しろのたつみ



卓球について考えたこと、
気づいたこと(レベル低いです)
を中心に中級者の視点から綴っていきます。




2012年12月

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ラバーの価格

最近、ラバーをいろいろ試してみたのだが、話題になっているラバーの多くは試せない。その種類の多さと価格のためだ。特に価格は大きなネックだ。バタフライのカタログによると、一日の平均練習時間が1~2時間の場合は3~4ヶ月だという。おそらく中高生の部活動を想定した数値だと思うが、そうだとすると、一年に4枚、ふつうのプレイヤーは両面を使っているだろうから、年間8枚、もしラバーが合わなかったりすることも考えて年間10枚ぐらい消費するのが中高生の平均的なプレイヤーだろう。大人の場合はもっと少ないと思われるが、私のようにいろいろなラケットを試してみたい人間なら、それ以上消費するかもしれない。そうすると、年間のラバー代はいくらぐらいになるのだろうか。カタログを比較してみたところ、以下の結果になった(定価)。

バタフライ
全ラバー 47種 平均価格:4066円
うち 裏ソフト 29種 平均価格:4685円

ニッタク
全ラバー 65種 平均価格:4019円
うち 裏ソフト 42種 平均価格:4306円

TSP
全ラバー 75種 平均価格:3653円
うち 裏ソフト 45種 平均価格:3883円

ヤサカ
全ラバー 35種 平均価格:3564円
うち 裏ソフト 20種 平均価格:4184円

大手4社の全ラバーとその平均価格を調べてみた。ニッタクは紅双喜のラバーを、TSPはXIOMとVICTASのラバーも含んでいる。とんでもない種類である。TSPにいたっては75種類ものラバーを扱っている。こんなに多様な需要が本当にあるのだろうか?裏ソフトなら、粘着・非粘着、硬い・柔らかい、弾む・弾まないぐらいの組み合わせですべての需要が満たせると思うのだが。次に価格についてだが、全ラバーの平均を見ると、バタフライが最も高く、ヤサカが最も低い。会社の規模に比例して平均価格が上がっていることが分かる。さらにより一般的な裏ソフトだけの平均価格を見ると、バタフライの平均価格が4700円弱まで跳ね上がる。また、ヤサカがTSPを超えて第三位になっている。多くの店で2割ぐらい引いているので、バタフライの裏ソフトを両面使っている人は、約3800円×2×10枚で、年間76000円ほどの出費になる。これは中高生の部活動の消耗品代としてはかなり高額なのではないだろうか。裏ソフトに関しては、TSPは価格を上げずがんばっていることがうかがえる。TSPは裏ソフトも表ソフトも定価4000円を超えるラバーはほとんどない(ラージ用ラバー「ファイナル スピードスポンジ」が定価4200円である)。ただ、TSPが扱っているXIOMはオメガ等が定価6000円を超えている。

また、昔ばなしになるが30年前のラバーの価格はスレイバーやマークVが2000円ぐらい(現在は3360円)だった。それを半年に一度、あるいは1年に一度替えていたので、年間4000~8000円だった。自分にラバーが合わなかった場合、余分に貼り替えるとして、さらに+2枚で年間12000円ほどだと考えていいだろう。物価が上がっているので、ラバー代も上がって当然だが、6倍強の値上がりはちょっとおかしいのではないだろうか。
近年、景気が悪く、日本全体で財布の紐が固くなっていることを考えれば、もっと安さを売りにした会社がもてはやされていいはずである。現にXIOMのVEGAはその風潮をうまくとらえてあっという間に日本全国に広まった。次から次へと高級ラバーを発売するのは最大手のバタフライの特権だろう。しかし二位以下のメーカーがそれに倣って高級ラバーを発売しても、おいしいところはバタフライに持っていかれるだけではないだろうか。ここはXIOMを見習って、定価3000円半ばで比較的性能の良いラバーを発売するという戦略で巻き返してもらいたい。各社が次々と新しい高級ラバーを発売しているが、1枚定価6000円前後、実売4000円にもなると、新しいラバーを試してみようという人は少ないだろう。その結果、前から使っているテナジーを使い続けていこうという人が多くなり、他社が新しいラバーを発売しても顧客を開拓できない。

各社の主力商品が実売4000円ほどのラバーになってしまうのは、消費者の選択肢を狭めている。最近、比較的安価なテンションラバーが発売され、ニッタクのフライアットが3990円、TSPのアグリットも3990円(どちらも実売3000円弱)。あともう一声安くなってほしいところだ。各社のさらなる価格競争を期待する。そういう意味で、JASUPOの中古ラバーやWRMの中国ラバーはラバー市場を大きく揺さぶってくれている。

いろいろなラバーを使ってみた その2

また、新しくラバーを使ってみたので、そのインプレッションを。

1.シャークⅡ(海夫)特厚

2.デストDESTO F2(ドニック)

1.シャークⅡはたぶん旧バージョン。已打底というのか、補助剤みたいな効果があるもの。非粘着。新品を使ったのだが、かなり硬く、弾力がある。案の定非常によく飛び、テナジー64よりも低く速いドライブが打てる気がする。ただ、球離れが良すぎて扱いにくく、あまり回転はかからなそう。たしか在庫処分で1000円ぐらいで買ったのだが、値段を考えるとコスパが非常に高い。

2.デストF2には驚いた。知人に使わしてもらったのだが、練習量が週に2回ほどだとしても、半年以上使っているのに、非常に性能がいい。具体的に言うと、ドライブが重い。そしてよく入る。打つと、例の「スイッチョン」という音がする。テナジー64は速いドライブだが、こちらは重いドライブ。これがJASPOで3800円弱だった。ちょっと心が動いた。テナジー64が4500円弱なら、デストのほうがお得感がある。オフチャロフの凄まじいドライブはコッパ プラチナという同じドニックのラバーから繰り出されるらしい。ドニックは日本ではあまりメジャーではないが、かなりいいラバーを作っていると見た。

Liu Shiwen(劉 詩雯)研究 その2

劉詩雯の卓球を観察して気づいたことを思いつくままに記してみる。

1.バックハンドはブロックを主体に、前陣で早いピッチで戦う。
ブロックは、いわゆる「快帯」と言われる、当てた瞬間に少しこするタイプの攻撃的なブロックである。
手首を内側に深く曲げ、当てる瞬間に手首を最大限に使ってこすっている。ほぼ手首だけでムチのように振っているので、非常に小さいスイング。これによってとんでもないスピードのカウンターになって返っていく。
下回転に対してバックドライブを打つときは、ピョンとジャンプする。これは振りを大きくしないで打つためであろう。

2.広角にコースを取る。
前陣でのピッチの早いラリーにもかかわらず、サイドを切るボールが多い。普通の選手なら、あんな早いピッチでは、無難なコースに返球するしかないが、彼女は左右に振った後にミドルに正確に打ったりする。ボールのコントロールが正確である。基本的にはバック主体で戦うが、フォアへの切り替えも早い。バック同士のラリー中に突然フォアに振られたときは、いわゆる「一歩動」で右足が着地するより早くフォアを打つ。

3.ドライブは山なり?
フォアにロングボールが来たときは低く速いドライブでクロスに打ちぬく。このときは腰辺りで上からかぶせるようにドライブを打つ。スピードドライブのときは、手首を曲げて打っている。しかし基本的にスピードドライブは打たず、カウンタードライブが多い。あるいは下回転に対してはやや山なりの安定性重視のドライブを打つ。しかし前陣からのドライブなので、相手にカウンターを打たせる余裕を与えない。

フォアドライブ01
フォアドライブは右目のあたりにスイングの頂点が来る

とにかく打点が早い。ほぼ全て頂点前。そしてコース取りがえげつない。バックストレートに打たれたボールをクロスに深くサイドを切ってカウンター。相手がそれに対応したら(たいてい間に合わず、ミドルあたりに返ってくる)、次はフォアクロスに正確にカウンター。

すべてのショットの戻りが早く、カウンターに最適化されているという印象を受けた。

研究
世界選手権 対丁寧戦 試合途中に研究ノートで復習

Liu Shiwen(劉 詩雯)研究 その1

今年のグランドファイナルの動画を見た。



Ding Ning Vs Liu Shiwen: Final [Grand Finals 2012]

前半は丁寧がリードしたが、後半は詩雯に完敗している。
私は不思議でしょうがない。男性のような肉体の丁寧が、どうしてちっちゃくて、ちょっとぽちゃっとした詩雯にいいように振り回されてしまうのか。腕力で言えば、男性である私は、丁寧には勝てるかわからないが、詩雯には勝てる気がする。その詩雯がどうしてこれほどまでに強いのか。何か秘密があるはずだ。
私はしばらく詩雯の卓球を観察し、研究することに決めた。お正月は詩雯の卓球動画を見まくってやるぞ!

まず、気づくのは構えとフォームが独特なことだ。
構えについてだが、首をすくめ、肩を怒らせているように見える。ラケットは胸のあたりに置いて、ほとんど下げない。
そして振りについてだが、いつも手を挙げている。
Liu Shiwen01

ふつうこんなに手を上げるものだろうか?

バックハンドでもやはり手を挙げている。
Liu Shiwen04

これにはきっと意味があるに違いない。

まず、肩を怒らせている理由だが、腕全体を前方に位置させることで、反応を早めているのかもしれない。
そしてフリーハンドをいつも挙げるのは、どういうことだろうか。ふつうはフォアハンドを振りぬくと、フリーハンドは利き腕の反対、つまりラケットが右上にあるときは、フリーハンドは左下にいくはず。それが左上に行くというのは、腰を軸に使っていないということだろうか。自分でもフリーハンドを上にあげて素振りをしてみたのだが、腰はほとんど動かず、右半身だけで、もっと言うと、ヒジを中心にして振っている気がする。両腕をシンクロさせる、つまり右腕を開くと同時左腕も開き、右腕を振ると同時に左腕も振ってみる。そうすると腰を使わなくても小さく早いスイングができる気がする。

Liu Shiwen03

あるいはシェーみたいなポーズも効果的かもしれない。



伊藤美誠VS平野美宇 2012世界ジュニア選手権 選考会

書きながら思ったのだが、小学生の女子ではこういうフリーハンドを挙げるフォームが一般的なのかもしれない。
上の平野・伊藤のフォームも詩雯のフォームに似ている。

また、バックハンドはふつうは弓をひくようにフリーハンドを折って後ろに引くものだ。これを「暫」のように上に挙げてもあまり効果があるようには思えない。

暫

たしかにバックハンド単体をとってみたら、フリーハンドを上にあげようが、下に下げようが大した違いはないだろう。しかし、バックハンドで腕を後ろ、あるいは下に引いた場合、フォアハンドに切り返すときに1テンポ遅れる。とにかくフリーハンドを前方に待機させ、利き腕と素早く対応させるのが、いいのかもしれない。

それから上の丁寧戦をみていると、詩雯から攻撃することは少なく、むしろ丁寧が先にドライブをかけてくる。それをブロックで防ぎ、右に左にバックハンドブロックで丁寧の攻撃を止めている。丁寧から攻撃をかけているにもかかわらず、丁寧が詩雯を押している場面が思い出せない。逆に丁寧がドライブをガンガン打っても、詩雯に全部止められて、キリキリ舞いしているポイント(サービスから得点までの流れ)が印象的である。詩雯のブロックの堅さはすばらしい。丁寧の男性的なドライブでも確実に止め、押されることはない。
そのバックハンドだが、ドライブをかけるときも、振り切っておらず、短く小さく振って、途中でキュッと止めている。それでいて、とんでもないスピードでボールが返っていく。あれはほとんど擦らず、弾いているのかもしれない。

まとめ
ボールにすぐに反応できるように両腕を前方におき、フォア・バックともに小さく、左右の腕を対応させるような形で振る。これが今回のビデオから読み取れた結論である。
しかし、せいぜい1時間程度しか観察していないので、十分な観察ができたとはとても思えない。さらなる観察が必要である。

【追記】
何度も詩雯の試合を見てみたのだが、フリーハンドの使い方を見誤っていたようだ。
彼女はフォアもバックも常に反時計回りでフリーハンドを回している。バックハンドで反時計回り、つまり、新聞か何かを破るように右手を時計回りに回すと同時に左手を反時計回りに回すというのは、わりと一般的だが、フォアハンドであんなにフリーハンドを伸ばしてブンブン回す、それも自分の前で回すというのは、かなり力を抜いているということではないだろうか。






中ペン体験

ここ1ヶ月ほど、遊びで中ペンを使っていたら、わりと楽しく卓球ができた。
私はシェークでもあまり上手ではないが、中ペンのスキルとなると、それより数段劣る。
シェークの時が100とすると、中ペンでは70ぐらいだろうか。
しかし私なりにいろいろな発見があったので、シェークと中ペンの比較をしてみたい。ただ、私は中ペン歴1ヶ月なので、多分に思い込みや臆断があるだろうことをお断りしておく。

私が子供の頃、シェークは新しいラケットで、卓球といえばペンという風潮が一般的だった。
元世界チャンピオンの長谷川選手のようなシェークの選手もいたことはいたのだが、シェークはやはりヨーロッパ卓球のグリップで、日本人はペンだろうという風潮だった。斎藤清選手が数年連続で全日本チャンピオンになり、糠塚選手(今、どこで何を…?)、小野誠治選手など、ペンドラこそが卓球の王道だった。

私はあまのじゃくだったので、ペンよりもシェークのほうがカッコイイという理由から、シェークを使い、ペンには全く興味が持てなかった。カマキリのような構えで虫みたいだし、バックハンドなども窮屈そうで魅力を感じなかった。

しかしそのような風潮もだんだん変化し、今や当時とは逆にシェーク全盛で、ペンは古臭い、勝てない、指が痛いと欠点ばかりが目立つ。そこで天邪鬼な私はペンを擁護してみたい気持ちになってきた。

中ペンには大きく二種類ある(たぶん)。一つはブレードがやたら大きく、縦長のタイプ。もう一つは従来の、丸っぽいおにぎり型のタイプ。威力は前者のほうが出るかもしれないが、私は後者のカチッとしたタイプが気に入っている。縦長タイプは重く、打球感もボヤッとしている。一方、おにぎり型は俊敏でスマッシュなどの弾きがしやすい。今はもっぱらおにぎり型を使っている。
MAEO縦長ブレード(馬琳エクストラ・オフェンシブ)

bumbooおにぎり型(バンブー・ショット)


フォアハンド
中ペンとシェークの大きな違いは手首の可動範囲だ。中ペンはかなり大きく動くので小回りがきく。フォアドライブなどはうまく手首を利かせれば、シェーク以上の回転がかかるのではないかと思われる。また、弾きも打ちやすい。台上の浮いたボールをパシっと打つのはシェークよりもやりやすく感じた。

ペンのバックハンドショートがこれほど難しいとは。
ペンの特徴はバックショートが安定していることだと思う。ペンの人はみんなバックショートが安定していて、堅い。どんなボールでも危なげなく返球してくる。それでペンのバックショートは習得が容易な技術だと思っていたのだが、シェークに慣れた私には非常にやりにくい。グリップの持ち方にもよると思うが、上からかぶせるのが難しい。腕がつりそうになる。上手な人によると、右肩を下げて体全体でかぶせるといいらしい。打点もシェークより早くしなければならない気がする。ペンはシェークと比べてミドルが打ちやすいと聞いたが、ぜんぜんそうは感じなかった。グリップが悪いのだろうか。
裏面でのハーフボレーも指に当たりやすく難しい。

裏面ドライブ
ビックリするほどやりやすい。特にフリックが。ペンの裏面は、デフォルトの面の角度がチキータ状態なので、台上でのドライブがやりやすい。まっすぐ前にドライブをかけるのではなく、ねじってドライブをかけるので、同じフォームから相手のフォア・バックのどちらも狙えてラッキー。台から離れてしまうとシェークに軍配が上がるが、中陣からのバックドライブなんて、上級者しかできないだろうから、私には関係ない。
台上・前陣でのバックドライブは中ペンのほうが有利。台上の下回転も少し浮けば、全部ドライブできそうな気がする。

サービスが切れる
ペンはヘッドを前にして、ブレードを水平にしやすい。そして手首がよく動くことから、サービスが多彩で切りやすい。正面から見て、下か横か分かりにくいバーティカル系のサービスがしやすい。サービスでも中ペンに軍配が上る。

フォアカットがしやすい
意外だが、フォアのカットが非常にやりやすい。本格的にやるわけではないが、軽く遊びで切るボールなら、カット引きの経験のない私にも楽に切れた。ただ、バックカットはほぼ無理。

中ペンの欠点
裏面でのミドル処理が非常に難しい。表面でショートなら、練習すればミドルも受けやすいのだろうが、裏面でハーフボレーのような打ち方をしているとき、ややミドルよりの球が非常に受けづらい。シェークよりも難しいかもしれない。それなら、ミドルに来たボールは表面のショートで受ければいいじゃないかと思うかもしれないが、とっさに表裏を判断して打つのは非常にむずかしい。この辺をいかに解決するかが一番大きな問題だと感じた。
他には裏面バックハンドはドライブには適しているが、弾くのは難しい。しかしこれは大した問題ではないと思う。

まとめ
多彩な台上プレーとサービスなど、中ペンの可能性は予想以上だった。もしかしたらシェークよりも上達するかも。


いろいろなラバーを使ってみた

最近、いろいろなラバーを使ってみたので、インプレッションなどを書いてみたいと思う。

1.バタフライの「カタパルト」(中)

2.ヴィクタスの「V>01」(特厚?)

3.ミズノのハイパーゾーン(特厚?)

4.バタフライの「テナジー64」(特厚)

5.XIOMの「ヴェガ ヨーロッパ」「ヴェガ アジア」「ヴェガ プロ」(厚~特厚)

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1.「カタパルト」
もう廃盤になってしまったのが惜しまれるすばらしいラバーだった。
使いやすいと言われるが、そのとおりで、安定して良いボールが入ってくれる。
(中)を使っていたからか、弾みすぎず、回転も控えめだったが、寿命が長く、ミスが少ない。ミスが少ないというのが分かりにくいが、つまり、下回転のボールをドライブするときに他のラバーなら、ネットに引っ掛けてしまいそうなボールでも入ってくれた。後継ラバーが「ラウンデル」ということなので、機会があったら「ラウンデル」を使ってみたい。

2.「V>01」
VICTASから新たに発売されたラバー。割と柔らかめで、ドライブなどは回転もスピードもすごいボールが打てる。このラバーは新品を使ったのだが、軽く玉突きをすると、ピシャンピシャンという、まるでスポンジが水分を吸っているような打球感があった。そしてボールを打つ音が「スイッチョン」となる。これが世間で言う金属音なのだろうか。金属音には聞こえないが。初めて使ったときは、その弾みにただただ驚かされた。今までスレイバーだの、マークVだの、キョウヒョウだの、あまり弾まないラバーを使い慣れていたので、飛びすぎてかえって使いにくかった。しかし、次第に慣れてきて、弾みすぎると感じることはなくなった。ただ、テナジー64と比べると、スピードや安定性などが見劣りするかもしれない。値段(テナジーよりも1400円ほど安い)が安いので納得できるが、このラバーには値段以上の性能を感じた。

3.「ハイパーゾーン」
こちらも廃盤かもしれない。ビックリするぐらいカチカチで、キョウヒョウよりも固く感じた。もしかしたら天極よりも硬いかもしれない。あまりに硬すぎたので、ほとんど使っていない。使いこなしたらすごいのかもしれないが。知り合いが「チャージ」というラバーを使っていたので、ちょっと打たせてもらったら、すごいスピードのボールが打てて、自分でもびっくりした。「チャージ」はテナジーに近い感じだった。

4.「テナジー64」
これも初めは弾みすぎて使いづらいと感じて、しばらく放置していたのだが、久しぶりに使ってみたら、その性能の高さに驚いた。固めのラケットに貼ってみたのだが、中陣からのドライブが入る入る。相手がドライブしてきたボールをドライブで返すのが楽だった。自分でもビックリするぐらいどんな打ち方をしてもドライブが入ってしまう。しかもすごいスピードで。今まで使ってきたラバーでは、相手のドライブをドライブで返すというのは至難の業だった。だいたいあらぬ方向へ飛んでいってしまうからだ。しかし、このラバーなら、入るような気がする。ラバーに5000円弱も払うなんて酔狂だと思っていたが、今は少し考え方が変わった。

5.「ヴェガ」
初めは「ヨーロッパ」を使ったのだが、フワフワしていて、バック面に使うと、かなり安定するし、台上でのドライブも入れやすかった。チキータというのも、このラバーでがんばったら、習得できるような気がする。国産のラバーでは同じようなタイプのラバーを使ったことがないので、とてもユニークなラバーだと感じた。しかも安い。「アジア」はそれよりも少し固く、フォア面でも行けそうな感じ。「プロ」はテナジーの劣化版という感じ。でも値段を考えれば十分な性能。どれも中古のラバーを使ったのだが、最も長く使ったのがヨーロッパ。一番スカスカのラバーでシートのグリップ力があまりないにもかかわらず、バックハンドのフリックなどはよく引っかかる気がする。シートのグリップ力がなくなって、表面はサラサラ、端っこはひび割れてきたのに、フリックのときはあまり滑らない。逆にブロックすると、あまり弾まず、よく滑って、相手のドライブの回転を殺してくれる。賞味期限が切れたぐらいでいい味を出している気がする。

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ありきたりだが、「テナジー64」に惚れ込んでしまった。
上級者が引き合いの派手なドライブをしているのを見て、あんなプレーは自分には無理だと思っていたが、「64」を使えば、不可能ではないという気がしてきた。テンション系ラバーを使った後に「オリジナル・エクストラ」を使ってみた…。悪くはないのだが、「64」で豪快なドライブを経験したあとでは、もう安いラバーには戻れない気がしてきた。高弾性・コントロール系ラバーを旧世代ラバー、テンションラバーを新世代ラバーとすると、旧世代ラバーはボールを台に入れるのに細心の注意を払わなければならないが、新世代ラバーは大雑把に角度を合わせて小さく速く打てば、ほとんどのボールが入る。入るだけでなくスピードが数割増な気がする。打っていて心地良い。大きく、渾身の力を込めて打てば、とんでもないボールになる。新世代ラバーの力を借りれば、中級者が上級者並みのボールを打つことが可能になる。

今更ながら、現代の卓球がいかに用具に依存しているかが分かった。
自分にあったラバーやラケットを見つけられれば、自分の能力は数割増になるだろう。逆に自分に合わない用具を使い続けていたら、上達の速度は緩やかにならざるをえない。

弾みやグリップ力などは客観的な数値として出すことができるが、それが自分に合うかどうかは実際に自分で試してみないとわからない。ラバーは各社から数えきれないほどのバリエーションが出ていて、それとラケットとの組み合わせは無限に近い。同じラバーでもスポンジが固めのバージョンや柔らかめのバージョン、厚さなどでかなり印象は変わるだろうし、それとラケットとの組み合わせは個人が経験できる範囲を超えている。そうなると、自分に合った組み合わせに出会えることは幸せである。私はしばらくはフォアにテナジー64と硬めのラケットを組み合わせて使っていくことになりそうだ。

【追記】
バタフライには「テナジー」「スレイバー」、ヤサカには「ラクザ」「マークV」、TSPには「スペクトル」「カール」、XIOMには「VEGA」といった看板商品があるが、ニッタクは…?ニッタクは「アコースティック」やボールなど、いい商品を作っているし、デザインのいい商品が多いので、私にとってお気に入りのメーカーなのだが、会社の規模の割にラバーのブランドが貧弱である。ニッタクの悪いところは次々と新しい商品を発売して、何がなんだか分からなくなっていることだ。もう少し焦点を絞って大切にブランドを育てていってほしい。

先日、知人がアームストロングの「征服」というラバーを使っていて、打たせてもらったのだが、テナジーのような良い感じの打球感だった。ドライブを打つのが心地よい。同じようにドライブを打っても、全然違う!タイミングや打球点がずれていても、気持よくドライブが入る。このことから思ったのだが、旧世代ラバーを使うというのは、青銅器の武器で戦うようなものではないだろうか。鉄器が登場した今、青銅器で鉄器で武装した兵に立ち向かうのは、圧倒的に不利である。安いラバー&ラケットで高級ラバー&ラケットの相手を討つというのがカッコイイと思って安物にこだわっていたのだが、どうみても分が悪い。武器の差を補うだけの技術もないし…。
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シロノ タツミ

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