しろのたつみ



卓球について考えたこと、
気づいたこと(レベル低いです)
を中心に中級者の視点から綴っていきます。




2012年08月

またまた卓球とは関係ない話だが、靖国神社に行ってきたので、その感想などを書いてみたい。

関東の実家に帰省したのだが、新幹線の始発を利用したので、東京に9時前に着いてしまった。せっかく来たのだから、東京見物を、と思い、一度も行ったことのない靖国神社を見学しようと思いついた。山手線で市ヶ谷で降り、靖国通りを通って靖国神社に向かった。途中で気づいたのだが、8/15日だったので、ふだんよりも混雑しそうだと思った。

靖国神社に近づくと、拡声器での喚き声が聞こえてきた。「てめぇらみてぇなうすぎたねぇやつらは日本から出ていけ!」のようなことを喚いていた。おそらく右翼団体が警察に牽制されていたのだろう。
そして靖国神社に到着。入口の前で黒いスーツを着た暴力団っぽい人たちが警備の警官に駐車場について尋ねていた。まだ朝の10時ぐらいだったので、それほど人は多くなかったが、本殿には行列ができており、賽銭箱までは20分ぐらいかかりそうだった。参拝者は思っていたほど特異な人たちは多くなかった。老人ばかりでなく、若い女性や高校生も多く、8割方ふつうの人たちだった。黒いスーツを着た、その筋と思しき人がきれいな奥さんと幼稚園ぐらいの女の子を連れて参拝しているのは微笑ましかった。

私は行列に並ぶつもりはなかったので、そのまま周辺をうろついた。東京裁判の判事の一人、インド人のパール氏の碑が目立つ場所にあった。境内にはあまり目を引くようなものはなかったが、遊就館という博物館には圧倒された。大人は800円。夏休みキャンペーン?で中高生は無料。神武天皇から近現代にいたる日本の戦争に関する展示で満たされており、非常に分かりやすく、見やすい展示だった。明治以降だけでなく、古代・中世の鎧や武器の実物なども数多くあり、興味深かった。フロアには第二次大戦中の飛行機や蒸気機関車の実物が置かれていて、迫力があった。戦時中の日本を賛美するような過激な展示が多いかと思ったのだが、わりとマイルドだった。これらを2時間かけてほとんどすべて見てきたので、ヘトヘトにつかれてしまった。午後に館を出ると、大勢の参拝者が午前中の倍ぐらいの行列をなしており、「朝早く来てよかった」と感じた。
そこから九段下駅に向かったのだが、靖国神社前は、他では見られないような政治的な通りになっていた。政治家(というか、政治家志望の人)が日本の政治を大声で嘆く演説をしているかと思えば、法輪功の弾圧を非難するグループ、ウイグル人弾圧を非難するグループ、竹島問題を糾弾するグループ、震災に援助してくれた台湾に感謝しようと呼びかけるグループなど、お祭りのような雰囲気だった。終戦記念日の靖国神社は一種のお祭り状態だったのだろう。

まとめ
靖国神社に行くなら、遊就館をぜひ見ておいた方がいい。第二次大戦中の日本軍について否定的な説明が全くないのが気になったが、それでも見応えのある博物館である。

今回はパソコン修理・交換に関する実体験を書いてみたい。

2年ほど前にCaravanYUというネットショップで4万円ぐらいで買った

Acer Aspire TimeLine 3410 (Cel-Dual Core SU2300/ 2G/ 250G/ 13.3/ Win7Home-P)

というパソコンの画面が真っ暗になってしまった。しかし、明るいところで画面をよく見てみると、うっすらと見える。液晶のバックライトが切れてしまったらしい。買って2ヶ月ほどで画面の隅が暗くなってしまったが、まぁ、使用にはほとんど問題ないからと、そのまま使っていたら、とうとう画面が全く見えなくなってしまった。しかし外部モニター(テレビ)につないでみると、問題なく使える。バックライト以外はどこも故障していないのだが、ノートパソコンなので、本体の液晶が使えないのは問題である。そこで修理に出してみた。幸い3000円ほど出して、長期保証というのに入っていたので、あと3年は無料で修理してもらえるはず。

上記ショップが提携している保証会社のようなところにメールで問い合わせてみたところ、海外メーカーなので1ヶ月ぐらいかかるだろうと言われた。故障したパソコンを送るように言われたので、クロネコヤマトから送った。パソコン専用の宅急便じゃなければ送れないというので、1500円ぐらいかかった。この、送る送料はこちら持ちである。やはり無料修理といっても、なんやかんやでお金がかかる。

AcerとかAsusとか、台湾のパソコンメーカーのコストパフォーマンスはすばらしい。5万円以下で十分使用に堪えるスペックのパソコンが手に入るのだから。国内メーカーなら1.5倍ぐらいの値段になってしまうのではないだろうか。ただ、たった2ヶ月で不具合がでるという信頼性の低さと、修理にかかる時間には閉口させられる。国内メーカーなら1.5倍の値段分の信頼性とアフターサービスがあるのではないだろうか。

結局2週間ほど経って「バックライトの修理費用がパソコン本体の価格を超えてしまうため、修理するより最新の代替機種で勘弁してほしい」という返事が返ってきた。バックライト以外はまったく問題なく動いているのに、新品に買い換えたほうが安いだなんて。なんだか世の中間違っている。こんなことならデータのバックアップをちゃんととっておくんだった。

ともあれ、送られてきたのは2年前に買った我が愛機よりも2年分性能がよくなった以下の機種だった。価格コムで4万弱で売られている機種である。

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Acer Aspire V5 V5-471-H34C/S
Core i3 2367M 1.4GHz/2コア
14インチ WXGA
HDD 320GB
メモリ 4GB
DVDドライブ付き
4セルバッテリ
USB2.0×2 USB3.0×1
HDMI端子×1

本当は外付けBDドライブを買うつもりなので、DVDドライブはなくてもいいから、6セルバッテリをつけて欲しかったのだが。

この機種についてネットでいろいろ情報を探したのだが、ほとんどなかったので、以下にこのパソコンを使ってみたインプレッションを記しておく。

エクスペリエンス・インデックス 4.7(グラフィック)

4年前のデスクトップよりも処理速度が遅いが、廉価なノートパソコンとしては十分すぎるほどの性能。大きな動画を動かしてもほとんど問題がない。

キーボードはマックブックのパクリ。大きな押せるタッチパッド(ボタンを兼ねる)もマックブックそっくり。ただ、このキーボードはボタンの配置が微妙で私には使いづらかった。それからタッチパッドの反応が悪く、ブラウザのスクロールなどが遅い(これは設定で変えられるのかもしれないが)。

液晶は横からみたり、上下から見ると、色が変わる。視野が狭い。

スピーカーは大きく、わりと大きな音が出る。

DVDドライブが付いたことによってUSBが全て左に配置されており、使いづらい。

一番問題なのは、本体にLAN端子が付いていないことである。独自の端子にケーブルを差し、その先についた端子から有線LANをしなければならない。これは薄さを優先するための処置だろう。DVDドライブがついているにもかかわらず、本体はとんでもなく薄い。最近は無線LANだけで済ます人が多いのだろうか。私はほとんど有線を使っているので、この本体デザインが一番痛かった。

携帯性はあまり良くないが、持ち運べないこともない。毎日カバンには入れたくはないが、週に1度ぐらいなら、全然問題はない。

いろいろ不満を書いたが、4万という価格を考えれば、全て許せる。大した問題ではないと思う。最新のパソコンがたった4万で買えるのだから、この程度の欠点は1ヶ月で気にならなくなるだろう。

これがせめて2年持ってくれたらなぁ。このパソコンは機能盛りだくさんの割に薄い。本と一緒に毎日カバンに入れて通勤したら、半年で壊れそうな華奢さである。このパソコンは1年のメーカー保証がついているが、それが過ぎたら修理代金は実費らしい。はじめに5年保証ということで入ったのだが、実質は3年保証になってしまった。

まとめ
Aspire V5 V5-471はコストパフォーマンスが非常に高く、買う価値があると思われる。ただ、このメーカーのパソコンは信頼性に問題があるので、2年以上故障しないなら、という条件付きである。いくら性能が良くとも、2年で使えなくなるのでは意味がない。理想を言えば、スペックは1年前のものでもいいから、5年は故障しないパソコンというのがあれば、そういうのがほしい。
最新のパソコンを2年で買い換えるとなると、これはもう使い捨てみたいなものである。パソコンが使い捨て?
最近の安いパソコンの値段も壊れやすさも私の常識をくつがえすありえなさである。

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先日、知人にスティガのエバンホルツを打たせてもらった。ジャスポで12000円ほどする高級ラケットだ。
そのラケットには厚いテンションラバーが貼ってあったのだが、まず持ってみて、その重さに驚いた。ずっしりしていて、とても振りきれる重さではなかった。私がふだん使っているラケットはラバーも「厚」で軽めなので、その重さが際立ったのかもしれない。
打ってみてもっとも印象的だったのはバックブロックだった。相手になってくれた人はかなり回転のかかったドライブを打ってくる人なのだが、軽くブロックできた。私の愛用ラケットだったら、回転に負けてオーバーしがちなのだが、エバンホルツなら、ボールの威力に全く負けておらず、当てただけでボールがまっすぐ台に突き刺さる感じだった。私のラケットでは回転に負けないように打点を遅くしたり、かぶせたりしていろいろ工夫しなければならないのだが、エバンホルツはバウンド直後に当てるだけで低くて速い返球ができる感じだった。

なるほど。私はいまさらながら、初心者向けラケット、中級者向けラケット、上級者向けラケットの違いを理解した。

初心者向けラケットというのは弾みを抑えてコントロールを向上させたラケット。
中級者向けラケットというのは弾んで攻撃力を増した軽いラケット。
上級者向けラケットというのは弾んで攻撃力を高め、かつ安定感のあるラケット。

なぜ上級者向けは重いものが多いのか。それは相手の強打に負けないためだ。私のようなレベルの人間が受ける球は大した威力のない球だが、上級者はうねるような回転のかかった重い球を受けなければならないので、どっしりと重いラケットが適しているのだろう。オフチャロフとか、許昕のドライブを軽いラケットで受けるのはトップ選手でも大変なのではなかろうか。重いラケットのメリットは守備が安定することと、威力のある球が打てることだろう。このような重いラケットなら、中陣や後陣からでも威力のある球が打てる。


卓球というのは用具に左右されるスポーツだと改めて思った。では、こういう上級者向けラケットを上級者ではない私が使ったら、私も少しは強くなるのだろうか。たしかにボールの威力が増し、ブロックも安定するので、試合に勝ちやすくなるかもしれない。ただ、上手にはならない気がする。

まとめ
私は上級者向けラケットと中級者向けラケットの違いを知らなかったが、どうやら上級者向け高級ラケットは安定感、中・後陣からの攻撃力の点で中級者向けラケットより優れているというのが上級者向けと中級者向けの違いだと思われる。と、ここまで書いて思ったが、初心者向けの高級ラケットや、上級者向けの軽量ラケットというのはないのだろうか。後者はあるような気がする。そうだとすると、上級者向けラケット中級者向けラケットの違い、あるいは高級ラケットと普通ラケットの違いがまた分からなくなってくる。単に材質の違いなのだろうか。

水谷選手は自身のブログで以下のように述べている。

長い間競技差別されて苦しかったけどこのロンドンで終わりにしたいと思います。

卓球は競技差別されている。古くはタモリが卓球はネクラだと発言し、以来そのイメージが定着している。卓球をしている人は運動音痴で、変なところで妙にマニアックで、空気が読めず、異性に声をかけられない、そんなイメージがあるらしい。ケロロ軍曹のクルルのようなキャラなのだろう。それに対してサッカーやバスケをしている人のイメージは活発でクラスのリーダー的存在で、異性に対して積極的だというものである。

これはアメリカのナード nerd とジョック jock という対立にピッタリ対応すると思われる。アメリカではアメフトをやっていて、クラスを仕切っていて、女にモテモテというのがジョックというキャラクターだという。ちびまる子ちゃんで言えば、大野くんといったところか。卓球が競技差別されている背景にはこのようなアメリカの価値観もあるのかもしれない。

最近ではこんなひどい差別発言をしている人がいる。

村田たかお@大阪維新の会 4次公認捨石魂?@muratatakao

女子バドミントン、世界ランク一位の中国選手、わざと負け失格
そもそもバドミントンがスポーツとしてオリンピック競技にあること自体に疑問有り。バドとか卓球などは、スポーツというよりレクリエーションの類。五輪精神を汚さぬよう競技の絞込みが必要

この人はバドミントンや卓球に人生のすべてを捧げてきた人の気持ちを考えたことがあるのだろうか。自分の人生を捧げてきたものに対して「五輪精神を汚」すと言われたら、選手がどう感じるか想像したことがあるのだろうか。そもそも「五輪精神」とは何なのか。どうしてバドミントンや卓球がオリンピックの競技になっていたら、五輪精神とやらが汚れるのだろうか。
全く根拠のない差別を公に発信するこの人の意識が理解できない。

「そもそも行政書士が専門家として政治に携わること自体に疑問有り。行政書士とか司法書士などは、法律の専門家というより事務作業の代行の類。府政を汚さぬよう立候補者の絞込みが必要」

もしこのように発言する人がいたとしたら、村田たかお氏はどう感じるだろうか。

綸言汗の如し

卓球は差別されている。一般的にもそうだが、おそらく水谷選手の言っているのはスポンサーや国のスポーツ政策のような場面での話なのだろう。水谷選手はオリンピックで卓球がメダルを取り、メディアに華々しく取り上げられることによって、日本での卓球の認知度を高め、スポーツとしての素晴らしさを知らしめたいという意気込みがあったのだと思われる。

しかし、その水谷選手はシングルスベスト16で敗退。水谷選手はトーナメントのドローから、銅メダルがとれるかもしれないと言われていただけに、非常に残念だった。さらに男子団体では銀メダルもいけるかもしれないと言われながら、準々決勝でまさかの敗退。しかも相手はドイツや韓国ではなく、格下の香港。香港戦で水谷選手はシングルスでのうっぷんを晴らすかのようなすばらしいプレーで完勝したものの、岸川、丹羽選手がそれに続かなかった。

スポーツでの戦犯探しというのは気分の悪いものだ。選手たちはその時のベストを尽くしたのだから、「誰々が悪い」などというつもりはない。ただ、敗因は丹羽選手にあったように思われる。ダブルスで岸川選手のオーバーミスが強調されていたが、丹羽選手のミスも同じぐらい多かった。さらに最後の勝敗をかけたシングルスでも、丹羽選手はミスを連発していた。そのミスは「超スピード卓球」などと呼ばれる、丹羽選手の打点の早い卓球に帰するように思われる。私のようなヘタッピが丹羽選手のプレーを批評するのもおこがましいが、丹羽選手はその超スピード卓球に寄りかかりすぎていたのではないだろうか。丹羽選手の卓球はスピードとひきかえに安定性を犠牲にしなければならない。スピードを早くした結果、微妙な感覚の狂いがミスの連発につながったように思えてならない。

世間が丹羽選手を語るときの決まり文句はこうだ。

「打点の早い超スピード卓球で世界最強の馬龍を倒した17歳の天才」

丹羽選手も世間にこのように持ち上げられ続けて、自分は天才であるという慢心と、自分にはスピードしかないと思い込みを知らず知らずのうちに育んでしまったのではないか。丹羽選手が馬龍を倒したというのはすばらしいニュースだったが、もしあのとき丹羽選手が負けていたら、あるいは今日のオリンピック団体の準々決勝敗退はなかったかもしれない。

人生万事塞翁が馬

丹羽選手にはこの苦い敗戦をバネにさらに成長してほしいものである。

結局、水谷選手の「卓球に対する競技差別をなくす」という目論見はあえなく潰えた。
あとは女子団体がシンガポールを破り、銀メダルを獲得することを祈るだけだ。

【追記】この記事を書いた翌朝とんでもないニュースに目を疑った。卓球女子団体がシンガポールをストレートで破って決勝に進出したのだ。男子団体の結果を見て「どうせ女子もシンガポールに負け、3位決定戦で韓国に負けるんだろうな」と思ってしまったために女子団体の放送を見なかったのが悔やまれる。この感動を生で見たかった。とにかく福原選手、石川選手、平野選手、おめでとう!
決勝進出

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