しろのたつみ



卓球について考えたこと、
気づいたこと(レベル低いです)
を中心に中級者の視点から綴っていきます。




2014年09月

先日、集中してフォア打ちを続けてみた。

昔、部活をしていたころは、毎日の練習メニューとして、フォア打ち往復50回などというのがあったので、けっこう集中してやっていたが、最近は単なる肩慣らし的な意味しかないので、なおざりに打ってしまう。
フォア打ちは偶然が大きく左右するので、運が良ければ往復100回ぐらい簡単に達成できるが、運が悪ければミスを連続してしまい、何度もやり直さなければならない。

しかし、よく考えてみると、フォア打ちがミスなく続けられるのは、本当に単なる偶然なのだろうか。

先日の練習では、練習相手が上手な人だったので、こちらも迷惑をかけないようにミスしないよう努めた。すると、あちらも全くミスをしない。上手な人といっても、フォア打ちなんだから、運次第でミスをするかと思ったのだが、一向にミスしない。黙々とフォア打ちが続く。
どうやらあちらも集中してフォア打ちをしてくれているらしい。往復50回を超えたあたりで考えた。フォア打ちでミスするのは単に運が悪かったわけじゃないと。フォア打ちでミスをするのは、たいていの場合、ミスするべくしてミスしているのではないか。

もちろんプロの選手でも、試合前のウォームアップとしてのフォア打ちでよくミスをする。しかし、上級者が集中してフォア打ちをした場合、そうそうミスしないのではないだろうか。それはつまりボールをどんなふうに打ったらコントロールを失いやすいかを上級者は知っているのだと思う。

フォア打ちをしながら、どうすればミスしないか考えてみた。
力を抜いて軽く打つというのは言うまでもないことだが、まず、あまり腕を伸ばさないほうが良さそうだ。腕を伸ばした状態でフォア打ちをすると、だんだん腕が疲れてきて、精度が落ちる。ふだんのフォアハンドロングよりも腕をたたんで打ったほうがいいだろう。
そして上半身の正面の向きを横から前に移動させて、腕の振りを最小限に抑える。

横を向く:バックスイング
前を向く:スイング

この対応関係を維持するのである。

さらにボールの上半分を打ち、そっとラバーで引っ掛けるように打つ。

逆にボールを後ろから叩いてしまうと、ボールが直線的になり、安定しない。初めのうちは力加減を一定にして打つので問題ないのだが、1分ぐらい打ち続けていると、腕が疲れてきて、力加減を一定させにくくなる。

フォア打ち

さらに疲れてくると、だんだんラケットが下から出てくるようになってしまい、ミスをしやすい気がする。

今までフォア打ちは肩慣らし的に惰性で打っていたが、チェックポイントがいくつかあり、それらに注意して打てば、安定し、ミスが減ると思われる。

・ボールの後ろから叩かないようにして、やさしくかぶせるように打つ。
・スイングはあまり大きくせず、楕円を描くようにする。
そうそう、
・前記事「フォア打ちから見なおしてみる」にあったように重心移動をしっかりとする。
・身体の軸がブレないように―上半身が上下に動かないように注意して、一定のリズムでロスなく動くようにする。

こうすると、ボールのスピードや軌道が一定になり、ミスがなくなる。相手も同じように慎重に一定のスピードで打ってくれる。まるで精密機器のよう。

こんなことを黙々と続けていると、意識はおのずからボールタッチや打球タイミングへと向かう。

「あ!今のはちょっと力を入れすぎたか」
「少し早い打球点で打ってしまった」

などと、打球の微妙なところまで感じられるようになってくる。そして一球一球細心の注意を払って一定のペースで打球していると、 フォアロングにはいろいろなボールタッチが可能だということがわかってくる。たかがフォアロングだが、薄く当てたり、厚く当てたり、ブレードの打球ポイントのどこで打つのが安定するかや身体の前面寄りで打つか、側面寄りで打つかで安定性に差が出る等、さまざまな打ち方のあることが分かってくる。

両者ともに緊張しながら打っているとはいえ、時にはイレギュラーなボールも打ってしまう。コースがややサイド寄りになってしまったり、相手コートの深いところにバウンドさせてしまったり。そんなときに元の一定のリズムに戻すにはちょっと打ち方を変えなければならない。腕を伸ばし気味にしてみたり、少しこすりを弱くして、当てを強くしてみたり、フットワークを使ったり等。こんなことをいろいろ試行錯誤していると、フォア打ちがけっこう楽しい。


【まとめ】
フォア打ちといえども様々な打ち方ができ、ボールに応じて打ち方を変えなければならない。フォア打ちは単純な練習であり、単なる肩慣らしに過ぎないと思っていたが、単純な練習だからこそ、ふだんはあまり意識しないことを意識する余裕が生まれる。複雑な練習もいいが、単純な練習を集中して続けてみると、ふだん気づかないことに気づくこともあるかもしれない。

 

ぐっちぃ氏のブログを見ていると、いろいろなこだわりを持ったラケットを使っている人が登場する。
グリップを自分の手に合わせて削ったり、コルクを付けたり、シェークのグリップを中ペンにしてみたり。
そんな自分だけのラケットができたらなぁと思い、ヤスリで使わなくなったラケットのグリップを削ったりしてみたのだが、これがかなりの重労働で、しかも報われない。左右非対称になってしまったり、予想以上に削れてしまったり。素人ではなかなかきれいにできない。

前記事「卓球ラケットブレード考」で「特注なんて大仰なことをせずとも、ヤスリで幅を5mmぐらい削ればユニークなラケットができるはずである。」などと書いてしまったが、ブレードの幅をきれいに5mm削るのはそうとう難しいことが分かった。

swing for es
スイングフォーエスを自作なんて無理無理。

「大工さんとか、木工工場なんかで働いている人はいいなぁ。専門的な工具とか、技術があるから、こんな変形ブレードなんて朝飯前だろうなぁ」

と思って諦めていたのだが、技術はともかく、工具だけなら驚くほど安価で手に入るようだ。

_SY355_
E-Value ディスクグラインダー 550W EDG-550

アマゾンでこのグラインダーがたったの2400円弱!しかもカスタマーレビューも高評価。プロフェッショナルな使用には耐えないかもしれないが、ラケットのブレードやグリップの整形程度なら、問題なくできるのではないだろうか。ブレードに予め鉛筆などで線を引いておき、高速回転するグラインダーに押し付ければ、手軽に中ペンのブレードを日ペンの形にしたり、シェークのストレートグリップをコニックグリップにしたりすることも可能なのではないだろうか。さらにディスクを付け替えると、ブレードの表面やグリップをすべすべに研磨できたりするらしい。

ただ、こんな「男の道具」みたいなものを素人が使って大丈夫なのだろうか?大怪我をしたりしないだろうか?


この動画を見ると、なんだか簡単に使えそうな気がする

私はまだ購入に踏み切れないが、用具マニアの勇者なら、試す価値はあるのではないだろうか。

【追記】140929
実際にグラインダーを使っている人のコメントがコメント欄にあるので、参照いただきたい。


 

「気にしないの助 音頭」
kinishinai




気にしない


気にしない


気にしない~のすけ~  (ア、ヨイショ)


女子高生に 負けても
気にしない  (かわいいからOK?)


ラバーが 古くても
気にしない  (むしろ回転に影響されない!)

 
ショートサーブが 入らなくても
気にしない  (ロングサーブで勝負!)


気にしない~のすけ~


気にしない  (ハイ)

気にしない  (ア、ソレ)

気にしない~のすけ~  (ア、ヨイショ)


練習相手が 強打打っても
気にしない  (それ取るのも練習!)


台の角に ラケットぶつけても
気にしない  (むしろ勲章?)


飲み会あっても
練習優先  (会えば五厘の損がゆく!)


気にしない~のすけ~



細かいことも

大切ですが

本質第一

ラララララ

大勢に影響なし

馬耳東風

気にしない

ないない


気にしない  (ア、ヨイショ)

気にしない  (ア、ソレ)

気にしない~のすけ~  (ハイハイ)
--------------------
NHKの0655という番組で偶然見た歌。
毎日ストレスが多いので、こんな歌を聴くと、なんだか心が癒される。
なんでもかんでも気にしないというのは、もちろんよくない。
試合の日にシューズやゼッケンを忘れたり、練習中に集中力を欠いていたり、というのは気にした方がいい。しかし、些細なことを気にしていると、本質を見失う。小利を貪るあまり、大利を失ってしまう。

今、最優先でやるべきことは何なのか、そういうことを考えさせられる歌である。




これは私の低いレベルでの話である。笑い話として読んでもらえればと思う。

できるだけ相手に的を絞らせないように今までレシーブのコースをフォアやバックにランダムに散らしていたのだが、試みにレシーブのコースを一定にしてみた。ミドルである。ランダムに長短左右いろいろなコースにレシーブしようとすると、どうしてもミスが多くなるので、安定性を最優先して、あまりあちこちに返球しないようにしたわけである。

ミドルというのは、もちろん台のミドルではなく、相手の右腰のあたり(フォアミドル)と、相手の左腰のあたり(バックミドル) のことである。

Fmiddle

回りこんでフォアを打とうとしても、ボールがバック側にえぐり込むように迫ってくる



Fmiddle

反対にバックハンドで打とうとしても、フォア側にえぐり込み、打ちにくい


ラリー中に相手が台のミドル寄りにいることもあれば、バック寄りにいることもある。相手の位置を常に確認しながら、相手のフォアミドルかバックミドルを狙って長いボールを送るのだ。ぴょんぴょんを使わず、その場にじっとして返球を待っている相手には特に効果的である。深いツッツキなどをミドルに送ると、相手がアッと気づいた時にはもう回り込めず、無理な姿勢で打球することになる。これがおもしろいように決まる。長いツッツキをドライブで仕留めてやろうと待ち構えている相手が苦しい姿勢で甘いボールを返球してくるところを今度はこっちが待ち構えていて強打。相手は私がミドルを徹底的に狙っていることに全く気づいていない。偶然、ちょっと打ちにくいところにボールが来て、振り遅れているとか、角度が合っていないとか思っている。

「ハハハッ。こっちがミドルを狙ってるなんて夢にも思ってないぞ!なんて痛快なんだ…
ハッ!」

自分も同じことをやられていた…orz。

そうなのだ。私もこういうことを上手な相手にこれまで何年もされつづけていたのだ(前記事「人には言えない秘密」)。コースを決めて3球目をドライブする練習などをして、「今日は調子がいい。ドライブがよく入る」などと思っていて、その後、対戦をすると、練習で入ったはずのドライブがちっとも決まらない。私の攻撃はほとんど封じられ、一方的に負けてしまう。

「練習の時は入るのに、どうして対戦では入らないんだろう?」

対戦相手は実は私のミドルを執拗に狙ってきていたのだ!ミドルを狙えば打ちにくいというのは、別に秘密でも何でもなく、いわば卓球の常識である。しかし、まさかそれを自分にされているとは夢にも思わなかった…。何十年も卓球をやっているのに、こんなことにも気づかなかったなんて…。

戦術というのもおこがましいほど基本的な戦術だが、私の低いレベルではこの「戦術」がかなり効果的である。では、相手にこの「戦術」をとられたら、どうしたらいいだろう?

狙う側からすると、前陣でじっとしている相手は狙いやすい。そこでぴょんぴょん小刻みにジャンプしてミドルに来たと判断したら、すぐに移動できるように心の準備をしておくことが大切である。フォアミドルに来たら、無理に回り込むよりは、バックで打ち、逆にバックミドルに打たれたら、フォアで回り込んだほうが打ちやすいかもしれない。とにかくいつも足を動かしておき、「アイドリング」しておくことが大切である。

それにしても、自分の愚かさ、無防備さに怒りがこみ上げてくるというより、呆れてはてて脱力した。基本練習ばかりでなく、実戦もちゃんとしなくちゃなぁ。

 

今回は卓球には全く関係ない話。枕が長いので、「らくらくスマートフォン3」の使い勝手などを手っ取り早く知りたい人は【本題】から読んでほしい。

【枕】
世間ではi-phone6が話題になっているが、私はフューチャーフォン(ガラケー)という、昔ながらのケータイを使っている。メールのチェックができれば十分だし、毎月の通信料も2000円ほどで済むし、外出先でまでインターネットをしようとは思わなかったので、スマートフォンを使おうなどと考えたこともなかった、というか、私はスマートフォンを疎ましく感じている。若者がいつでもどこでもスマートフォンの画面を覗きこんでいるのを苦々しく思っているのだ。
あいさつが人間関係に与える影響は大きい。あいさつをすれば、相手に良い印象を与えることができる。好感度プラス100である。逆にあいさつをしないというのは、相手に良い印象を与えることができない。好感度プラスマイナスゼロ、ではない。マイナス100である。あいさつの効果はプラスとマイナスだけで、「ふつう」はないのである。あいさつをしないということは、相手を意図的に無視することに等しいのである。
練習場でクラブの人たちにあいさつする、軽い世間話をするというのは、クラブの雰囲気を和ませる上で重要だ。人間関係が円滑になるし、お互いに対して悪感情を持っていないという表明にもなる。逆にスマートフォンをいじくって、自分の世界に没入し、周りの人に声をかけないというのは、あいさつしない場合と同様、マイナス100である。いじくっている本人に悪意はないのだろうが、周りの人にしてみれば「お前たちなんかに興味ない」「お前たちと会話するのは時間の無駄だ」と言わんばかりの傍若無人に映るはずだ(少なくとも大人にとっては)
そんな自分がスマートフォンをいじくって周りの人を無視している姿を想像するとゾッとする。しかし、諸事情でスマートフォンを買わなければならず、購入に至った。

購入したのはドコモの「らくらくスマートフォン3」F-06Fである。

ダウンロード

この夏に発売されたばかりの最新機種である。インターネットが使えれば十分なので、iphoneやらxperiaやら、そういう世間で人気のある機種は眼中になかった。むしろ、必要最低限の機能以外は入っていないほうが好都合だった。

納得行かないのだが、信じられないほど高い。7万円もした。安いパソコンよりも高いではないか!世間では猫も杓子もスマートフォンだが、みんなその代金をどこから捻出しているのだろう?私の前のケータイは1万ぐらいだったのに。他社のもっと安い同等の機種があればいいのだが、こういう初心者や高齢者をターゲットにしたスマートフォンはドコモだけしか出していないようだ。さらに驚いたことに毎月の通信料が5000円!今までのケータイは2000円ほどだったので、倍以上!これは痛い。1年で36000円もよけいに払わなければならない。

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水谷隼スーパーZLC(実売26000円ほど)に

ダウンロード
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両面テナジー(実売5000円ほど)が買えるじゃないか!

世の人は、そんなに電車の中とか、学校・仕事帰りにインターネットやゲームがしたいのだろうか?理解できない。スマートフォンを解約して、水谷隼スーパーZLCとテナジーを買ったほうがずっとお得ではないか!このような理不尽が来年も続き、さらに再来年には毎月の割引もなくなるので、通信料がプラス1200円ほどで、毎月6000円強になるらしい…。悪夢だ。注意したいのは、この金額は即金で購入した場合であって、月賦で購入する場合は、プラス2000円…。(なお、これでも一般的なスマートフォンに比べれば通信料は優遇されているらしく、一般的なスマートフォンでは毎月6000円以上かかるのだという…。開いた口が塞がらない)。ということは、世間でiphoneなどの人気機種を月賦で買って使っている人は、最大毎月8000円以上、ケータイの維持費につかっているということか。一流企業の役員やIT企業の社長というのなら、理解できるのだが、そのへんの学生にいたるまで揃いも揃ってスマートフォンを持っているというのは、いったいどういうことなんだ!?



んーとね (2)


【本題】
料金的にいろいろ納得できないのだが、らくらくスマートフォン3 F-06Fを使った感想などを書いてみたい。私はスマートフォン初心者なので、他機種との比較はできない。利用目的は、通話、メール、ネットで軽く情報収集といったところである。

インターフェースなど
・画面を指でフリックしてスクロールさせるというのを初めて体験してみたのだが、なかなか使いやすかった。この機種の売りの一つらしいが、画面をタッチすると、「選択」になり、画面をグイッと押すと「決定」となる。誤動作を防ぐことができて、快適である(設定で通常のスマートフォンのようにタッチで「決定」にもできる)
・文字、ボタンが大きく見やすい。画面が大きいので、文字が大きいことによって画面が狭く感じることもない。
・側面に音量調節ボタンと電源ボタン、カメラのシャッターのボタンがあるのだが、電源ボタンは間違って押してしまいそうなので、別の場所にしてほしかった。

スピード
特にストレスを感じない。私が使った重い処理はウェブページ内の動画再生ぐらいなのだが、問題なかった。

アプリ
・「ファミリーページ」というSNSが標準になっており、家族などが自分のページで写真をアップロードすると、それがこちらにも反映されて、スマートフォンのトップページに表示されるという仕組み。それは便利だとおもうが、他にもいろいろなことができすぎて煩わしい。私は離れて住む家族との交流だけで十分なのだが、知らない人と交流したり、ニュースとか読み物があったりする。そういうのはやりたい人だけがネットのサービスを利用すればいいと思う。
なお、このSNSはスマートフォン同士だけでなく、パソコンからも利用可能。

・最低限の機能に絞ってあるとはいえ、私にはアプリが多すぎてうんざりする。「トルカ」とか「おサイフケータイ」とかを老人が使うとも思えないし、オンラインショップの「dマーケット」にいたってはトラップとしか思えない。クラウドでデータのバックアップするような人はこのスマートフォンを買わないと思う。
逆に「拡大鏡」とか「ニュース読み上げ」のようなアプリはどうしてもほしい老人がいるかもしれない。
・画面上に羊がいて、なんちゃらコンシェルジュというらしいが、それに音声で使い方を質問できる。「メールがしたい」などというと、メールの使い方を説明してくれるらしいが、子供だましである。使用上での込み入った事情のトラブルや疑問点にこんな機械が適切に答えてくれるとも思えない。それよりも無料の「らくらくホンセンター」というところに電話をすると、待たせずにオペレーターが親切に教えてくれる。これがありがたい。これこそコンシェルジュの名にふさわしい。このサービスがあれば、老人もなんとかこのスマートフォンを使いこなせるかもしれない。

いらないアプリや機能がバサッとアンインストールできればいいのだが。

構造的な問題
spモードとWIFIという二つの通信モードがあるのだが、この概念を理解するのにけっこう時間がかかった。
spモードというのは、ドコモの携帯電話用の電波を使った通信で、どこでもインターネットが使えるが、通信の制限があり、1ヶ月で200MBまでLTEで快適にネットができる。その上限を超えた場合、追加料金はとられないが、通信速度が大幅に遅くなるらしい。200MBというと、動画を30分ほど観たら、達してしまう量ではないだろうか。一日に720 x 480 程度の写真を2~3枚受信する程度なら大丈夫だろうか。写真の多いウェブサイトを1日1回開くぐらいなら、上限を超えないかもしれない。
WIFIというのは、家庭内の無線ルーターなどの電波を使って通信するもので、外出先ではふつうは使えない。ただしドコモダケのマークのある飲食店などでは無料で使えるらしい。これは上限がないので、使い放題である。ただし、docomo.ne.jpドメインのメール受信などはデフォルトではできず、WIFIでメールを使うには複雑な設定をしなければならない。

200MBという上限は低すぎるのではと思ったが、WIFIを登録すれば、自動で切り替えてくれるので、問題ない。写真や動画などの大きなデータをたくさん使いたいときは、自宅で、またはスターバックスなどに行けばいいのである。

なお、通話にかんしては、ごく一部を除き、どこにかけても無料である。

電池の持ち
派手な使い方をしなければ、完全に充電して2日ぐらいは持つだろう。特に不満はない。これから電池が弱ってくると思うが、それでも1日ぐらいは持つのではないだろうか。充電しっぱなしにすると、寿命を縮めるらしいので、寝る前に充電というのは控えたい。

いくつかの不満
・オートパワーオン/オフがない(目覚まし時計を使うには、夜中でもつけっぱなしにしておかなければならない)
・セキュリティーが厳重すぎてわずらわしい。設定を変えようとするたびにパスワードの入力を求められる。これはオンラインショップなどで買い物ができる機能をつけたことが元凶だろう。しかし音楽や映画をダウンロードして観る老人がどれほどいるだろうか?

【まとめ】
できること
・E-メール(パソコン版、ケータイ版)
・インターネット(PC向けのページは文字が小さく、読みにくい。ページ内の動画再生も可。フェイスブックやツイター、LINEもできるらしい。自宅や飲食店などのWIFIを使えば、無制限に通信できる)
・通話(かけ放題)
・写真・動画撮影
・セキュリティーロック(設定すると、待機状態から復帰するときに暗証番号を求められる)
・ナビ
・無料の電話での相談「らくらくホンセンター」
・アラーム、タイマー、スケジューラー、電卓、辞書(広辞苑と英和・和英中辞典)、ネットラジオ(NHKや民放)、ワンセグ(テレビはネットを使わない)、万歩計、クラウドストレージ(5GB)、フォトアルバム、防水、赤外線通信、ブルートゥース、ボイスレコーダー、乗り換え案内、ドキュメントビューアー

あくまで私の用途での評価だが、

4点/5点中

本体価格が高い。そして通信料が高すぎる(一般的なスマートフォンよりは安いらしいが)。これが一番の不満点である。

そして機能的に十分すぎるのも問題である。その「すぎる」のが問題なのである。インターネットのラジオとか、ワンセグのテレビとか、万歩計とか、そういうのを利用したい老人もいるかもしれないが、私には不要である。私は「通話」「メール」「ネット」「カメラ」という最低限の用途に徹したいので、アプリや機能のアンインストールができればありがたかった。たしかに「アラーム」とか「タイマー」とかはあってもいいが、「辞書」「電卓」「ナビ」というのはネットに繋がるなら、どうしても必要な機能ではない。dマーケットとか、そういう買い物関係のアプリは百害あって一利なしである。こうした「(私にとって)よけいな」機能を省くことができるなら、本体価格ももっと抑えることができ、初心者や老人にも使いやすくなると思う。

いろいろ不満を述べてきたが、買って後悔はしていない。「らくらくホンセンター」という優れたサービスがあるので、合格点である。

 

2014ITTFパラ世界選手権の動画がITTFに上がっていたので観てみた。
私は身近にそういう人がいなかったせいで、障害者のことをよく知らない。だから「できないことが多くて気の毒だな」とは思うけれど、それ以上の思い入れはない。障害者を見下すような文章は論外だが、かといって障害者を過度に祭り上げるような態度も理解できない。

このように私は障害者や障害者スポーツについて語る資格がないので、彼女たちの卓球のプレーだけについて感じたことを書いてみたい。


Kelly Van Zon VS Wang Rui (Class 7 FINAL)

クラス7の決勝ということだが、クラス7というのはどのぐらいの障害なのだろうか。
少しネットで調べてみたのだが、よく分からない。wikipediaで「車いすクラス」「立てるクラス」「知的障害クラス」のように障害の種類によっておおまかに分かれていることを知った。しかし、具体的には分からない。詳細は英文のクラス分けの説明にあたるしかないようだ。ITTFのページのclassification codeを見てみたのだが、よく分からない。クラス1~5が「車いすクラス」のようだ。クラス6~10までが「立てるクラス」で、クラス7は、その中では障害が深刻なほうのようだ。

class 7:
Very severe impairments of legs (poor static and dynamic balance) 非常に深刻な足の障害(静的・動的なバランスが悪い)
どのぐらいが深刻なのか。具体的には以下のようになる。

・severe polio of both legs 深刻な足の麻痺
・single AK plus single BK (below knee amputation) ひざ下の切断?
・incomplete spinal cord injury of comparable profile 脊椎の部分損傷
・a player with hip disarticulation or above knee amputation without any support who plays on one leg 補助なしで立てる人で股関節の障害のある人?
・single AK with short non-functional stump (20%) with or without a prosthesis 足が切断された義足の人?

他にも以下の状態の人が同じクラスになるらしい。

Severe to moderate impairments of playing arm ラケットハンドに障害のある人?
Combination of arms and legs impairments less severe than in class 6 クラス6ほど腕と足の連繋の障害ひどくない人


オランダのゾン選手は、股関節に障害があるようだ。
KellyVanZon_WK14

杖などの補助なしでギリギリ歩けるぐらいの障害に見える。しかし、驚いたことに彼女はそんな障害も気にせず、積極的に動きまわるのだ。見ていて「あんなに激しく歩いたら転んでしまわないか」とヒヤヒヤするほどだ。対する王選手は下半身がかなり安定しているが、直立していてほとんど動かない。

健常者の卓球なら、動く人と動かない人のどちらが有利かは自明のことである。しかし、下半身が安定していない障害者の場合、積極的に動くのと、消極的に動くのと、どちらが有利だろうか?積極的に動いた結果、バランスを崩して転んでしまったり、戻りが遅くなったりするより、あまり動かないほうが有利かもしれない。

結果はゾン選手の勝利だった。安定しない下半身ながらも、積極的に足を使うことによって、試合をかなり有利に運べたように見える。

ここから2つの仮説が導き出せる。
一つは、移動スピードが遅くても、移動したほうが安定して強いボールが打てるということである。言い換えれば、振り遅れるよりも、打ちにくい姿勢でボールを打つほうが致命的だということである。私は無理に動きまわるよりは、動かず苦しい姿勢で打ったほうがボールに早く対応でき、有利だと思っていたが、たとえ振り遅れて打球点が遅れたとしても、無理な姿勢で打つよりはマシなのかもしれない。
もう一つは、高齢者でも足を使う卓球ができるのではないかということである。ゾン選手のような下半身に障害のある人でも、あれだけ動けるなら、80代になっても、足を使った卓球ができるのではないかということである。動けるかどうかというのは、年齢や筋肉よりも動こうとする意志によるところが大きいのかもしれない。

障害者卓球を観て、健常者とは違った視点で卓球を観ることができ、いろいろ発見があった。おそらく障害のクラスによっていろいろな工夫があり、それは健常者が意識していないレベルの工夫なのだろう。たとえば、車いすを素早く動かす工夫とか、できるだけミドルにボールを返球させる工夫とか。下半身が不自由なのにあれだけラリーが続く理由は何か、といったことを意識して観戦すれば、多くの発見があり、場合によっては健常者の卓球にも活かせるものがあるかもしれない(おそらく予測を最大限に働かせているのだろう)。卓球は本当におもしろい!


WRMの動画でダブルスで有効なツッツキというのを紹介していた。



なんでも相手の回転が分からなくても、低いレシーブができるのだとか。

しかし、動画のように、引きつけて思い切って切ったとしても、ボールがあらぬところへ飛んでいってしまう人が多いのではないだろうか。ぐっちぃ氏のツッツキは底の底を薄く切っていると思われる。

従来、私の中でツッツキ系の技術は3種類だったが、最近バリエーションが1つ増えた。
1.触るだけのツッツキ(ストップ)
2.押すツッツキ(押し8:切り2)
3.底を切るツッツキ(押し2:切り8)
4.底の底を切るツッツキ

4.の「底の底を切るツッツキ」というのは、ほとんどボールを押さず、ボールの底を切って、極端に言えば、摩擦だけでボールを飛ばすツッツキである。

いや、今まで私もツッツキを切る時は、ちゃんと底を切っていたのである。そのつもりだった。しかし、それは本当は底ではなく、時計に喩えれば、4~5時ぐらいのところを切っていたわけである。

時計盤


下回転サービスの練習をしていて、ボールの6時あたりを切ると、低くて短いサービスが出せることから、「ツッツキも、もっと奥で切れるんじゃないだろうか?」と思って練習で試してみたところ、やはり私のツッツキはまだまだ浅かった。やってみると、もっと奥、6時過ぎの辺りで切れたのだ。

ただし、実際にはボールは水平に飛んでこないので、自陣でバウンドした後のライジングでは以下のようにイメージしたらいいだろう。

時計盤(

こんなふうに傾いた時計盤の6~7時の辺りを薄く切ったら、ボールが低く止まるはずだ。

私はこういう錯覚を今まで何度も犯してきている。

ちゃんと姿勢を低くしているつもりなのに「姿勢が高い!もっと腰を下げて!」などと言われたり、
自分では大きく一歩足を出しているつもりなのに、実際は20センチほどしか足が動いてなかったり、
スイングをきちんを終わりまで振り切っているつもりなのに「スイングが途中で止まってる!もっと大きく最後まで振って!」などと言われたり。

セルフイメージと実際の身体の動きにはギャップがあるものだと再確認させられた(前記事「鏡を使った素振り」)。

ともあれ、この底の底を切るツッツキは、相手の横回転系サービスを取るときにいい具合である。
中ぐらいの長さの横回転と横下回転のサービスをレシーブする時、サービスの回転が分かりにくくて困ることがよくある。私の従来のレシーブでは、結果は以下の4択だった。

・オーバー
・浮かせてしまう
・ちょうど入る
・ネットに掛ける

しかし、第4の「底の底を切るツッツキ」によって「オーバー」と「ネットに掛ける」になる割合が減って、安定するようになった。しかも、押しを極力減らしているために、返球が短くて相手が打ちづらくなる。ただ、ラケット面をかなり上にして打つため、オーバーミスは少ないものの、浮かせてしまうことが増えた。

なお、このツッツキはスピードの遅いサービスに限ってできるのであって、ギューンと迫ってくるスピードの速いロングサービスや、短い下回転のショートサービス(タタンッと低くバウンドするやつ)に対しては底の底を切ることは難しいと思う。

こんな地味な技だけれど、対戦では大きな一歩となるにちがいない。試合で勝つにはドライブの威力よりも、レシーブやツッツキの巧みさのほうが重要だからだ(私のレベルなら)

xia氏がかつて日本のトップ選手や海外のプロ選手と対戦したときの感想を述懐している。

「ラリーになったらそこまで差は感じないけど、ラリーになるまでの展開作りに差をめっちゃ感じた!」
まあ、簡単に言うと「自分がやりたいプレーをさせてくれない」ってことです。
フォアで先手取りたいけど、取らせてくれない…
先に攻めてくる…
こちらに無理させようとする…
ぶっちゃけ、いきなりロングボールからスタートだったら得意のフォアを打てば勝てた人もいるかもしれません。



強打の打ち合いではそれほどの差はなく、試合で明暗を分けるのはポイントの序盤の台上プレーだというのだ。前記事「枯淡の味わい」で相手の得意なところを少し外すというのが試合では有効だと書いたが、レベルはずいぶん違えど、xia氏も同じような経験をしたというわけだ。ツッツキはこのように相手の待ちを外すのに有効である。ツッツキを極めれば、ふだん打つレベルの相手なら、無敵かもしれない。もっとツッツキを磨かなければ。

ドライブにはたくさんのバリエーションがある。
・スピードドライブ
・ループドライブ
・ナックルドライブ
・カーブドライブ
・シュートドライブ
・台上バックハンドドライブ
・チキータ
・チョリドラ

そしてそういう華々しい技術には注目が集まり、習得しようと練習に励む人は多いが、ツッツキのような地味な技術は、2~3ぐらいのバリエーションで満足してしまっている人が多い。カーブツッツキ、シュートツッツキ、ジャイロツッツキなど、ツッツキのバリエーションが10ぐらいある人は対戦でおそろしく強いのではないだろうか(前記事「ツッツキ主戦型」)。

【まとめ】
うまく文章がまとまらなかった。しかし、このトピックをめぐってかなりの時間がかかっているので、ここまでとしたい。簡潔に言うと、ツッツキのバリエーションを武器にして対戦で優位に立ちたい!


最近、あまり見かけなくなった呉家驥選手のツッツキ実演。スローモーションが多く、参考になる。

次はこんなレシーブにも挑戦してみたい。

 

ちょっと前のチェコオープンでルーマニアのサマラSAMARA Elizabeta選手が優勝した。
あれだけ多くの日本人女子選手が投入されていたのに、優勝できなかったのは残念だが、最近元気のないヨーロッパ人選手が優勝したのは少し嬉しい。
サマラ選手は名前だけは知っていたのだが、どんな選手か印象にない。それで過去の試合をチェックしてみたのだが、なるほど、石川佳純選手、福原愛選手を破ったのも納得できる。過去に中国選手ともいい試合をしていて強い。昔からいるような気がするが、年齢は福原選手と同じぐらいだった。

  



サマラ選手は強力なバックハンドを武器にしているようだった。


USオープンでは阿部恵選手がサマラ選手を下している。表ソフトに弱い?


リー・ジャオ選手はやっぱり強かった

これまでの対戦ではバックハンドが強い印象だったが、今回のチェコオープンでは強いフォアハンドも目立った(ダイジェスト版ではあまり分からないのだが)


動画のコメント欄に「打つコース、分かりやすすぎ」とあった。なるほど。
石川選手の強打は簡単に止められている。


最終ゲーム、前半は福原選手がリードしていたのだが、フルセットデュースの末敗れた。

samara001

この試合をITTVの完全版(スローモーション多し)で観ていたのだが、サマラ選手のフォアハンドドライブはティモ・ボル選手のフォアドライブにそっくりだった。ボル選手のように回転も強烈なのにちがいない。

20090210-2


samara01
ラケットハンドの肩を斜め深くに沈めて胸を開く(両肩の肩甲骨をくっつける?)。
バックスイングでヒジをしっかり折りたたんでいるように見える。


samara
上半身を胸→肩→ヒジと波打たせるように打つ

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(写真はヨーロッパ選手権)

イメージとしては上半身をゆすぶってボクシングのアッパーカットのように下から上に豪快にドライブをかけているような感じだ。その結果、上半身がムチのようにしなり、相当なスイングスピードになっている(これが肩甲骨打法というのだろうか?)。こんなフォアハンドが打てたら、私のフォアの威力は3割増ぐらいになるのではないだろうか。が、実際にやってみると、肩に負担がかかりすぎて、痛い。私の打ち方が間違っているのだろうか。肩に負担がかからないようにして、サマラ選手のような威力のあるフォアハンドを打つにはどうすればいいのだろうか…

しかし、よく考えてみたら、そんなに力んでフォアドライブを振ることもないか。
なまじ強力なフォアドライブなんかを持っていると、かえって死角を生んでしまうことになるかもしれない。

渡辺貴史氏のブログにこんなことが書いてあった(「ちょっとした所。」)。

中学生や高校生の強い選手と試合すると、突出して強い部分があるということを以前ブログでも紹介しました。
裏を返すと、その強い部分が弱いポイントになったりします。
ストライクゾーンの待っているところに、ボールを送ると物凄いボールがきますが、ちょっとはずすと10本中、8本入らなかったりします。

なるほど。相手の強力な武器も、一つ歯車が狂うと、全く役に立たなくなる。本人はその技術に自信を持っているだけに、なんとかその得意技に持ち込もうとするが、そこをうまく利用すると、相手の弱点になるということらしい。私の状況にひきつけて言うと、相手が得意のブロックで待っているところに強烈なフォアドライブを打つよりも、その待ちを少しだけ外し――ちょっと深かったり、ミドル寄りだったり――て、リラックスしたボールを送ってやるほうが対戦ではずっと効果があるということだ。
それにサマラ選手のようなドライブを練習していたら、肩を痛めてしまうかもしれない。



上の大矢選手のカット打ちのすさまじいこと。速すぎてボールが見えない…。

ちなみに大矢選手はこの試合の後、下の写真のように肩に大きなサポーターをつけてザクのようになっていた。大矢選手の打ち方も肩を酷使するのかもしれない。
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そうではなく、下の卓球丼氏のドライブのようなリラックスしたドライブのほうが私にはお似合いだろう。


上の動画の5:00ぐらいから始まるカット打ちを見てみると、本当に楽々と、ラケットが勝手にスイングしているように見える。

目の覚めるような両ハンド連続攻撃には憧れる。しかし、私のような中年が若い人と同じような卓球を目指すのは無理がある。それよりも安定性を重視し、コースやタイミングを意識した「大人の卓球」を志向しなければ。
元気のいい中学生の得意なコース、大好物のボール、そこを少し外して、タイミングをずらし、自分の卓球をさせないようにする。このような巧みさこそ中年らしい円熟の卓球ではないだろうか。いいかげん年寄りの冷や水はやめて、身の丈にあった卓球をしたいものである。

WRMから相次いで回り込みの動画が発表された。両ハンド攻撃一辺倒のブームは去り、再び回りこみが見直されている。今、回りこみがアツい(たぶん)。







やっすん氏の1番めの動画は回り込みのコツではなく、回り込み後の重心移動のコツである。2番めの動画も解説ではなく、練習法の紹介で、足運びなどの説明はない。
xia氏のL字回り込みは両足を揃えて小さくジャンプして回り込むというやりかたである。

回りこみは難しいとつくづく思う(xia氏のブログ)。まず、フォア前にサービスを出してもらい、次に、バック深くにツッツいてもらったボールを回りこんでドライブこのようにコースの決まっていても間に合わない。ドライブが打てないことはないのだが、本当に打っているだけ。フォームも重心移動もあったものじゃない。私のレベルでは当てるのがやっとである。L字回りこみは距離の短い場合には有効だが、フォア前からバック深くというコースでは移動距離が長すぎて、無理である。

いい方法がないかと、過去のWRMの動画を検索してみると…あるわあるわ、たくさん回り込みに関する動画が見つかった。

回り込みの教科書的な手順についてはやっすん氏が以下の動画で詳しく述べている。



・単なる横移動ではダメで、台の角に沿ってきちんと回り込む。
・足で動くというより、おしりから移動するイメージ。
・バックスイングは回り込み完了と同時。



こちらは回り込み時の足の力の入れ方について。
・フォア側の足の親指下に力を入れる(足全体をベタっと着けない)という注意点



こちらはより専門的な動画である。
回り込みを1歩動、2歩動、3歩動と、足の運びの詳細な解説がなされており、有益である。こういう具体的で細かい動き方は、プロの指導者でないと、教えてもらえないだろう。
・冒頭の動画の「L字型回り込み」は1歩動ということになる。
・2歩動はまず、左足は動かさず、右足を1歩引き、左足、そこから重心移動という足運びである(ここは動画で確認されたい)。
・3歩動はまず、左足を引き、次に右足、そこから回り込む(これも動画で実際に要確認)。
歩数が多くなるほど大きく動ける。これは非常に役に立つレッスンである。



次は回り込みの認知的なプロセスの解説。とりあえず回り込んでおいて、ケンケンの状態を作ってから、コースや長さを判断する―つまり、深さや具体的なコースは保留しておき、まずフォア側か、バック側かの判断を優先することを勧めている。



私の冒頭の問い――フォア前からバックへの回りこみはどのように実現できるか――をこの動画に教えられた。

フォア前

xia氏は危なげなくフォア前からバックに回りこんでいる。足運びなど関係ない。端的に言えば、フォア前にストップするとき、左足を残せばいいのだ。私はフォア前にストップするとき、教科書通り右足をしっかり入れ、ボールに顔を近づけて打とうとして、左足を連れて行ってしまっために1歩よけいに動かねばならず、間に合わなかったわけだ(あ、ボールに顔を近づけて打つのは、ツッツキのときか)
ただ、このやり方は背の低い女性には難しいかもしれない。

【まとめ】
正しい足の運びを最終的には身につけなければならないと思うが、フォア前から回りこむには、左足を残して、足を目一杯開き、手を目一杯伸ばしてストップし、歩数を減らして戻ってから回りこむというのが簡単で戻りも早そうだ。今度の練習で試してみたい。

【付記】
卓球レポートのフットワーク特集(【カラー技術特集】特集フットワーク 2013年6月号)で松平兄弟が回り込みの詳細なやりかたについて解説してあり、参考になる。

「今日のユリカさまのコーディネートはバッチリよ。トップスから靴までロリゴシックで揃えてあるんだから。」
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というような「衣服の組み合わせ」のような意味の「コーディネート」とコーディネーション・トレーニングの「コーディネート」はどういう関係があるんだろう?コーディネーション・トレーニングというと、球撞きとか、鬼ごっことか、そんなものを連想するが、ファッションでいう、「コーディネート」とちっとも関係がない。

そんなことが気になって、辞書をみると、次のように説明してあった。

coordinate

2〈…を〉整合する,調整する,調和させる.
用例
How shall we coordinate these two projects?
この二つの計画をどう調整したらよいだろうか.
Let's coordinate our efforts. 我々はひとつ協調しようではないか.
She coordinates her clothes well. 彼女は着る物を上手にコーディネートさせる.
『新英和中辞典』(研究社)

「コーディネート」というのは「いくつかのものを統一的に連繋させる」というような意味のようだ。ファッションでいうと、スカートや靴、かばん等を黒系統で揃えるといった意味になると思われる。では、それがトレーニングとどう関係があるのか。

コーディネーションとは「動作を行う調整的な能力」を言い、いかに効率よく動けるかということを 意味している。
コーディネーショントレーニングは、すべてのスポーツに共通して重要な神経系のトレーニングである。
『卓球コーチング教本』(大修館) 

この定義ではちょっと分かりにくいので、他の説明に拠ると

眼や耳などの五感によって、身体の内側と外側の情報刺激を分析、把握しながら、今もっとも適切な行動は何なのかを判断して、すぐに行動に移す。これがコーディネーションの主なしくみです。
NHK 視点・論点 「コーディネーショントレーニング」 

ようするに、筋力トレーニングではなく、神経と身体部位を適切に連繋させるトレーニングというのがコーディネーショントレーニングということらしい。そうすると、早口言葉などはその典型ではないだろうか。「僕、ボブ」というのを素早く10回言うというのは、非常に難しい。脳からの指令を口が正確に実行できない。

私にはまだピンと来ない。卓球にこのようなトレーニングが必要なのだろうか。反応が良くなるというのはもちろん卓球にも役に立つが、そんな都合のいいトレーニングがあるだろうか。どこに打たれるか分からないスマッシュを前陣で取る練習とか?

以下のページでより分かりやすく解説してあった。

「コーディネーション」とは、 1970年代に旧東ドイツのスポーツ運動学者が考え出した理論で、コーディネーション能力を7つの能力に分けてとらえています。その7つの能力とは、「リズム能力」「バランス能力」「変換能力」「反応能力」「連結能力」「定位能力」「識別能力」で、スポーツを行っている時は、これらの能力が複雑に組み合わさっているのです。
例えばサッカーをしている場合、身体をバランス良くリズミカルに動かす(リズム能力・バランス能力・連結能力)、ボールの落下地点へ身体を移動する(反応能力)など、さまざまな能力が絶えず複雑に機能しているのです。

あぁ、なるほど。例えばコーナーキックを蹴って、落ちてきたボールのバウンド位置を予測して、走りながらシュートを打つといった一連の動作を上手にできる人もいれば、バウンドしたボールを空振りしてしまう人もいる。こういう能力は卓球にも必要だ。コーディネーションにはいくつかの種類があって、そのうちのタイミングやリズムの能力は卓球能力の向上に大いに役立ちそうだ。

私の今の課題は上半身と下半身の連繋なので、素早くリズミカルに動きながらラケットを振る動きに近いトレーニングでもあれば、いい練習になりそうだ。素振りをしながら歩くとか、そういうのは直球すぎて、恥ずかしいし…(前記事「常住卓球」)。

しかし、どんな練習でその能力を高めればいいのか。上に挙げた『卓球コーチング教本』には、平均台をまっすぐ歩くとか、球撞きとか、雲梯とか、スキップなどが例として挙がっていたが、こんな練習でタイミングやリズムの能力が劇的に高まるのだろうか。たしかに平均台はバランス感覚を、スキップはリズム感を養うのに関係がありそうだが、そんなまどころしいことをしなくても、シャドープレーでフットワーク練習をしたほうが効率がよさそうな気がする。球撞きは一人でできるし、役に立ちそうな気もするが、鬼ごっこが卓球能力の向上にどれだけ役立つのだろうか。

結局、納得の行く解答は出ないが、コーディネーショントレーニングというのは、気分転換とか気晴らしといった意味合いが強いのかもしれない。効率だけを求めれば、シャドープレーが最も効率がいいと思うのだが、部活などで、毎日同じ練習ばかりしていると、飽きてしまうので、ときどきこんな練習をしてみてはどうかという位置づけなのかもしれない。練習時間がなかなかとれない社会人が、自宅で手軽に取り組める練習なのかと期待していたのだが、私には関係なさそうだ。

最近、また上達を実感した。

私の場合、上達を実感するのは2つの契機があるようだ。

一つは以前はできないことができるようになったとき。
もう一つはできることが、実はできていなかったと気づいたときである。

一つ目については説明の必要もないだろう。安定しなかったドライブが安定するようになったり、YGサーブが出せるようになったりといったことである。

二つ目についてだが、たとえば初心者とフォア打ちをして、フォア打ちの難しさに気づくといったことである。初心者はボールをうまくコントロールできないので、コースがバラバラになる。通常、フォア打ちで30往復するぐらいはさほど難しくないが、初心者とフォア打ち30往復はかなり難しいのではないだろうか。初心者側のミスがもちろんネックになるが、こちらのミスも意外に多い。サイドを切るボールから、突然バック側に打たれたりすると、対応できないことが多い。それほど極端でなくても、通常のクロスのコースから少しずれて、フォアミドルに突然打たれたら、対応するのは私には容易ではない。なんとかボディーワークを使って打とうとするが、ミスすることも少なくない。人によっては突然ナックルで返球してくる。こんなときに前陣にいると、返球が非常に難しい。とっさに一歩下がって打てば楽になるのだが、その「とっさに一歩」がなかなか難しい。自分がいかに足を使っていないか、相手のラケットの角度を注意深く観察していないかがよく分かる。上級者なら、おそらくたいていのイレギュラーなボールには対応できるのではないだろうか。相手のラケットの面に注意しつつ、動きながら打つことがこれほど難しいことだとは思わなかった。

また、ストップ後に早く戻るのも難しい。こちらがストップしたボールを相手がチキータなどで深く返球してきたら、ドライブ等で迎撃しようと思うけれど、たいてい間に合わない。ストップする時、打球と同時、あるいは打球しながら後ろに下がるぐらいでないと間に合わない気がする。

バックハンドドライブが難しい、サービスに対するレシーブが難しい、というのは前から感じていたことだが、フォア打ちというか、動きながら打つことが難しいというのは、最近になって気づいたことだ。ワンコースで動かずに打つ、あるいはコースを決めてのシステム練習などはかなり安定してきて、低レベルながらも上達したなぁと実感していたのだが、ランダムに飛んでくるボールを動きながら打つことは、たとえフォア打ちでも難しいということが分かって、卓球の難しさ、奥の深さを垣間見た思いである。

以上、オチのない、どうでもいい独り言なのだが、どうでもいいついでにテニスの話題も。
今、全米オープンで錦織圭選手 対 ジョコビッチ選手の準決勝が行われている。

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錦織選手は世界ランキング11位。対するジョコビッチ選手は世界ランキング1位だそうである。日本選手がテニスの四大大会で準決勝に進出するのは96年ぶりだとか。優勝賞金は300万ドル(約3億円!!)。卓球で言えば、水谷選手と許昕選手の試合のようなものだろうか(錦織選手は水谷選手と同い年で同じく青森山田高校出身)

それにしてもすごい注目度である。テレビでも新聞でもトップニュース扱いである。水谷選手がワールドカップやオリンピックなどの大きな大会で準決勝まで進むというのは十分ありうることである(2010年、2011年のワールドカップでは水谷選手は4位)。そこで中国の一軍を倒すということもありうることである。そのとき、世間はどれほど注目してくれるだろうか…。

錦織選手にはぜひ優勝してほしい。しかし、テニスと卓球の世間での待遇の差を考えると、複雑な気分になる。

今、たくさんの児童虐待が報告されている。この問題は、大きな社会問題となっている。児童虐待は子供の人権を無視した許しがたい犯罪である。自分のおなかを痛めた子供をどうして虐待するのか。今の親は、親としての自覚がないのではないか。
感傷的共感タイプの例;
小笠原喜康『大学生のためのレポート・論文術』より

私が学生だった頃、レポートの書き方などという授業は大学になかった。「大学生なんだから、レポートの書き方ぐらい知っていて当然。わざわざ大学で教える必要などない」というのが大学側の立場だったので、何も分からず社会問題についてレポートを書かされ、上の文章のように社会問題を嘆き、弱者に同情するような主観的な「レポート」を書いてしまった。これを読んだ先生は呆れていたことだろう。これでもレポートのつもりかと。

レポートというのは客観的でなければならない。「かわいそうだ」「ひどい」「おかしい」を連呼する主観的な文章はレポートとは言えないのである。

今の私ならどんなレポートを書くだろうか。
 
WRMの卓球知恵袋は3人の講師がそれぞれ卓球技術指導動画を出しており、その指導方法―ストラテジーにそれぞれの個性が感じられるので、比較分析してみたい。

対象は最近の発表された「卓球知恵袋」の動画2本ずつである。末尾の数字(1:40等)はその項目が終わった時点を表している。比較しやすさを優先して、切りのいい数字にしたかったため、1~2秒の誤差がある場合もある。

やっすん講師
「粒高ラバーの選手が嫌いな回転」9/2発表


 
概要・指導対象者について 0:40
粒高の回転の特長についての解説 1:40
結論(粒高はどんなボールを苦手にするのか) 3:40
実演 5:36

「試合に勝つために必要な前後のフットワーク」8/30発表

 



どうして「前後のフットワークが必要か」について 2:00
具体的な練習法の解説 3:50
実演 7:38


やっすん氏の動画の特徴は全体の構成がシンプルで、「導入(あるいはその有用性の説明)」「本題」「実演」の3つ、あるいは4つに分かれていることである。初めの2分ほどはこの技術がどんな時に役立つか、どうしてミスしてしまうのかといった周辺的な話題を諄々と語り、なかなか本題に入らない。そして十分引きつけてから、本題を詳しく語り、実演にもかなりの時間を割いている。


ぐっちぃ講師
「フォアドライブのラリー(引き合い)のコツ」8/31発表


 
テーマについての説明・指導対象者 0:25
実演 0:40
打ち方の詳細 その1 1:55
実演 2:30
コメント・補足 2:55
打ち方の詳細 その2 3:50
実演 4:05
コメント・補足 4:30
実演 4:45
コメント・補足 5:10
実演 5:30
まとめ 5:45
まとめの実演 6:48


「モーションサーブのコツ」8/28発表


 
今回のテーマについての概要(3つのモーションの存在)0:30

1つめのモーション
やり方、効果の説明 2:00
実演 2:15

2つめのモーション
やり方、効果の説明 3:45
実演 3:52

3つめのモーション
やり方、効果の説明 5:50
実演 6:50

まとめ・総合コメント 6:50
まとめの実演 7:50

ぐっちぃ氏の動画の特徴は実演を細切れに挟み込む手法にある。一つ一つの項目が短く、1つの説明が終わると、すぐにそれを短い実演で確認する。次々と場面が変わり、展開が早く感じる。また、ナンバリングを使って冒頭で「…で大切なことは3つあります。1つ目は…」のように現代の標準的なプレゼンテーション技法に則っているので、頭に入りやすい。そして最後にまとめの実演として、細切れの実演を改めて確認して終わる。非常に洗練された構成である。



xia講師 
「ミスを減らす!やわタッチを習得せよ」9/1発表


 
概要 0:25
指導対象者 1:10
具体的な練習方法の説明 1:35
実演 1:55
コメント・まとめ 2:33


「裏面を試合中にスムーズに振るための練習法」8/25発表


 
テーマについての説明 0:20
指導対象者 1:10
練習法の具体的な説明・実演 1:45
コメント・まとめ 2:38

xia氏の動画の特徴はその全体的な時間の短さである。時間が短いので、集中できないときや興味のないテーマでも気軽に見られる。そして解説の型がしっかりできており、「概要」「指導対象者」「実演」「コメント」のように決まった型に沿って進むので、視聴者は構成を把握しやすい。

それぞれの動画にそれぞれの個性があり、優劣を決めることはできないが、どのような視聴者に適しているかのだいたいの傾向は見いだせそうである。

まずやっすん氏の動画だが、やっすん氏と同じ問題意識を持った大人の視聴者に適していると思われる。やっすん氏の動画は解説が詳細で、深く考えた末の結論であると思われる。しかし導入部の説明が長いので、子供や同じ問題意識(「どうしても粒高に勝てない」等)を持っていない人は途中で飽きてしまう。導入部の問題提起の答えを知りたくて、本題まで観ても、本題の説明も長いので、実演まで観るにはかなりの集中力が要求される。その結果、特に自分の問題意識と合わない場合は、途中を飛ばして、最後の実演部分のみを観ることになるだろう。しかし、一方で自分の問題意識とピッタリ合っている視聴者にはいろいろ考えさせられて楽しめると思われる。実演動画も画面を2分割して比較してあったりして手が込んでいる。
 
次にぐっちぃ氏の動画だが、多くの視聴者に歓迎される動画だと思われる。一つ一つの項目が短く、説明も簡潔なため集中力のない子供でも飽きずに最後まで観ることができる。口調もハツラツとしていて、視聴者の気持ちに訴えてくる。強いて難を言えば、分かりやすすぎる点が問題といえるかもしれない。よどみなく次から次へと展開していくので、自分で立ち止まって考えるいとまがなく、スッと頭に入ってしまう。その結果、スッと忘れてしまうおそれがある。

最後にxia氏についてだが、動画を観る時間の余裕のない人や、端的に答えだけ知りたい人、応用的な技術よりも、基本的な技術の習得を必要としている人に合っていると思われる。xia氏の深い考察などはブログのほうで語っており、動画では理論的なことよりも、練習法の実例を簡単に上げるにとどめている。


なお、私が最近、観た動画の中ではやっすん氏の「ドライブを回り込んで打った後の2種類の戻り
」が出色の出来だった。



おそらく私が同じ問題意識を持っていたからだと思われる。前陣の重心移動のやり方などは、なるほどと感心させられた。やっすん氏の動画はそのときの自分の問題意識によって当たり外れが大きいのではないだろうか。

…とここまで書いてみたが、全然客観的な考察ではない…。推敲を重ねて首尾一貫させるほどの気力もないので、今回はここまでとしたい。この歳になっても、レポートを書くというのは難しいなぁと再確認した次第である。

『卓球王国』の新連載「脱・中級のための“勝ちテク!!”」がおもしろい。私のレベルにちょうどいい連載だったので、次回も期待大だ。

第1回の中で心に残ったのは次のアドバイスだった。

打球位置

上の写真では、高いボールなら立ち上がって打球、低いボールなら自分の胸の位置にボールが来るように体勢を低くして、ボールが胸の高さに来るように打球する。卓球では打球点が大切だとはよく言われるが、上級者は打球点の高さを自分の身体に対して一定にして安定性を向上させるのである。体格によって理想的な打球位置は変わってくるので、それぞれの選手が、自分に最適なポイントを探して、その高さで常に打てるように身体の位置を調整しなければならないという。「ネットの高さで打球」のように絶対的な高さではなく、相対的に自分の身体に対して一定にしなければならないのである。

なるほど。しかし、上の馬龍選手の場合は胸の高さということだったが、私の場合はどうだろうか?
私はペンホルダーなのだが、シェークの選手よりも、低い打点のほうが力を入れやすい気がする。ペンホルダーは一般的に低い位置のほうが力が入りやすいのではないか。

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ユ・スンミン選手のフォアドライブ。胸よりもやや低い位置で打っている。

【まとめ】
ボールは常に一定の高さで打つことを心がけなければならない。
シェークはニュートラル状態で、ラケットのヘッドが上を向いているから、胸辺りで最も力が入る。それに対してペンはニュートラル状態でヘッドが下を向いているので、シェークよりも下、脇腹から腰にかけての高さが最も力が入る。上級者のようにどんなボールでも安定して強打するためには、この、最も力が入る位置で打てるよう身体の高さを一定にして打たなければならない。

…と思ったら、『卓球レポート』の最新号のペンドライブ型の技術動画で次のようなことが書いてあった。

ペンホルダーでドライブを打つとき、下回転ならば、身体を低くしてバックスイングを大きく取り、上回転のロングボールならば、身体が低くならないよう、少し伸び上がって小さいバックスイングで、身体のやや高いところで打つべし(吉田海偉選手のコメント)。


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対下回転のドライブ。脇腹の辺りでインパクトしている。


long
対上回転のドライブ。胸のあたりでインパクトしている。

これはどういうことだろう?

『卓球王国』では「常に同じポイントで打球」と説明してあり、『卓球レポート』では「対上回転と、対下回転では高さを変えて打つ」とある。両者の解説を比べると、『卓球レポート』のほうに軍配が上がりそうだ。『卓球王国』のほうは対上回転のみを想定し、対下回転のほうは放念していたように思われる。

【再まとめ】
ボールの回転、スピード、長さなどによって最適な高さを見極め、身体に対して一定の高さで打球するように心がけなければならない。上回転のロングボールを打つときなら打球位置が低くなり過ぎないよう、ツッツキなどの下回転を打つなら、やや低い一定の位置で打たなければならない。
大切なのは、ボールの質に応じて打球することである。質の違いを無視して同じように打球するのは厳につつしまなければならない。

なお、これはフォアドライブ以外の打法に関しては適用できるかどうか分からない。

そして世間の技術解説などは、それがどんなに権威のある人の意見でも鵜呑みにせず、いろいろな視点からクリティカルに吟味し、自分なりに解釈することが肝要である。
 

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