しろのたつみ



卓球について考えたこと、
気づいたこと(レベル低いです)
を中心に中級者の視点から綴っていきます。




2016年03月

当ブログでは皆様からの寄稿を募集しております。卓球について意味のある主張を発表したい方はshirono.tatsumi◯gmail.comまで原稿をお寄せください。

コメントについて:
コメント欄は他の読者が読んで意味のある情報交換の場としてご利用ください。当ブログの方針(察してください)に沿ったご意見は公開します。返信しにくい場合は公開のみとさせていただきます。指導者ではないので、技術的な質問には答えられません。中傷等は論外です。なお、メールアドレスは公開されません。

水谷隼選手の叫び――『負ける人は無駄な練習をする』を読んで

たまたま本屋で見かけて水谷隼選手の近著『負ける人は無駄な練習をする』を買ってしまった。新本で本を買うなんて私にしては珍しい。

話題の本なので、その読後感などを記してみたい。

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どうやったら水谷選手のように卓球が上手になれるのか。
水谷選手は私たち凡人とは違う練習を積み重ねて、短期間であれほどの高みに立ったはずである。効率がよく、確実に強くなれる練習――本の題名から、そんな練習法が書かれていると思った。

しかし、これは相当マニアックな本である。初中級者に向けて書かれた本ではない。いや、上級者向けでさえない。世界レベルの超上級者に向けて書かれた本だと感じた。

私たち初中級者が試合に求めるものは、自分の上達の実感だったり、ラリーの応酬だったり、試合後の交流だったりするが、水谷選手のような世界トップレベルのプロは、どうやらどこまでも勝利のようなのだ。私たちは試合に負けても、自分なりに達成感を感じられれば、満足だが、プロはそうはいかない。そんな水谷選手の視点からみた卓球論なのである(以下、”  ” は大意を示す間接引用)


”フットワーク練習を相手に配慮してミスなく続ける練習などいくらやっても意味がない”



これは2人でお互いに3点フットワークをする練習


このようなことが書かれている。そんなことを中学校や高校の指導者に言ったら怒られるだろう。この命題はワールドツアーなどで活躍する選手――よくわからないが、たぶんフォアの3点フットワークを、続けようと思えば2~30回(フォア・ミドル・バックで1回)ぐらいミスなく簡単に続けられるというレベルでの話である。

私のレベルでは2~3回が精いっぱいだ。水谷選手が「意味がない」というのは世界で勝つための練習として「意味がない」ということのようだ。

他にも

”どんなにがんばっても取れないようなボールを練習で送ってもらわなければ上達しない”

とか、

”試合中にゾーンに入れるようにならなければならない”

とか、とにかく一般の愛好家や凡庸な選手のことなど眼中にない(この突き抜けた割り切りがこの本の魅力でもある)。私が期待していたような初中級者向けの具体的な練習法の話ももちろんない。

世界で勝つためには、コースの決まった練習などではなく、どこにボールが来るか分からないランダム練習でしか強くなれない。そしてそのようなランダム練習を繰り返すことによって考える力を養い、予測が鍛えられるのだという。

水谷選手がどのようにして世界トップに伍して戦い、卓球に対してどのような考え方を持っているかをうかがい知るには興味深い本だと思われる。また、国際大会などに出場するようなレベルの選手はこのような水谷選手の考え方から多くのことを学ぶに違いない。逆に言うと、私のレベルで参考になるようなことはほとんど書かれていない。


それにしてもこの本はどういう目的・意図で書かれたものだろうか。それが気になった。ワールドツアーなどに出場する日本のトップレベルの選手へのメッセージのようにも見えるが、私には水谷選手の悲痛な叫びに聞こえる。

「どうして私を理解してくれないのか」
「私のやり方は間違っていない」
「私を否定するな」

そういうことを伝えたかったのだと思う。水谷選手は人間関係で相当苦しんできたのだろう。だから次のような主張が繰り返し現れる。

”誰にでも好かれるようないい子ちゃんではチャンピオンになれない”
”周りは私のことを「異常」だというが、「異常」だからこそ私は試合で勝てるのだ”
”私は他の日本選手とは違う。最も苦しい道を歩んでいるのだ”

既成の価値観を否定しようとする人は多くの批判にさらされる。全く異なる価値観が出会う時、摩擦は避けられない。たとえば江戸時代に異端視されていた西洋文化が明治時代になって崇拝の対象となったり、戦後の過度な西洋文化への憧れが疑問視され、現在の日本文化礼讃となったりする、そういう歴史的な価値観の変遷を連想させる。将来、振り返ってみれば、水谷選手の主張はこのような流れの濫觴に当たったのだと思い起こされるような気がする。

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卓球場めぐり――千代田区 シェークハンズ卓球教室クラブ


東京選手権を観るために東京に行ったが、せっかく東京に行くのだから、観るだけではなく、東京で卓球もしたい。

今まで京都の「卓球場めぐり」を数回にわたって掲載したが、今回は東京の卓球場めぐりである。

東京で卓球をしたいけれど、東京に知り合いがいない。お一人様でもOKな卓球場はないだろうか。
いろいろ探してみたところ、「シェークハンズの卓球教室クラブ」が一人でも卓球ができるということが分かった。

東京には不案内だし、シェークハンズにも1度訪れただけなので、情報が間違っている可能性もある。詳細はメールや電話等でご確認いただきたい(利用にあたっては、事前にウェブサイトから予約したほうがいい)。

【2016年3月現在】
・料金:1人2時間2200円(ただし、初回は「体験」扱いで、2000円。個人レッスンは1時間5500円。)。
・マシン:あり。
・シャワー(有料)、更衣室:あり。
・営業時間:16:00~22:00(ただし、土日は14:00~20:00)
・定休日:なし。ただし、土日はイベントが行われることもあるらしく、そのときは利用できるか分からない。
・電話:050-3136-9801
・卓球台:4台 

アクセス:JR水道橋から徒歩5分ほど。他にも地下鉄神保町、JR御茶ノ水からも近いらしい。

三崎町

水道橋駅を出て、三崎町の交差点を左折する。

日大8

そのまま適当に行くと、日大の8号館がある。その向かいがシェークハンズである。

シェークハンズ正面

このビルの1~2階がシェークハンズ。左の白い建物が日大8号館。

道に迷った時は「シェークハンズはどこにありますか?」ではなく、「日大の8号館はどこにありますか?」と聞いたほうがいいだろう。

この卓球場にはTA(トレーニングアシスタント)という学生アルバイト?が常駐しており、一人で行っても相手をしてもらえる。ただし、指導してもらえるわけではないので、「私はどんな練習をすればいいですか?」などと丸投げはできない。あくまでも練習相手なので、自分でやりたい練習を自分で決めて、相手をしてもらうだけである。
たとえば、

「ブロックが苦手なので、ワンコースでドライブを打ってもらえますか」
「フットワークの練習がしたいので、フォアとミドルに2球ずつ振ってもらえますか」
「こちらからのサービスをストップか、フリックしてもらって、そこからオールでお願いします」

といったリクエストをして練習できる。
指導者に自分の卓球を診断してもらい、不具合を指摘してもらうというのもいいが、上手な大学生が自分の好きなように打ってくれるというのも、非常にお得感がある。

室内

奥にいるのは平屋広大氏。シェークハンズの個人レッスン担当である。長身で爽やかなイケメン。物腰も柔らかく、社交的な人だった。どうして上手な卓球選手はイケメンが多いのだろう?個人レッスンは1回1時間5500円ということで、貧乏な私には手が出なかったが、仕事が忙しすぎて金を使う暇がないという方なら、愛する卓球のために週1時間、月に2~3万程度の出費は大したことはないのかもしれない。

シェークハンズの動画のサンプルを観ていると、ふつうの卓球教室のようにたくさんの人に対して平岡義博氏が技術指導をしているものがあるが、



これはおそらく特別講習会のようなもので、毎日やっているわけではないようだ。
私が訪れた時は平屋氏と大学生のTAの2人だけしかいなかった。

「TAと好きなように練習できるのはいいが、自分一人でずっと独占できるわけではないだろう」

と思った方は察しがいい。卓球場を利用する人が自分一人なら、TAとずっと打てるが、他の客も利用する場合は、一人はTA、もう一人はマシンで、10分交替となる。そして利用者が自分を含めて3人なら、一人がTAと打ち、残りの二人は客同士で打つことになる。そのときたまたま居合わせた客が、ムチャ打ちしてミスばかりする客だったら不運だが、逆に上手な人ならラッキーである。そしてその見知らぬ客と意気投合して、連絡先を交換するなんてこともあるかもしれない。

シェークハンズのある千代田区というのは、小綺麗で落ち着いた街である。東京というと、人がウジャウジャいて、気の休まる暇がないというイメージがあったが、それは新宿や池袋といった商業地区で、このあたりは閑静な印象だった。
神田教会

シェークハンズのほど近くにある神田教会

古書店街の神保町に接しており、古書店が多い。

日本書房

学生時代によく訪れた日本書房にも近い

ただ、タバコが吸えないのが不便である。京都ならコンビニの前に灰皿が設置してあることが多いが、こちらでは喫茶店などに入らければ喫煙できないらしい。なお、路上喫煙は罰金2000円である。

シェークハンズは東京のど真ん中という好立地で、しかも「お一人様」でも卓球ができるという非常にありがたい卓球場だった。しかし、こんな地価の高い場所なら、テナント料も30万では足りないだろう。一時間あたり1100円という良心価格でペイするのだろうか?大学生のTAにもアルバイト代を払わなければならないし、どうやって儲けを出しているのか不思議である。

とにかく、東京で卓球をしたいが、相手がいないという人はぜひ訪れてみるといいだろう。こういう一人でも利用できる卓球場がこれからも増えていってほしいものである。


東京選手権2016雑感

まだ行ったことのない人のために、今回の東京選手権2016の紹介と、観戦して感じたことなどを記してみたい(前記事「東京選手権2015観戦記」も併せてご覧いただきたい)


今年の東京選手権も例年通り千駄ヶ谷の東京体育館で行われた。
入場料は一日あたり1000円。安い!

出場選手はナショナルチーム選手を除いた有力選手(ナショナルチーム候補選手含む)。

最終日1日前の土曜日はこの客の入り。

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2階と3階が客席で、3階はかなり余裕があったが、2階席は7~8割方埋まっていた。

大会プログラムが1000円だったので買ってみたが、組み合わせとタイムテーブル(どちらも東京卓球協会のサイトでDL可)と、歴代優勝者が載っているだけだったので、1000円の値打ちはなかった。ただ、もし観戦に行くなら、有名選手の試合がさりげなく行われていたりするので、タイムテーブルが分からないと、見逃してしまうかもしれない。要注意である。

東京選手権プログラム


バタフライやニッタクといった国内メーカー、ドニックやヨーラといった海外メーカーのブースもあって、新製品などを展示していた。安売りの商品(Tシャツが1000円、ジュウイックのソックス3足1000円とか)はあまり多くないので、何も買わなかった。ジャパン・オープンのほうがお得感のある商品が多かった。

喫煙所にいると、新井卓将兄弟が来たり、松下雄二氏、渋谷浩氏などに出会ったりした(もちろん、話しかけたりはしなかったが)

有名選手にもよく出会える。私はトイレにいく途中で松平賢二選手とすれ違ったり、試合後のジャン・ウジン選手とすれ違ったりした。神戸のジャパン・オープンでは選手たちはあまり一般観客席の方には出てこなくて、そのへんで遭遇しにくいが、こちらでは選手用の特別な観客席というのがないようだ。ジャパン・オープンは純粋に観る大会で、東京オープンは観る大会というよりも、出る大会なのかもしれない。

今回もビデオ撮影をしようと思って持参した。ビデオ撮影できるのはありがたい。ただし、充電ができるような場所はない。バッテリーが2時間ほどしか持たないので、撮る試合数は限られてくる。今回もyoutubeなどにあまり上がっていないペンホルダーの選手を中心に撮るつもりであった。
しかし、加藤由行選手は前日までに敗退し、松下大星選手はシングルスには出場していなかった。そこで私の最大のお目当ては宋恵佳選手だった。

宋恵佳選手
https://youtu.be/BDZu2k4-3s0

宋選手は最近、女性らしさが増した気がするのだが、それなのに以前に増して強くなった気がする。通常は女性らしさが乏しくなったほうが強くなるのに、不思議である。派手でパワフルなボールはないが、ミスが少なく、安定している印象を持った(追記:改めて観たら、ミスが少ないというより、サービスが上手だった)。こういう卓球ができたらと思う。

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今年も斎藤元選手が出場していた。苦戦していたようだった。片面ペンには未来はないのだろうか。

そんなことを考えていたら、意外な選手の試合に目が止まった。信号機材の平野信幸選手である。

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この選手も片面ペンだが、私はまったく知らなかった。専修大学の田中選手に惜しくも敗れたが、片面ペンでこれほどのプレーができるのに驚いた。裏面を使わなくてもバックハンドの威力がものすごい。プッシュで打点の早い、すごいスピードのボールを打つのはもちろんだが、中・後陣からの表面バックハンドドライブの威力も裏面に遜色ないように見えた。

平野信幸選手
https://youtu.be/lvqhhZuPj9Q

片面ペンも極めればこれだけのプレーができるのだと認識を改めた。

その他のペンホルダーの選手
https://youtu.be/ABK2hFW7_E0

https://youtu.be/rSiLMpoH2PY

中央のコートで華々しくプレーしていたのは引退を表明した平野早矢香選手

https://youtu.be/Sfy9d_QEbes

優勝した馬克選手に敗れたとのこと。

他に印象的だったのはジュニアの試合で張本智和選手が川上尚也選手(静岡学園)にストレート負けしていた試合。川上選手のことは全然知らなかったが、1年前の全日本選手権にも出場していたらしい。とにかくコースが厳しかった。台の角ギリギリのところを早いバックプッシュで広角に攻められて、さすがの張本選手も対応できなかった。マッチポイントの最後のラリーで決着がついた時には観客席からどよめきが起こった。川上選手、これからブレイクするかもしれない。この試合を観て、バックハンドのプッシュと厳しいコースを狙うことが大切だと感じた。

そして牛嶋星羅選手の優雅なカット(前記事「蝶のように舞い…」)。相手が鋭いボールを打ってきても、セカセカすることなく、ゆったりとしたリズムでカットし、隙を見て攻撃に転じる。すべてのプレーが流れるように自然で、観ていてうっとりしてしまう。

最後に印象的だったのは早稲田の平野晃生選手のフォア打ち。
平野晃生


小柄で華奢な日本選手が多い中、平野選手は長身でガッチリした体格で、美丈夫という言葉がよく似合う。そしてフォームが非常に美しい。あの恵まれた体格から放たれる力のこもったフォアロングは外国の選手にも見劣りしない。あんなフォア打ちができるようになりたいと思った。


鹿屋良平選手のこと――Tokyo Open 2016 第68回 東京卓球選手権大会を観戦して

去年も東京オープン2015を観戦に行った(前記事「東京選手権2015観戦記」)が、今年も行ってしまった。
私が観戦したのは最終日の前日、19日(土)である。
この日は男女シングルス一般・ダブルスと、ジュニアの試合がメインである。
前回も東京選手権は非常にレベルが高く、日本代表を除いた多くのトップ選手が出場していた。今年も張一博選手や上田仁選手をはじめ、実業団の有名な選手が多数出場していた。

今年は去年と比べて韓国勢が多かったように思う。その中でも注目すべきはジャン・ウジン(張禹珍)選手の参戦である。
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言わずと知れた、世界ジュニアチャンピオンで、世界選手権での韓国代表であり、過去に張継科選手を二度も破った実力の持ち主である。去年のお客さんとは格が違う。

日本のトップ選手は、今や日本代表でなくとも、相当な実力があるので、まさかお客さんに選手権を持っていかれることはないと思われるが…その「もしも」が起こらないとも限らない。心配である。

ジャン選手はこんなに実力がありながら、スーパーシードではない。案の定、順当に勝ち進み、とうとうスーパーシードの鹿屋(かのや)良平選手と対戦することになった。

鹿屋選手のことは、失礼ながら、あまりよく知らなかった。法政大学のエースで、現在はリコーに所属している。ときどき雑誌等に取り上げられるが、国際大会で活躍したという話も聞かない。ジャン選手の勢いを止めるのは難しいのではないか。そんなふうに考えていた。

しかし、試合が始まってみると、ジャン選手と互角に渡り合っていた。はじめこそ鹿屋選手はジャン選手の守備力の高さに面食らっていた(決め球のボールをブロックされて、ちょっと慌てる場面が数回あった)ようだが、その後は2ゲーム先取してしまった。

鹿屋選手はこんなに強かったのか。
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https://youtu.be/fkl88DRVY5g
(バッテリー切れで、4ゲーム目までしか撮れていない)

鹿屋選手の強みは後陣からのすさまじいバックハンドドライブと、打球点の早さだったように感じた。ジャン選手も相当速いボールを打つのだが、鹿屋選手もちっとも負けていない。むしろ押していた。

が、さすがに世界ジュニアチャンピオンだけあって、そこから挽回し、2-2に追いつく。それからは一進一退のシーソーゲームとなったが、ギリギリのところで鹿屋選手が5ゲーム目を取り、3-2とリードする。そして運命の第6ゲーム。…残念ながらジャン選手にあっけなく取られてしまった。やはり世界ジュニアチャンピオンはダテじゃない。なんだかジャン選手のほうが余裕があるようにも見える。あまり焦っている様子もない。

もう泣いても笑ってもこれが最後の7ゲーム目。鹿屋選手のサービスが効いた。他にも勝敗を分ける要素はあったのかもしれないが実力的にはほぼ互角。ただ、ジャン選手はバック対バックで大きなラリーになった時、回りこんでカウンターをしようとするのだが、そこを鹿屋選手は厳しくバック側にボールを寄せ、回りこませない。鹿屋選手が早い打点で畳み込むように連打。結果、ジャン選手は詰まってミスをするという場面が目立った。私の見立てなので、当たっているかどうか疑わしいが、ジャン選手はバック対バックのラリーを避けたかったのではないだろうか。というのは、鹿屋選手のすさまじいバックハンドを振らせたら、ラリーで優位に立てそうになかったからである。もしジャン選手が無理にフォアを使おうとせず、抜群の守備力でブロックしたとしたら、鹿屋選手は負けていたかもしれない。

とにかく、韓国最強の刺客を鹿屋選手は返り討ちにしてくれたのだ。

この調子でもしかしたら、決勝に進むのではないか?などと思っていたら、次の相手伊丹雄飛選手に負けてしまったようだ。世界ジュニアチャンピオンに勝ったのに、日本のジュニア選手に負けてしまうなんて…。まぁ、それだけ日本のジュニアのレベルが上がっているということだろうか。

とにかく、いい試合をみせてもらった。今回の観戦の中でこの試合が最もシビレた。決勝には行けなかったが、鹿屋選手、最高にカッコよかった。

東京選手権についてはいろいろ書きたいことがあるので、追って記事にしてみたい。

ビート・エモーション――私のフットワーク改善法

サービス後の戻りには注意しているので、サービス後は打球してすぐ基本姿勢に移ることができるようになったのだが、その後がいただけない。ラリーに夢中になってしまうと、打つことばかりに気が行って、戻ることをすっかり忘れてしまう。その結果、相手に打たれて初めて次のアクションに移るようなことが多く、振り遅れがちになる。

本来打球と戻りはセットでやらなければならない(前記事「脱兎のごとく」)というのは頭では分かっているのだが、なかなか身につかない(というか、身につくほど練習時間がない)

卓球において「戻り」の占める重要性というのはどのぐらいなのだろうか。もしかしたら、打球と同じぐらい、あるいは打球よりも大切なのかもしれない。打ったボールがへなちょこで鋭さがなかったとしても、戻りが早く、何度でも余裕をもって連打できればラリーでも優位に立てるのではないだろうか。初中級者が思った通りのプレーができないというときの原因の大半は、この戻りに関係するような気がしてならない。打球後の素早い戻りさえ確実にできれば、私のプレーの諸問題の大半は解決すると思っている。

そして、その戻りと不可分の関係にあるのがフットワークである。フットワークがうまくできない、フットワークが間に合わないというのは、結局のところ、戻りが遅いため、「もう今から動いてもどうせ間に合わない」と動くのをあきらめ、その場でなんとか打球しようとしてミスするのだ。

本来はボールが飛んできた時に足から反応して、ボールのところに動かなければいけないのに、疲れた状態でやっているとつい手が出てしまう。それが悪い癖になって、試合の時に手から先に反応してしまう。
「負ける人は無駄な練習をする」『卓球王国』2016年3月号

やっぱりそうか…。そうじゃないかと薄々気づいていたのだが、動く時は、まず足から動かさなければならないのだ。
しかし、私の場合、手から動かそうとする悪い癖がすっかり染み付いてしまっている。例えばミドル(右腰)にボールが来たとき、気づいた時にはボールがすでに自コートに入っている。それで足を動かすのはあきらめ、とりあえずボディーワークで苦しい姿勢のままフォアを打とうとする。だから私は試合で負ける。

どうやったら足が動くのか。



先日の世界卓球2016を観ていた時、石川佳純選手がウォームアップのときにイヤフォンで何かを聞いているのに気づいた。精神を高揚させるために音楽でも聴いているのだろうか。
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音楽で自分の気持ちを高揚させるといえば、シドニーオリンピックのマラソン金メダリスト高橋尚子選手を思い出す。


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高橋選手が走っている最中に脳裏にこの曲が流れていたことが勝因だったということで、ずいぶん話題になった。曲名は変だが、たしかに聴いていると、「がんばってみよう!」という気分にならないこともない。

卓球で言えば、プレー中に好きな音楽を頭のなかで流すことによって戻りも早くなり、動きにキレが出てきたりするのではないだろうか。石川選手は例えば自分の気分をアグレッシブにするためにアップテンポな曲を試合前に聴いたりしているのかもしれない。

中年になると神経をつかうことが多いので、リラックスしたいときは、できるだけ外部からの情報を遮断するようになった。音楽を聴いていたら、神経がなかなか休まらない。

しかし、そんな私も若いころは音楽を聴くのが好きで、生活の中に欠かせないものとして音楽があった。私の青春時代を彩った音楽、その一つはBOØWYである。

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B.BLUE ちょっと音ズレが…

 
Longer Than Forever


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群馬県の生んだ日本ロックの革命児。今聴いても色あせていない。髪の毛をおっ立てて、黒づくめ、メイク、肩パッドというバブル期のファッション。シンプルで小気味いいビートは久しぶりに聴くと、心を奮い立たせる。
80年代以前は、今から考えると信じられないが、ロックというジャンルは一般人にあまりなじみがなかった。ロックが好きな人は日本のロックなどは見下していて、洋楽ばかり聴いていたように思う。テレビやラジオから流れてくる、人口に膾炙した音楽は、演歌っぽい歌やアイドルの歌、ニューミュージック(今のJ-POP)ばかり。その音楽シーンがBOØWYの登場により、一気に変わったように思う。そして日本中の若者を虜にしたBOØWYは1987年、その人気の絶頂で解散する。何から何までかっこよかった。wikipediaによると、彼らの解散のニュースはNHKで臨時速報として流れたのだという。今でいえばスマップの解散報道に近いか。

BOØWYについて語りたいことはいくらでもあるのだが、若い読者にとっては全く興味がないだろうから、これぐらいにしておこう。

サービス・レシーブの後も、BOØWYのノリのいい楽曲を脳内に流しておくと、足が止まらない。ダンスのステップを踏んでいるかのような軽快なフットワーク。卓球が3割ぐらい楽しくなってくる。しかも、フットワークだけでなく、打球後の戻りも早くなる。

フットワークで大切なことというのは一体なんだろうか。私はずっと「正確で効率の良いステップ」がフットワークに最も大切だと思っていた。しかしそれよりも、むしろ

「とにかく体を動かしておきたい」

という体の中から湧き起こる欲求なのではないか。卓球をしながらダンスをする。いや、卓球のプレーそのものがダンスとなる。そのように心地よいビートに乗ってエモーショナルに卓球ができれば、フットワークが驚くほど改善する。

足が動かなくて悩んでいる人は一度試してほしい。

【付記】
昨日は東日本大震災の記念日だった。あの悲劇をいつまでも忘れないようにしなければならない。

いいもの見つけた――卓球の得点板(カウンタ)について

田舎の古い体育館とか、小学校などで試合をすると、カウンタ(得点板)がボロボロで、使いづらい。

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先日の地域の大会も、そうだったのだが、点数のカードの穴が破れたのを、さらにガムテープか何かで補修して使っているのだが、非常に使いにくい。さらに、ひどいのになると、「0」とか「1」とかが失われていて、カウントが「2」から始まっていたりする。
私が子供の頃から数十年この不便さは変わっていない。たしかに得点カードがプラスチック製になったり、上のカウンタのようにリングの数が増えたり、あるいは下のカウンタのようにリングが幅広くなっていたりするが、あまり根本的な解決になっていない。耐久性が低く、すぐ破れる。
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先日、地域の体育館で卓球台を出そうと思って用具室をウロウロしていたら、

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バレーボールの得点板を見つけた。この得点の部分はビニールと布を足して2で割ったような材質でできていて、しっかりしている。何度めくっても破れる心配がなさそうだ。卓球のカウンタもこんなしくみにしたらいいのに。

100均のフォトアルバムを改造して、手作りしている人もいた。
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このタイプのカウンタなら、耐久性が従来のものに数倍するし、めくりやすい。
卓球メーカーがこの布タイプのカウンタを出してくれないなら、カネヤとか、トーエーライトが出してくれればいいのにと思う。

 と思ったら、どちらの会社からも卓球用が発売されていた。
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卓球用カウンタ(トーエーライト)

これから得点板の購入を検討されている自治体・学校関係者のみなさん、卓球メーカーのカウンタよりも、こちらのほうが値打ちありますよ!
 

新入生のための卓球ラケットの選び方――もしも中学入学を控えた娘がいて、卓球用具を買ってやるとしたら

先日、地域の卓球クラブに来はじめたばかりの小学生の女の子がラケットを買ったというので、見せてもらったら、ホビー用のラバー貼り上げラケット(初めからラバーが貼ってあるラケット)だった。小学生だから、もちろんホビー用のラケットでもいいが、私に相談してくれれば、もっと卓球が好きになれるだろうラケットを選んであげたのにと残念に思った。

卓球を始めたけれど、どんなラケットを選べばいいか分からないという人がたくさんいる。身近に相談できる人がいればいいが、そういう人がいない場合、卓球専門店に行って、店員さんに相談すればいいが、ある程度大きい街でなければ卓球専門店はない。それでホームセンターでラバー貼り上げラケットを買ったり、ネットを見たりするわけだが、ネットで買おうとすると、とんでもなく選択肢が多くて、何がいいかさっぱり分からない。そういう人のために、簡単にラケットの選び方を指南したいと思う。

前記事「新入生のための卓球ラケットの選び方」で、私なりに入門者向けに選び方を説明したのだが、2014年の記事で、情報がやや古くなっているかもしれない(これは大した問題ではないと思う)のと、予備知識の全くない人には分かりにくい部分もあったかと思い、改めて書きなおそうと思った。なお、参考価格は大手ショップ「国際卓球」のサイトの値段を基準にしてある。店によってはもっと安い場合も、もちろんある。

たとえば、私に4月から中学に入る娘がいると仮定しよう。
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その子にどんな用具をもたせるかを考えてみたい。

卓球部に入るのに最低限必要な物は、ラケットとシューズである。
ただ、シューズは中学の体育館で使うシューズで十分なので、特に買う必要はない。しかし、私は買ってしまう。なぜかというと、部活以外でも、地域のクラブ等で卓球をする機会もあるだろうからである。学校の体育館シューズは学校に置きっぱなしにして、部活の時に使い、部活以外で卓球をするときのために卓球シューズを買うというわけである。

シューズは実売、4千円ほどから1万円ほどまであるが、初心者なのだから、4千円ほどで十分である。
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ヤサカ(注1)のジェットインパクトもいい評判を聞く。

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TSP(注2)のネオファイト・ライトシューズというのが気になる。TSPは古くから卓球シューズに力を入れていたので、ちょっと期待させる。が、デザインは平凡。

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でも、やっぱりバタフライ(注3)のレゾラインソニックかな。ライムかピンクで。
他の入門者用シューズよりも2000円ほど高くて実売6400円ほどになってしまうが、この色遣いはカッコイイ。
我が娘にはこのライムが似合う気がする。

【追記】180422
レゾラインソニックはもう廃盤のようだ。代わりにレゾラインサルという後継モデルが出るらしい。また、ミズノのクロスマッチプリオRX4が実売6400円ほどだが、デザインが平凡である。ミズノのシューズは卓球メーカーのシューズよりも性能的な評価が高いが、初心者ならどれでもいっしょだと思う。

注1「ヤサカ」:特にラバーの性能で高い評価を得ている。自動車メーカーで言えば、昭和のホンダのようなイメージ。
注2「TSP」:低価格の製品で評価の高い製品が多い。大阪の企業。自動車メーカーで言えば、マツダのようなイメージ。
注3「バタフライ」:世界トップ?のメーカー。品質や技術力で非常に高く評価されている。トヨタのようなイメージ。


そしてラケットの方だが、ラケットは[ ラケット自体 + ラバー ]で構成されている。

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グリップはFL(フレア)のほうがいいかな。振っているときに、スポっと抜けたりしにくいし。
ラケットは実売4000~2万ぐらいが一般的だが、どうせ初心者だから台にぶつけてすぐボロボロにしてしまうので、あまりいいラケットを買ってももったいない。それに2万もする高級ラケットを買ったら、先輩に「生意気だ」といじめられるかもしれない。実売5000~6000円ぐらいが無難か。

しかし、選択肢が多くて悩む。
入門者用のラケットが各社から大量に発売されているが、新しい製品の評判をほとんど聞いたことがない。まぁ、おそらくどれも大差ないということだろう。

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ニッタク(注4)のテナリーはペンホルダーとしても使えて、かっこいいと思うが、初心者がこういう個性的なラケットを使っていたら、やっぱり先輩に目をつけられるかもしれない。

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TSPのスワットは安くて高評価だが、持っている人が多そうだから、別のラケットにしたい。

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バタフライのSK7クラシックは名作SK7の復刻版で、人気が高い。しかしやや硬い打球感だと聞くので、女子中学生には向かないかもしれない。

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TSPのリフレックスシステムというのは、ロングセラーだし、いいかもしれないが、ちょっと地味だな。

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ニッタクのラティカというのは見た目もかわいいし、評判も良かった気がする。「佳純ベーシック」とほとんど同じらしいが、こちらのほうがブレードが小振りで、振り抜きがよさそう(追記:カタログをみたら、ラティカのほうが縦が2ミリ長かった)。ラティカライトというもっと小振りなのもあるが、中学生なんだから、ふつうのラティカでいいだろう。

ダーカー(注5)の5P-2Aもシンプルなデザインでロングセラーだから、ちょっと気になる。
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スティガ(注6)のオールラウンド・エボリューションも評価が高い。
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ヤサカのスウェーデン・エキストラもよさそうだ。

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そうそう、忘れていたが、ミズノのフォルテウスFTはかなり評判が良い。大島祐哉選手も使っている。
ただ、重量が重く、グリップも太めなので、女子中学生には向かないだろう。

【追記】180422
カーボンなどの特殊素材が挟まっているラケットは値段が高いし、性能がいいのではと錯覚する人も多いと思うが、全くそんなことはない。私はむしろカーボンラケットの打球感が嫌いである。ふつうの木材ラケットより弾むので、後ろに下がって豪快に打ち合う上級者には向いているが、弾みすぎてミスが多くなるという諸刃の剣である。一般層には必ずしも必要ないと個人的には思う。

どれも使わせてみたいが、初心者が使うなら、おそらく違いがわからないだろうから、見た目とグリップの太さなどで決めよう。女子中学生が5P-2Aというのは渋くて私は好きだが、たぶん女の子からすると、ラティカあたりのほうが気に入るのではないだろうか。
まぁ、どうせ2~3年経ったら、1万円以上のインナーフォースだの、アコースティックだのを買いたいと言い出すだろうから、初めは安いラケットでいいや。

注4「ニッタク」:国内ではバタフライに次ぐ大手。個人的にはデザイン的に優れている製品が多いと思う。自動車メーカーで言えば、かつての国内シェア2位だったころの日産のイメージ。
注5「ダーカー」:ラケットの品質の高さで有名。硬派で職人気質。自動車メーカーで言えば、水平対向にこだわるスバルか、ロータリーエンジンにこだわるマツダのような感じ。
注6「スティガ」:スウェーデンのメーカー。ラケットの品質の高さで有名。自動車メーカーで言えば、メルセデス?


そしてラバーである。
ラバーは高い。1枚あたり実売3000~5000円ぐらいする。

「ただのゴムでしょ?」

そのとおりである。そしてラバーは赤と黒を両面に貼るのがふつうだから、6000円~1万円ということになる。ゴムのほうがラケットより高いのである。そしてゴムは3ヶ月~半年ほど使ったら、劣化するので貼り替えなければならない(なお、ホビー用のラケットはラバーが貼り替えられない)。高級ラバーの代名詞「テナジー」(バタフライ)にいたっては、1枚8000円以上である。異常である。

ラバーというのもとんでもなくバリエーションがある。大手ネットショップで、最も一般的な「裏ソフトラバー」を検索してみると、ヒットしたのは385件だった。一体何が違うのかというと、大雑把に言えば、

・弾み(よくボールが飛ぶかどうか)
・固さ
・摩擦力(回転がよくかかるかどうか)

の3つの要素である。これらが違うと微妙に使いやすさが違ってくるのだが、初心者なので、4000円ぐらいの柔らかいラバーならどれでもいいと思っている。固いラバーは上手な人が使うと、威力のあるボールが打てるが、初心者なので、弱い力でもボールに回転がかけやすい、柔らかいラバーを使ってほしい。
また、女の子はよく裏面に表ソフトラバーを貼ったりする(福原愛選手や伊藤美誠選手のように)が、表ソフトラバーは初めのうちは扱いが難しいので、まずは裏ソフトラバーを使ってほしい。
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ツブツブの表ソフトラバー

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エクシオン(注7)の入門者定番ラバー、ヴェガ・ヨーロッパ。3500円ほど。
【追記】180422
ヴェガ・イントロというのが最近発売された。ヨーロッパより安く、評価も高い。

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ヤサカの新製品ライガン。3200円ほど。私のお気に入りである。

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信頼のバタフライのラウンデル・ソフト。4000円ほど。


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ニッタクのフライアット・スピン。3200円ほど。使ったことがあるが、ほどほどの硬さがあり、クセがない。


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ヴィクタス(注8)のV01リンバー。ちょっと高いか。4200円ほど。

注7「エクシオン」:韓国の卓球メーカー。ラバーが有名。よく知らないが、ヒュンダイ?
注8「ヴィクタス」:TSPの高級ブランド。自動車メーカーに喩えるなら…アルファロメオ?

どれにするか悩むが、ヴェガなら間違いはない。もちもちした食感…ではなくて、打球感で万人受けする。それで多くの人が使っているわけだが、私はあえてヴィクタスのV>01リンバーを選びたい。なぜかというと、関西企業だし、以前、ヴィクタスのラバーモニターに当選して、タダでラバーを1枚もらった恩義があるからだ。値段は高めだが、とても評価が高いし、もしかしたら、高い分、寿命も長いかもしれない(追記:新製品の「ライガン」を使ってみたがこちらも適度に柔らかく、好印象だった)

そしてラバーは厚さを選ばなければならない。薄(1.5ミリ)・中(1.8ミリ)・厚(2.0ミリ)・特厚(2.2~MAX)が一般的だが、初心者にはあまり厚くないラバーが推奨されている。私だったら、同じV01リンバーで中と厚を選ぶこととしよう。そして打球感の違いを感じてもらい、次に貼り替える時はそのどちらかの厚さで揃えようと思う。

ラケットとラバーの合計は、実売価格13800円ほどである。

さらにラケットとラバーを貼るための接着剤が必要だが、とりあえずラケットとラバーを一緒に買えば、店でラバーを貼り付けて、すぐ使えるようにラバーをカットしてくれるので、これで一通り用具が揃ったということになる。

しかし、せっかくだから、ラケットケースというのも買って、大切に使ってほしい。

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ミズノのラケットケース。これは2本入れだが、3本入る。もしかしたら4本入るかも。ハードケースではなく、ソフトケース。1700円ほど。


シューズ6400円+ラケット13800円+ケース1700円で、しめて21900円ナリ。
安い店で買えば、2万を切るだろう。

【まとめ】
まったく知識のない人のために、もし中学入学を控えた娘に用具を買うならという設定で、私なりに選んでみた。
もっと用具にこだわりたいという人は、インターネットから、いくらでも評判や情報を得ることができるが、多すぎてうんざりするだろう。結局、用具はその人に合うかどうかなので、人がいいと言っているからといって、それが万人にとっていいとは限らない。私の選択も、あくまでも参考程度にとどめていただきたい。
なお、高いラケットを長く使おうとするなら、このページが参考になる。

そういえば、昔プリンセス・メーカーというパソコンゲームが流行ったなぁ。
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【参考】大手卓球ネットショップ

卓球屋
http://www.takkyuya.com/index.php

卓球応援団
http://www.tt-ouendan.com/

ジャスポ
http://www.jasupo.com/shop/jspcube/html/


【追記】160310
卓球グッズ.com」というページでスワットのセットが格安で売っていた。お買い得かと思われる。
卓球屋の入門者セットはまだ更新されておらず、去年のままのようだ。

【追記】160401
卓激屋で新入生セールが始まった。
https://www.takugekiya.com/default.php/cPath/64_135_144

卓球応援団でも始まった。だいたい卓激屋と同じラインナップだった。
http://www.tt-ouendan.com/products/list.php?category_id=596

【追記】160410
卓球屋でもセールが始まった。
http://www.takkyuya.com/goodspage.php?mk=Z&mn=85&pg=4

【追記】160413
見落としていたが、トランスポーツのアーレスト7のセットが安くて良さそうである。
http://item.rakuten.co.jp/transports/hu_tt_bf-35761-set/

【追記】170425
今年も各社から初心者向けラケットセットが発売されている。

卓球応援団
ラケットはセプティアー、スワット、フライアット・カーボンなどがよさそう。ラバーはヴェガ・イントロ、ギャンビット、ハモンド、ザルトがよさそう。

卓球屋
フライアット・カーボン、カスミベーシック、ラティカ、スワット、オールラウンド・エボリューションのセットなどがよさそう。この店で選べるラバーなら、フライアット・ソフトもよさそう。ラケット単体なら、コルベルがよさそう。

【追記】180421
今年も新入生向けラケットセットも各店から発売されている。私はこれらの製品を実際に打ったことはないが、プロショップが勧めているのだから、これらを買えば大きな間違いはないだろう。個人的には「卓球屋」の「オールラウンド・エボリューション」のセットに心惹かれる。WRBはグリップが空洞になっているものだが、私は手に響くラケットはあまりすきではないのと、WRBは重心が先端に行くので、ふつうのバージョンのほうを選ぶと思う。「卓球応援団」の「セプティア・リード」とか「フライアット・カーボン」のセットもいいかもしれない。合わせるラバーによって値段が違うが、おそらく値段相応だと思う。「ジャスポ」なら「アーレスト7」のセットがよさそうだ。ヤサカの「オリジナル・エクストラ」というラバーは安くてクセがなく使いやすい。

世界卓球2016を非卓球人はどうみたか

昨日の3/6で世界卓球2016は閉幕し、世間の関心はすっかり移ってしまったかもしれないが、私はいまだに世界卓球の余韻が冷めやらない。特に男子がようやくメディアの注目を集めつつあるのが嬉しい。

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よく「~を観た海外の反応」という動画があるが、あれを世界卓球でやってみようと考えた。

単に「卓球」というキーワードで検索すると、ニュースや卓球人のページばかりがヒットするのは想像に難くない。そこで "卓球って" というキーワードでグーグルで検索をかけてみた。期間指定で3/7から「1週間以内」である。 

「って」というのは、感情の吐露とか、認識を改めた時、あるいは相手に訴えたい時や何かに気づいた時に使われる言葉なので、

「卓球ってすごい!」「卓球っておもしろくない?」「卓球って最高!」
「卓球ってつまらない」「卓球ってしょぼい」「卓球ってカッコ悪い」

「卓球って最近注目されてるんだよ!」「卓球って中国が強いんだ」

のような使われ方が数多く引っ掛かると踏んだわけである(もちろん「卓球って~なの?」のような単なる疑問文もくる)。また、「~って」は話し言葉なので、新聞記事等の記録ではなく、ブログなどで個人的な意見がすくいとれると思ったからである。


以下、個人のブログから勝手に転載させていただく。
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ブログA
【前略】…そして運命の第5セット、伊藤選手が勝って、準決勝日本チームの勝利、決勝戦に進むことになった。
いやはや、すごい試合内容だった。
がんばれ~と思わずお腹に力が入って、長い腹筋をやったかのように、ただ見ていただけなのに疲れてしまった(笑)。
だけどいい試合だった、相手選手も強かった、徹底してひろっていた、カットマン?的な役割の選手らしいけど。
卓球って、一見、相手のミス待ちに見えるのだけど、ボールにスピンかけたりしているので、結果相手が打ち損ねたりしてるのね。
それにしても卓球って頭使うよね、ゼロコンマ何秒のところで相手から返球されるのだから、瞬時に考えて瞬時に攻撃する感じ?
だけど、きっと、普段の練習で、いろんな状況に対処できるよう、ほとんど反射的に動けるようになるまでにしてるんだろうな。
15歳の伊藤選手、試合後「頭がくらくらする」って言ってたのも頷けるし、その体力、さらにそのメンタル、う~んすごい脱帽。
しかし、卓球の試合ってハードだね、毎日試合があって、昼夜と連続しての試合になる時もある。
一つの試合が30分~1時間としても、その間の緊張と集中、タイムアウトをとる回数も限られている、こんなに大変なスポーツだとは。
久しぶりに、ヒリヒリするような、息をのむ勝負を見れてうれしかった。
日曜日は決勝、またいい試合が見たい。

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ブログB
実は、自分の娘が中学校に入って「卓球部に入る」と言い出したとき、両親そろって
「卓球部ぅ~⁉︎ 何で⁇」って言っちゃった。
けど、ゴメン。
昨夜、何とはなしに観た「世界卓球選手権」で、俺の考えは180度とまではいかないけど、90度くらいなら確実に変わった。
中学生の伊藤美誠をはじめ、エース石川佳純、そして気付けばあの愛ちゃんが27才だと?の福原愛ちゃん。みんなカッコ良かったわ~。
特に、愛ちゃんは予選で今回のドイツ相手に2回も負けちゃって、悔し涙を流したんだって。
それが今回はリベンジの勝利を果たして、勝った瞬間に屈みこんでの嬉し涙!
泣いたね。
俺も、愛ちゃんの涙を見て、同じように青春の涙を流した。
卓球って、こんなに熱いスポーツだったんだ!俺が間違っていた。
少し真面目に書くと、思っていた以上に試合展開がスピーディーで見ていて飽きない。
ただ、いろんなテクニックを使っているんだろうけど、これまで全く卓球に興味のなかった素人が見ても、どんな駆け引きが繰り広げられているのかは良くわからなかった。
けどね、いいんだよ、そんなことは。
とにかく卓球が熱い!

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ブログC
昨晩、テレビでやっていた卓球男子団体戦の準決勝を見ていまして…
普段全く興味のない飼い主ですが^^;
卓球って、数あるスポーツの中で難易度がすこぶる高いと思うのです。

あんなちっこい球をあんなスピードで打ち合うとか…レベル高すぎ!!!
しかも昨晩の試合では逆転勝利、まばたきも、息をするのも忘れるくらい見入っておりました笑
素晴らしい試合でしたね。

今日は男女共に決勝戦!
がんばれ、にっぽん!!

---------
ブログD
 女子団体決勝戦は まさに死闘の連続で ハラハラし通しでした
伊藤選手は中学3年生ですが 
「なんという15歳でしょう!」
世界最強の女王に挑む姿に惹きこまれ 祈り 涙しながら見ていました
もう何度も駄目だと私は諦めていましたが その都度力を振り絞って挑んでいくのです
こんなに卓球って素晴らしい感動を与えてくれるのかと 初めての体験でした

---------
ブログE
皆さん、卓球見てます?
面白いですよねえ~(笑)
元々スポーツ観戦は大好きなんですけども、卓球って見てるとなんか緊張してきて息するのも忘れちゃいます(笑)ドイツ戦とか死ぬかと思った(笑)
敵と戦いながら己のメンタルと闘ってる姿がいいんですよねえ。
明日もかじりつきだなあ。俺も仕事頑張ろうっ!

--------- 
ブログF 
【前略】…団体戦は、個人の調子はもちろんのことだけれど、チーム全員で流れを作っていくものなのだと感じました。とても、繊細なんだと感じました。
 当たり前の事なのかも知れないけれど、選手によって、タイプが全然違うのだと感じました。
 卓球ってこんなにも真剣で、こんなに面白いスポーツなんだ、とびっくりしました。
 日本の勝利が決まった瞬間、お父さんが、前に座っていたあいちゃんとちさとちゃんに喜びのあまりハイタッチをしていました。食堂で観ていたみんなで喜びました。
 私はスポーツを観ていて泣いたことは今まで無かったけれど、美誠選手が3セットを取ったときは胸がいっぱいになって涙が出てしまいました。
「3セット目を取られたとき、スッキリしました」
 美誠選手がインタビューを受けた時そう言っていて、見ていても、そうなんだろうなと感じました。何だか、美誠選手が大好きになってしまいました。

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ブログG
【前略】…それにしても、卓球ってメンタル的に過酷なスポーツですね。
比較的大きなボールを扱う競技と違って体のきつさより精神的なきつさの方がとても大きそうです。
精神力が強くないと世界とは戦えませんな。
世界で戦っている日本代表の皆さんを尊敬してしまいます。

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ブログH
オカンも私もあまりスポーツ番組は見ません。
野球もサッカーもオリンピックの種目でちょっと見るくらいかな・・・
そうそう、フィギアスケートは見てるな。
そして、今回の世界卓球。
私もついついオカンを寝かせに来て、いっしょに見てしまいました。
卓球って、よくあんなに小さい玉が猛スピードで飛んできて打てるもんだなぁ・・・と感心してしまいます。
見えてるのか? スマッシュ!! こんなの打てんわー;;
オカンも、笑いながらうなずいてます。
しっかし、どれもいい試合で見入ってしまいました。
すっごいなぁ。。

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ブログI
昨日の世界卓球みましたか?私はこのグラノーラを食べながらみてたんですよ
卓球もサッカーもボクシングも同時にやってましたね
なにげに卓球みてたら北朝鮮との試合がすごくて引き込まれてしまい
4試合目 中学生の伊藤美誠ちゃんとリ・ミヨンスンの試合にはドキドキ ハラハラしちゃいました
卓球ってあまりみたことなかったけどおもしろい〜‼︎
最後 美誠ちゃんが勝って 日本中が泣いたんじゃないかな
めちゃくちゃ感動的でした‼︎

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私がグーグルの検索結果11ページにざっと目を通した限り、ほとんどが「卓球を見る目が変わった」「卓球ってすごく興奮する」という意見だった。 特に女子のドイツ戦(予選・本戦)と北朝鮮戦、男子のイングランド戦は多くの人を感動させたようだ。

非卓球人にもこれだけアピールできた今回の世界卓球2016は大成功裏に終わったといえるだろう。 

非卓球人のブログに目を通すと、単にプレーのレベルが高いだけでなく、福原愛選手や石川佳純選手という有名人がプレーしていたという事実が大きく影響しているように感じた。卓球を知らない人からしたら、テレビやCMなどでよく知っている選手が出場している試合というのは、ちょっと興味を惹かれるものだのだろう。もし一般的にあまり認知されていない選手ばかりのプレーだったなら、一般人の注目をこれほどまでには集められなかったのではないか。他の選手たちもみな個性的で、特に伊藤美誠選手のプレーは多くの人の印象に残ったようだった。

そして番組の作りである。「中国に一泡吹かせてやりたい」とか「判断不能な魔球」とか、「美しき野獣」とか、そういう選手紹介を丁寧?にしてくれたことによってそれぞれの選手のドラマが想像しやすく、卓球を全く知らない非卓球人も感情移入できたのではないか。

しかし、私が特筆したいのは、近藤欽司氏(女子)と宮﨑義仁氏(男子)の名解説である。ほぼ1ポイントごとにコメントをし、選手のおかれている状況や選手同士の読み合い、ミスの原因などを分析・解説していた。

「次は長いのが来ますよ」

などと両氏が予言したら、本当にそのとおりのサービスが来る。非常に的確な解説だった。過去のオリンピックや世界卓球でも両氏は非常に分かりやすく、いい解説をしていたと思うが(前記事「あの人は卓球を知らない」「ロンドンオリンピック卓球の解説」)、今回はその解説にさらに熱がこもり、磨きがかかっていたように感じた。
しかも、両氏ともに感情豊かで、視聴者やアナウンサーといっしょになって「よ~し!」とか「ラッキー!」などと選手のプレーに一喜一憂している。私はまるで両氏の隣で応援しているかのような高揚感を感じた。あの1ポイントごとの解説がなかったとしたら、どれだけさびしい卓球観戦になってしまったことだろう(ITTFのハイライトなどで観ていたら、さして興奮しなかっただろう)。逆に言えば、解説があることによって同じ試合でもこれほどまでに感情移入できるものなのかと感心した。卓球人でさえそうなのだから、あの解説がなかったら、非卓球人はほとんど楽しめなかったことだろう。解説者の良し悪しは、いわばバラエティー番組のMCのような存在と言えよう。

選手、解説者以外にも、番組の構成から手の込んだウェブサイト作成まで、大いに盛り上げてくれたテレビ東京のスタッフや、選手たちを支えてくれた日本代表チームのスタッフ等が一丸となって作り上げたすばらしい世界卓球だった。
 
次はオリンピックだが、そこでも卓球が多くの非卓球人を惹きつけることを期待してやまない。

【追記】160310
最近、ツイッターというのを初めて使ってみた。一般人の反応を見るには、ツイッターを調べるのが手っ取り早いようだ。

世界卓球2016の注目度をデータから振り返る

一週間にわたって楽しませてくれた世界卓球2016がとうとう幕を閉じた。

結果について記してしまうので、まだ結果を知りたくないという人はご注意。











男女ともに決勝進出という快挙。が、男女ともに一人も中国に勝てず、銀メダルという結果。
しかし、私はこの結果に不満などあろうはずがない。特に男子は40年ぶり?ぐらいの決勝進出なので、快挙と言ってもいいぐらいだ。それにそう簡単に中国に勝たせてもらっては、世間での卓球の盛り上がりに水を差す結果にもなるだろう。さまざまなドラマがあって、少しずつ中国の牙城を崩し、ラスボスとして中国を倒すという結果になったほうが観ている側としては楽しみが増すではないか。中国にはまだまだ勝ち続けてもらわないと困る。


この週末はブログの更新をしていないにもかかわらず、訪問者数がふだんの2~3倍あった。
これは世間で世界卓球2016が大いにもりあがった証拠に違いない。 
どのぐらい盛り上がったのか気になってネットで調べてみた。 

グーグル・トレンドというサービスがあって、手軽に話題のキーワードが調べられるらしい。
私は統計的な調査法にも疎いし、このサービスがどんなやり方で検索しているのかも分からないので、出てきたこの数字も参考程度にとどめていただきたい。

ちなみに3/6(日)23:30現在、人気のキーワードは以下のようになっている。

「今人気の話題」

1位:‪‪渡辺 謙‬, ‪胃癌‬‬
2位:‪‪Hitonari Tsuji‬, ‪中山 美穂‬‬
3位:‪‪テニス‬, ‪アンディ・マレー‬, ‪錦織圭‬, ‪デビスカップ‬‬
4位:‪‪李雪ゼイ‬, ‪奥原希望‬, ‪バドミントン‬‬
5位:‪‪迎賓館‬, ‪菅義偉‬, ‪京都市‬‬
6位:‪‪EXILE‬, ‪岩田 剛典‬, ‪J Soul Brothers‬, ‪高畑 充希‬‬
7位:‪‪浦和レッドダイヤモンズ‬, ‪ミハイロ・ペトロヴィッチ‬, ‪ヴァヒド・ハリルホジッチ‬, ‪サッカー日本代表‬‬
8位:‪‪卓球‬, ‪世界卓球選手権‬, ‪日本‬‬
9位:‪‪ミュージカル‬, ‪高畑 充希‬, ‪椎名 林檎‬, ‪歌唱‬‬
10位:‪‪尾野 真千子‬, ‪阿部 寛‬, ‪岡田 准一‬, ‪撮影‬‬
11位:‪‪群馬県‬, ‪小松姫‬, ‪真田信之‬, ‪沼田市‬, ‪真田信繁

各順位が何ポイント差なのか等は分からないが、8位に世界卓球がランクインしており、まずまずの結果である。なお、上の結果「今人気の話題」はすぐに変わるらしく、40分後には7位に「卓球,水谷隼」がランクインしている。

検索ジャンルを「スポーツ」に限定すれば以下の結果である。

1位:‪‪テニス‬, ‪アンディ・マレー‬, ‪錦織圭‬, ‪デビスカップ‬‬
2位:‪‪李雪ゼイ‬, ‪奥原希望‬, ‪バドミントン‬‬
3位:‪‪浦和レッドダイヤモンズ‬, ‪ミハイロ・ペトロヴィッチ‬, ‪ヴァヒド・ハリルホジッチ‬, ‪サッカー日本代表‬‬
4位:‪‪卓球‬, ‪世界卓球選手権‬, ‪日本‬‬
5位:‪‪日本女子プロゴルフ協会‬, ‪ゴルフ‬, ‪テレサ・ルー‬‬
6位:‪‪中華人民共和国‬, ‪福原愛‬‬
7位:‪‪琴奨菊 和弘‬, ‪相撲‬, ‪レスリング‬‬
8位:‪‪UFC‬, ‪石原夜叉坊‬‬
9位:‪‪クリストフ・ルメール‬, ‪日本中央競馬会‬, ‪ダリオ・バルジュー‬‬
10位:‪‪宮城県‬, ‪石巻市‬, ‪室伏広治‬‬
11位:‪‪卓球‬‬

ついでに「世界卓球」というキーワードがどの地域でたくさん検索されたかというと、

1位:さいたま市 100 
2位:札幌市 93 
3位:岡山市 93 
4位:中央区 92 
5位:渋谷区 90 
6位:千葉市 89 
7位:横浜市 89 
8位:新宿区 84 
9位:世田谷区 73 
10位:福岡市 71 

世界卓球に関心のある人の多い地域は、意外にもさいたま市がトップ。東京は人が多いので別枠とすると、2位が札幌市、3位が岡山市という結果だった。
2015年の「政令指定都市の速報人口」によると、東京を除く大都市の人口は以下のとおりである。

1位:横浜市 約373万人

2位:大阪市 約269万人 
3位:名古屋市 約230万人 
4位:札幌市 約195万人 
5位:福岡市 約154万人 
6位:神戸市 約154万人
7位:川崎市 約148万人
8位:京都市 約148万人
9位:さいたま市 約126万人
10位:広島市 約120万人
12位:千葉市 約97万人
19位:岡山市 約72万人


割合的に言えば、岡山市の世界卓球への関心度の高さが際立っている。そういえば、関西高校や山陽女子、就実など、卓球名門校が岡山には多い。逆に大阪、名古屋といった大都市は残念な結果である。関西圏はどうにも振るわない。

他のスポーツとも比較してみた。「世界卓球」「女子サッカー」「テニス」「バトミントン」というキーワードである。「世界卓球」よりも、「卓球」というキーワードと比較したほうが、より公平な比較だったかもしれない。「女子サッカー」を「サッカー」としなかったのは、大差がつきすぎないようにである。

指定できる最も古い2004年から現在までを比較したグラフが以下の図である。

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青い線が「世界卓球」、赤い線が「女子サッカー」、黄色い線が「テニス」、緑の線が「バドミントン」である。
「世界卓球」は今大会が飛び抜けて検索されているようだ。これまでは2010年と2014年に多少、山が高くなっている他は見るべき時期もなかったが、今大会では圧倒的に注目を集めている。ポイントで言うと、以下の結果である。

「世界卓球」 50
「女子サッカー」 16
「テニス」 34
「バドミントン」 9

ふだんはバドミントンにさえ負けている世界卓球が、今大会ではぶっちぎりで注目されている。ただ、「野球」などのキーワードと比べると、比較にならない。

この調子で卓球が世間の注目を集めることを期待する。

【付記】
90分後に「卓球」というキーワードで比較してみたところ、「バドミントン」をコンスタントに上回っていた。 

観るスポーツとしての卓球

一昨日敗れたドイツに昨日、みごとリベンジ。そして女子卓球日本代表の準決勝の相手はまたもや北朝鮮。

世界卓球2016が熱い。

「するスポーツ」としての卓球はそこそこ定着しているが、「みるスポーツ」としての卓球はどうだろうか。
卓球人にとってではなく、非卓球人にとっての「みるスポーツ」である。

スポーツライフ・データ 2014」によると、「みるスポーツ」としての卓球はまだまだ普及しているとは言いがたい。下のランキングはテレビで観たいスポーツのランキングである。

1 プロ野球(NPB) 59.4
2 フィギュアスケート 57.4
3 サッカー日本代表試合(五輪代表含む) 51.5
4 高校野球 47.9
5 マラソン・駅伝 45.7
6 サッカー日本女子代表試合(なでしこジャパン) 44.1
7 大相撲 38.7
8 バレーボール(日本代表試合) 30.3
9 格闘技(ボクシング、総合格闘技など)
27.3

10 Jリーグ(J1、J2、J3) 26.3
 
プロゴルフ 26.3

12 メジャーリーグ(アメリカ大リーグ) 24.8
13 プロテニス 19.0
14 海外プロサッカー(欧州、南米など) 14.3
15 サッカー(高校、大学、JFLなど) 12.3

卓球は残念ながら圏外である。しかし、近年、手応えのようなものを感じる。
2012年のロンドンオリンピックでの劇的な銀メダル獲得。そして2014年の世界卓球東京大会での銀メダルという成績に加え、女子代表選手のキャラクターがメディアに取り上げられることによって卓球に注目が集まってきたような気がする。

昨日も、非卓球人から「ドイツと試合やってたね。勝ったの?」と声をかけられたし、テレビ放送の視聴率も悪くないようだ。

ビデオリサーチの先週の視聴率で「世界卓球」を調べてみると、対ブラジル戦の視聴率が6.6%だった。

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これがどのぐらいの数値かピンとこないが、同期間の「炎の体育会TV」と同じ比率である。「妖怪ウォッチ」よりは高く、フィギュア・スケートやサッカーの国際大会(どちらも10~20%ほど)よりは低い。

しかし、3月2日の予選リーグ最終戦、対ドイツ戦の視聴率は9.7%、そして昨日の準々決勝、対ドイツ戦の平均視聴率は12.1%を記録したという(「世界卓球女子団体…」)。一方、同じ日に行われた女子サッカー、リオ・オリンピック予選、対韓国戦の視聴率は16.3%だったらしい(「なでしこ、視聴率も苦戦」)。予選敗退危機のなでしこジャパンは人気も下降気味であるのに対し、女子卓球は非卓球人にもだんだん認知されてきていると言えるのではないか。

20~30年前は、卓球がテレビ放送されるのは、年に一度、NHKで全日本選手権決勝が放送されるだけだったと思う。83年、91年、01年と世界選手権が日本で開催されているが、地上波のテレビ放送はされていたのだろうか?記憶にない。しかし、10年前の2006年から(?)テレビ東京が「世界卓球」として世界選手権を大々的に放送してくれるようになって全日本以外でも卓球が一般人の目に触れるようになった。テレビ東京がこのように卓球を大々的にバックアップしてくれなかったら、一般人の間に、みるスポーツとしての卓球はこれほど普及しなかっただろう。他の準メジャースポーツ――バスケやバレーボール、バドミントンは、卓球ほどお茶の間で放送される機会は多くない。私はテレビ東京には足を向けて寝られない。

ときどき「itTVで日本選手の試合がライブで観られないのはテレビ東京のせいだ」と文句をいう人がいるが、

・インターネットのライブで卓球の試合が一部の卓球人だけの目に触れる

のと、

・ライブでは観られないが、テレビ放送で非卓球人も含めて観られるようになる

のと、どちらがいいのだろうか?
私ならライブで観られなくてもいいから、テレビ放送で観られたほうがいい。テレビ東京も慈善事業で卓球をバックアップしているわけではないので、視聴率のためにはインターネットの制限もやらざるを得ないのだろう。私はテレビ放送で卓球が一般人の目に触れる機会が増えるなら、多少の不便には目をつぶってもいいという意見である(こういうことを書くと、必ず反論する人がでてくるが、そのようなコメントに返信するのはめんどくさいので公開は見合わさせていただく。あくまでも私にとってはという意味である)

福原愛選手は言うに及ばず、石川佳純選手を知らない日本人は少数派だろう。平野早矢香選手を知っている人も少なくない。最近は平野美宇選手や伊藤美誠選手のことを知っている人も増えてきた。さらに浜本由惟選手という隠し玉もある。日本女子卓球はメディア的にも人材が豊富である。

それに対して日本男子卓球は、そのポテンシャルを活かしきれていない気がする。戦績ではなく、一般人へのアピールという意味でである。松平健太選手や大島祐哉選手はルックス的にもっと取り上げられてもよさそうな気がする。しかし、男子チームはストイックというか、試合の方にばかり目が向いており、テレビで一般人にアピールするような姿勢に乏しい。もちろん、試合の結果が一番大切なのは言うまでもないが、メディアに対してもう少し饒舌になって、親しみの持てるキャラを演じてくれれば、一般人にアピールできるのではないかと思われる(前記事「日本女子卓球選手の社交性の高さ」)。その意味で大島祐哉選手のがんばりに期待である(メディアは吉村真晴選手との友情というドラマでキャラを作ろうとしているようである。このチャンスをうまく活かしてほしい)

最近、『卓球王国』のサイトで気になる記事を読んだ。
選手が現役を引退した後のセカンドキャリアについての記事だ。
日本に卓球のプロリーグができて、日本のトップ選手がそこでプレーでき、現役引退後もその世界に監督なりコーチなりとしてとどまることができる環境が整えば、それが一番だが、そのためには「観るスポーツ」としての卓球をもっと普及させておかなければならない。企業が「卓球には広告価値がある」と判断するぐらいにまで「観る卓球」を一般人に普及させるには、実力だけでなく、もっとメディアへの露出も必要だと思われる(前記事「プロデューサーのお仕事」)。そうすると、男子代表の選手たちには不本意だと思われるが、男子選手にもそれぞれキャラを立ててもらったほうが一般ウケするだろう。

例えば水谷選手には「俺様キャラ」として傲慢に徹していただき、丹羽選手には「クールで皮肉屋」。松平健太選手には「おっとりしたお人好し」、大島祐哉選手には「気さくな関西人」、吉村真晴選手には「熱い主人公キャラ」を演じてもらうというのはどうだろう?もちろん、私のイメージなので、彼らがそのようなキャラというわけではない。

【追記】160310
男女準決勝・決勝の視聴率は
6日女子の決勝は14.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)、4日の女子準決勝、北朝鮮戦は14.1%だったという。
男子のほうは5日の準決勝イングランド戦が12.1%、6日の中国戦は11.8%を記録した。

力が入らないときの処方箋――佐藤正喜『うまくなる!卓球』から

フォアハンドのフォームが大きすぎるので、もっとコンパクトにして戻りを早くしてみようと思い、小さなフォームに変えてみたら、フォアドライブで力が入らなくなってしまった。

今まではフォアドライブを打つときに引っ掛かりのようなものがあり、「今、まさに回転をかけている!」という感覚があったのだが、最近はスムースに振れすぎて、回転をかけているという感覚がほとんどなくなってしまった。

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自分は今まで一体どんなふうにフォアドライブを打っていたのだろう…戻せるものなら今までのフォームに戻したいのだが、思い出せない。

いろいろ考えた末、卓球の入門書をひもといてみることにした。

ブックオフに行くと、佐藤正喜2005『うまくなる!卓球』(西東社)という本が200円で売っていたので、購入し、読んでみた。著者は日産自動車卓球部の監督(当時)とのこと。

卓球の書籍と専門誌の記事を比べると、前者は初心者向けで中級者にとっては見るべきところが少なく、後者はより実践的で中級者にとって見るべきところが多いというイメージがある。しかし、単行本と雑誌記事では記述の丁寧さに違いがあると私は思う。書籍として後々まで残り、著者の業績にもなるので、間違いがないか、分かりやすいかなどは、単行本のほうが優れいている場合が多いのではなかろうか。

入門書なので、用具の選び方、グリップの握り方など、「お約束」のような記述から始まる。しかし、よく読んでみると、意外な発見もあるかもしれない。

強く握らないのはシェークハンドと同じ。とくにペンホルダーは指の微妙な動きでラケットをコントロールできるのが利点なので、指に力を入れてはいけない。

(ペン裏面3本の)指を深く曲げると、手首が動かしやすくなって台上の小技をより多彩に発揮することが可能となる。指を伸ばすと裏面を強く押せるので、フォアハンドから繰り出す強打の威力がアップする。

そうだったのか…。ペンなのに思い切り指に力を入れていた。指を曲げると小技を使いやすいというのも初めて知った。

そして次の章は「スイングの基本」である。
私はそのページの吉田海偉選手のスイングの写真を見て瞠目させられた(大げさか)。

基本のスイング


強打のスイング


「基本のスイング」(中打)と「強打のスイング」を比べると、写真2はほとんど同じだが、写真1で「強打」はバックスイングを大きくとっている。これは特に驚くほどでもないが、注目したのは写真3である。

肩甲骨が伸びている。

3では、肩甲骨が左の方に動いているように見えるのだ。よく見れば1にも赤字でさりげなく「上体はやや斜めになる」「上体は横向きになる」とある。非常にレベルの低いことを書いてしまうが、中打を打つ時と、強打を打つ時では、スイングが変わるのだ。レベルが低すぎて、一体私が何に驚いているか分からない読者もいると思われるが、つまり、中打と強打の違いは力の入れ具合ではないということである(力の入れ具合も多少はあるだろうが)。私は同じスイングで50%の力で打てば中打、90%の力で打てば強打になると思っていた。そうではなく、中打と強打を分かつものは力の入れ具合というより、むしろ身体のねじり具合肩甲骨の開き具合だったということである。そういえば、腰を使って腕を伸ばしてスイングすれば、あまり力を入れなくても速いボールが打てる。ということは、バックスイングのねじりを深く、フォロースルーの肩甲骨の動きを大きくしたら、同じ力で打っても強打になるということにならないか。逆に中打のスイングで、身体のねじりが浅ければ、力を込めてスイングしても、強打にならないということである。

力を入れずともフォームを変えれば強打が打てるとは…。

さらに次のページにはこんな写真付きの解説があった。
支点


軽打と中打と強打では、スイングの支点が異なり、軽打なら肘を支点にスイングし、中打なら肩を支点にスイングし、強打なら腰を支点にスイングするとある。

知らなかった…。もしかしたら、私は肘や肩を支点にして強打を打とうとしていたのかもしれない。まだ練習で試していないが、この「フォームを変える」「支点を変える」で私の「力が入らない」という問題点も改善するかもしれない。この本を読んで、基本ができていない私には、入門書といえども学ぶべきことがたくさんあると再認識した。

【付記】
世界卓球2016予選リーグ最終戦、対ポルトガル戦をテレビ大阪で観戦中である。女子の試合が長引いたので、こんな時間になってしまった。もちろんネット等で結果は見ていない。
丹羽選手は調子を取り戻しつつあるようで、重畳重畳。男子チームのベンチも心配したようなギスギスした雰囲気ではなく、チームメイトを支えようという気持ちが伝わってくる。いい方向に向かっていると感じた。

ポルトガル戦の2番目はテレビ放送ではカットされていて観ることができなかったが、今度は水谷選手の調子のほうが心配である…。
 

レシーブ時の構え、あるいはニュートラル・ポジションについて

卓球は0.1秒単位のロスが次のプレーに影響するスポーツである。そう考えると、相手のサービスを待つレシーブ時にどれだけ効率的な構えで待っているかによってレシーブからの展開に大きく差がつくはずである。
レシーブ
甘いサービスをすかさず強打できれば、その後、ラリーの主導権を握れる可能性が高い。一方、効率の悪い構えというのは、喩えて言えば100メートル走で前を向かず、横を向いたり、斜めを向いたりしてスタートを待っているようなものである。スタートの第一歩でわずかに遅れを取ってしまう。
100m
右の選手の右腕のしなり具合がすごい

よくフォア主体で構えているとか、バック主体で構えているとか、そんな話を聞くが、私の場合はどうだろう。私はバック主体で待っていると思う。バッククロスへの速いロングサービスが怖い。その一方で、フォアへのロングサービスというのはほとんど来ない。それでバック待ちで構えているのである。

しかし、上手な人にそれではダメだとアドバイスをいただいだ。何がダメかというと、バック主体が悪いというよりも、私はラケットを内側に閉じ、バック面を相手に向けているため、フォア側への対応が遅れるからダメなのだそうだ。 フォアハンドもバックハンドもどちらも均等に打てる構えが最も効率がよく、時間のロスが少ないということらしい。

以下、私自身のニュートラルの構えについて考察する。あくまでも両面ペンの私にとっての効率の良さを考えているので、万人にあてはまるわけではない。

フォアもバックもどちらも均等に打てる構えというのは、例えば下の写真のように相手の方向にまっすぐ垂直にラケットを向ける最もニュートラルな構え方がいいと思われる。




下はバタフライの指導ビデオらしい。バタフライのビデオなのだから、大きく間違ったことは言っていないと思う。



readyposition3

これならフォア・バックに偏らないので、どちら側にもバランスよく対応できる。

しかし、人によってはフォア面をやや下に向けている選手もいる。

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今大会の手負いの獅子ボル選手。ラケットを中央に置き、かなりフォア面を下にしている

このような構え方はフォアドライブをとっさに打ちやすいと思われる。同様にバックのツッツキもやりやすい。

逆にフォア面を上に向けている人もいる。
niwa readyniwa ready
丹羽選手は相手のトスと同時に起き上がってレシーブに入る。

丹羽選手はおそらくチキータの打ちやすさのためにバック面を下にしているのだろう。

また、私と同じようにやや面を閉じ、バック面を相手に見せている選手もいる。
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試合中ではないが、おそらく石川選手のレシーブの構えもこれに近いと思われる

一体、どの構え方が最も効率がいいのか。

「人によって効率のいい構え方は異なるし、どのショット――回りこんでのフォア強打や、台上でのバックハンド――を重視するかによっても違う」

と言われたら、困ってしまう。「人によって違う」というのはおそらくその通りなのだが、これでは、何も答えていないに等しい。もう少し最適の構えを考えるための手がかりのようなものがほしい。

私の考えたのは、フォア前とバック深くという、最も隔たった位置のボールを効率よく打てる構えだ。また、素早く台上の処理ができるようにラケットを前方に突き出した形(先のバタフライのビデオのように)がいいのではないだろうか。ラケットを右腰のあたりに置くと、ほんの一瞬、台上が遅れる気がする。

そういえば、以前切り替えについて、「フォアからバックへはつながりやすいが、バックからフォアへつなぐには工夫が必要だ」と述べた(前記事「フォアとバックを繋げるということ」)が、人間の体(私だけ?)は、とっさに閉じるのには適しているが、とっさに開くのは難しいのではないだろうか。フォアで待っていて、急にボールがバック側に来た時にバックハンドで対応するのは、とっさに閉じることになるので打ちやすい。逆にバックに構えていて、とっさにフォアを打つのは打ちにくい。構え方でも同様で、バック面を相手に見せた状態から、とっさに面を開いてフォアハンドで打つのは難しい(私の場合は)

なので、レシーブ時の構えとしては、相手の方を向き、
table-tennis-tactics-2
LRは左足・右足

ラケットの先端を基本的に相手に向けるが、心理的にはフォア待ち――ラケット面はやや開いた状態がいいのかもしれない。

他にもスタンスは右足前、左足前のどちらがいいのだろうか。
右足前なら、バックの強打が打ちやすく、小さいフォアドライブも打ちやすそうだが、フォア前の短いサービスを処理する場合は右足が届かないかもしれない。逆に左足前は、フォア前処理に右足を出すのに時間がかかりそうな気がする。並行足が無難か。

「レシーブ時に素早く第一歩を踏み出すために丹田の辺りに力を込めて待っているんですが…」

そんな質問を上手な人にぶつけてみた。力を1点に集中しておいたほうが素早く動けると思ったからだ。人によっては足の裏とか、膝に力を入れて相手のサービスを待つかもしれない。

返ってきた答えは

「レシーブのとき、力は抜いとくもんやで」

なるほど。その発想はなかった…。

構え方というのは本当にいろいろなやり方があって、おもしろい。しかもサービスに対するレシーブの構え方にとどまらず、ラリー中のニュートラル・ポジションにも通じるものがあり、奥が深そうだ。
 

私は丹羽孝希選手を絶対的に支持する――世界卓球2016予選リーグを観て

世界卓球2016 マレーシア大会予選リーグ。
下手をすれば負けるかもしれないと思われていた北朝鮮に快勝し、順風満帆の日本女子チーム。
ベンチでは笑顔が絶えない。

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それとは対照的に、まるでお通夜のような男子チームのベンチ。

shirake

 
その最大の原因は丹羽孝希選手の不調だろう。
niwa

 
 対シンガポール戦で、パン・シュエジエという無名の選手に敗れてしまったのだ。



私はテレビ中継は観られなかったので、後ほどITTFのハイライト動画を観たのだが、丹羽選手のミスが目立つ。しかもチャンスボールから丹羽選手が強打を打ち、相手を下がらせてもなかなか得点できないポイントも目立った。いいとこなしである。丹羽選手はどうしてしまったのだろう。

私は昼に速報でシンガポール戦の途中経過を知り、嫌な予感がした。
このシンガポール戦では水谷選手を休ませている。2番の大島選手はなんとか勝利したが、3番の吉村選手はフルセットまでもつれている。そして4番はまた丹羽選手である。まさかとは思うが、シンガポールに敗れるのではないだろうか…。

3番の吉村選手もギリギリで勝利し、4番の丹羽選手もギリギリで勝利。結果は3-1で圧勝だが、内容的にはかなり危なかった。



そして丹羽選手の試合後のコメントを読んでびっくりした。

「4番は(トップと)同じ左の選手で、展開も同じだったからまた負けるのかと思ったけど、最後は勝ててラッキーでした」
「正直4番の試合は何で勝ったかわからない。足が動かなくて連打ができなかった。全勝で日本に帰ると行っていたので、負けてしまってすごく悔しい。正直まだ立ち直れていないですけど、次から相手も強くなって、自分の気持ちも高まってくるので、良いプレーがしたい」
『卓球王国』速報

「また負けるのかと思った」とか「勝ててラッキー」とか「何で勝ったか分からない」といった言葉に丹羽選手の自信の無さがうかがえる。

そしてその一方で大島選手が大活躍である。水谷選手からも一目置かれ、チームのムードメーカーとして重宝されているらしい。

丹羽選手はつらいだろうな。

この世界選手権はリオ・オリンピックの前哨戦という位置づけらしい。ここで調子を上げ、自信をつけて、オリンピックでメダルを獲得するというのが、代表チームの偉い人たちの狙いのようだ。

そしてオリンピックの代表に選出されず、涙を呑んだ大島選手が今大会では大活躍で、オリンピック代表の丹羽選手が絶不調。口さがない人はきっとこう言うだろう。

「丹羽選手がオリンピック代表で残念。大島選手が出たらよかったのに。」

チーム内ではこんなことを口に出して言う人はいないだろうが、そういうプレッシャーを丹羽選手は感じているにちがいない。日本男子チームはもっと丹羽選手の心情を察して、笑顔や言葉で丹羽選手を励ますべきだろう。ベンチがあの表情では丹羽選手はますます萎縮してしまう。女子チームのように元気よく声を出して応援してあげればいいのにと思う。団体戦はチームワークが大切なはずである。

「団体戦といっても個人戦が5つあるだけだから、一人ひとりがただ勝てばいいだけの話だ」

というのでは、チームの雰囲気が悪くなり、ひいては一人ひとりの選手のモチベーションにも影響すると思われる。

「勝てないなら、去るべきだ」

という雰囲気が、もし仮に男子チームにあるとしたら、そんなチームのために命を削ってがんばろうという選手はいないだろう。私は日本代表がどのようなメンタリティーで戦っているか想像もできないが、私の社会人としての経験から想像するに、「命を削って」というのは決して大げさな表現ではないと思われる。

子供の頃から天才として注目され、トントン拍子で数々の輝かしい成功を収めてきた丹羽選手は、最近行き詰まっているように見える。そして今大会の不調である。丹羽選手が初めて経験した大きな挫折と言えるかもしれない。

丹羽選手は今、必死だろう。なんとかチームの足を引っ張るまい、調子を上げようと焦っていると思われる。

そんな丹羽選手を温かく応援してあげたい。大丈夫。きっといい結果が出せる。

私はたとえ今大会で丹羽選手がいいとこなしで終わったとしても、丹羽選手の可能性を信じている。この大会で丹羽選手は自身の卓球を見つめなおし、大きく成長するきっかけをつかむことだろう。オリンピックでは一回り大きくなった丹羽選手を見ることができそうだ。丹羽選手の捲土重来を期待している。

そして『易経』から私の好きな言葉を送りたい。

尺蠖之屈 以求信也

尺蠖(せっかく)の屈するは  伸びんがため  

尺取虫がからだを縮めるのは、次にからだを伸ばして前進しようとするためであるということから、将来大きく飛躍しようとする人間は、一時、人の後ろに下がって待機する心掛けが必要であるということ。
慣用句辞典」より

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