先日、集中してフォア打ちを続けてみた。
昔、部活をしていたころは、毎日の練習メニューとして、フォア打ち往復50回などというのがあったので、けっこう集中してやっていたが、最近は単なる肩慣らし的な意味しかないので、なおざりに打ってしまう。
フォア打ちは偶然が大きく左右するので、運が良ければ往復100回ぐらい簡単に達成できるが、運が悪ければミスを連続してしまい、何度もやり直さなければならない。
しかし、よく考えてみると、フォア打ちがミスなく続けられるのは、本当に単なる偶然なのだろうか。
先日の練習では、練習相手が上手な人だったので、こちらも迷惑をかけないようにミスしないよう努めた。すると、あちらも全くミスをしない。上手な人といっても、フォア打ちなんだから、運次第でミスをするかと思ったのだが、一向にミスしない。黙々とフォア打ちが続く。
どうやらあちらも集中してフォア打ちをしてくれているらしい。往復50回を超えたあたりで考えた。フォア打ちでミスするのは単に運が悪かったわけじゃないと。フォア打ちでミスをするのは、たいていの場合、ミスするべくしてミスしているのではないか。
もちろんプロの選手でも、試合前のウォームアップとしてのフォア打ちでよくミスをする。しかし、上級者が集中してフォア打ちをした場合、そうそうミスしないのではないだろうか。それはつまりボールをどんなふうに打ったらコントロールを失いやすいかを上級者は知っているのだと思う。
フォア打ちをしながら、どうすればミスしないか考えてみた。
力を抜いて軽く打つというのは言うまでもないことだが、まず、あまり腕を伸ばさないほうが良さそうだ。腕を伸ばした状態でフォア打ちをすると、だんだん腕が疲れてきて、精度が落ちる。ふだんのフォアハンドロングよりも腕をたたんで打ったほうがいいだろう。
そして上半身の正面の向きを横から前に移動させて、腕の振りを最小限に抑える。
横を向く:バックスイング
前を向く:スイング
この対応関係を維持するのである。
さらにボールの上半分を打ち、そっとラバーで引っ掛けるように打つ。
逆にボールを後ろから叩いてしまうと、ボールが直線的になり、安定しない。初めのうちは力加減を一定にして打つので問題ないのだが、1分ぐらい打ち続けていると、腕が疲れてきて、力加減を一定させにくくなる。
さらに疲れてくると、だんだんラケットが下から出てくるようになってしまい、ミスをしやすい気がする。
今までフォア打ちは肩慣らし的に惰性で打っていたが、チェックポイントがいくつかあり、それらに注意して打てば、安定し、ミスが減ると思われる。
・ボールの後ろから叩かないようにして、やさしくかぶせるように打つ。
・スイングはあまり大きくせず、楕円を描くようにする。
そうそう、
・前記事「フォア打ちから見なおしてみる」にあったように重心移動をしっかりとする。
・身体の軸がブレないように―上半身が上下に動かないように注意して、一定のリズムでロスなく動くようにする。
こうすると、ボールのスピードや軌道が一定になり、ミスがなくなる。相手も同じように慎重に一定のスピードで打ってくれる。まるで精密機器のよう。
こんなことを黙々と続けていると、意識はおのずからボールタッチや打球タイミングへと向かう。
「あ!今のはちょっと力を入れすぎたか」
「少し早い打球点で打ってしまった」
などと、打球の微妙なところまで感じられるようになってくる。そして一球一球細心の注意を払って一定のペースで打球していると、 フォアロングにはいろいろなボールタッチが可能だということがわかってくる。たかがフォアロングだが、薄く当てたり、厚く当てたり、ブレードの打球ポイントのどこで打つのが安定するかや身体の前面寄りで打つか、側面寄りで打つかで安定性に差が出る等、さまざまな打ち方のあることが分かってくる。
両者ともに緊張しながら打っているとはいえ、時にはイレギュラーなボールも打ってしまう。コースがややサイド寄りになってしまったり、相手コートの深いところにバウンドさせてしまったり。そんなときに元の一定のリズムに戻すにはちょっと打ち方を変えなければならない。腕を伸ばし気味にしてみたり、少しこすりを弱くして、当てを強くしてみたり、フットワークを使ったり等。こんなことをいろいろ試行錯誤していると、フォア打ちがけっこう楽しい。
【まとめ】
フォア打ちといえども様々な打ち方ができ、ボールに応じて打ち方を変えなければならない。フォア打ちは単純な練習であり、単なる肩慣らしに過ぎないと思っていたが、単純な練習だからこそ、ふだんはあまり意識しないことを意識する余裕が生まれる。複雑な練習もいいが、単純な練習を集中して続けてみると、ふだん気づかないことに気づくこともあるかもしれない。
昔、部活をしていたころは、毎日の練習メニューとして、フォア打ち往復50回などというのがあったので、けっこう集中してやっていたが、最近は単なる肩慣らし的な意味しかないので、なおざりに打ってしまう。
フォア打ちは偶然が大きく左右するので、運が良ければ往復100回ぐらい簡単に達成できるが、運が悪ければミスを連続してしまい、何度もやり直さなければならない。
しかし、よく考えてみると、フォア打ちがミスなく続けられるのは、本当に単なる偶然なのだろうか。
先日の練習では、練習相手が上手な人だったので、こちらも迷惑をかけないようにミスしないよう努めた。すると、あちらも全くミスをしない。上手な人といっても、フォア打ちなんだから、運次第でミスをするかと思ったのだが、一向にミスしない。黙々とフォア打ちが続く。
どうやらあちらも集中してフォア打ちをしてくれているらしい。往復50回を超えたあたりで考えた。フォア打ちでミスするのは単に運が悪かったわけじゃないと。フォア打ちでミスをするのは、たいていの場合、ミスするべくしてミスしているのではないか。
もちろんプロの選手でも、試合前のウォームアップとしてのフォア打ちでよくミスをする。しかし、上級者が集中してフォア打ちをした場合、そうそうミスしないのではないだろうか。それはつまりボールをどんなふうに打ったらコントロールを失いやすいかを上級者は知っているのだと思う。
フォア打ちをしながら、どうすればミスしないか考えてみた。
力を抜いて軽く打つというのは言うまでもないことだが、まず、あまり腕を伸ばさないほうが良さそうだ。腕を伸ばした状態でフォア打ちをすると、だんだん腕が疲れてきて、精度が落ちる。ふだんのフォアハンドロングよりも腕をたたんで打ったほうがいいだろう。
そして上半身の正面の向きを横から前に移動させて、腕の振りを最小限に抑える。
横を向く:バックスイング
前を向く:スイング
この対応関係を維持するのである。
さらにボールの上半分を打ち、そっとラバーで引っ掛けるように打つ。
逆にボールを後ろから叩いてしまうと、ボールが直線的になり、安定しない。初めのうちは力加減を一定にして打つので問題ないのだが、1分ぐらい打ち続けていると、腕が疲れてきて、力加減を一定させにくくなる。
さらに疲れてくると、だんだんラケットが下から出てくるようになってしまい、ミスをしやすい気がする。
今までフォア打ちは肩慣らし的に惰性で打っていたが、チェックポイントがいくつかあり、それらに注意して打てば、安定し、ミスが減ると思われる。
・ボールの後ろから叩かないようにして、やさしくかぶせるように打つ。
・スイングはあまり大きくせず、楕円を描くようにする。
そうそう、
・前記事「フォア打ちから見なおしてみる」にあったように重心移動をしっかりとする。
・身体の軸がブレないように―上半身が上下に動かないように注意して、一定のリズムでロスなく動くようにする。
こうすると、ボールのスピードや軌道が一定になり、ミスがなくなる。相手も同じように慎重に一定のスピードで打ってくれる。まるで精密機器のよう。
こんなことを黙々と続けていると、意識はおのずからボールタッチや打球タイミングへと向かう。
「あ!今のはちょっと力を入れすぎたか」
「少し早い打球点で打ってしまった」
などと、打球の微妙なところまで感じられるようになってくる。そして一球一球細心の注意を払って一定のペースで打球していると、 フォアロングにはいろいろなボールタッチが可能だということがわかってくる。たかがフォアロングだが、薄く当てたり、厚く当てたり、ブレードの打球ポイントのどこで打つのが安定するかや身体の前面寄りで打つか、側面寄りで打つかで安定性に差が出る等、さまざまな打ち方のあることが分かってくる。
両者ともに緊張しながら打っているとはいえ、時にはイレギュラーなボールも打ってしまう。コースがややサイド寄りになってしまったり、相手コートの深いところにバウンドさせてしまったり。そんなときに元の一定のリズムに戻すにはちょっと打ち方を変えなければならない。腕を伸ばし気味にしてみたり、少しこすりを弱くして、当てを強くしてみたり、フットワークを使ったり等。こんなことをいろいろ試行錯誤していると、フォア打ちがけっこう楽しい。
【まとめ】
フォア打ちといえども様々な打ち方ができ、ボールに応じて打ち方を変えなければならない。フォア打ちは単純な練習であり、単なる肩慣らしに過ぎないと思っていたが、単純な練習だからこそ、ふだんはあまり意識しないことを意識する余裕が生まれる。複雑な練習もいいが、単純な練習を集中して続けてみると、ふだん気づかないことに気づくこともあるかもしれない。