しろのたつみ



卓球について考えたこと、
気づいたこと(レベル低いです)
を中心に中級者の視点から綴っていきます。




2014年11月

最近、あちこちにできているスポーツジム。
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こんなのにどうして多くの大人が夢中になっているのか不思議でならない。
わざわざお金を払って単調な反復運動をするぐらいなら、ジョギングをしたほうが風景が変わっておもしろいし、すがすがしい。
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腕力を鍛えたいなら、腕立てをすればいいではないか。
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わざわざ高い金を払ってよそに出かけて行かなくても、筋トレなんてどこででもできる。どうしてスポーツジムはそんなにもてはやされているのか。

しかし、最近ヨドバシカメラに行って、そういう気持ちも分からないではないという気がしてきた。
京都のヨドバシカメラにはフィットネス器具売り場があり、そこでいろいろな器具を試すことができる。

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マルチコンパクトジムNeo
上の腹筋用の椅子だが、背もたれが180度以上倒れる。そうすると、ふだん使っていない筋肉が伸びて、そこが疲れるのを感じる。今まであまり感じたことのない感覚だった。おまけにこんな大仰な器具が1万円以下で買えるらしいのだ。


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レッグマジックX

これは左右のステップに乗り、足を内側に引き寄せる器具である。不思議な感覚だが、内股の筋肉が疲れる。
ちなみにこれも1万以下である。


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ステッパーという器具らしい。これを左右に踏むことによって膝が鍛えられるようだ。ただ、2万以上するし、美しくないし、買おうという気にならない。



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クビレディ
バランスチェアというもので、これに座ってグラグラすることによって深層の腹筋が鍛えられるのだという。8000円強と、やや高いのだが、邪魔にならず、ちょっとした椅子のかわりとしても使える。



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ボディメイクシート スタイル
これを普通の椅子の上に置くだけで、背筋の伸びた美しい姿勢に矯正されるというもの。筋トレとはちょっと違うかもしれないが、姿勢が正しくなれば、結果として腰回りの筋肉も鍛えられそう。着座姿勢の悪い子供にも使ってほしい。

う~ん、フィットネス器具、ちょっとほしいかも。


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一方、自転車みたいなマシンや、ルームランナーのような高価でかさばるものは困るが、座るだけで筋トレにもなるという製品にはちょっと食指が動く。

卓球で私も筋力不足を感じることがある。それは腕力ではなく、主に腰のあたり、背中の辺りと、膝の辺りの筋肉である。私の場合、腹に力を入れて腹筋をこわばらせた状態で、腹筋と背筋を使ってスイングすると、素早く安定したスイングができるということが分かっている。しかし、そのあたりの筋肉が貧弱なものだから、ついつい腕に頼ってしまう。もし腹筋・背筋がしっかりしていたら、どんな姿勢でも身体の幹を使って力強いスイングができるのではないかと思う(マルチコンパクトジムneoが効きそうだ)。そして膝(あるいは腿か)のあたりの筋肉も貧弱なために素早くフットワークをするときに足がもつれたりする。膝のあたりの筋肉がしっかりついていれば、フットワークの際に姿勢を低くして、しっかりと床を踏ん張れるのではないか(レッグマジックXか)

おそらく私は買わないと思うが、今度ヨドバシに行ったときにまた試してみたいなぁと思う。

サーバーのバック側からレシーバーのバック側に横下回転のサービスを出すというのは最も一般的なサービスだと思われる(両者右利き)。

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このサービスはこんな回転のはずである(矢印が見にくくて申し訳ない)

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サービスの回転の影響を受けないためには、軸のあたりをこするといいと言われている。逆に軸から最も遠いところとラバーが接触すると、最もサービスの回転の影響を受けてしまう。
ということは、このサービスがレシーバーのバック側に来たとき、ボールの左側(青い受話器マークのあたり)をバックハンドドライブでこすり上げようとすると、回転の影響をモロに受けてしまうことになる。ペンホルダーの裏面バックハンドは左側を捉えやすいので、気をつけなければならない。

この回転のサービスを回転の影響を最小限にするためにド右上方向に振りぬくバックハンドのシュートドライブ、あるいはフォアハンドドライブで外側(右上)をこするカーブドライブにすればいいわけだ。

この回転のサービスは、フォアハンドドライブで一発で打ちぬくのが理想的だが、相手のバックからこちらのバックに、えぐり込むようにクロスで迫ってくるサービスなので、フォアハンドで打つためにはかなり回りこまなくてはならず、しかも速いので打ちにくい。

逆にこのサービスをレシーバーのフォア側――つまりストレートに出した場合はどうか。

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このコースだと、フォアドライブで軸を擦りやすいので、「打ってください」と言わんばかりのサービスになってしまう。

逆に巻き込みサービスは反対の横下回転になるわけだから、

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バックハンドドライブで外側から擦り上げれば、あるいはチキータなら打ちやすい。私は巻き込みサービスやYGサービスをいつもバック側に出していたのだが、これは非常に危険な、打たれやすいサービスだったということになる。

横下回転サービスは、軸の位置によって打たれやすいコースが決まっているということだろうか?
通常の横下回転はフォア側に出したら一発で抜かれるおそれがある。逆に巻き込みサービスバックサービスYGサービスしゃがみ込みサービスはバック側に出したら危ない。

つまり、通常の横下回転はバック側に出すと、効果的なサービスで、巻き込みサービス等はフォア側に出すと効果的なサービスということだ。

実際に検証していないのだが、これって正しいのだろうか?



 

先日のスウェーデンオープンでの福原愛選手と胡麗梅選手とのラリーがすごかった。

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お互いに緩急自在で複雑な回転のかかったボールをこれほどまでに続けられるというのは驚異的である。



胡選手は回転の強弱や回転方向を巧みに打ち分けているはずなのに福原選手はミスしない。福原選手は胡選手のカットの複雑な回転をすべて読みきっているのだろうか。

カットマンに対するときは、ドライブの弧線を高くして、ゆっくり短く打つといいと言われている(前記事「ロンドンオリンピックの卓球の解説」)。直線的で速いドライブはミスしやすいし、返球も深く低いボールが返ってきがちだ(たぶん)。福原選手もつなぎのドライブは高く短く、ゆっくりしたボールである。福原選手も胡選手の回転をすべて読みきっているわけではなく、ちょっと自信のないときは高くゆっくりしたドライブでつないでおいて、ボールの回転に確信が持てるときは、思い切って速いドライブで決めに行くのだと思われる。

このラリーをみていて閃いた。
回転がよく分からないときは、ドライブを高く短くゆっくり打てば、ミスしにくいのではないか?

非常にレベルの低い発見なのだろうが、この発見が私のドライブの安定性を大いに高めてくれた。

私の場合ドライブでネットミスをすることはそれほど多くなく、オーバーミスが圧倒的に多い(前記事「オーバーミスの原因をさぐる」)。ということは、相手の実際の下回転の量を見誤って、より多めに下回転量を想定してドライブを打つためオーバーしてしまうのである。私はどうやら相手の下回転を過大評価しがちなようだ。

そこで、ドライブを打つとき、少し高くなってもいいから、できるだけネット寄りにバウンドするように狙って打ってみる。

手前を狙う

上の図で言えば、できるだけ赤い線の軌道を描くようにドライブを打ってみるのだ。もし想定したよりも下回転量が少なかった場合は水色の線の軌道を描き、ちょうどいい深さでボールが入ることになる。また、完全にボールの回転を見誤っていた場合――横回転を下回転と誤認した場合等――でも緑の線の軌道を描き、なんとか台に入れることができる、というか、相手にとって非常に取りにくい深いボールを図らずも打つことができるのだ。

私はカットマンの相手をすることは、ほぼないので、これは相手の長いサービスやツッツキをドライブする際に効力を発揮する。たとえば台から出る、長いロングサービスが迫ってきたが、回転がよく分からない場合などである。そのサービスは下回転が強くかかっているかもしれないし、弱い下回転かもしれない。あるいは横回転やナックルかもしれない。そんな時は強い下回転を想定して、ネット際に落とそうとドライブを打つと、とりあえずミスはしにくい。私のレベルの相手なら、そのように打った高いドライブをカウンターでガツンと打ちぬくようなことはしないだろう。たいていブロックで止めてくれる。それを予測して、4球目で速いドライブを打てれば理想的である。

これを実際に試してみると、驚くほどドライブが安定することになった。ボールの回転がよく分からなくても、とりあえずネット際に短いドライブを入れようとすれば、威力はないものの、台のどこかに自動的に入ってくれる。

2球目や3球目のボールに対して短いドライブをデフォルトにすれば、ミスが減り、ラリーが続いて楽しい。2球目のレシーブでミスしたり、3球目が不発に終わったりといったことが連続すると、卓球がちっとも楽しくならない。

この「発見」は上級者には言わずもがなのことだろうが、私のようなレシーブの苦手な初中級者にも資するところがあれば重畳。

 
 

私は車を所有していないので、ほんのちょっとだけ不便に感じることもある。
他県、あるいは10キロ以上離れた、鉄道網にカバーされていないような市内に行く場合や、かさばる買い物等をした場合などである。しかし、京都市に住んでいれば、車がなくても電車とバスで特に不便を感じることはない。車は維持費が大変である。駐車場代だけでも月に3万近くかかってしまう。どうしても車で移動しなければならないときは、レンタカーを借りればいい。自家用車を一年間所有するのに比べれば、はるかにお得である。

昔、スクーターがほしいと思ったことがあるのだが、断念した。
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維持費は比較的安く済むのだが、よく考えてみると、使い勝手がよくないような気がした。

昔、中型のオートバイに乗っていた時、いろいろ不便だったので、あまり乗らなくなってしまった。しばらく乗らないと、エンジンがかかりにくくなり、冬場は往生した覚えがある。しかも寒いし、危ないし、整備などで年に数万が飛んでいく。

歩いて30分ほどの場所にオートバイで買い物などに行くと、停めるところを探すのに苦労する。道路に面した駐車場のない店に入ろうと思ったら、そのへんをグルグル回って適当な駐車場を探さなければならない。自動車用の駐車場はそこここにあるが、オートバイ用の駐車場はそうそうない。京都の街なかは駐車場のない店が多い。10分ほどウロウロして、やっと駐車できそうな場所を見つけたら、そこからまた5分ほど歩かなければならない…。結局、街なかでは、自転車が最も使い勝手がよく、オートバイは体育館やショッピングモール、郊外の店舗等、駐車場を完備した場所でないと、使いにくい。

先日練習したとき、まったく自分のプレーがさせてもらえなかった(前記事「絵になるラケット」)。
相手はペンで、バックプッシュがとても上手な方だった。前陣の早い打点で積極的に深いナックル気味のプッシュをバック側に打たれると、動く間もなく、あっというまに自陣に入ってきて、こちらが攻撃できない。回り込んでドライブなどをする余裕もないし、バックドライブでしっかり迎撃する自信もない。結果、その深いナックルをバックハンドで軽くこすり上げて返球するのだが、相手のプッシュのほうが早い。結局防戦一方だった。私は実力がないので、頂点を過ぎたスピードの遅い下回転ならバックハンドでも打てるが、深く入った下回転のライジングを上手に返球できない。ふだんからカットマンやペン粒の人と練習していれば、こういうボールにも素早く対応できるのだろうが、私はてんでダメである。

「作戦あれこれ」第109回 表ソフト速攻型攻略法という卓球レポートのサイトの記事を読んでいたら、私と同じようなシチュエーションについて書いてあった。

バック側に逆モーションぎみに深く投げ上げサービス(斜め下回転)を出してきた時のドライブマンの作戦を述べよう。

 このとき一番悪いのが、フォア側に出されるのを恐れて、中途半端なバックのツッツキでレシーブすること。大きなカットサービスを単調なツッツキでレシーブすると、相手に届くまでに時間がかかるので、一流の速攻選手には90%以上の確率でスマッシュをきめられてしまう。

さて、こんな時ドライブマンは、“先の先”を狙う作戦がよい。つまり、レシーブから回り込んで思い切ってドライブ攻撃するのだ。そして、次球以後も連続攻撃して攻めきってしまう。


私の相手は裏ソフトで、困っているのは横下回転ロングサービスではなく、ナックルプッシュという違いはあるものの、参考になりそうだ。

ようするに、このような深い下回転に対しては、中途半端な返球ではなく、ガツンと打ち込まなければならないというのだ。

私の場合でいえば、打点の早いナックルプッシュをガツンとドライブで打つということになる。

しかし、あのプッシュは相当早い。回り込んでフォアで打つなどとうてい無理だ。ではバックドライブか。それでも厳しい。なんせ時間的余裕が全くないのだ。バックドライブを打とうとして、バックスイングをとりはじめた時には、ボールはもうすぐそこに迫っている。とっさに一歩下がれればいいが、私には難しそうだ。試合ならバックプッシュを打たせないようにフォアを攻めるという手もあるが、それでは問題の根本的な解決にはならない。

ドライブには時間がないときに小さく振るドライブと、時間的余裕のあるときに大きく振るドライブがあるが、私はワンコースで後者の時間のかかるドライブばかり練習していた。この時間のかかるドライブは、威力やスピードはあるのだが、発動までに時間がかかり、普段使いには適さない。それは冒頭で述べた、オートバイを街なかで使うようなものなのだ。
上級者なら、市内だけでなく、近隣の県、さらには東京、九州まで移動することも多々あるだろうが、私の場合は市内の移動だけなので、自家用車やオートバイは必要ない。自転車だけでたいていの用は足りてしまう。威力は劣るが、普段使いの小さく素早い、自転車的なドライブの精度をもっと高めなければならないと痛感させられた。
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最近、このミニベロのような卓球がしたいと思う


バックスイングもほとんどとらず、小さなスイングで、下回転に対してそこそこのスピードのボールが打てるドライブを8割以上の安定性で打てれば、他のドライブは要らないのではないだろうか(私のレベルでは)。小さなスイングのドライブなら、時間的な余裕があるときも、ないときも、どちらでも使え、使い勝手がいい。一方、しっかりとバックスイングをとるドライブは、バイクで言えば、遠距離の移動や旅行には適するが、そういう機会は私には年に2~3回あるかどうかである。中陣からの豪快なドライブの打ち合いといったシチュエーションは私の卓球では1試合に1~2本ほどしかないので、その1~2本のために貴重な練習時間を割くのは贅沢であると悟った。それよりも手軽に使える小さいドライブを普段使いにして、その精度を高めたほうがいい。威力で点数をとるのではなく、ミスを減らして――相手よりも先にミスをしないことによって得点するのが、私の卓球に一番求められているものだろう。

 

今日、職場の同僚と卓球をしてまったくいいとこなしだった。
頭ではいろいろ考えるのだが、いざ実戦となると、思ったように足が動かない。身体を使って打てず、フォームもメチャクチャ。

はぁ、私はこのまま社会の歯車として卓球も上達せず、むなしく老後を迎えるのだろうか。

毎日同じ時間に電車に乗って職場に行き、心身ともに疲れて、卓球する時間もない…。

ここは一つ、「和の極み―蒼―」を買ってしまうべきかだろうか…(前記事「andro 和の極み…」)。

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そんなことで頭を悩ませている時、何の脈絡もなく、アリスの「さよならDJ」という曲が脳裏を駆けめぐった。

 

♬ さよならD.J. さよならD.J.
  あのとき憧れた 新しい生き方
  僕はやっぱり できないみたいだ
http://recochoku.jp/song/S20248570/?ds=A230050978
いい歌だなぁ。しかし、上のyoutubeの威勢のいい歌い方は、ちょっと違う気がする。

やっぱりCDに収録されていた情感のこもった歌い方のほうがいい。
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そこでふと、閃いた。

擦り切れるほど聴いたレコードとか
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履きつぶした靴とか
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使い込まれた道具たち
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 青春の1ページ
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いくら美しくても、使い込まれた歴史の重みには敵わない。
やっぱり使い込まれたラケットが一番絵になる(前記事「ラケットへの愛着」)。
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そうだ!私は間違っていた。
新しいラケットは買わず、今のラケットを石川選手のラケットのようにボロボロになるまで使い込んでやるぞ!

こうして、また「和の極み」の誘惑を退けた私であった。

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誘惑と戦う釈尊
 

今週は仕事が忙しく、あまりゆっくりできなかったので、金曜の仕事が終わってホッとした。
これで一息つけると思ったら、あっという間に日曜日。

「そうだ!週末のうちに済ませておかなければならない仕事があったんだった!結構時間がかかりそうな厄介なやつが。」

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どうして年をとると、あっという間に時間が経ってしまうのだろうか。小学生の頃はお正月とか、夏休みとかを指折り数えては、時間の経過をもどかしく感じていたものだが、最近は1年がすぐに経ってしまう。来月はもう12月…。

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先日の練習で上手な人にこんなことを言われた。

「足を止めてしまうから、間に合わないんですよ。一旦足が止まってしまうと、次にボールに反応しようとしても、わずかに遅れるんです。プレー中はずっと足を動かすようにしたほうがいいですよ。」

でも、どんな場面でも、不断に足を動かしておく必要が本当にあるのだろうか。短いレシーブ直後やストップの打ち合いとか、ボールのスピードがまだそれほど速くない段階では、足を止めて相手の出方をみるというのも一つの手では?現にプロの選手でも足を止めているではないか。

「いえ、あれは足を止めているように見えますが、実際は動かしています。女子は始終ピョンピョンはねている人が多いですが、男子でも同じようなものです。本当にかすかに足をムズムズさせている程度かもしれませんが、すぐにボールに反応できるようアイドル状態にしているんです。」

前記事「ぴょんぴょん」で宋恵佳選手のぴょんぴょんを取り上げたが、男子選手でも同じようなことをしているらしい。そうだったのか。私はワンコースで動かずに基本練習をすることが多いので、足をベタッとついてしまうクセがついてしまっているらしい。
上級者はどんなボールでも、足を常にアイドル状態にしておくのか。いいことを聞いた。こういう目に見えないコツ、プレーに対する「態度」のようなものは実際に上手な人と話さないと、気づかない、指導書などにはなかなか出ていない情報だ(前記事「心得違い」)。

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めんどくさい仕事には、すぐにはとりかかりたくない。できれば心身ともに十分休んでから取り組みたいと思う。しかし、そうやってしまった結果、あっという間に時間が過ぎて、もう明日から仕事である。

ふと、大学受験のときのことを思い出した。
高校3年生の4月、「いままでの中途半端なぬるい受験勉強ではいけない、日々是決戦である!」と気合を入れて、毎日うちに帰ってから4~5時間ぐらい勉強しなければ、と思い立った。受験勉強は2年生の頃から意識してはいたが、せいぜいうちで毎日1~2時間程度しかしていなかった(今から思えばそれで十分だと思うが)。しかし、3年生になったからには今までの倍以上勉強しなければ、大学に合格できないと思い込み、自分に負荷をかけすぎた結果、毎日ちゃんとノルマがこなせず(毎日うちで4~5時間勉強なんてふつうの人間には無理!)、夏休みにはすっかり勉強が嫌になっていた。

「夏休みは長いし、初めの週ぐらいは、すべてを忘れてのんびりしよう」

と思ってのんびりした結果、そのまま新学期を迎えてしまった…。一ヶ月以上、ほとんど参考書などを開かず、毎日遊び暮らしてしまったわけだ。どうしてそんなことになったのか。やはり一度心を落ち着けてしまうと、次に勉強を再開するのがおそろしく苦痛になってしまうのだ。毎日少しずつ、休まずやっていれば「ちょっと気が乗らないなぁ」程度ですむのだが、1週間も休んでしまったら、「休んだ分を取り返さなければ!」と自分を追い込んでしまい、勉強するのが怖くなってしまう。

自分を甘やかさず、金曜の仕事が終わってから、本当に必要最低限の休息をとった後――心が完全に落ち着いてしまう前に、もうひと仕事していれば、このやっかいな仕事が比較的楽に終わっており、今ごろは火曜日以降をどのように過ごそうかと、心穏やかに計画を練れたはずなのである。ベタッと足を止めて、心身の動作を一旦完全に停止してしまうと、次の行動に移るのに非常な労力を要するのと同様である。

数十年前の自分と、今の自分、いろいろ痛い目にあってきたのに、人生に対する態度にちっとも進歩がない。なんだか自分の卓球の進歩のなさにも重なるような気がする。

休日は、できれば直前まで仕事のことは考えたくない。しかし、そんなことを言っていると、今晩が地獄だ。今から仕事にとりかかるとするか。
なんか知らんが、めんどうな仕事でも、やっているうちに少しずつ楽しくなってくることも多いし。


上級者同士の豪快なドライブの打ち合いには憧れる。
自分もいつかは台から2メートルぐらい離れて連続ドライブを決めてみたい。

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そんなふうに中陣からの連続ドライブを安定させるにはどんな練習をすればいいのだろうか。上手な人に相談してみたところ

「そんな練習するより、フリックとか、流し打ちの練習でもしぃな。下がってドライブなんか打つより、台上でストップしたり、フリックしたほうが勝てるんや。」

つまり、こういうことである。
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打点の遅い中陣からのドライブ強打と

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打点の早いストップ

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あるいはストップと見せかけて、ひょいとフリックするのと

どちらが効果的かということである。

ドライブの威力がどのぐらいか、あるいは相手がフリックを警戒しているかどうか、相手のレベルはどのぐらいか等、いろいろな条件があるので一概には言えないのだが、我々市民大会レベルのプレーヤーだったら、早い打点でストップやフリックをミスなく深浅自在に打てたほうが効果があるというのである。

しかし、流し打ちとか、フリックみたいな中途半端なボール、相手にしてみれば狙い目なんじゃないだろうか。そんなに速いボールでもないし、回転もそんなにかかっていないし。

「それがな、ラリーが上手な奴は、ラリーの練習ばっかしとるさかい、案外、台上でのフリックなんかを嫌がる奴が多いんや。下手にこっちがそこそこのドライブなんか打ったら、下がって強烈なドライブを打ち返しよるけど、こっちがストップに見せかけたフリックなんかで、先手を取ると、とたんにアタフタして、リズムが狂うんや。」

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「フリックかてライジングで打たれたら、あっという間に自分の懐まで入ってしまうもんやで。ドライブとは違う意味で早いんや。」

「それに試合中の半分はレシーブがあるんや。中後陣からのドライブを連打するチャンスなんて1試合に何回めぐってくる?
試合で大切なのは、1にサービス、2にレシーブ、3にバックハンドや。これがキチッとできれば勝てるんや!

それと、レシーブはツッツキなんか打たんでいいで。ストップか流しか、フリックや。」


1にサービス、2にレシーブ、3にバックハンドと教えられたのだが、どうしてフォアハンドが数のうちに入っていないのか。フォアでミスをしたら、そちらばかり狙われてしまうではないか。あるいはフォアハンドはできて当たり前ということなのだろうか。ツッツキも速くて低い攻撃的なツッツキなら打たれにくいのではないか…まぁ細かいことは置いておこう。
確かに試合でフリックやストップが同じ入り方で、上手に打ち分けられれば、相手にとって脅威だろう。ショートサービスを出したら、ストップで返球されるのか、あるいはフリックで深いボールが来るのか分からないとなれば、攻めづらいに違いない。前記事「練習メニューの仕分け」でも考察したが、実戦で勝つには、まずはレシーブを磨かなければならないということなのだろう。

【まとめ】
中陣からのスピードの速いドライブは派手で見栄えがするが、距離が離れているので、ラリーやブロックが上手な人にはそれほど驚異ではない。それよりもむしろ台上での素早いストップやフリックをミスなく打てる方が対戦では効果を発揮するのだという。
おそらく、こういう地味な技術がきちんとできないと、上級者にはなれないのだろう。やっぱりドライブ練習より先にレシーブ練習を念入りにしたほうがいいのかもしれない。

 

私は中国の卓球事情をあまり知らない。全て卓球王国等の日本のメディアからの情報から間接的に知るだけだ。
中国の生の卓球情報が知りたいと思い、中国人の卓球好きの方に聞いてみたら、「捜狐」というサイトで情報を得ていると教えられた。

「捜狐」
http://sports.sohu.com/1/1102/47/subject204254705.shtml
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捜狐というのは、日本で言えばyahoo japanのような総合サイトで、その中の「体育」→「乒乓」というところから中国の卓球情報が得られる。もちろん中国語である。

中国語ではさっぱり分からないのだが、ブラウザGoogle Chromeの翻訳機能を使ってみれば、ある程度は分かるかもしれない。

ゆうヤンシャイ子
6月22日に北京時間は、2014年日本卓球オープンは近くに来た。中国の小さな海の決勝戦は、4-2逆サブホスト星の水谷魔法の勝利に開催されます、馮天薇はチャンピオンを取得し、福原はチームメイト相手との女子ダブルス金メダルを取得する。

機械翻訳のすごい日本語訳に驚かされつつも、なんとか意味をとることができないこともない。
「ゆうヤンシャイ子」「小さな海」というのは、今年のジャパン・オープンで優勝した于子洋選手のことである。

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日本ではあの決勝戦の水谷戦はかなり問題になっていた(前記事「忘れられる権利」)が、中国ではあの判定のことは取り上げられていないらしく、非常に好意的に「新たな神童の誕生!」といった報道のされ方だった。「シャイ子」というのは、この于選手がはにかみ屋で奥ゆかしい性格だということらしい。

最近の記事を見ると、注目を集めているのは趙子豪Zhao Zihao選手である。

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うれしいことにペンホルダー

わずか17歳でボル選手に勝利(超級男子13節)し、最近は張継科選手も破り、今年の全国錦標賽大会(毎年行われる中国の全国大会)団体戦で上海チームの優勝に貢献したのだという。
その記事の日本語訳

人民解放軍は山東省チームの3-0スイープに、前回の準決勝では、上海の男子チーム決勝で上海チームを強制的に参加し、オーバーストレート3-2番狂わせの勝利だけ17歳のティーンエイジャ趙Zaihao 張継科は、PLAチームは3-0で勝利を掃引する北京のトップのチームが破って3-2と第一セットで樊振東を含め、資格マローンを、キーポイントを獲得した。

う~ん、先ほどの記事よりも日本語が壊れている…やっぱりこの日本語訳はかなり苦しい。

【まとめ】
Google Chromeの日本語訳で中国の生の卓球事情を知ることはできないかと思ったのだが、現実はそれほど甘くなかった。日常会話程度ならそこそこ翻訳できるかもしれないが、卓球の記事の翻訳は実用性に難がある。「中国の卓球事情がどうしても知りたい」という強い意志と、壊れた日本語と原文との対照をするだけの時間的余裕がなければこの日本語を理解するのは難しいだろう。Chromeの翻訳機能はまだ雰囲気を楽しむ程度にしか進歩していないようだ。これからのさらなる機械翻訳の進歩を望む。




とうとう恐れていたことが起こってしまった。

ある記事での、ある読者のコメントに対する私のコメントが、その読者の気に障ったらしく、キレられてしまい、殺伐とした雰囲気になっている。さらにその読者の代理人(か、本人の変名か分からないが)が執拗に私に「謝罪」しろと要求してくるのだ。私も「どうもすみません」と書くぐらいで収まるのなら、別にいくらでも謝るのだが、なんだかそれだけでは済みそうにない。私のコメントに相当頭に来ているようだ。

私はここ数日、その代理人からの非難のコメントに悩まされ、 夜も眠れず、食事も喉を通らないような状態だった。ブログ管理人が一度は通る道なのかもしれない。私のブログの数倍の閲覧者数を誇るぐっちぃ氏のブログはどれほどこの手のコメントに悩まされているのだろう?
代理人は明らかに悪意があり、私が困れば困るほど嬉しいのだろう。下手をすると数ヶ月にわたって嫌がらせのコメントが続くかもしれない。仕事にも支障が出るし、このままでは精神的にまいってしまう。

そこで、ある読者からの勧めもあり、本ブログでコメント承認制を導入することにした。

コメント承認制というのは、読者のコメントがブログに直接反映されず、ブログ管理人の承認を得たものだけが公開されるという仕組みである。よってブログ管理人に批判的なコメントは一切掲載しないという言論統制になりがちなので、できればあまり導入したくなかったのだが、本ブログを、人を傷つけるようなコメントや嘲笑、非難、怒号が渦巻く、匿名掲示板のような救いようのない場にはしたくないと思い、やむなくコメント承認制を導入した次第である。

本ブログは、私の拙い卓球を通じて気づいたことや意見などを発表し、それについて、できれば卓球好きの人たちとの和やかで建設的な議論ができればと思っている。非難の応酬はもちろん、その萌芽でさえも、容認できない。発言者はきちんとあいさつし、大人らしく、淡白な発言が望ましい。口調はデス・マスを用い、安心して読めるブログであってほしい。

以下にコメント承認のガイドラインを記しておく。やや厳しめにチェックするつもりなので、コメントが承認されなかった方にはご寛恕いただきたい。

【公開しないコメント】
・名前のない(あるいは「ななし」のような匿名の)コメント
・根拠なしに人を否定するようなコメント
・非難、中傷を含むコメント
・デス・マスを使わないコメント
・管理人(私)がコメントを返しにくいコメント

最後の「返しにくい」というのは、マナーが悪いわけでもなく、人を傷つけるわけでもない。例えば

「先週練習でこんなことがありました。やっぱり私はまだまだだと思いました。」

といった独り言のようなコメントや、私があまり知らない選手や用具についてのコメント、「おもしろかったです」といった一言での感想等、いろいろな種類のものがあるのだが、それらに対して当り障りのないコメントを書くのは疲れるので、申し訳ないのだが、非公開にさせていただきたい。私への個人的なメッセージとして読ませていただこうと思う。

【追記】 141104
この記事にコメントをくださった方、本当にありがとうございます。
苦しい状況であたたかい言葉が心にしみました。しかし、先方を刺激すると思うので、コメントの公開は控えさせていただきます。

当の読者本人からは相変わらず何もコメントがないのですが、私のコメントだけ言いっぱなしで終わりにするのは後味が悪いので、最後に代理人(?)のコメントを掲載して終わりにしたいと思います。
私はこれ以上、この件で言い合いをして、雰囲気を悪くしたくないので、コメントをもらっても公開しません。

 

「スポーツメンタル 7」『卓球レポート』2014-7にこんなことが書いてあった。

反復練習によって同じ動きを繰り返すことで、ほとんど意識しなくてもうまくプレーすることができるようになりますが、これを自動化といいます。卓球では特に、ピッチの速いラリー展開やスピードのあるボールに対してあれこれ考えていては打ち返すことができないときに、この自動化によってプレーを展開することが多いものです。

私が相手のツッツキを打つ時、

「どのぐらいの回転だろうか」
「少し横回転が入っているかもしれない」
「ラケットの角度はどのぐらいが適正か」
「ボールはどのコースに、どれぐらいの深さで入れようか」

などといちいち考えてしまった結果、体のひねり方などに意識が行かず、力のこもったドライブが打てなかったりする。
そうではなく、上記のような打球の細部については何も考えず、頭を空っぽにして自動的に打てるようになれば、伸び伸びと良いプレーができるに違いない(前記事「まんがで読破 昆虫記」)。

はて?そうすると、何も考えないでプレーすることがいいことなのだろうか?

そういえば、試合でミスした選手がよく「集中!集中!」と言っているが、あれは一体何に集中しようとしているのか。「集中」とつぶやく場面は、凡ミスをした直後が多いので、ボールの回転やブレードの角度、体の使い方等に意識を集中しようというのだろうか。

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しかし、それをやってしまうと、意識しすぎてかえってミスしてしまうのではないか。「ミスしたらどうしよう?」とギリギリまで考えながら打球すると、ミスしやすい気がする。それとも「集中」というのは単なる掛け声で、特に意味はないのだろうか。

前記事「空腹感は幸福感」で石川佳純選手が

「やっぱ頭ですかね、試合で一番疲れるのって。ここ(眉間)が一番痛いです、試合終わったら。試合中ずっと考えてるから。」

と言っていたので、プレー中に何も考えないのがいいというわけではないようだ。石川選手の場合は戦術についてずっと考えているそうなので、プレー中は戦術のこと――相手がどこを狙っているのか、相手の弱点はどこか、こちらから攻めるにはどうすればいいのか等を考えるべきなのではないだろうか。

冒頭の卓球レポートの記事で「勝負どころになると緊張してのびのびとプレーできない」という悩みに対して吉澤洋二氏は次のように回答している。

緊張する原因を理解して
次の結果ではなく
次のプレーに意識を向けよう


「次のプレー」というのはどのようにゲームを組み立てるかということ、つまり戦術である。

【まとめ】
集中するというのはもちろん良いことだが、意識をどこに集中するかというのが問題である。
ボールの回転や自分の打法などに意識を集中してしまうのは、かえって逆効果である。次のアクションに移る時間の余裕がなくなり、また自分がどのように攻撃するかという戦術にまで頭を使う余裕がなくなってしまう。打法等にはできるだけ意識を向けず、戦術や攻撃の段取り等に意識を向けないと、十分なパフォーマンスは得られないだろう。 

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