最近、ラバーをいろいろ試してみたのだが、話題になっているラバーの多くは試せない。その種類の多さと価格のためだ。特に価格は大きなネックだ。バタフライのカタログによると、一日の平均練習時間が1~2時間の場合は3~4ヶ月だという。おそらく中高生の部活動を想定した数値だと思うが、そうだとすると、一年に4枚、ふつうのプレイヤーは両面を使っているだろうから、年間8枚、もしラバーが合わなかったりすることも考えて年間10枚ぐらい消費するのが中高生の平均的なプレイヤーだろう。大人の場合はもっと少ないと思われるが、私のようにいろいろなラケットを試してみたい人間なら、それ以上消費するかもしれない。そうすると、年間のラバー代はいくらぐらいになるのだろうか。カタログを比較してみたところ、以下の結果になった(定価)。
バタフライ
全ラバー 47種 平均価格:4066円
うち 裏ソフト 29種 平均価格:4685円
ニッタク
全ラバー 65種 平均価格:4019円
うち 裏ソフト 42種 平均価格:4306円
TSP
全ラバー 75種 平均価格:3653円
うち 裏ソフト 45種 平均価格:3883円
ヤサカ
全ラバー 35種 平均価格:3564円
うち 裏ソフト 20種 平均価格:4184円
大手4社の全ラバーとその平均価格を調べてみた。ニッタクは紅双喜のラバーを、TSPはXIOMとVICTASのラバーも含んでいる。とんでもない種類である。TSPにいたっては75種類ものラバーを扱っている。こんなに多様な需要が本当にあるのだろうか?裏ソフトなら、粘着・非粘着、硬い・柔らかい、弾む・弾まないぐらいの組み合わせですべての需要が満たせると思うのだが。次に価格についてだが、全ラバーの平均を見ると、バタフライが最も高く、ヤサカが最も低い。会社の規模に比例して平均価格が上がっていることが分かる。さらにより一般的な裏ソフトだけの平均価格を見ると、バタフライの平均価格が4700円弱まで跳ね上がる。また、ヤサカがTSPを超えて第三位になっている。多くの店で2割ぐらい引いているので、バタフライの裏ソフトを両面使っている人は、約3800円×2×10枚で、年間76000円ほどの出費になる。これは中高生の部活動の消耗品代としてはかなり高額なのではないだろうか。裏ソフトに関しては、TSPは価格を上げずがんばっていることがうかがえる。TSPは裏ソフトも表ソフトも定価4000円を超えるラバーはほとんどない(ラージ用ラバー「ファイナル スピードスポンジ」が定価4200円である)。ただ、TSPが扱っているXIOMはオメガ等が定価6000円を超えている。
また、昔ばなしになるが30年前のラバーの価格はスレイバーやマークVが2000円ぐらい(現在は3360円)だった。それを半年に一度、あるいは1年に一度替えていたので、年間4000~8000円だった。自分にラバーが合わなかった場合、余分に貼り替えるとして、さらに+2枚で年間12000円ほどだと考えていいだろう。物価が上がっているので、ラバー代も上がって当然だが、6倍強の値上がりはちょっとおかしいのではないだろうか。
近年、景気が悪く、日本全体で財布の紐が固くなっていることを考えれば、もっと安さを売りにした会社がもてはやされていいはずである。現にXIOMのVEGAはその風潮をうまくとらえてあっという間に日本全国に広まった。次から次へと高級ラバーを発売するのは最大手のバタフライの特権だろう。しかし二位以下のメーカーがそれに倣って高級ラバーを発売しても、おいしいところはバタフライに持っていかれるだけではないだろうか。ここはXIOMを見習って、定価3000円半ばで比較的性能の良いラバーを発売するという戦略で巻き返してもらいたい。各社が次々と新しい高級ラバーを発売しているが、1枚定価6000円前後、実売4000円にもなると、新しいラバーを試してみようという人は少ないだろう。その結果、前から使っているテナジーを使い続けていこうという人が多くなり、他社が新しいラバーを発売しても顧客を開拓できない。
各社の主力商品が実売4000円ほどのラバーになってしまうのは、消費者の選択肢を狭めている。最近、比較的安価なテンションラバーが発売され、ニッタクのフライアットが3990円、TSPのアグリットも3990円(どちらも実売3000円弱)。あともう一声安くなってほしいところだ。各社のさらなる価格競争を期待する。そういう意味で、JASUPOの中古ラバーやWRMの中国ラバーはラバー市場を大きく揺さぶってくれている。
バタフライ
全ラバー 47種 平均価格:4066円
うち 裏ソフト 29種 平均価格:4685円
ニッタク
全ラバー 65種 平均価格:4019円
うち 裏ソフト 42種 平均価格:4306円
TSP
全ラバー 75種 平均価格:3653円
うち 裏ソフト 45種 平均価格:3883円
ヤサカ
全ラバー 35種 平均価格:3564円
うち 裏ソフト 20種 平均価格:4184円
大手4社の全ラバーとその平均価格を調べてみた。ニッタクは紅双喜のラバーを、TSPはXIOMとVICTASのラバーも含んでいる。とんでもない種類である。TSPにいたっては75種類ものラバーを扱っている。こんなに多様な需要が本当にあるのだろうか?裏ソフトなら、粘着・非粘着、硬い・柔らかい、弾む・弾まないぐらいの組み合わせですべての需要が満たせると思うのだが。次に価格についてだが、全ラバーの平均を見ると、バタフライが最も高く、ヤサカが最も低い。会社の規模に比例して平均価格が上がっていることが分かる。さらにより一般的な裏ソフトだけの平均価格を見ると、バタフライの平均価格が4700円弱まで跳ね上がる。また、ヤサカがTSPを超えて第三位になっている。多くの店で2割ぐらい引いているので、バタフライの裏ソフトを両面使っている人は、約3800円×2×10枚で、年間76000円ほどの出費になる。これは中高生の部活動の消耗品代としてはかなり高額なのではないだろうか。裏ソフトに関しては、TSPは価格を上げずがんばっていることがうかがえる。TSPは裏ソフトも表ソフトも定価4000円を超えるラバーはほとんどない(ラージ用ラバー「ファイナル スピードスポンジ」が定価4200円である)。ただ、TSPが扱っているXIOMはオメガ等が定価6000円を超えている。
また、昔ばなしになるが30年前のラバーの価格はスレイバーやマークVが2000円ぐらい(現在は3360円)だった。それを半年に一度、あるいは1年に一度替えていたので、年間4000~8000円だった。自分にラバーが合わなかった場合、余分に貼り替えるとして、さらに+2枚で年間12000円ほどだと考えていいだろう。物価が上がっているので、ラバー代も上がって当然だが、6倍強の値上がりはちょっとおかしいのではないだろうか。
近年、景気が悪く、日本全体で財布の紐が固くなっていることを考えれば、もっと安さを売りにした会社がもてはやされていいはずである。現にXIOMのVEGAはその風潮をうまくとらえてあっという間に日本全国に広まった。次から次へと高級ラバーを発売するのは最大手のバタフライの特権だろう。しかし二位以下のメーカーがそれに倣って高級ラバーを発売しても、おいしいところはバタフライに持っていかれるだけではないだろうか。ここはXIOMを見習って、定価3000円半ばで比較的性能の良いラバーを発売するという戦略で巻き返してもらいたい。各社が次々と新しい高級ラバーを発売しているが、1枚定価6000円前後、実売4000円にもなると、新しいラバーを試してみようという人は少ないだろう。その結果、前から使っているテナジーを使い続けていこうという人が多くなり、他社が新しいラバーを発売しても顧客を開拓できない。
各社の主力商品が実売4000円ほどのラバーになってしまうのは、消費者の選択肢を狭めている。最近、比較的安価なテンションラバーが発売され、ニッタクのフライアットが3990円、TSPのアグリットも3990円(どちらも実売3000円弱)。あともう一声安くなってほしいところだ。各社のさらなる価格競争を期待する。そういう意味で、JASUPOの中古ラバーやWRMの中国ラバーはラバー市場を大きく揺さぶってくれている。