戦も観てしまった。翌日仕事があるのに。

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そしてまた驚かされた。
化物だ…。正真正銘の化物だ。
相手のドライブを丹羽選手がカウンターで返しても、樊選手からはなかなか点がとれない。カウンターを2連発以上打たないと、安心して得点できない。

https://youtu.be/1opLx213X5s?list=PL7mDcpZ4nKGn8S7H3QEdxWqyC8zOPKeIp&t=41

丹羽選手の卓球はすごい。人間離れしている。

が、樊振東選手は明らかにバケモンだということがよくわかった一日だった。

あーつかれた。今日は早めに寝よう。


世界卓球2017 張本選手の先手必勝スタイル――対水谷選手の試合を観て

世界卓球2017をテレビで観たいのだが、なかなか時間が合わず、インターネットで少しずつ観ている。平野美宇選手は今大会も期待できそうだし、吉村・石川ペアのミックスダブルはもっと期待できそうだ。まだ観ていないが、男子のダブルも金メダルがとれるかもしれない。

ここまでいくつか試合を観ていて、最も印象的だったのは水谷選手対張本選手のシングルの試合である。
まさか水谷選手があれほど手も足も出せずに負けるとは意外だった。

無気力02

技術的なこともあるとは思うのだが、あの試合ではそもそも心理的に水谷選手は普通ではなかったように思う。この試合の水谷選手は今年のヨーロッパチャンピオンズリーグのプレーオフで全勝優勝を果たした時のような自信に満ち溢れた水谷選手ではなかった(ように見えた)。13歳の子供に大の大人、それも今、乗りに乗っている自分が本気でぶつかっていっては大人げないという心理状態だったのかもしれない。私にはその気持ちがよく分かる(前記事「時至不行 反受其殃」)。それでなんとなくモサっとしたプレーになってしまい、張本選手に先手を取られてしまったのではないか(そのへんは本人にしか分からないから、推測の域を出ないが)。

水谷選手は序盤ではいろいろなサーブを出していたが、中盤からはサービスをずっとフォア前に短く出していたような印象がある。

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それを張本選手に回り込まれ、バックによるフリック強打か、あるいはストップで止められ、強烈なフリックを打たれたら、防戦一方。ストップで止められたら、水谷選手もなぜかストップで応じ、ストップ合戦が続いたところで張本選手に先に強烈なフリックを打たれる…という試合展開だったように見えた。

いつもの水谷選手の冴えや閃きがなく、同じ展開をずっと繰り返し、張本選手にやりたい放題させていたように見えた。

しかし、一方で、水谷選手が絶好調で、心理状態も万全だったとしても、もしかしたら負けてしまったのかもしれないという可能性もある。張本選手のあの台上でのフリック強打である。

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水谷選手はあのフリックを打たれまいと、張本選手のサーブに対して小さいストップで応じていたが、それがことごとくフリックされてしまう。ふつうフリックは浮いたチャンスボールでなければそれほど強烈なボールはこないはずだ。ストップのような下回転のボールに対しては安定性を重視して、ややスピードを落としたボールになるはずなのだが、張本選手のフリックは強烈すぎた。下回転がかかったストップを送っているにもかかわらず、取るのが精一杯の強烈なフリックを打ってくる。しかも成功率が非常に高い。なんとかブロックできても張本選手は早い打点で畳み掛けるように打ってくるので、水谷選手はサンドバック状態である。水谷選手が攻撃する前の3球目、あるいは4球目で強烈なフリックが来て、それを受けたら怒涛の連続攻撃にさらされるのだから、水谷選手の調子がよかろうが悪かろうが負けてしまうだろう。こういう「先手を取ったら、一方的に攻めまくって勝つ」というスタイルはアジア大会での平野美宇選手のプレーを思い出させる。

試合後に水谷選手はこのように振り返っている。

試合前にこうしようという作戦はあったけど、彼がことごとく対応してきて、自分のやることがなくなってしまった。サービス、レシーブで張本は優位に立ったし、ぼくは得意のサービス、レシーブで点を取れなかったのが敗因。(『卓球王国』速報より)

張本選手のサービスとレシーブがよかったことと、水谷選手のサービスとレシーブが通用しなかったことが敗因という分析である。

サービスとレシーブだけで体勢が決してしまうということだろうか。私はもっと心理的なものに原因を求めたい。が、私の見立てが外れていて、心理的にも水谷選手は充実した状態だったとして、あのように負けたとしたらどうだろう?

卓球では先手を取ったほうが有利とはいうものの、レベルの高い試合では、必ずしも先手を取ればポイントを取れるというわけではなく、「後の先」で、相手に先に打たせておいて、ブロックで厳しく返球したり、カウンターで返したりして、先手を渡した方にも十分に形成を逆転できる余地がある。

しかし、張本選手(あるいは平野選手)のように強打(あるいは厳しいコース)で先手を取ったらそのまま前陣でミスなく攻め続けて、相手に主導権を渡さないというスタイルでは、後手に回ったら挽回できるチャンスもない。この強烈なフリックから攻めきるというのは新しいスタイルでこれから主流になっていくかもしれない。そうすると、今までの戦術は通用しなくなり、新しい戦術やスタイルが生み出されていくのかもしれない。

…などということを考えて、おおけなくも想像をたくましくしてしまったが、上級者から見たら、的外れでちゃんちゃらおかしい考察かもしれないので、このへんで擱筆しようと思う。

とにかく、日本選手、ガンバレ!
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