しろのたつみ



卓球について考えたこと、
気づいたこと(レベル低いです)
を中心に中級者の視点から綴っていきます。




2013年08月

卓球のラバー保護フィルム(メーカーによって「ラバープロテクター」「ラバーレスト」「ラバー保護シート」「吸着シート」等とも呼ばれる)は高い。プラスチック製の透明なシートが1枚100円以上する。ニッタクの「ぴたエコシート」にいたっては1枚あたり400円近くもするのだ。
ぴたエコシート

 






ぴたエコシート(ニッタク) 定価525円


このぴたエコシートを触らせてもらったが、柔らかくて湿っていてラバーにピタッとくっつくスグレモノである。しかし高い。10枚入って500円というのなら、買ってもいいが、1枚500円となると考えてしまう。TSPなどの粘着性のラバー保護フィルムが1枚100円ほどで買えるが、粘着シートはすぐホコリがつくので、できれば粘着がない方がありがたい。

nenchakushito







粘着保護シート(TSP) 定価210円(2枚入)

「そんなもの本当に必要なのか?使ってない人いっぱいいるぞ。」という向きもあるだろうが、私には必要なのだ。というのは私はムダに安いラケットやラバーをたくさん持っている。ラケットを1~2本しか持っていない人はそのラケットを集中して使うので、打球によってめでたくラバーが寿命を迎えられる。
しかし私の場合はそれほど練習量が多いわけでもなく、使っていないラケットやラバーがたくさんあるので、それらが使われずに放置され、劣化してしまうのは忍びない。ゴムは空気に触れると劣化するのだという。そうすると、今この瞬間も保護フィルムをつけていないたくさんのラバーたちは劣化しつつあるのか!と思うと居ても立ってもいられなくなってしまう。早急に保護フィルムの代用品を探さなければ。
ただし、このへんは人によって意見が違うようで、空気による劣化というのは数年経過しないと分からないほど微々たるもので、ラバー保護フィルムの真の役割はラケットケースの中でラバーが擦れて劣化するのを防ぐとヤフー知恵袋に紹介してあった。知識がないのでこの意見が正しいかどうか判断できない。

まず思いついたのは文具店などで1枚10円ほどで売っているクリアファイルである。売っているというか、社名・店名入りのものなら、タダで配っている。うちにもたくさんあるのだが、これは問題がある。反るのだ。無地のものはそれほど反らないが、派手に着色されているものはすぐ反ってくる。
同じような材質でブックカバー(10枚100円ぐらいのやつ)も同じような感じでダメだった。

次に試してみたのはクリアポケットファイルである。クリアファイルよりももっとペラペラで、20ぐらいパンチの穴が空いているやつだ。値段はクリアファイル以下。しかし、ペラペラなので、シワになったり、非粘着ラバーではすぐに剥がれてくる。

もっと硬質で厚手で安いものがないものだろうか。

プラスチック製の下敷きはなかなかよさそうだが、1枚100円ぐらいであまり安くない。
そこで私が試してみたのがラミネートコーティングフィルムである。

SN3B0597









 





ダイソーで105円で売っていた。写真やカードなどをラミネート加工(パウチ加工)するためのフィルムである。この手のフィルムには専用のラミネーターで熱して密封するものと、ラミネーターが必要ないタイプのものがある。私が買ったのは後者である。ラミネーターを使うものはペラペラすぎたので、試していない。
わずか3枚で105円はちょっと高いかと思うが、満足の行く買い物だった。

まず、硬くてしっかりしたプラスチックの板に薄いペラペラのビニールが貼り付けてあり、写真などをその2枚の間に挟んで使うらしい。プラスチックの板は私が想像していたとおりの硬さで、プラスチック製の透明な下敷きよりも少し薄いぐらいである(材質はPET100%とある)。
A4でラケット2面分の面積があるので、合計6面分のラバー保護フィルムができる(ペラペラのビニールフィルムも使うなら、12面分)。
そして驚くべきことに、このプラスチックの板は粘着性だった。つまり粘着保護フィルムができるわけである。私は今は粘着ラバーを使っていないので、粘着が付いていないほうがありがたかったのだが、ネットで調べてみると、粘着フィルムというのは非粘着ラバー用で、非粘着フィルムの方が粘着ラバー向けらしいのだ。…え?
つまり、粘着+粘着だと粘着力が強すぎてよくないのだという。粘着フィルムというのは粘着を強めるためのものではなく、非粘着ラバーにフィルムを貼ると、剥がれやすいので粘着物質が付いているのだという。

まとめ
ラミネートコーティングフィルムはコストパフォーマンスが高いのと、入手しやすさとでオススメである。ただし、粘着がラバーに悪影響を与えないかどうか、検証していないので、それは自己責任で。
 

卓球技術研究所に「イチ・ニ・サン」メソッドというのが紹介されている。

相手の打球時に「イチ」と数え、
自コートにバウンド時に「ニ」と数え、
自分の打球時に「サン」と数え、リズムをとる方法論なのだという。

かなりの上級者のプレーでも、ビデオを見ていると、ほんの少し打点が早かったりしてミスするものである。それはつまり、上級者にとっても常に適切なリズムで打球するのは難しいということである。いわんや中級者をや。

この方法論は大きな可能性を秘めていると思う。多くのアニメのヒーロー・ヒロインが必殺技を使うときに技名を叫ぶのは偶然ではない。技名を叫ぶことによって気合が入り、威力が増すのだ。また「ガスよし!電気よし!エアコンよし!」のように声を出して確認するという習慣は確実に消し忘れを減らしてくれる。私は発せられた言葉には自分の能力を引き出す力があると信じている。脳の専門家も声を発することが脳を活性化させると言っているではないか。

日本もかつては「言霊の幸はふ国」だったので、言霊信仰という考え方があった。不吉なことを言えば、実際に不吉なことが起こり、めでたいことを言えば、実際に幸運が訪れるというあれである。また江戸時代には日本語の五十音のそれぞれに意味があるとする音義説という考え方が流行した。そんなもの科学的な根拠のないデタラメだと切り捨てるのは簡単だが、あながち否定もできない。私の経験上、毎日不満ばかり言っている人は、自分の人生を台無しにしてしまう可能性が高くなるだろうし、逆に感謝と満足の言葉を常に口にしている人の人生は豊かになる可能性が高い。

ただ、この「イチ・ニ・サン」メソッドには不満もある。これを実際に試してみると、なかなか気持よくいかない場合が多い。フォア打ちの場合ならイチ・ニ・サンとテンポよく数えられるのだが、実際の試合ではイチ・ニ・サンは言いにくい。速いラリーではイチのチと言っている間にボールがバウンドしてしまう。イチは2拍、ニは1拍で、サンは2拍である。モールス信号的に表せば、

イチ: ― 
ニ : ・
サン: ― ただし、サンは1拍で発音されることが多い。

となる。速いラリーではイチが1拍分余計なのである。また「イチ・ニ・サン」をこの拍数通りに発音すると変な感じである。私たちは「2回」を「ニイカイ」とは発音しないが、純粋に数字だけを数える時には、ニを「ニー」と2拍で発音している。ニは1拍のときと2拍のときがある。このように拍数があいまいな語をとっさに発すると、リズムが崩れやすいのである。さらに「イチ・ニ・サン」という意味もない言葉を連呼するのは味気ない。どうせこの方法論を採るなら、もっと発して心地いい言葉、自分の集中力を高めてくれるような別の言葉にカスタマイズしたい。

「か・て・る!」というのはどうだろうか。しかしこれはなんとなくしっくりこない。別に私はそれほど勝利に執着しているわけではない。負けても自分の実力を発揮できればそれで満足である。「は・い・る!」はいいかもしれないが、より積極的に「は・い・れ!」のほうが主体的になれるかもしれない。それに「る」よりも「れ」のほうが気持ちがこもりやすい気がする。

そしてこれは打球時以外にも使えそうな気がする。いつも大事なところで足が動かない、あるいはスイング後の戻りが遅いという人は「重心移動→右足→左足」「スイングスタート→スイング完了→基本姿勢」のような場面でこの「イチ・ニ・サン」メソッドを適用してみてはどうだろうか。私はミスするときいつも気をつけるべき点が抜け落ちている。「右腰を回すよう意識していたら、ラケットを素早く戻すという課題を忘れてしまった」のように。こんなときに忘れやすい課題を声に出して確認するようにしたい。

まとめ
体の動きに合わせて声を出すというのはリズムを取るのにいいだけでなく、つい忘れてしまう一連の動きを確認するのにも役に立つと思われる。さらに声を出すことによって集中力の高まりも期待できそうだ。

【追記】 130831
このメソッドで口にする語は祈りではなく、やはり戒めの言葉にするのがいいと思う。足が動かない人は「う・ご・け!」と言えば、「そうだった。全然足が動いていないぞ!」と再確認できる。 

私はミスが多い。それに対して上級者はミスが少ない。どうして私にはミスが多いのだろうか。おそらく卓球の基本ができていないのだろう。それを身に付けるために先日、卓球講習会に参加させていただいた。

卓球の基本というと、腕の振り方、足腰の動かし方などをまずイメージするが、そのような技術はあらゆる卓球入門書が最も意を用いて説明している部分なので、すべてが明らかになっているはずである。もちろん「正しい」スイングやフットワークは一つではないので、本によって多少の異同があったりするだろうが、ある程度名の通った出版社から出ている卓球書なら、そこに紹介してある基本技術のどれに就いても大過ないはずである。

しかし、そのような卓球書を読んでもあまり基本が理解できたという気がしない。卓球書の説明には何か大切なことが欠けている。

私はこの講習会を通して、卓球書に書いていない大切なことに2点気づいた。一つは個々の技術の「つなぎ方」であり、もう一つは打球時の分析の細かさである。

まずつなぎ方についてだが、歩く場合で考えてみよう。私たちは右足を前に出し、着地が終わってから左足を動かすわけではない。右足を前に出しつつ重心を移動し、左足のかかとを上げ、着地と同時に左足を前に出している。

右足:「重心を重く」→「足を前に出す」  →「着地する」
左足:「重心を軽く」→「かかとを上げる」 →「足を前に出す」

もし右足の着地が終わってから重心を前に移し始め、それから左のかかとを上げていては、ロボットのような動きになってしまう(最近はロボットでさえそんな動きをしない)。左足を出すには右足を出している途中から準備(かかとを上げる)を始め、右足着地時点で、左足のすべての準備が整っていなければならない
卓球の場合で考えると、腰を回転させるとか、バックスイングの大きさとか、スイングの軌道とか、そのような個々の技術は卓球書に細かく書いてある。それらが教科書通りにできるかどうかではなく、それらを連続して行えるかどうかが大切なのである。私に最も欠けていたものは、この点である。
たとえばフォアに大きく移動して打つ時、重心を右に移し、右足(と左足)で床を蹴ると同時に左足を上げ、左足を着地し(同時に腰を回しはじめ、バックスイング体勢に移る)、右足を着地すると同時にフォアスイングの準備が全て整っていなければならない。そして右足でふんばってフォアを打つのである。

スポーツでボールを打つときにはボールを打つ瞬間に最も意識を集中してしまうものである。たしかにボールを打つ瞬間も大切だが、多くの人が見落としてしまうのはボールを打つ準備をする瞬間なのではないか。人前でスピーチをするとき、スピーチ中によどみなく、抑揚をつけて語ることも大切だが、原稿の準備こそが最も大切なのと同じことである。準備が不完全だ(遅い)と、ボールのインパクトが十分できない。よく「戻りが大切だ」と言われるが、本当に大切なのは戻ること自体ではなく、素早く戻って、的確にスタートできる準備を整えることなのだと思う。そして準備ができていれば、次のアクションに連続してつなげることができる。打球自体よりも、そのための準備(スタンバイ状態)にこそ意識を集中しなければならないのである。私はこれが決定的に遅い。

そしてもう一つは打球時の分析の細かさについてである。私が打つときに気をつけていることはボールの回転と打球点、打つコースぐらいである。しかし上級者は相手の現在位置やどこへ向かっているか(移動の方向)、自分のステップ(小さいステップか、交差法かとか)やボールの軌道(山なりとか、低い直線的なボールとか)、ボールタッチ(弾くとか、こするとか)、打つコースやボールの深浅(エンドラインからどれぐらいのところを狙うかとか)、ボールのリズム、その他もろもろである。私が打球時に使っている道具が拳銃なら、上級者はライフルである。10メートル先の目標を狙うなら、私の射撃がちょくちょく外すレベルの精度なのに対して、上級者はほとんどミスをしない。スケールが違うのである。卓球では一打につき、私が3~4点のチェックポイントしか設けていないのに対して、上級者は10以上のチェックポイントを設けている。ミスが少ないわけである。私が3~4のポイントをいくら正確にしようとがんばってもミスは減らない。チェックポイントを数倍に増やさなければならないのである。1打を打つには、最低限このぐらいのポイントに注意しないと、ミスは減らないのだという意識改革が必要なのである。

卓球を十年以上も我流で続けている中級者は個々の技術の習得には熱心だが、一向にミスが減らず、試合で力を十分発揮できない人が多い。その原因は個々の技術が未熟だからというより、それらの技術を上手に繋げられないことと、打球時の分析意識が大雑把だからなのではないだろうか。卓球の基本というのはスイングやフットワークといった個々の技術でない部分こそが重要なのではないか。今回の講習会に参加させていただいて、そういうことを考えさせられた。

北九州市のクレア講習会受講生の皆さん、先生、助手さん、本当にお世話になりました。 

最近、打球に力がこもらない。力を入れてフォアドライブしても、なんだか力がボールに伝わっていない気がする。振りきれない。ドライブってどうやって打てばよかったんだっけ?
何か参考になる動画はないかと探していたところ、以下の動画を見つけた。

   

バネットの卓球関連動画(ツッツキ打ち)

よくある3球目攻撃の練習なのだが、ドライブがとても美しい。ボールに力がよく伝わっている。連続ドライブを打つ時、少し体のバランスが崩れてしまっているときもあるが、私のレベルから見ると、理想的と言っていいぐらいみごとな威力のあるドライブを打っている。このドライブを打っている方はカットマンのようなのだが、お若い時はさぞ強かったのではないかと思わされる。
この方(カットマンなので仮にCさんとしておく)のドライブはどうして美しいのか。

まず、むやみに力が入っていないことが挙げられる。バックスイングを大きくとって、いかにも全力で打ってます!という感じではない。静かに獲物を狙うように目標を見定めて、おもむろに小さくバックスイングをとり、体全体の力を一点に集中させてドライブしているようにみえる。それはつまり、インパクトの瞬間に最大限の力がこもり、それ以外は力を抜くということだ。腕だけで速いボールを打とうとすると、かなり大きなバックスイングをとらないとスピードが乗らない。しかし体全体で打てば、このように少ない助走で十分スピードの乗ったボールが打てるのだ。そして打ち終わった後は、またリラックスして、体の力が抜けているように見える。緩急をしっかりとつけている。これが美しさの秘密ではないだろうか。力が抜けているからこそ力を一点で爆発させることができるのではないか。

このように力を一点に集中させるには力の伝達の順序が大切だと思う。私の今のフォアドライブは手から始まっている気がする。手に力を入れてスイングし、それに肩や上半身がついてきている感じなのだ。それは順番としては逆じゃないだろうか。

腰→肩→肘→手(正しい力の伝達)

のように順番に力が伝わって行かないと、威力のあるボールが打てない。私のフォアドライブはその逆だ。

手→肘→肩→腰(私の打ち方)

の順番に、手に引っ張られるようにして体全体が動いている。それはあたかも先端が重いゴルフのドライバーを逆さまに持って重心を手元に置いてゴルフボールを打っているような感覚に似ている。あるいはトンカチを反対に持って釘を打っているというイメージでもいい。それでは力が入らないし、力が先端に伝わらない。

また、以前「スイングはどこまで」に書いたが、フォロースルーを長くして、最も力の入る点をインパクト後に設定してはいけない――インパクト時と最も力のこもる点を一致させることも大切だと思う。つまりスイングの頂点付近で、最適の打球点で打球するということである。Cさんのドライブはこの二つが一致しているように見える。

私は最近卓球教室に通って手取り足取りスイングを教えてもらい、一からフォームを見なおしている。Cさんのドライブはすばらしいが、私の習ったフォームと違うと感じる点もある。それはCさんは、Cさんから見て、ボールのやや右側面を捉えているように見えることだ。私が習ったのは「右側面を捉えると、ボールを押してしまうので、真後ろか、やや左側面を捉えて、押さないように打球するように」ということだった。しかし、Cさんのドライブが自然の数に反しているとも思えない。

Cさんのドライブを私なりに分析すると、
・小さなバックスイング
・体の中心から先端(手)に、順番に力が伝わっている。
・体全体を使って一気に力を集中させている(初動時に手に力が入っていない)
・スイングの頂点付近で力が最大になったところとインパクトを一致させる
・打球後、再びリラックスした状態に戻る(緩急をつける)

Cさんのドライブは、ムチがうねるように中心から先端へ体全体を使って一気に力を爆発させる。そしてその力の焦点で無駄なく力を伝えているように見える。
 

下の動画を見てほしい。画質が悪くて見づらいが、1:20や3:35あたりのバックハンド、これはなんだか変じゃないだろうか?

 
Chen Tianyuan vs Fengtian Bai (French League 2012 2013)

Bai Fengtian という青いユニフォームのシェークの選手。Baiという名前なので、中国人(「白」朝鮮族か?)だと思われる。

昔の丹羽孝希選手のバックハンドのような、クレアンガのバックハンドのような。いや、王皓のバックハンドにも似ている。
ラケットのヘッドを下気味にして、下から斜め上に振っている。それがかなりの成功率で入っている。
擦り上げず、ヘッドを下げたまま前方に振っている感じ。
低く速く、直線的なボールが飛んでいく。
こんなバックハンドが振れたら、気持ちいいだろうな。雑草を刀でなぎ払うような。

これを見て思い出したのだが、カットにはツブやアンチなどのラバーの性能で変化を付ける方法と、通常の裏ソフトで変化をつける方法がある。後者の方法は、ボールをラケットに当てる位置(ボールの背面、側面、底面)と切る量、弾道の深浅などを組み合わせて、下回転が強い短いカット、横回転が強い深いカット、スピードがあるが、あまり切れていないカットなどと変化をつける。
上級者は別だろうが、中級レベルの攻撃型の選手はドライブにそのような変化を意識しているだろうか。攻撃型の選手は守備型の選手に比べて球質に無頓着な人が多い気がする。たしかに攻撃型の選手でも上にこすり上げるドライブと前にこするドライブといった使い分けはしているが、ほとんどの人ができるだけ回転が強くスピードの乗った単調なドライブしか打っていないような気がする。つまり、カットマンほど球質を意識していないプレーヤーが多いのではないだろうか。バックハンドでそのような球質を意識している人はさらに少ないと思われる。そもそもバックハンドでボールに変化をつけようという人は相当バックハンドに自信のある人だけだろう。普通のバックハンドの他に上の動画のようなバックハンドや表ソフトのような弾くバックハンド等が使い分けられたら、どれほど卓球の幅が広がることだろう。

球体であるボールのどこをどうとらえて打つか、という方法は、それこそ無限にある。つまり、フォームやスイングというものには、無限のバリエーションがあるのだ。一定のスイングでフォームを固めてしまい、常にボールの真後ろをとらえて打っているような選手には、球質のバリエーションは生み出せない。(高島規郎「新・戦術ノート」『卓球王国』2013・9)


なるほど。私には手の届かないレベルの話かもしれないが、私のレベルでもボールの性質によって、いろいろな当て方、こすり方などを工夫する余地があるのではないだろうか。時にはあえてスピードやスピンを殺して打つという打法があってはじめて強打が生きる。少なくともそういう意識を持つことが自分の卓球をバラエティーに富んだものにするはずである。

これまでは、私のような練習時間の限られた中年プレーヤーは必要最小限のバリエーションで堅実な卓球をした方がいいという考え方だったが、いつも同じ当て方で同じボールばかり打つのも味気ない。ボールを当てる面をもっと意識して、強弱さまざまなボールを打つという方向性も考えたほうがいいのではないだろうか。しかし、バリエーションを増やすと、習得に時間がかかり、すべてが中途半端になってしまうおそれがある。かといってどんなボールも一つの打ち方だけで打つのは単調だし、無理がある。限られた技術を完璧にするという方向性と、球質に応じて多用な打ち方を適用するという方向性、この矛盾をどう解決すればいいのか。




第63回全日本実業団卓球選手権大会を見に行ってきたので、その報告をしたい。
といっても、最終日の準決勝の途中から観ただけなので、だいたいどんな雰囲気かを報告するだけのとりとめもない感想にすぎない。来年全日本実業団を観に行ってみたいという人の役に立つかもしれないと思い、記した次第である。

期日・アクセス・入場料など
8月8日(木)~11日(日)まで神戸の総合運動公園で行われた。私が観戦したのは最終日の11日(日)である。京都の自宅を出たのが10時。会場のグリーンアリーナ神戸についたのが昼の12時前だった。予定では朝9時開始、15時に閉会式が始まることになっていたが、実際に閉会式が始まったのは16:00ぐらいだった。
アクセスについていうと、阪急烏丸駅から三宮(神戸の中心)まで株主切符(390円)を使い、三宮から地下鉄で総合運動公園駅まで330円。入場料は無料だった。

出場チームなど
この大会は日本全国各地方の企業(市役所や警視庁、病院も参加していたが)の有力卓球部から、東京アート、日本生命といった国際レベルのチームまで男子124チーム、女子27チーム(なんなんだ、この男女差は)が優勝を競う、レベルの高い大会である。水谷選手、松平健太選手、福原選手、石川選手といったナショナルチームのレギュラーこそ出場しないが、それに準ずる松平賢二選手、高木和卓選手、藤井寛子選手、若宮三紗子選手などが出場した。
国際大会などにはあまり出場しない日本のトップレベルの選手たちのプレーが見られる。男子なら協和発酵の小野竜也選手、笠原弘光選手、下山隆敬選手、シチズンの御内健太郎選手、久保田隆三選手、軽部隆介選手、森田侑樹選手、リコーの瀬山辰男選手など。女子ならエクセディの玉石美幸選手、日立化成の小野思保選手、市川梓選手、サンリツの天野優選手、彭雪選手など。

会場の雰囲気など
ジャパン・オープンでは選手席が客席と分かれていて選手を身近に感じることはできないが、この大会では普通の客席に選手たちが座っているので、選手たちを身近にみることができる。ほとんどいなかったが、選手にサインを求めたり、プレゼントをしたりしている人もいた。
企業ブースが出店しており、JUIC、バタフライ、ニッタク、TSP、ヤサカ、ミズノが出店していた。目立った特売はなかったので、残念だった。パッケージ不良のラバーとか、ちょっと傷がついたラケット、廃番商品といったB級品をこういう場で売ってくれれば、もっと盛り上がるのに。

試合内容など
非常にレベルが高く、すごいラリーが続いたりして、なかなか楽しめた。もちろん私のレベルでは選手たちの高度な駆け引きなどは分からなかったが、すごいスピードのボールを打ち合っているのを見て、純粋にすごいなぁと感じた。私的には東京アートの大矢英俊選手とシチズンの御内健太郎選手の試合がおもしろかった。大矢選手は上位選手の中で際立って個性的な選手だと思う。吠えるといったパフォーマンスもそうなのだが、それよりもフォームが独特である。やけっぱちに腕力だけで打っているように見えるのだが、非常に安定している。カウンターなどのあっと驚く意表をついたショットを放つ。御内選手はカットマンながら、普通の攻撃選手並みの攻撃力を持っている。

男子の上位チームの選手は、非常に上手な選手ばかりなのだが、教科書通りのほとんど同じようなフォームで同じようなプレーをするため、おもしろみに欠ける。大雑把に言えば、どの選手も同じベクトルを志向しているように見える。シェーク裏裏で、バックからのフォアサービス、そして両ハンドドライブによるラリーという展開。このスタイルが最も隙がなく、勝ちやすいのだろう。おそらく幼い頃から指導者のもとでフォームを矯正され、戦術もセオリー通りの選手が多いのではないだろうか。その結果、どれも同じような試合になってしまい、いくらレベルが高くても観ていて飽きる。しかも強いチームは地域的に偏っており、ベスト4はすべて東京のチーム。一方、女子の方が表の選手も多少混じっているし、カットマンも多いので、少し個性的な試合が見られる。ベスト4には東京以外に大阪の日本生命、岐阜の十六銀行、茨城の日立化成も残った。

以前「卓球の見せ方」にも書いたが、ただレベルの高い試合というだけでは観ていて興奮しない。格の違う選手との対戦や地域的なバラエティー、異なる用具や戦型との対決などが見られる初日や2日目のほうがおもしろかったかもしれない。観戦するスポーツとしての卓球をおもしろくするために、もっといろいろな戦型の選手や、型にはまらない選手が出てきてほしいものである。

【追記】
いろいろ不満を書いてしまったが、この大会は地方の卓球愛好者にとって非常に意味のある大会だと思う。ドローの運がよければ、あの東京アートの選手と試合ができてしまうのだ。

 


【追記】2013/08/14
女子でオークワの活躍が目立ったのだが、オークワのユニフォームのダサさも目立っていた。
logo


o-kuwa

 










オークワは関西のスーパーなので、同じ関西の日生とともに、応援していただけにあのユニフォームは残念だった。会社の商標とカラーリングを揃えてあるのだろうが、あまりにも安っぽい。もっと高級感のあるデザインのユニフォームに変更してほしい。そうでないとファッションに敏感な年頃の女子選手たちがかわいそうだ。あのユニフォームでは士気も下がるに違いない。
 

『卓球王国』2013年8月号で伊藤条太氏がこんなことを書いている。

レベルが低く練習時間が少ないとき、つまり、大半の中学生にとって何よりも優先すべきなのはサービス練習なのである。ラリーの一球目だからという順番の理由だけではなく、回転だけで得点できる卓球というスポーツの特性としてそうなのだ。
ホームランを連発されるようなピッチング(威力のないサービス)をしておいて、守備練習(ブロック練習やフットワーク練習)やキャッチボール(ワンコースで続ける練習)をやっても無意味なのだ。

これは全国大会出場を目指して卓球に全てを捧げている限られた人たちではなく、ごく普通の、県大会に出場できるかどうかというレベルの大多数の中学生を想定しての言葉である。

この記事を読んで改めて練習メニューの選定について考えさせられた。

私も以前「初心者の卓球技術の習得優先順位」「選択肢が多すぎる」で同じような主張をしたが、私たちが何となくしている練習には「仕分け」が必要なのではないだろうか。つまり本当に必要な練習だけを残し、それ以外の練習は積極的に排除すべきではないだろうか。なんとなくいつもの練習メニューはフォア打ち、バック対バック、切り替えや3点フットワークといった練習を取り入れている人が多いが、果たしてそれらの練習は実戦にどれほど役に立っているのだろうか。私もいつか試合で

バック→ミドル→フォア→バック

とフットワークを駆使しながらドライブを連打するようなプレーをしてみたいが、そんな場面は私のレベルでは、ほぼ訪れない。女子のレベルの高い試合にあるようなフォアとバックを交互に繰り返すようなピッチの早い連打のラリーというのもやってみたいが、実戦ではそういう機会もほとんどない。私レベルのプレイヤーには、一にサービス練習、ニにレシーブ練習、三にツッツキ練習、四に対ツッツキのドライブ練習、五にバックのハーフボレー練習。この5つの練習で事足りるのではないだろうか。それ以上の高度な練習、引き合いでドライブの打ち合いとか、複雑で素早いフットワーク練習とかは、上の五つの練習が9割方できるようになってからでも遅くないのではないだろうか。
高度なシステム練習を日常的にしている人でもサービス・レシーブの練習が疎かになっていて、手強いサービスを出す格下相手に負けてしまう人もいると思う。また、試合を振り返ってみると、1ゲーム当たり、すばらしいラリーで5本ほど得点している一方で、サービス・レシーブミスで5本失っているということも珍しくない。高度なラリーのための練習をするよりも、まずサービス・レシーブを完璧にするための練習をすべきなのである。

「そんなことはない。フォア打ちやフットワーク練習は卓球の基本だから意味があるのだ」

という人もいるかもしれない。しかし、それならその意味をきちんと認識した上で練習しないと練習時間のムダになりかねない。フォア打ちは実戦で使う機会は少ないものの、フォームを確認したり、打球感覚を保つために必要なのかもしれない。それなら、フォア打ちは全ての打法の基礎にならなければならないだろう。フォア打ちのフォームとフォアドライブやフォアスマッシュのフォームがかなり違っているのでは、フォア打ちでフォームを確認するという意味が薄れてしまう。例えば、フォアドライブでは腰を回して打っているのに、フォア打ちは手打ちでパチパチ打っているだけではフォア打ちがフォアドライブの基礎とは成りえない。よってフォア打ちはすべてのフォア打法の最大公約数的なフォームでなければならない。フォア打ちを縮めたり伸ばしたりしてスマッシュやドライブに発展できなければ意味がない。そのような多様な打法の中継地点(基本)としてフォア打ちを位置づけなければ、漫然と意味のないフォア打ちを続けて貴重な練習時間をムダにしてしまうことだろう。フットワーク練習も同様である。あらゆるフットワークに応用が効く、フットワークの基本となるなら、そのフットワーク練習は、実戦で直接使う機会がなくても、意味があるだろう。
そしてそのような、応用打法との関連を理解して、意識しながら練習しないと、効果が上がらないと思う。筋トレなら、その練習にどんな意味があるかを考えなくても、ひたすら続けていれば勝手に筋力がつくだろうが、基本練習の場合はそれがどんな意味をもつのか、どういう点に気をつけながら練習しなければならないかを意識しないと効果が半減してしまうだろう。そういう理由で基本練習は漫然と続けるだけでなく、意識を持ちながら練習しないと効果が上がるとは思えない。

中級者の「地に足の着いた練習」として、実戦で直接役に立つ上の5つの技術に絞って、それを完璧にするのが効果的なのか、あるいはあらゆる技術の中継地点としての基本練習に時間を割くのが効果的なのか、どちらがいいのか分からない。ただ、私は今まで、どちらかというと、練習メニューに疑問を持たず、なんとなく基本練習に時間を割いてきたほうだが、戦績はあまりかんばしくなかった。それならフォア打ちなどの基本練習は一切やらず、とにかく練習時間の半分以上をサービス・レシーブの練習に割けば、戦績が改善されるような気がしてならない。

卓球シューズは安いものは3000円台前半から、高いものは1万円を超える。
以下のシューズは最安ラインでジャスポで送料抜きで3000円台で購入できる。

AKビート






AKビート(ニッタク)

アストール






アストール(TSP) 

Gプロ






Gプロ(ヤサカ)

 Gプロは見た目がダサいので却下。TSPかニッタクの2択だが、私はTSPのアストールのほうを愛用している。そして値段を除けば特に不足を感じていない。これらを購入すると、送料を含めれば5000円弱となる。ちょっと高い気がする。

全国レベルの選手は、少しでもフットワークを改善できるならと、以下の1万円以上の高級シューズを選ぶのかもしれない。

アタックブレードライト3






アタックブレードライト(アシックス)


エナジーフォース11






エナジーフォース11(バタフライ)

ウェーブドライブエース






ウェーブドライブエース(ミズノ)

これらの高級シューズがどれほどフットワークを改善するのか、私は履いたことがないので分からないが、きっと動くのが楽しくなるようなすばらしい効果があるに違いない。だが、私のような貧乏人にはまったく別世界の話である。1万円どころか、5千円のシューズでさえ高いと感じているのだ。もう少し安いシューズはないだろうか。できれば「置きシューズ」というのを職場や学校などに置いておいて、ラケットさえもっていれば、いつでも卓球ができるような環境がほしい。幸いシューズにはJTTAの理不尽な縛りがないのでどんなシューズでもOKである。学校の上履きでも試合で使える。

卓球に適したシューズにはいくつかの条件がある。

・軽い
・底が薄い
・柔らかく、足にフィットする

以上の条件を満たすものとして私が選んだのは地下足袋である。

SN3B0584









力王「実用地下足袋

現在、地下足袋市場は力王と丸五という2大ブランドによって占められているらしい。地下足袋の歴史を繙けば、久留米の石橋さんという人が足袋にゴム底をつけたものがその嚆矢で、石橋さんの弟が車のタイヤ事業に乗り出し、大成功を収めたのが現在のブリヂストンだという。

最近の地下足袋にはエアークッションを取り入れたものもあり、農作業だけでなく、祭りや街履きに特化したものもある。

エアージョグ
















エアーたびフィット


















私もいずれこれらの高級モデル(といっても3~5千円ほど)地下足袋を履いてみたいと思うが、とりあえずオーソドックスで実用的な力王の「実用地下足袋」というのを購入した。この地下足袋はネットショップで2000円弱で購入できる。私は山科区のホームセンター、ケーヨーD2で1000円ほどで購入した。これはたぶん激安である。1000円前後なら、たとえハズレでも惜しくはない。
もう少し高いもので「軽快地下足袋」というのもある。
軽快地下足袋
実用地下足袋は防水加工が施されており、蒸れやすそうだ。予算が許すなら軽快地下足袋のほうがいいかもしれない。
力王の地下足袋は少し小さめにできているらしい。私の足のサイズは26.5ぐらいなのだが、27センチを買ってちょうどよかった。

地下足袋は底が薄く、軽い。そして足にフィットする。靴ヒモの代わりにコハゼという金属製の爪を引っ掛けて足に固定するのだが、私が購入したのはコハゼが5枚のタイプで、くるぶしが隠れる程度である。
お見苦しいものをご覧に入れて恐縮だが、実際に履いている感じは次のようなものである。

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コハゼを引っ掛けるヒモが三本あり、足の太さに応じて掛けるヒモを変えれば、足が太い人でもフィットさせることができる。ただし、普通の靴下では履けないので、今回は裸足で履いてみた。ちょっと反復横跳びをしてみたのだが、グリップ力も十分だった。卓球シューズと比べて何ら遜色はない。そして裏地が紺色というのがカッコイイ。7枚コハゼで上の3枚ぐらいを引っ掛けず、めくって裏地を見せて履くと、ちょっとイキかもしれない。

今日一日これを屋外で履いていたのだが、機能性には全く問題がなかった。タフな農作業での使用を想定しているので耐久性も問題ないはずだ。ただ、裸足で長時間履いていると、足指の股がこすれて痛くなってくる。やはり足袋なり、足指の独立した靴下なりを履かなければならないようだ。

私は以前、バレーボールの靴を履いていたこともあるのだが、バレーボールの靴は底がやや厚く、やや重い。卓球にも十分使えるのだが、素早い動きなら、卓球シューズに軍配が上がる。地下足袋は卓球シューズに勝るとも劣らない機能性を持ち、安価で耐久性にも優れている(見込み)。親指のグリップしやすさは卓球シューズを凌駕している。さらに粋でイナセな足元を演出できる。地下足袋は何か熟練した技術を連想させる。
惜しむらくはカラーバリエーションが貧弱なことである。黒と白、濃紺しかない。もっとカラフルな地下足袋もあることはあるのだが、値段が数倍に跳ね上がるので、おすすめできない。
なお、地下足袋については以下のブログが詳しい。
ヤマレコ

【まとめ】
地下足袋は卓球シューズに必要な条件を満たし、かつ安価で親指のグリップを使いやすいという利点がある。ちょっと注目を集めてしまうかもしれないが、貧乏人やファッションにこだわりのある人には、ぜひおすすめしたい。チームで地下足袋で揃えたら、ちょっと不気味さ(凄み)が漂っていいかもしれない。

【追記】2013/8/11
5本指靴下を履いて地下足袋を履いて第63回全日本実業団卓球選手権を観戦に行ってしまった。
靴下の上に地下足袋を履くと、まるで誂えたようなパーフェクトなフィット感。こわい、自分の農耕民族の血がこわい。おそらく今時の若い人の日本人離れした足型には力王の地下足袋は合わないかもしれない。
会場ではたぶん「なにあの人…」という冷たい視線を浴びていたと思うが、地下足袋を広めるために恥ずかしさをおして歩きまわった。足指の股も痛くならず、歩きやすかった。

最近、WRMの「卓球知恵袋」でジャイロ回転が相次いで取り上げられている。





なぜジャイロ回転がこれほど注目されているのだろうか。
ジャイロ回転というのは、進行方向に対して斜め、つまりらせん状にボールが回転することと定義される。普通に下回転や横回転のサービスを出すよりも、切りやすく、相手から回転が分かりにくい。どうして切りやすいのかというと、進行方向に対して斜めにこするため、ボールを押しにくいからである。純粋な下回転や横回転は進行方向に向かって(つまり前方に)ラケットを振るために、ちょっとでもこすり方が雑になると、ボールをミートしてしまう(あるいは空振りしてしまう)。その結果ボールを押し出してしまい、こする前に飛び出してしまう。

しかし、ジャイロ回転が注目されているのは有効なサービスだけにとどまらない。ジャイロ回転はサービスだけでなく、レシーブにも応用できるようだ。新井卓将氏の弟、マサコーチという人が動画で「つばめがえし」というテクニックを紹介している。相手のサービスを同じ回転で返すという技らしい。横下サービスを相手が出したら、そのサービスを同じ角度で横下に切ってレシーブするというものだ。これはジャイロ回転レシーブと言える。
ただ、レシーブ後、ドヤ顔で「つばめがえし」と何度も言われるのにイラっとくるのは私だけだろうか…。




さらにフォアハンドロングもジャイロ回転でスウィングしたら、安定するような気がする。ボールをミートする打ち方は力加減が微妙で、低くて速いボールを迎え撃つのが難しい。そこでできるだけミートしない打ち方が推奨されている。低いボールに対してはジャイロ回転でスウィングし、スウィングの頂点でシュート気味にこすり上げれば、かなり安定するはずだ。
フォアハンドの基本は「窓ふき」ということである。窓ふきのアクションを斜め前に傾けると、スウィングがジャイロ回転になる。
バックハンドロングでもこの動きは可能だろう。チキータはまさに下から上へのジャイロ回転ではないか。ツッツキでもジャイロ回転が有効な場面がある。ミユータというのもジャイロ回転じゃないのだろうか。

となると、卓球の基本打法にはすべてジャイロ回転が通用するということになる。考えようによってはジャイロ回転は卓球の打法の基本と言えるかもしれない。

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