しろのたつみ



卓球について考えたこと、
気づいたこと(レベル低いです)
を中心に中級者の視点から綴っていきます。




2015年10月

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第82回 全日本大学総合選手権 観戦記

また更新が滞ってしまった…。
が、今日は卓球について考えず、うちでゴロゴロしていたい…。
しかし、とりあえず動画だけでも紹介しておきたい。
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大学生日本一を決める全日本大学総合選手権の個人戦が京都市立体育館(通称ハンナリーズアリーナ)で3日間にわたり、行われた。いまごろ決勝戦が行われていることだろう。

私は昨日の午後のみ観てきたのだが、出場選手は錚々たる顔ぶれだった。
国際大会でも結果を残している森薗政崇選手が第一シード。最近世界的に注目されている京都出身の大島祐哉選手。海外でも大活躍の吉田雅己選手。インターハイ三冠王、坪井勇磨選手。全日本準優勝の町飛鳥選手。
去年のインターハイを沸かせた渡辺裕介選手、郡山北斗選手、田添健太・田添響兄弟。拙ブログでも取り上げた厚谷武志選手(前記事「東京選手権2015観戦記」)。ただ、吉村真晴選手は棄権、丹羽孝希選手も不出場だったのが遺憾だった。

しかし、私はそのようなキラボシの如き選手たちには目もくれず、愛工大の加藤由行選手と松下大星選手の試合だけに注目していた。両選手ともに日本を代表するペンホルダー(両面)でありながら、動画などであまりプレーをみる機会がないからだ。

本来なら高い交通費と入場料を払って、年に一度の自分へのご褒美として全日本選手権などでしか観られないのだと思っていたのだが、なんと、数百円の交通費だけで入場料はタダ!客席もインターハイのときのようなコミコミではなく、適度に空席がある。京都に住んでいることのありがたさよ。

ペンホルダー両面卓球に興味がある方はぜひ以下の動画をご覧いただきたい。

全日学 松下大星選手 対 岡本光市選手1 

mvso

https://youtu.be/SXCBT6weJzU

https://youtu.be/mCm5sIfyVTk

https://youtu.be/1EZMYb94GEw


加藤由行選手 対 町飛鳥選手

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https://youtu.be/DR6Pp236bPA

https://youtu.be/7JI5-ksHmaE

https://youtu.be/f8l1MrZfET8

https://youtu.be/eNXrXHLbw_g

https://youtu.be/6DOqjOnoXww

https://youtu.be/4sJu4Dxj6qg

https://youtu.be/KGXHmaIVOpo

松下大星選手 対 福田修也選手
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https://youtu.be/YZpVhz2LcGE

https://youtu.be/fLGcdO8Lb6E

https://youtu.be/kCec_exlM2A

【続く】

あまり気の利いたことは書けないのだが、観戦した感想などを記しておきたいと思う。
去年の滋賀の高校選抜をみたときと比べて(前記事「平成25年度 高校選抜観戦記」) 、今回の全日学の試合は落ち着いた雰囲気だった。高校生の試合は1ポイント毎に選手が複数回絶叫しながらピョンピョン跳ねていたが、さすがに大学生ともなるとそういう人は少なかった(法政大学の選手で何度も絶叫していた選手もいたが)。また、客席の応援も控えめで、高校生の試合のように会場内が異様な熱気に包まれているということもなかった。喩えて言えば、ロックバンドのコンサートと、ジャズライブのようなものだろうか。オジサンにはジャズライブのほうが居心地がいい。

それから男子では明治大、専修大、愛工大の存在感が際立っていた。早稲田や中央にも強い選手がいるのだが、明・専・愛の3校の選手のほうに目が行ってしまう。近年差が縮まってきたとはいえ、関西勢と関東勢の差はいかんともしがたい。ただ、女子では同志社の健闘が光った。

今回は加藤選手と松下選手の試合しかちゃんと観なかったのだが、加藤選手は町選手にあと一歩まで迫ったが、あと2点がとれなかった。ちょっと運がよければ、町選手に勝っていたのではないかと思わせるが、上級者の試合というのは、その2点がどうしてもとれないものなのだろう。松下選手もスコアをみると、1・2ゲームはデュースまで迫ったものの、酒井明日翔選手に敗れてしまったらしい。

技術的なものは私にはよくわからないが、加藤選手の両ハンドのラリーの安定感がすごかった。また、松下選手のバックハンドのコースがエグかった。裏面のバックハンドはシェークのバックハンドよりもサイドを切るキツイ角度が出しやすい。あのスピードであんなキツイコースを狙われたら、相手は相当苦労するのではないかと思った。


加藤選手 対 小池選手
 

打点を早める方法――ペンホルダーにおける「入れ方」

気づいたら、一週間以上更新が滞ってしまったので、何か書いておこうと思う。
といっても、忙しくて十分練習できていないので、確信を持って書けないのがつらいところである。

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週に1~2回しか練習できないと、前回の感覚を忘れてしまうことが多い。先週はかなり調子が良くて、ボールが自分の思い通りに飛んでいってくれたと思ったら、今週は下回転がなかなか持ち上がらず、調子が悪いなどということも多い。

何が悪いのだろうか。

おそらく打球点がずれているのではないかと目星をつけている。いつのまにか打点が遅れてきて、振り遅れ気味になっているのではないかと思うのだ。

そこで打点を早める方法として、ボールのブレードへの進入角度に注目したい。こうすると、誰でも簡単に打点を早めることができると思う(たぶん)。

ペンホルダーの場合、ボールをブレードの横から入れる人が多いかもしれない。

nemoto

私もそのように教わったのだが、これをやると、身体の横のほうでボールを打ってしまいがちである。
そこで、ブレードの先端の方――時計で言えば11時ぐらいでボールを入れてみた。

sentan

すると、身体の前方で打つことになり、打点も早くなり、下回転が持ち上げやすくなると思う。

この進入角度をいろいろ変えてみると、ボールの回転量やスピードも変わってきたりするのではないかと思っているのだが、あまり検証する余裕がないので、今回はここまでである。

【おまけ】
ウッドバーニング(焦がし絵)というのがあるのを知った。

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熱を使った特殊加工「バーニングウッド」ではない


ハンダゴテのような電熱ペンを使い、木材の表面を焦がして絵を描くのだ。

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このペンが5000円ほどで買えるらしい。

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トレーシングペーパーなどを使えば、絵心がなくても(あるに越したことはないが)そこそこ見られる絵が描けるようだ(下の動画参照)。これで卓球のラケットに好きな絵や模様などを描けば、なかなかおもしろそうだ。


 

中国選手の強さの不可解――アジア大会の結果を見て

北方の遊牧民、匈奴の侵入に悩まされていた漢は武帝の時代に至ってようやく衛青、霍去病といった将軍を得、匈奴を撃退することに成功した。今までまったく勝てなかった匈奴相手にどうしてこの二人は勝つことができたのか。有能な将軍だったということもあるかもしれないが、一人や二人の有能な将軍の出現で戦争の形勢が劇的に変わるものだろうか。霍去病の百科事典における記述には以下のように書いてある。

前123年に衛青の匈奴征討に従軍して勇将ぶりを発揮し,前121年には驃騎将軍となる。この年,甘粛方面の匈奴に壊滅的打撃を与えて西部匈奴の渾邪(こんや)王を降服させ,前119年には衛青と出撃して匈奴を漠北に一掃する手柄をたてたが,その2年後に24歳で病死した。

戦術においては伝統的な孫子・呉子の兵法にこだわることなく、速度と距離に重点を置く騎兵を主力に採用した。

今まで採用されなかった戦型を採用したらしい。これが大当たりで、その戦型を全軍に行き渡らせたことが匈奴を打ち破ることができた原因かもしれない。

しかし、こんな話も聞いたことがある。出典は忘れた(司馬遼太郎だった気がする)が、武帝の時代に至って鉄製の武器が戦争に大量導入され、鉄の精錬技術を持たない匈奴の軍隊を圧倒したのだという(これに関しては近年匈奴にも製鉄技術があったという報告があるが、まだ定説とはなっていないようだ)。 青銅製の武器を持った匈奴の兵士が鉄製の武器を持った漢の兵士と刃を交えたらどうなるか。硬度にまさる鉄器を持った軍隊が優位に立てるのは想像に難くない。

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なんだか50年代の日本の黄金時代を彷彿させる。
50年代の日本はそれまでヨーロッパで一般的だったカット主体の戦型に対して、攻撃を主体とする戦型で卓球界に革命をもたらしたという。さらに用具開発でも裏ラバーやスポンジラバーなどの開発によって他国を大きくリードしたらしい。

私は考古学の専門家でもないし、古い卓球の歴史に通じているわけでもない。上の理解には多くの誤解が含まれていると思うが、とにかく私が言いたいことは、同じ人間なのだから、同じような戦型、用具で戦っているかぎり、相手に大差をつけて勝ち続けることは難しい、圧倒的に強いということは、戦型なり、用具なりが他国よりも優れているということではないか。

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今年のアジア選手権の結果(ライブ中継してくれたらいいのに)を見て、改めて中国の強さに驚かされた。棄権した女子ダブルス以外は全ての種目で中国が優勝していた。張継科選手が張禹珍選手に2度敗れるという波乱はあったものの、概ね中国の優位は揺るがなかった。

今の中国の、他を寄せ付けない圧倒的な強さは不自然な気がする。近年の国際大会では中国人は常勝である。日本や韓国のコーチ陣も各選手も相当がんばっているはずなのに中国にほぼ勝てないというのはどういうことだろう。同じ人間なのだし、運によっても勝敗が左右される試合という場であるにもかかわらず、中国人はいつも優勝である。

中国は母集団のサイズが違う。人口が日本の10倍以上なのだから、単純に卓球人口が10倍いるから強いという話も聞くが、ホントかなと思う。私は卓球が趣味という中国の若い人と何度か打ったことがあるが、上手な人はほとんどいなかった。聞くと「中国では政府に選ばれた一握りの人以外は本格的にスポーツをしない」ということらしい。超学歴社会の中国では普通の人はスポーツなんかしている暇はないのだろう。詳しく調査したわけではないが、卓球人口や、卓球への打ち込みようなどは日本とあまり変わらないのではないだろうか。

というのはジュニアの時点では日本選手や韓国選手と、中国選手との間には大きな差はないからだ。ジュニアの国際大会では、中国選手が優勝を逃すということもままある。それがシニアになると、どうしてあれほどの差がついてしまうのだろうか。

用具の違いというのもあるかもしれない。中国ラバーと補助剤によって中国にアドバンテージがあるのかもしれない。

「補助剤を塗った選手との試合を100m走にたとえれば、スタートラインの10m先に相手のスターティングブロックが設置されているようなものなんです。」

しかし、補助剤というのは中国選手以外も使っているはずだし、中国ラバーがそれほど性能が高いのなら、他国の選手も使えばいいだけの話だ。それなのに中国ラバーを使っている他国選手がほとんどいないのをみると、用具の差だけが中国選手の強さを特徴づけているわけではないだろう。

また、戦型というのも中国は他国にはない独特のものを持っているのだろうか。昔は情報が少なかったので、新しい戦型なり技術なりに対応するのが難しかっただろうが、今では中国選手の試合の動画がインターネットにあふれている。中国選手の戦型や技術の分析などは、日本ならずとも、世界中のナショナルチームのコーチがやっているはずだ。


「中国選手はどうやって相手のチキータを封じているのか」
「威力を生む身体の使い方とは?」

その程度のことはどの国のチームのコーチでも把握しているに違いない。それなのに大舞台で中国選手に全く勝てないというのはどういうことなのか。

用具も中国選手の使っているものと同等のものが開発でき、戦型や技術も中国選手をコピーできれば中国選手に3回に1回ぐらいは勝てるはずだ。それなのに勝てないということは、用具とか技術といった眼に見えるものではなく、眼に見えないものが中国選手の優位性を生み出しているということではないだろうか。

「眼に見えないもの」とはなんだろうか。

頭の使い方なのではないだろうか。たとえば「戦術」である。
「戦術」というのは、例えば「バックを突いて回りこませたところをフォアにカウンター」といった固定的なものではなく、時時刻刻と変わる試合中の状況から臨機応変に相手の弱点を見つけ出し、そこを上手に突くといった流動的なものである(前記事「「戦術」の意味」)。本稿では固定的な「戦型」と流動的な「戦術」を区別しておく。中国選手は、つまり、相手の戦術の裏をかき、自分の有利な状況をつくるのが上手であり、分析力や形勢判断力に優れているということではないだろうか。シニアになって中国選手が急に強くなるというのは、シニアになってから頭の使い方の訓練を徹底的にするということではないだろうか。

まぁ、私の考えることだから、思い切り外しているのかもしれないが、同じ人間が同じように努力しても、どうしても追いつけないというのは、不自然である。大切な何かが欠けていると推論するのは自然だろう。そしてそれは眼に見える技術等ではなく、意識や頭の使い方といった映像や写真には映らないことに違いない。








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